東京モーターショー2017:トヨタの多彩な出展

人を理解する「Concept-愛i」を出展、Lexus LS+ Conceptはレベル4以上の自動運転を目指す

2017/11/02

要約

TOYOTA Concept-愛i
AI搭載EVのTOYOTA Concept-愛i

  第45回東京モーターショー2017が、2017年10月25日から11月5日まで、東京ビッグサイトで「世界を、ここから動かそう。BEYOND THE MOTOR」をテーマに開催された。本レポートは、トヨタの出展概要を報告する。

  モーターショー初日のプレスブリーフィングで、取締役副社長のDidier Leroy氏が、「Start Your Impossible」(不可能と思えることにチャレンジしよう)をテーマにスピーチし、トヨタの 「Mobility for All」(すべての人に移動の自由を)の実現に向けた決意を示した。クルマは、自由で楽しいものでなければならないとの想いを、今回出展する「GR HV SPORTS concept」や「Tj CRUISER」で示した。

  さらに、今後提供するクルマの価値を高める3つの技術領域と、それぞれに対応する今回の出展モデルを紹介した。まず「人工知能」と「コネクティッドカー」の領域であり、それらにより顧客のパートナーとなる「Concept-愛i」を出展。また「新型Crown Concept」は、日本のコネクティッドカーの新しい「基準」となる。

  次に焦点となるのは「自動運転」であり、トヨタは、2020年に高速道路で、2020年代前半に一般道を対象としたシステムを導入する。現在は享受できていない人々にも「移動の自由」をもたらすとしている。「Concept-愛i」も高度の自動運転を想定する。

  3番目は「電動化」の技術である。EVが近い将来重要なソリューションの一つになることは疑う余地がなく、「Concept-愛i」の駆動システムはEVを想定。また、航続距離を飛躍的に改善する全固体電池について、2020年代前半の実用化を目指すと発表した。「ゲームチェンジャー」になりうる技術だとしている。一方、FCVへの取り組みも継続しており、本モーターショーにおいても、プレミアムFCVの「Fine-Comfort Ride」とFCバス「SORA」コンセプトカーを出展した。

  Lexusのブースでは、近い将来に実現を目指す最新の自動運転技術を装備する「Lexus LS+ Concept」を世界初披露した。レベル4以上の自動運転技術の実現に挑戦する。他に、2017年10月に発売したばかりの「新型Lexus LS」や、3月に発売した「Lexus LC」を出展した。

 

 関連レポート:
東京モーターショー2017:Bosch、デンソー、アイシン、三菱電機の出展 (2017年11月)

 



未来の愛車「TOYOTA Concept-愛i」を出展

Concept-愛iのコア技術―「人を理解する」技術
(トヨタ広報資料)

  トヨタは、人工知能を搭載することで人を理解し、人とクルマがパートナーの関係となる、モビリティ社会の未来像を具現化したコンセプトカー「TOYOTA Concept-愛i」シリーズの概要を公表した。2017年1月のCESで初公開したコンセプトカーだが、今回内容を肉付けし、シリーズを拡大した。今回の出展内容の一部機能を搭載した車両で、2020年頃、日本で公道実証実験を開始する予定。

  「Toyota Concept-愛i」は、"more than a machine, a partner"をコンセプトに、ドライバーをより理解し共に成長するかけがえのないパートナーとして、新しい時代の「愛車」となることを目指す。シリーズのコア技術は、人工知能を応用し、ドライバーの感情認識や嗜好推定を行う「人を理解する」技術(Learn)。この「人を理解する」技術をベースにドライバーを「安全・安心」(Protect)に導くほか、「新しいFun to Drive」(Inspire)をもたらす。

  パワートレインは、EVを想定する。




TOYOTA Concept-愛iの「人を理解する」技術(Learn)

「人を理解する」技術(Learn)   ドライバーの表情・動作・声色から複合的に感情や覚醒度などを推定する。また、web上のニュースといった一般情報と、SNS発信、車内での会話履歴など個人に関する情報を解析し、頻出するトピックからドライバーの嗜好を推定する。
  感情認識や嗜好推定といった「人を理解する」技術(Learn)にはディープラーニングなどの技術が用いられており、「人を理解する」ことを起点に、「安全・安心」(Protect)や「新しいFun to Drive」(Inspire)の価値をもたらす。
「安全・安心」(Protect)
Learn×自動運転技術
  クルマの周辺状況に加えて、「人を理解する」技術によりドライバーの状態を推定し、ドライバーとクルマの信頼度をモニターする。例えば、ドライバーが危険な状態もしくはストレス状態に陥るなどクルマのサポートが必要と判断されると、自動運転モードに切り替わる。"ある時は見守り、ある時は助け合う"、トヨタの自動運転の考え方「Mobility Teammate Concept」に基づき、ドライバーを「安全・安心」に導く。
  さらに、ドライバーの感情、疲労度、覚醒状態に応じて、視覚・触覚・嗅覚などの五感に働きかけ、ドライバーが眠気を感じているときは覚醒状態に、ドライバーがストレスを感じているときはリラックス状態に誘導し、ドライバーをサポートする。
「新しいFun to Drive」(Inspire)
Learn×エージェント技術
  ドライバーの感情や嗜好に応じて、クルマが会話を誘導。ドライバーが興味のある話題をドライバーの気分に応じてクルマ側から提案するなど、従来にない双方向の自由会話を実現する。さらに、その時々のドライバーの感情と位置データを組み合わせて「Emotion Map」を作成。個人の感情を集積しビッグデータとして活用して、少し遠回りしてでも楽しめるルートを提案するなど、未知なる体験をもたらす。

(注)「エージェント技術」は、ユーザーを補助し、繰り返し行うべきコンピュータ関連のタスクをユーザーに代わって行う。人間が行うような「認識」「理解」「判断」「行動」を実現。人との対話を通じて知識の集積と活用を行うことができる。



「TOYOTA Concept-愛i Ride」と「TOYOTA Concept-愛i Walk」を発表

  「Concept-愛i」シリーズに2つの車種を追加した。

  "Ride"は、「人にやさしい都市モビリティ」をコンセプトにした一回り小型のモビリティ。ガルウィング、電動ユニバーサルスライドシート、ステアリングやアクセル/ブレーキペダルが不要なジョイスティックを採用し、車いすユーザーや高齢者など誰でも安全・安心に運転できるモビリティとした。シェアリングサービスでの活用も想定する。

  "Walk"は、三輪で立ったまま乗り、歩行者と同じ空間を自動走行できる。服装、履物を選ばず気軽に使用できる。シェアリングサービスでの使用も想定。外出先や観光地の散策での活用など、近距離移動の一環として使用できるモビリティを目指している。

Toyota Concept-愛i Toyota Concept-愛i Ride Toyota Concept-愛i Walk
Toyota Concept-愛i Toyota Concept-愛i Ride Toyota Concept-愛i Walk(トヨタ広報資料)

「TOYOTA Concept-愛i」シリーズの主要諸元

Concept-愛i Concept-愛i Ride Concept-愛i Walk
全長/全幅/全高(mm) 4,510/1,830/1,475 2,500/1,300/1,500 500-700/400/1,130
ホイールベース(mm) 2,700 1,800 -
乗車定員(人) 4 2 1
パワートレイン EV EV EV
EV航続距離 300km程度 100-150km程度 10-20km程度

(注)Concept-愛i Walk:全長は速度に応じて伸縮させる。またステップ高は140mm。


  2017年1月のCESでの発表は、下記既報レポートを参照方。
トヨタの自動運転(上):ADAS進化型と完全自動運転車の2つのシステムを開発 (2017年2月)

 



高級セダンの新型CenturyプロトタイプモデルとCROWN Concept

  新型Centuryは、「継承と進化」をコンセプトに日本を代表するショーファーカーとしてふさわしい風格を追求した。ただし、あまり「偉くなりすぎないように」配慮もしたとのこと。前代Lexus LSのシャシーとエンジンを使用し、V12エンジンをV8に変更した。2018年央発売予定。

  Crown Conceptは、「走行性能の追求」と「コネクティッド技術の進化」の両輪で開発した。コネクティッド技術により、社会全体での安全を促進し、またビッグデータを活用、様々なサービスにより安心・安全を提供する。2018年夏発売予定。

新型Centuryのプロトタイプモデル Crown Concept
新型Centuryのプロトタイプモデル Crown Concept



(3代目)新型Centuryのプロトタイプモデル

ショーファーカーとして開発   Centuryの「匠の技」「高品質のモノづくり」の伝統を継承しつつも、新しい魅力を付与した内外装デザイン、ショーファーカーとしてふさわしい先進装備・快適装備の採用などに重点を置いた。全長×全幅×全高は、5,335×1,930×1,505(mm)。
パワートレイン   低燃費・高出力を実現する直噴技術「D-4S」を採用したV8・5L 2UR-FSEエンジンを新たに搭載し、ハイブリッドシステム(THSⅡ)を組み合わせることで、クラストップレベルの低燃費を追求。トランスミッションには2段変速式リダクション機構を搭載し、静かで滑らかな走行を実現。
安全装備   衝突回避支援システム「Toyota Safety Sense P」、ブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックアラートなど、先進安全装備を採用。



(15代目)Crown Concept

Fun to Drive   TNGAに基づきプラットフォームを一新するなどクルマをゼロから開発。意のままに操れるハンドリング性能に加え、低速域から高速域、かつスムーズな路面から荒れた路面など、あらゆる状況において目線のぶれない圧倒的な走行安定性を実現した。全長×全幅×全高は、4,910×1,800×1,455(mm)。
Connected技術の
サービスの具現化
  Crown Conceptの市販車に、車載通信機を全車標準装備していく計画。トヨタは、車載通信機で取得するビッグデータを活用し、顧客に新たな価値を提供していく。
  予防安全についても、自動ブレーキに代表されるクルマ自体の先進技術だけでなく、信号情報やクルマ同士とつながるITS Connectを普及させることで、社会全体で安全を守っていく考え。官民実証実験にも積極的に参加することで、「つながる」技術の早期発展に貢献する。
  トヨタはビッグデータによるカーライフの充実を図る。モビリティサービスプラットフォームを活用することで、交通渋滞の情報検出による街の渋滞削減をはじめ、社会問題の解決に貢献していく。また、車載通信機を介して取得した車両情報をもとに車両を遠隔で診断し、故障や整備の必要性を予告する。


燃料電池車のプレミアムサルーンとバスのコンセプトカー

  トヨタはEVを推進するが、これはFCVへの取り組みが後退するという意味ではないとしている。本モーターショーに、水素社会実現への「トヨタの変わらぬ意志」を象徴するFCV 2台を出展した。

Fine-Comfort Rideの外観 Fine-Comfort Rideの室内 FCバスのコンセプト
Fine-Comfort Rideの外観
(トヨタ広報資料)
Fine-Comfort Rideの室内
(トヨタ広報資料)
FCバスのコンセプト
(SORA)



燃料電池車のプレミアムサルーンとバスのコンセプトカーを出展

プレミアムサルーン
「Fine-Comfort Ride」コンセプトモデル
  「プレミアムサルーンの新しいかたち」の提案。電動車ならではの自由なレイアウトを活かし、インホイールモーターの採用、タイヤの4隅配置などにより、プレミアムサルーンにふさわしい高い走行安定性と静粛性を実現した。
  自由な姿勢に調整可能なシートを中心に、エージェント機能やタッチディスプレイを配置し、乗員は自由に情報へアクセスできる。乗車定員6人で、全長×全幅×全高は、4,830×1,950×1,650(mm)。車内の装備を充実させながらも、約1,000km(JC08モード)の航続距離を実現。
FCバスのコンセプトモデル
「SORA」
  燃料電池車「MIRAI」向けに開発した「トヨタフューエルセルシステム」を採用。このコンセプトモデルをベースとする市販型を2018年に発売し、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都を中心に100台以上のSORAが導入される予定。
  全長10,525mm、79人乗り(座席22人、立席56人、乗務員)、8個の高精細カメラによるバス周辺監視機能や、急加速を抑制する加速制御機能により安全性を向上(いずれも日本初採用)、車車間通信や路車間通信により安全運転を支援するITS Connectも採用。また災害時に電源として利用可能な大容量外部給電システムを搭載する(最大出力9kW、供給電力量235kWh)。


スポーツカーシリーズ「GR」を発表、「GR HV SPORTS concept」を世界初披露

  トヨタは、2017年9月に、スポーツカーシリーズとして、新たに「GR」を投入すると発表した。従来のG's(ジーズ)を一新し、車両ラインアップやパーツ等の新アイテムを充実させるとともに、走ることを通じてクルマを楽しむ文化を育てる取り組みを強化していく。

  第一弾として、Vitz、Prius PHV、Harrier、Mark X、Voxy、Noahに設定した。今後Aqua、Priusαなどにラインアップを拡充していく。

  今回のモーターショーで、コンセプトカー「GR HV SPORTS concept」を世界初披露した。TOYOTA GAZOO Racingが、世界耐久選手権(WEC)で戦うハイブリッドレーシングマシーン「TS050 Hybrid」を想起させるデザインを持ち、同車で鍛えたハイブリッド技術「THS-R(TOYOTA Hybrid System-Racing)の一部を搭載する。ボディーは「トヨタ86」をベースとしている。



GR HV SPORTS concept
GR HV SPORTS concept

バンとSUVを融合させた新ジャンル「Tj CRUISER」の提案

  直線で構成されたボディーが特徴。Land Cruiserの四角いボディーは人気があるが、車両価格が高い。「手頃な価格でLand Cruiserの魅力を」との発想からスタートしたとのこと。さらに、「仕事」と「遊び」を垣根なく楽しむライフスタイルでの使用をイメージした。発売計画や価格は未定。発売する場合は、まず日本市場に投入することを想定。

Tj CRUISERの外観 Tj CRUISERの室内
Tj CRUISERの外観 Tj CRUISERの室内(3mの長尺物が置ける)



バンとSUVの良さを両立させたTj CRUISER

デザイン   VANのようなユーティリティの高さを感じられるスクエアなキャビンに、SUVらしい大径タイヤによるしっかりとした足回りと力強いフロントビューを融合。VANとSUVそれぞれの良さを両立させた新ジャンルを表現した。約3メートルもの長尺物を室内に積み込むことが可能で、「仕事」と「遊び」を垣根なく楽しむ新たなライフスタイルでの使用をイメージした。
スペックなど   次世代のTNGAプラットフォームの採用を想定。パワートレインは、2Lクラスのエンジン + ハイブリッドシステム、駆動方式は前輪駆動および四輪駆動の予定。全長×全幅×全高は、4,300×1,775×1,620(mm)。



ユニバーサルデザインのJPN TAXI

  トヨタは、2017年10月に発売した新型車JPN TAXI(ジャパンタクシー)を出展した。日本の「おもてなしの心」を反映、低床フラットフロア、大開口リヤスライドドアなど採用。様々な人に優しい次世代タクシーで、2020年の東京オリンピック、パラリンピックもあり、観光立国への貢献を目指している。

ユニバーサルデザインのJPN TAXI
ユニバーサルデザインのJPN TAXI



新型車JPN TAXIを出展

ユニバーサルデザイン   JPN TAXIは、日本のおもてなしの心を反映し、子供、高齢者、車いす使用者、外国からの観光客など、様々な人に優しく快適なタクシー専用車として開発した。具体的には、顧客が乗り降りしやすいよう低床フラットフロアや大開口のリヤ電動スライドドア(左側のみ)、車いすでの乗車も可能な構造など、様々な人に優しいユニバーサルデザインとした。
LPGハイブリッドシステム   パワートレインには、新開発の1.5L・LPGハイブリッドシステムを採用し、JC08モード燃費19.4km/Lの低燃費を達成。「Toyota Safety Sense C」や6つのSRSエアバッグを標準装備するなど安全装備も充実。ベース車である「和(なごみ)」グレードの消費税込み価格は、3,277,800円から。


Lexus LS+ Conceptは、レベル4以上の自動運転を目指す

  トヨタは、「Lexus LS+ Concept」を世界初披露した。同コンセプトは、Lexusのフラッグシップセダン「LS」の将来像を示唆し、トヨタが考えるLEXUSの新たなデザインの方向性と、近い将来に実現を目指す最新の自動運転技術を兼ね備えたコンセプトカー。レベル4以上の自動運転技術の実現に挑戦し、「全ての人が、安全、スムーズ、自由に移動できるモビリティ社会の実現」を目指すと発表した。

Lexus LS+ Concept Lexus LS+ Concept
Lexus LS+ Concept Lexus LS+ Concept(トヨタ広報資料)



Lexus LS+ Conceptは、レベル4以上の自動運転を目指す

デザイン   LEXUS独自のデザインフィロソフィーである「L-finesse」に基づいた次世代のデザインスタディとして、先進的かつ威厳のある造形を実現し、大胆さと緻密さの、相反する要素を調和させる二律双生のデザインへと昇華させた。
自動車専用道路での自動運転   同コンセプトは2020年に自動車専用道路での自動運転を実現する「Highway Teammate」を搭載する。高速道路入口のランプを通過し、目的地のランプを降りるまでの区間を自動運転により移動できるよう、合流や分岐、前方車両の追い越し、レーンチェンジをクルマ側から提案し、ドライバーが承認することで、安全・快適に目的地まで移動することが可能となる。
自動運転の高度化   さらに、クルマとデータセンターを通信でつなげ、クルマのソフトウェアをアップデートする方式を採用する。通信により、新しい機能の追加や向上を図り、より良いサービスを拡充する。
  また、道路や周辺データなどのビッグデータを用いて学習した人工知能(AI)により、クルマの認知・判断性能を格段に向上し、高性能な自動運転を提供していく。
一般道路での自動運転に取り組む   LEXUSは、自動車専用道路に留まらず、一般道路での自動運転の開発も進めている。「LS+ Concept」をさらに進化させ、その先の2020年代前半に一般道路での自動運転を実現する「Urban Teammate」の実用化を目指す。レベル4以上の自動運転技術の実現に挑戦するとしている。


新型Lexus LSとLC

  トヨタは、5代目となるLexusブランドのフラッグシップセダン新型「LS」を2017年10月に発売した。GA-Lプラットフォームにより実現した斬新なクーペシルエットを採用、パワートレインは、高い出力と優れた環境性能を両立したLexus初のV型6気筒3.5Lターボガソリンエンジン + 新開発Direct-Shift10AT(LS500)と、V型6気筒3.5Lマルチステージハイブリッドシステムを搭載する(LS500h)。

  安全についても、アクティブ操舵回避支援など高度な予防安全装備と運転支援技術「Lexus CoDrive」を設定するなど、最新技術を満載した。

  新型LSの価格(消費税込み)は、9,800,000円~16,800,000円。

  トヨタは、2017年3月に発売したLexus LCも出展した。LCの詳細と、LS/LCが搭載するパワートレインについては、下記既報レポートを参照方。
    トヨタの米国事業:ToyotaブランドはTNGA車、LexusはGA-L車を本格投入(2017年9月)

新型Lexus LS500h LS500hの内装
新型Lexus LS500h(ハイブリッド車) LS500hの内装
Lexus LC500 LC500の内装
Lexus LC500 LC500の内装



新型Lexus LSに採用された新技術

GA-Lプラットフォーム
走りを予感させる
斬新なクーペシルエット
  GA-Lプラットフォームにより、低く構えたスタイリングを実現し、大径タイヤの採用により力強い存在感を創出。これまでの4ドアセダンとは一線を画す斬新なクーペシルエットを創りだすため、6ライトキャビンデザイン(車体側面にウインドウガラスが片側3枚ずつ(左右で6枚)配置)を採用した。
パワートレイン

新開発V型6気筒3.5L
ツインターボエンジン搭載

(LS500)

  LEXUS初のV型6気筒3.5Lツインターボエンジンを採用し、圧倒的な静粛性とフラットなトルク特性を活かした爽快な加速フィーリングを両立。また、吸気効率の向上や燃焼室内の気流強化により高速燃焼を実現。さらに、高効率ツインターボチャージャーとの組み合わせによる世界トップレベルの熱効率で高い出力と燃費性能を実現。
  Direct-Shift 10ATは、世界トップレベルの変速スピードによるリズミカルな変速やドライバーの操作から意図を読み取り最適なギヤを選択する制御により、アクセル操作に即応するダイレクトで気持ちの良い走りを提供。

マルチステージ
ハイブリッドシステム

(LS500h)

  マルチステージハイブリッドシステムは、LC500hで初採用した、LEXUSのハイブリッドシステムに有段ギヤを組み合わせた独自の機構。高回転化したV型6気筒3.5Lエンジンと走行用モーター両方の出力を制御することで、低速から力強い駆動力を生み出しパワフルな走りを実現。
  (実質的な)10段変速制御により、あらゆる走行シーンにおいて、ドライバーの意図に忠実なエンジン回転数の変化や応答性の良いモーターアシストを可能とし、アクセル操作に連動したダイレクトな加速フィーリングを実現。
新たに採用された予防安全技術および高度運転支援技術
新たに採用された
先進の予防安全技術
  警報、ブレーキアシスト、自動ブレーキで衝突回避支援および被害軽減を支援する従来のPCS(プリクラッシュセーフティ)に加え、世界初となる、大型カラーヘッドアップディスプレイに歩行者の存在する方向を表示するより直感的な歩行者注意喚起、ブレーキ制御に加え自動で操舵を制御するアクティブ操舵回避支援を装備。
  アクティブ操舵回避支援は、自車線内の歩行者やガードレールのような連続した構造物と衝突する可能性が高く、ブレーキ制御だけでは衝突回避が困難かつ、操舵制御によって回避ができるとシステムが判断した場合、警報とブレーキ制御に加え、自動で操舵制御を行うことで、衝突回避あるいは衝突被害の軽減を図る。
自動運転につながる高度運転支援技術「Lexus CoDrive」   レーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト(LTA)の基本機能に、レーンチェンジアシスト(LCA)を加えた3機能を連携させ、高速道路や自動車専用道においてドライバーの運転意図と調和した操舵支援や、レーンチェンジの運転支援を実現。カーブが多い道や、渋滞時でもシームレスな運転支援により、ドライバーの運転負荷を大幅に低減することが可能。
<レーントレーシングアシスト(LTA)> レーダークルーズコントロールの作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行う。カメラによる白(黄)線の検知に加え、先行車の走行軌跡を利用した追従により、渋滞により車間が詰まった状態での低速走行時など、車線を認識できない場合でも支援を継続する。
<レーンチェンジアシスト(LCA)> ドライバーの方向指示レバー操作が支援開始の合図となり、周辺の道路環境を監視し、最適なタイミングで、操舵、加減速をすることにより、車線変更の支援を行う。


TOKYO CONNECTED LAB 2017での出展

  トヨタは、西展示棟4階で開催されたTOKYO CONNECTED LAB 2017に、下記の内容を体験コーナーも設置して紹介した。

  • SmartDeviceLink(SDL): SDLは、スマートフォンと車載情報機器を接続し、自動車内の入力デバイス(や音声入力)を通じてアプリを操作するための規格。トヨタはFordとともに、2017年1月にSDLのコンソーシアムを設立。同コンソーシアムにはスバルやマツダ、スズキといった自動車メーカーのほか、パナソニックやパイオニアといった車載器メーカーらが参画している。AppleのCarPlayやGoogleのAndroid Autoに対抗するとされている。
  • LINEのAIプラットフォーム「Clova」: 「Clova」は、クラウドAIプラットフォームで、音声エージェント機能を持つ。トヨタとLINEは、Clovaと上記のSDLを活用した協業の検討を2017年6月に開始した。
      会場には体験コーナーが設置され、デモ車のステアリングホイールの音声認識ボタンをタップして話しかけることで、「LINE」アプリの新着メッセージ、音楽、天気予報、ニュースなどを読み上げるサービスの実演を行っていた。
  • 通信型ドライブレコーダー「TransLog」: トヨタは、一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会と、2017年4月に開始した実証実験の成果として、東京都で走行する500台のタクシー車両に搭載した通信型ドライブレコーダー「TransLog」から収集される「走行画像」や「車両データ」を解析し、その結果から得られる「レーン別渋滞情報」を、スマートフォン向けナビゲーションアプリ「TCスマホナビ」に配信するサービスを、2018年春より開始する。これにより、従来の交通情報では、道路の区間単位でしか認識できなかった渋滞状況が、車線単位に認識でき、更には、その状態を画像でも確認できるようになる。
  • スマートキーボックス(SKB): SKBを車内に設置するだけで(車両を改造することなく)、利用者はスマートフォンでドアの施錠/解錠、エンジンの始動ができるようになり、安心かつ安全に車両の貸し借りを行うことが可能となる。米国でのカーシェアリングや、日米両国で車両トランクを配送先とする宅配便の実証などを進めている。

通信型ドライブレコーダーTransLogの構成 TransLogが、スマートフォンに表示するイメージ スマートキーボックス

通信型ドライブレコーダーTransLogの構成

(トヨタ広報資料)

TransLogが、スマートフォンに表示するイメージ。渋滞しているレーンを色で表示し、タップすると映像がポップアップされる(写真の右側)。(トヨタ広報資料)

スマートキーボックス(SKB)

(トヨタ広報資料)


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キーワード
東京モーターショー2017、トヨタ、Lexus、自動運転、AI、LS+ Concept、Concept-愛i

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