中国新エネルギー車(NEV)詳細

2020年に200万台、2025年に700万台以上のNEV生産/販売を目指す

2017/12/28

要約

(資料:中国工業和信息化部(MIIT)の発表、自動車産業中長期発展計画及びMarkLinesデータをもとに作成)

 2016年に多発した一部メーカーによる新エネルギー車(NEV)購入補助金の不正をなくし、市場の健全な発展を促進するために、2017年1月に「新エネルギー車生産企業及び製品参入管理規定」が公布された。これにより、NEVメーカーの参入条件を明確にするとともに、一定条件を備える検査機関による検査合格が求められることとなった。
 政府は4月の「自動車産業中長期発展計画」で、NEVの生産/販売を2020年までに200万台、2025年までに生産/販売台数全体の20%及び、新車乗用車の燃費を2020年までに5.0L/100km、2025年までに4.0L/100kmとする目標を掲げた。9月には「乗用車企業平均燃費と新エネルギー車のクレジット同時管理方法」が公布され、乗用車を生産する全ての企業に対して、年度ごとの燃費目標を設定。また、内燃機関乗用車の生産(または輸入)台数3万台以上の企業に、一定台数のNEV生産(または輸入)が義務付けられることとなった。これにより一定以上規模の乗用車メーカーは、NEV生産を加速させなければならない状況になっている。
 さらに、12月27日に新エネルギー車として認可されたモデルに関する車両購置税の免除が発表された。免税対象期間は2018年1月1日から2020年12月31日となる。

 次々とNEV関連政策が発表される中、新規でNEV生産ライセンスを取得した企業は、北汽、奇瑞、吉利などの大手OEMグループ傘下企業のみならず、地方の新興メーカーや敏実(Minth)や万向などの大手部品メーカーのグループ企業など多彩な顔ぶれである。

 なお、2017年1-11月のNEV販売台数(商用車含む)は、前年同期比51.5%増の60.9万台(EV50.4万台、PHV10.5万台)で、台数は増えているものの、市場占有率は2.4%(前年同期は6%)にとどまっている。

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2017年の中国NEV動向

2017年1-11月のNEV販売台数60.9万台、市場占有率は2.4%

(資料:中国工業和信息化部(MIIT)の発表、自動車産業中長期発展計画及びMarkLinesデータをもとに作成)

 2016年の商用車を含むNEV販売台数は前年比53.1%増の50.7万台(EV40.9万台/PHV9.8万台)。2017年1-11月は前年同期比51.5%増の60.9万台(EV50.4万台、PHV10.5万台)と順調に伸びている。中国商務部の12月21日付発表によると、2017年通年のNEV販売台数は70万台超となる見通し。
 しかし、補助金の導入があるにもかかわらず、2017年1-11月販売台数全体のうちNEVの占める割合は、2.4%(前年同期は6%)にとどまっている。

 2017年に入り、大手欧米メーカーと中国中堅メーカーとの中国専用EVモデル製造に関する合弁提携が相次いだ。また、一部報道によるとTeslaが上海市の特区に単独で工場を建設するとして地元政府と合意、さらに北京でのNEVのR&D会社設立などが報じられている。11月には、中国外交部が2018年6月までに自由貿易試験区で特装車や新エネルギー事業の外資持分規制を緩和すると表明。12月に国務院は、2018年1月1日から施行する関税調整方案を発表。これにより、NEVのインバーターモジュール、車載充電器、モーターコントローラー、リチウムイオン電池セル/システム等の輸入部品の一部関税が暫定的に引き下げられる。

 

2017年のNEV関連政策

 2017年はNEV関連の重要な政策が次々と公布された。1月には2016年に多発した一部メーカーによるNEV購入補助金の不正をなくし、市場の健全な発展を促進する「新エネルギー車生産企業及び製品参入管理規定」で新エネルギー車事業への参入条件を厳格に規定。4月に発表された「自動車産業中長期発展計画」では新エネルギー車、コネクテッドカーの中長期戦略を示した。4月25日付の工業情報化部の微博(weibo)によると、NEVの生産/販売台数は2020年に200万台、2025年には700万台と予測している。なお、中長期発展計画では、自動運転や自動車部品分野に関する方針についても述べられている。
 2017年9月には乗用車を生産(または輸入)する企業に対し、一定割合でNEVの生産(または輸入)を義務付ける「乗用車の燃費向上と新エネルギー車の普及を促進するための規制」、通称ダブルクレジット法が発表された。
 更なる新エネルギー車の普及発展のため、12月27日に新エネルギー車の車両購置税の免税が公告された。なお、詳細は次回中国関連レポートで報告する。

 2017年 発表規定名称 発表部門  概要等
1月 新エネルギー車生産企業及び製品参入管理規定 工業情報化部 ・NEV事業への参入条件を厳格に規定し安全管理条件を強化。(2017年7月より施行)
4月 自動車産業中長期発展計画 工業情報化部
国家発展委員会
科学技術部
・中国自動車産業の中長期目標を提示。
・2020年までに3,000万台前後、2025年までに3,500万台前後の生産台数を予測。
・2020年までにNEVの生産/販売200万台、2025年までにNEV台数割合を20%以上とする。
・新車乗用車燃費について2020年までに5.0L/100km、2025年までに4.0L/100kmを目標に掲げる。
9月 乗用車企業平均燃費と新エネルギー車のクレジット同時管理方法 工業情報化部
財政部
商務部
税関総署
監督検験検疫総局
・乗用車の燃費向上とNEVの普及を促進する。
・車両総重量3,500kg以下の内燃機関車の燃費上限を規制
・新エネルギー車(EV/PHV/FCV)の生産台数を一定の割合で義務付ける。
12月

新エネルギー車の車両購置税
免除公告

財政部
税務総局
工業情報化部
科学技術部

・2018年1月1日~2020年12月31日の期間に認可が下りた新エネルギー車の購入時の車両購置税が免除される。
・新エネルギー車の要件及び検査基準に関する専門項目ならびに対応する中国国家標準(GB)を提示。



乗用車企業燃費とNEVのクレジット同時管理方法

 2017年9月27日に工業情報化部、財政部、商務部、税関総署、監督検験検疫総局の5部門連名で、乗用車の燃費向上と新エネルギー車の普及による自動車産業の発展、そして環境保護や省エネを促進する制度として「乗用車企業平均燃費と新エネルギー車のクレジット同時管理方法」を公布。本管理法は、乗用車の燃費に関する規制新エネルギー車(EV/PHV/FCV)の生産台数の一定割合の義務付けについて規定している。
 企業平均燃費は、全ての乗用車生産(または輸入)企業に対して適用され、目標値は2020年までに5.0L/100km。NEVの一定割合の義務付けに関しては、内燃機関(ガソリン/ディーゼル/気体燃料)の乗用車の生産(または輸入)が3万台以上の企業に対し、2019年に生産台数の10%、2020年に12%のNEVクレジットの導入を求めている。いずれも車両総重量3,500kg以下の乗用車が対象。
 工業情報化部が設ける「自動車平均燃費と新エネルギー車クレジット管理プラットフォーム」を通じて、クレジットに関する公示や取引などが行われる。なお、マイナスクレジットを補填できない場合は、《道路機動車両生産企業及産品公告》リストや中国強制製品認証から燃費未達成モデルが外される。

企業平均燃費クレジット管理方法

  企業平均燃費(CAFC)クレジット
導入時期 2018年度
対象企業 全ての乗用車生産(または輸入)企業
対象車両 車両総重量3,500kg以下の乗用車
目標値 2018年 6.0L/100km  年度比率120%
2019年 5.5L/100km  年度比率110%
2020年 5.0L/100km  年度比率100%

Y企業に要求される目標値=(Aモデルの燃費目標値×Aモデルの生産また輸入台数+Bモデルの燃費目標値×Bモデルの生産または輸入台数+…)÷Y企業の各モデルの生産または輸入台数の合計

CAFCクレジット計算式 (乗用車企業平均燃費基準値-乗用車企業平均燃費実績値)×乗用車の生産または輸入台数

・各企業に要求される基準値=各企業に要求される目標値×年度比率
・各企業に求められる乗用車企業平均燃費基準値及び乗用車企業平均燃費実績値は、GB 27999-2014《乗用車燃料消耗量評値方法及指標》より算出。2016年度は4月5日に工業情報化部装備工業局より公示されている。
・生産台数に輸出台数は含まない。 
・生産(輸入)台数2,000台未満の企業は上記算出方法と異なる。

クレジットの扱い プラス分は、翌年へ繰り越し(2018年は80%、2019年は90%)、関連企業への譲渡が可能。
マイナス分は、関連企業からの譲渡、自社のNEVクレジットでの補填、他社のNEVクレジット購入で相殺可能。

(資料:「乗用車企業平均燃料消耗量与新能源汽車積分并行管理方法」及び「乗用車燃料消耗量評値方法及指標」をもとに作成)



NEVクレジット管理方法及びその計算方法

  新エネルギー車(NEV)クレジット
導入時期 2019年度
対象企業 内燃機関(ガソリン/ディーゼル/気体燃料)の乗用車の生産(または輸入)が3万台以上の企業
対象車両 車両総重量3,500kg以下の乗用車
目標値 内燃機関の乗用車の生産(または輸入)台数に対して、
2019年に生産台数の10%のNEVクレジット
2020年に生産台数の12%のNEVクレジット
クレジットの扱い プラス分は翌年の繰り越し不可(2019年度除く)。他社への売却が可能。
マイナス分は、他社からのクレジットの購入が可能。2019年度未達の場合は、2020年の余剰クレジットで補填が可能。

 

  付与クレジット 電費状況によりクレジットの倍数が変わる
要件 1台当たりの
NEVクレジット計算式
1.2倍(良) 1.0倍(標準) 0.5倍(劣)
EV

最高時速100km以上で30分間走行、
航続距離100km以上

0.012×EVモード航続距離(km)+0.8 電費条件2*1を満たす。 電費条件1*1を満たす。 電費条件1*1を満たさない。
PHV 50km≦EVモード航続距離<80km
のモデル
2クレジット
(PHVはEV走行モード航続距離50km以上とする。)
- B試験*2燃費が乗用車規制燃費値の70%未満。 B試験燃費が乗用車規制燃費値*3の70%以上。(本ケースは1クレジットとなる。)

クレジット使用範囲は自社のみ。

EVモード航続距離
80km以上のモデル
- A試験*2電費が条件1を満たす。 A試験電費が条件1を満たさない。(本ケースは1クレジットとなる。)
クレジットの使用範囲は自社のみ。
FCV 300km以上、燃料電池システム定格出力が30%以上で10kW以上とする。 0.16×システムの定格出力(kW) - 要件を満たす。 要件を満たさない場合。
クレジットの使用範囲は自社のみ。

*1.電費条件は下表を参照。
*2.A試験ならびにB試験は、GB19753-2013《軽型混合動力電動汽車能量消耗量試験方法》に規定。
*3.乗用車規制燃費値は、GB-19578-2014《乗用車燃料消耗量限値》に基づく。
(資料:「乗用車企業平均燃料消耗量与新能源汽車積分并行管理方法」及び「乗用車燃料消耗量評値方法及指標」をもとに作成)

電費/燃費条件

m:車両重量
Y:100km走行時の消費電力(kWh)
条件2 条件1
m≦1,000kgの場合、Y≦0.0098×m+0.35 m≦1,000kgの場合、Y≦0.014×m+0.5
1,000kg<m≦1,600kgの場合、Y≦0.0084×m+1.75 1,000kg<m≦1,600kgの場合、Y≦0.012×m+2.5
1,600kg<mの場合、Y≦0.0035×m+9.59 1,600kg<mの場合、Y≦0.005×m+13.7



●NEVクレジットの算出例

年間10万台の内燃機関車、EV1,000台、PHV1,000台を生産または輸入する企業Aの場合(2019年)

内燃機関車 年産台数 100,000
目標クレジット 10,000(2019年は生産台数の10%のNEVクレジットが求められる)
新エネルギー車分類 EVモデルA PHVモデルB 合計
生産台数(台) 1,000 1,000 2,000
車両重量(kg) 1,270 2,080 -
航続距離(km) 200 60 -
電費(kWh/100km) 12.3 - -
条件1 0.012×1270kg+2.5=17.74 - -
条件2 0.0084×1270kg+1.75=12.42 -
クレジット倍数 電費12.3は条件2の数値よりも電費が良い。12.3≦12.42 -
1台当たりのクレジットが1.2倍となる。 -
1台当たりのクレジット(標準) 0.012×200km+0.8=3.2 2 -
クレジット 3.2×1.2倍×1,000台=3,840 2×1,000台=2,000 5,840

企業Aは目標クレジット10,000に対して、合計クレジット5,840のため、4,160クレジット分の補填が必要。

 *工業情報化部が設ける「自動車平均燃費と新エネルギー車クレジット管理プラットフォーム」を通じて、クレジットに関する公示や取引などが行われる。

 

 



LMC Automotive予測:各メーカーに課されるNEV台数(2018年)

 LMC Automotiveによると、NEV1台当たり平均3クレジットを獲得と仮定した場合、2018年に各メーカーに課されるNEV生産台数(または輸入)は下記グラフの通り(単位1,000台)。中国OEMは現状のNEV生産で台数目標を達成する可能性が高いが、外資メーカーに関しては目標達成が厳しい状況である。

LMC Automotiveによる新エネルギー車
(資料:2017年11月10日開催の自動車市場・技術予測カンファレンス2017使用スライドより)
注)本スライドの無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要になります。


新規EVメーカー:大手部品メーカー系も参入

以下は、新たにEV生産ライセンスを取得し「新規建設EV専用プロジェクト」の認可が下りた企業のリストである。中国大手OEMグループ系から新興EVメーカー、さらには大手部品メーカー系など多彩な顔ぶれである。大手OEMグループ系は、いち早くNEV量産体制を整えている企業もあるが、新興EVメーカーの中には、コンセプトカー提示に留まっている企業も見受けられる。

企業名 地域 総投資額
(億元)
EV乗用車生産台数* 概要
外資合弁 江淮VW 安徽省
合肥市
50.6 第1期10万 ・江淮汽車(JAC)とVWの合弁OEM。江淮汽車は、VWにとって3社目の中国合弁OEM。第1期10万台の後、36万台の生産能力増強を計画。2018年第1四半期に生産開始予定。
北汽
グループ
北京新能源汽車股份有限公司
(BJEV)
北京市
大興区/
山東省
青島市
11.5 7万 ・北汽グループ傘下で2017年上半期のEV販売台数第2位のNEVメーカー。
・7万台のうち、2万台は北京市大興区采育本部で試作車や高級モデルを生産。5万台は青島市にある子会社で工場を新設し生産する。
奇瑞
グループ
奇瑞(Chery)新能源汽車技術 安徽省
蕪胡市
20.5 8.5万 ・2016年11月に奇瑞汽車のNEV生産工場が承認された。
・8.5万台のうち、6万台を新設工場で生産。2.5万台は奇瑞汽車のセダンモデルを製造する第3工場で生産。
吉利
グループ
蘭州知豆電動汽車(ZD) 甘粛省
蘭州市
8.9 4万 ・2014年に吉利(Geely)と合弁を締結したシティコミューターメーカー。
・吉利の蘭州分公司の新工場を活用。
江鈴
グループ
江西江鈴集団新能源汽車(JMEV) 江西省
南昌市
13.3 5万 ・2015年創業の江鈴グループ(JMCG)傘下のEV商用車モデル及び小型EVを中心に展開するOEM。
・2017年から5年間で3つのプラットフォームから、10余りの新型モデルの開発を計画。開発資金に50億元を投じ、セダン、SUV、MPVなど幅広いモデルをカバーする。2019年下期に新工場が稼働予定。
福建汽車
グループ
雲度新能源汽車(YUDO) 福建省
莆田市
18.9 6.5万 ・福建汽車グループが39%出資するEVメーカー。
・福建省の十三五計画期間(2016-2020年)の大型プロジェクトとして福建省政府がバックアップ。2014年に創立。取締役は大手OEM出身者で構成。
・2017年10月に初の電動SUV「Π1」が発売された。
その他OEM
関連グループ
重慶金康新能源汽車 重慶市
両江新区
25.1 5万 ・東風汽車の合弁相手の重慶小康(Sokan)工業グループが全額出資するEVメーカー。
・2017年1月の承認以降、3月に増資。
・北米子会社SF Motorを設立し、軍用車両メーカーAM Generalの商用車組立工場を買収している。
国能新能源汽車(NEVS) 天津市
濱海新区
42.7 第1期5万 ・2017年1月にEV乗用車メーカーとして認可が下りた。親会社は、旧SAABのスウェーデンNEVS(National Electric Vehicle Sweden)。
・2017年12月、天津市濱海新区の工場が稼働。年産22万台を計画。CESアジアで発表されたコンセプトカーのEV2モデル(セダン、SUV)を天津工場で製造予定。2018年発売予定。
杭州長江乗用車 浙江省
杭州市
8.0 5万 ・香港証券取引所に上場しているバッテリーセルや電気駆動システムの開発設計を行う五龍グループ傘下のOEM。
・長江乗用車の前身は1954年創業のバスメーカー。
・2017年12月時点でEVバス3モデルと小型EV1モデルを展開。
新興EV
メーカー
前途汽車 江蘇省
蘇州市
20.2 5万 ・完成車のボディ設計や研究開発を行うソリューションサプライヤー「長城華冠」の全額出資子会社で2015年に設立。2016年の北京モーターショーで、コンセプトカーを初出展した。
・蘇州市高新区にある新設工場の鍬入れ式が2016年2月に行われた。2018年に「K50」を発売予定。
広東陸地舟新能源電動車両 広東省
佛山市
17.8 5万 ・深セン市に本部を置く2000年創業の商用NEVメーカー。
・2017年5月に承認された。佛山工場以外に江蘇省如皋市にEV乗用車5万台、新エネルギーバス及び特装車5千台の製造工場を保有。
・広東省中山市の郵便局にEMS配送車の納車実績有り。
浙江合衆新能源汽車 浙江省
嘉興市
11.6 5万

・2014年10月に浙江省桐郷市に設立。

・2019年に量産モデルを発売予定。研究開発は、清華大学と共同で行われている。2020年に年販10万台を目標に掲げる。
河南速達電動汽車科技 河南省
三門峡市
26.4 10万 ・2010年9月創業のNEVメーカー。
・10万台の完成車工場建設の他、50万セットの電動車関連部品製造プロジェクトも推進中。上海に研究開発部門が設置されている。
大手部品
メーカー系
江蘇敏安電動汽車 江蘇省
淮安市
25.0 5万 ・自動車内装部品大手の敏実(Minth)グループ傘下の展図(中国)投資有限公司と淮安開発控股有限公司との合弁で2013年に設立。
・2017年に工場建設を開始。2018年に自主ブランドEVの発売を計画。
万向集団公司 浙江省
杭州市蕭山
27.5 5万 ・1969年に農業機械の修理工場として設立。自動車部品メーカーを傘下に収める従業員4万人余りの中国大手グループ企業。
・2013年1月に経営破綻した米電池メーカー「A123 Systems」を買収、さらに2014年4月には米EVメーカー「Fisker Automotive」を買収し現在Karma Automotiveとして北米で展開している。
・2016年1月には総投資額20.6億元の新エネルギーバス5,000台プロジェクトが承認された。

*生産台数は認可時点での台数。
(資料:国家発展委員会発表資料、各社資料、各種報道をもとにMarkLinesが作成)



主要OEM各社のNEV動向

 下記に、主要OEMまたはグループのNEVに関する動向をまとめた。

グループ/メーカー 中国でのNEV関連動向
VW ・江淮汽車と合弁会社を設立、2018年に生産開始。
・2020年までに3ブランド(Audi, VW, Skoda)で年販40万台を目標。EV専用プラットフォーム「MEB」をベースとした新型EVを投入。
Daimler ・EV専用ブランド「EQ」の中国国産化を図る。バッテリー工場の開設を計画。
BMW ・2025年までに25モデル(EV12モデル、PHV13モデル)の導入を予定。
・2018年1月にバッテリー組立工場の生産を開始。引き続き拡張を計画。
PSA ・B/Cセグメント対象のモジュラープラットフォーム「e-CMP」、C/Dセグメント対象のモジュラープラットフォーム「EMP2」をベースにEV及びPHVを導入。
・EVは2021年までに4モデル、PHVは2019年-2021年で7モデルを導入する計画。なお、DSブランドのPHVは2019年に導入予定。
Renault ・2022年までにSUVに特化し、3モデルのEVを生産する。(東風Renault)
・2017年12月設立の華晨(Brilliace)RenaultでNEV商用車の製造を行う。2020年までに年販15万台を目標。
Renault-Nissan ・2017年8月、Renault-日産アライアンスと双方の合弁先の東風汽車とでEVの共同開発を行う合弁会社「eGT New Energy Automotive Co., Ltd.(eGT)」の設立について合意。
・生産拠点は、東風汽車の十堰工場で2019年に小型EVの生産を開始。年産12万台を計画。
トヨタ ・合弁先(一汽、広汽)からのEVの供給を検討。日本で開発されたトヨタブランドのEVを2020年に導入。
ホンダ

・広汽ホンダ及び東風ホンダと共同開発し、それぞれの合弁ブランドより2018年にEVを発売。
・バッテリー制御や車両データの管理などは中国大手ITソリューションサービスプロバイダーの東軟(Neusoft)グループと共同開発する。

Ford ・2025年までに少なくとも15モデルのFordブランド及びLincolnブランドのEVを投入。2019年にFordブランドのグローバルモデルとなる電動小型SUVの投入を計画。
・2019年9月に衆泰汽車(Zotye)との合弁工場(浙江省金華市/年産10万台)で小型EVの生産を開始。
GM ・2020年までに新エネルギー車10モデルを展開。
・2017年内に量産開始予定のバッテリー組立工場は、現時点では試運転中。
現代 ・2020年までに9モデル(EV/PHV/HEV/FCV)の導入を計画。
・2017年8月に北京現代からElantra EV、1月に東風起亜からEVの華騏(Hooki)が発売された。2018年にSonata PHVを導入予定。
BYD ・2018年のEV販売台数20万台超を目標に掲げる。
・乗用車のみならず、バスや特装車などの商用車へのNEV投入を継続する。
北京汽車(BAIC) ・北汽新能源汽車(BJEV)は、 2020年までに18モデルを投入、生産台数80万台、販売台数50万台を目標に掲げる。
・なお、北汽グループは2020年に北京市で自主ブランドのガソリン車の販売を停止し、2025年には中国で全面的に自主ブランドのガソリン車の生産/販売を停止すると発表した。
広州汽車(GAC) ・2020年までに自主ブランド車で年販20万台を目標。
・2017年に設立された広汽新能源汽車で2019年から毎年2モデルのNEVを市場投入する計画。
長安汽車 ・2020年に3つのNEV専用プラットフォームを完成させる。
・2025年にガソリン車の販売を停止。NEV(EV21モデル、PHV12モデル)をリリースする。
吉利(Geely) ・2020年までにグループ販売台数の90%をNEV(HEV含む)とする。
奇瑞(Chery) ・2020年までに5モデル、年販20万台を目標。
上海汽車(SAIC) ・2020年までに自主ブランド車で年販20万台を目標。
東風風神 ・2020年までに6モデルを導入する計画。
一汽股份 ・2020年までに紅旗ブランドでEV、HEV、PHVのラインナップを整える。

(資料:各社資料、各種報道をもとにMarkLinesが作成)

 



LMC Automotive予測:中国の電動車市場

LMC Automotiveによる中国市場の電動車販売台数予測を示す。

 FHEV:Full Hybrid Electric Vehicle
 MHEV:Mild Hybrid Electric Vehicle
 FCEV:Fuel Cell Electric Vehicle
 EREV:Extended Range Electric Vehicle
 PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle
 BEV:Battery Electric Vehicle

*中国政府のNEV定義は、FCEV/EREV/PHEV/BEVが対象であるが、LMC AutomotiveにおけるNEV範囲は、FHEV及びMHEVも含まれる。

LMC AutomotiveによるNEV市場台数予測
(資料:2017年11月10日開催の自動車市場・技術予測カンファレンス2017使用スライドより)

      注)本スライドの無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要になります。

  LMC Automotive社による、モデル別、パワートレインタイプ別(エンジン、トランスミッション)などの
  より詳細な予測データ(~2024年)もご提供しております。 詳しくはこちらをご覧ください。

キーワード
中国、政策、NEV、ダブルクレジット、新エネルギー車、EVPHV、FCV

<自動車産業ポータル マークラインズ>