BMW 320i 分解調査:駆動系、吸排気系の構成

モジュラーエンジンと連携するサブシステム

2020/04/02

要約

分解調査の作業風景
広島国際学院大学 自動車短期大学部で行われた分解調査の作業風景
(執筆者撮影、以下同様)

  本レポートはひろしま産業振興機構が主催するBMW 320i M Sport 分解調査について、前稿で詳述した2.0L直列4気筒ガソリンエンジンとの接点をもつ駆動系および吸排気系のサブシステム構成品を紹介する。

 

車両概要

  BMW 3シリーズは2018年10月にフルモデルチェンジされた。今回分解調査に供された 320i は本国ドイツでは 330i のエンジンをデチューンした廉価版であるが、日本向けはそのエンジンに上級グレードの内装や装備などを組み合わせた日本限定仕様である。Standard、SE、M Sport の3種あるが性能は同一で、M Sportは意匠部品の違いを除けば専用セッティングのサスペンション、変速点が切替可能な「スポーツ」AT、ギア比が一定でない(大きく切るほどクイックになる)「バリアブル・スポーツ」ステアリングが備わる程度の差である。車両の主な仕様を次表に示す。

 

分解調査車両:BMW 320i M Sport 日本仕様

項 目 仕 様
車両形式 3BA-5F20
全長/幅/高 4715 / 1825 / 1430 mm
ホイールベース/トレッド 2850 / 1585(前) / 1570(後) mm
車両重量 1560 kg
変速機 モード選択付8速トルコンAT
排出ガス基準 平成30年規制達成
燃費率(国交省審査値) 15.2 (JC08), 13.1 (WLTC-comb.) km/l
車両本体価格 5,400,000円(消費税抜)

 

関連レポート:
BMW 320i 分解調査:B48型 2.0L直列4気筒エンジン (2020年3月)

 

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