Benteler 2006年度の動向

ハイライト

業績 (単位:百万ユーロ)

  2006年度 2005年度 増減率

備考

グループ全体
売上高 5,598 5,315 5.3%

2006年度のグループ全体の売上は前年度比で5.3%増加の5,598百万ユーロ。自動車部品部門とスチールチューブ部門は新規の追加受注による販売増加。物流部門はロシアと中国の計画調整により売上減少。

自動車部品部門
売上高 4,211 3,969 18.6% 自動車部品部門の2006年度の売上は6%増加し4211百万ユーロを計上。その結果グループ内における売上比率は72.6%(72%:2005年度)となった。

シャシーシステム製品グループは6%増。ドイツDusseldorf工場では2005年中に立ち上げたMercedes Sprinter用のアクスルモジュールが2006年度通期で生産を行った。さらに、米国Spartanburg工場では2006年末に新型BMW X5向けのモジュール組み立てラインの稼動を開始。フランスMigennes工場は、Peugeot 207のシャシーサブフレームの納品を再開。このプログラムの重要部品はチェコのRumburk工場より供給。スペインVigo工場と中国長春市の合弁企業では初めて生産を開始。

構造製品グループは好調に推移し8%の売上増。米国Goshen工場とチェコのChrastava工場が取り込んだ新規受注が主たる要因。

排気システム製品グループは売上が4%増加した。

エンジンアプリケーション製品グループは技術的により洗練された製品投入がけん引し、17%アップと好調。燃料供給マニホールドや排ガス循環燃焼システムなどがその例。

エンジニアリングサービス製品グループでは12%増。主たる要因はスウェーデンのエンジニアリング会社への投資効果によるもの。

展望
自動車部品部門は、2007年は5%の売上増加を見込む。業績伸長の一方で、価格圧力及び米国事業のリストラクチュアリングは引き続くことが予測されため、2007年度は米国で、包括的アクションプランを実行する計画。

開発動向

研究開発費用
ここ数年間、事業実績が好調であったこと並びに相当額の研究開発費が投資されたこともあり、2006年度の自動車部品部門としては主に新製品投入の取り組みと生産工場の拡張に資源を投資。その結果、自動車部品部門は2006年度は前年比で8%減少し、107百万ユーロのR&D費用を支出した。

研究開発体制 
新テクニカルセンター
2002年3月、北米ミシガン州 Auburn Hills の本社内にテクニカルセンターを新設(敷地面積80,000平方フィート.)。デトロイトエリアのOEM顧客との連携強化を図ると共に自動車部品、モジュール、システムに関わる先進的研究開発に携わる。

R&D活動
安全、快適、軽量設計、排ガスの低減が自動車部品部門の研究開発の重点課題。
開発の主要エリアは、材料改良分野、生産プロセスとコストの最適化、新分野及び関連製品分野への技術移転

ハイドロフォーミング技術分野では、自動車部品部門は代替製品、代替材料の使用テストを行っている。例えば、アルミを利用した軽量設計の形状の自由度を大きく広げる新工法を発表した。さらに、低温接合プロセスとして、センサーソケットの機能溶接を初めて量産で利用。

設備投資

設備投資額

単位:百万ユーロ

2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度
グループ全社 191 257 172 199 147
自動車部品部門 150 222 149 166 112

- 投資総額のうち79%となる1億5,000万ユーロが能力増強を主たる目的として自動車用部品生産設備とシステムに振り分けられた。投資金額が重点的に配分された工場はチェコのRumburk工場、米国の Spartanburg工場とGoshen工場、およびドイツ国内の工場であった。2006年度の投資総額は前年に比べて大幅に削減(マイナス7,700万ユーロ)となったが、新規工場の基本設備への投資は前年度にその大半が計上済みであったことによる。