DEUTZ AG 2006年度の動向

ハイライト

業績

(単位:
百万ユーロ)
2006
年度
2005
年度
増減率 要因
全社
売上高 1,490.0 1,322.8 12.6% 主に小型エンジン部門の二桁成長が寄与し、売上高が増加。Power Systems部門のリストラを継続した結果、ディーゼルエンジンの売上げは予想通り減少。一方、ガソリンエンジンの売上げは前年比で+38%伸張。為替レートの影響はほとんどなし。
小型エンジン部門(自動車用エンジン)
売上高 119.4 68.6 74.1% Collogne-Porz工場に新設した組立て工場から欧州市場に送り出した商用車用新型エンジンTCD 2013 4Vが大きく寄与。この製品の出荷のほとんどは第3四半期、第4四半期に発生。

合弁事業
中国の自動車大手第一汽車集団(FAWグループ)の完全子会社であるFAW Jiefang Automotive Co., Ltd. (本社:長春)とディーゼルエンジン生産の合弁会社設立で合意。合弁会社はDEUTZとFAWとの折半出資、社名をDEUTZ (大連) Engine Co., Ltd. (DEUTZ 大連)とする。DEUTZ大連の事業主導権はDEUTZが掌握、新会社に60百万ユーロ相当額を拠出する。DEUTZ (大連) Engine Co., Ltd. (DEUTZ 大連)の設立は既に10年以上にわたるDEUTZとFAWグループとの協業関係を大幅に拡大すると見られる。

操業開始は2007年半ばを見込む。
この合弁会社の中核となるEURO3対応エンジンの生産及び組立て工場の本格稼働は、操業から2年以内の予定。
この開発と並行して、同合弁会社の他工場で製造した製品は、FAWグループやその他の中国メーカーへ納入される。

開発動向

R&D費用

(単位:百万ユーロ) 2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度

全社

66.4 66.9 69.5 54.9 47.1
小型エンジン部門 55.9 55.9 55.3 n.a.. n.a..

研究開発体制
研究開発活動は、Cologne(ドイツ)が中心。英国のDursleyに第二の開発施設を保有。


製品開発
・TCD2013 4V商用車エンジンと、総電子制御の産業用エンジン(いずれも4リットルから8リットルカテゴリー)の生産立ち上げが成功裏に完了。
・建機、自動車、農機向けの低出力エンジン開発を継続。

2006年度の小型エンジン部門の主要研究開発案件


・オンロード車両用にEU規制第3段階Bおよび米国規制IV/EPA Tier 4排ガス基準を満たす技術の基本開発。(インジェクションシステム、燃焼開発、過給)。

・選択触媒還元や最新鋭粒子フィルターシステムなどの排気ガス補修部品技術。

・排ガス後処理用の革新的な粒子フィルター技術、次世代粒子フィルターのモニタリングと開発に関する戦略などの研究プロジェクト

・代替燃料、駆動コンセプト、新設計コンセプト、既存システムの消費燃料削減などの研究開発

設備投資

12月期 2005年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度
(単位:百万ユーロ) 108.2 58.8 40.7 59.5 41.7

  小型エンジン部門
-小型エンジン部門での設備投資は対前年度比で大幅に増加し、104.3百万ユーロ。(2005年度は80.7百万ユーロ)。
-この大部分はCologne-Porz工場*のTCD 2013シリーズエンジンの組立工場新設に充当。同工場は2005年度に操業を開始した。また、このエンジン開発に関連し、Cologne-DEUTZ およびスペイン Zafraの部品生産工場も拡張した。

*TCD 2013 4V 商用車エンジン用の新工場はわずか6カ月で建設され、最初の組立ラインは設置済み。 これによりCologne-Porz 施設でのエンジンの年間組立能力は30,000基に増加。

2007年以降数年間は、中国の合弁会社Deutz Dailanに多額の投資を行う計画。同社は、2007年に60百万ユーロを投じ、この合弁の株式50%を取得する。