北京汽車:2020年までに生産/販売450万台、うち50万台を新エネルギー車に

電動化とグローバル化を推進、生産能力増強と海外拠点の拡充を加速

2017/07/14

要約

高速道路型と生活道路型の自動運転が拡大する

 北京汽車集団(以下、北京汽車グループ)は、中華人民共和国の首都北京に本部を置く5大汽車集団の一つである。北京汽車グループの前身は、1958年に設立された小型セダン「井岡山」を製造した「北京汽車製造廠」である。「井岡山」は量産化には至らなかったが、後に中央政府の要請により、軍用オフロード車の生産に取り組み、現在のオフロードモデルのBeijing Jeepシリーズ名の由来となるBJ210が誕生した。

 外資との合弁は1983年にAMC(American Motors Corporation)から始まる。Jeepラングラーをベースとしたモデルや中国国産チェロキーなどが製造された。2000年代に入ると、現代自動車及びダイムラーと外資合弁契約を締結。2014年にはグループ傘下の乗用車部門「北京汽車股肦有限公司」が香港で上場した。

 北京汽車グループの自動車販売台数(工場出荷台数)は、2014年が約240万台、2015年には248.9万台、2016年は約287.2万台と順調に伸びている。中国での市場シェアは、2011年は8%だったが、2014年以降は10%を堅持している。

 2017年の販売目標は、グループ全体で310万台を設定。しかしながら、グループ傘下OEMのうち販売台数比率が最も高い北京現代汽車の販売台数が、米国の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国への配備の影響を受け、1月-5月は前年比37.4%の大幅減となり、グループ全体の販売減につながっている。

 北京汽車グループは十三五計画(2016年-2020年)期間に、電動化やグローバル化を掲げるとともに、華中地域の湖南省で自主ブランド車や新エネルギー車分野のプロジェクトを推進する。2020年までに自動車メーカーとしてグローバルで12位以内入り、生産/販売台数450万台を目指している。

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