トヨタがダイハツを完全子会社化:ダイハツはグループの小型車開発を担当

低燃費・低コスト車技術を活用し、ダイハツが主体となって新興国事業を強化

2016/03/08

要 約

アギア
トヨタがインドネシアで販売する低燃費車「アギア(AGYA)」、
ダイハツが企画・開発・生産するモデルで、ダイハツから
OEM供給を受けている (写真:Toyota Astra Motor)
 

 トヨタとダイハツは、2016年1月、トヨタがダイハツを100%子会社とし、ダイハツが、これまで培ってきた軽自動車技術をベースにトヨタ・ダイハツの小型車開発を担当すると発表した。ダイハツは、これまでもトヨタと共同開発した車両の受託生産やダイハツ車のOEM供給を行ってきたが、これからは全面的にトヨタグループの小型車開発を担当し、開発した車両を販売する地域も拡大していく方針。

 ダイハツは、ミラ イースをベースとするAセグメントプラットフォームを開発した。同プラットフォームベースで、インドネシアで販売するトヨタ・アギア(AGYA)、ダイハツ・アイラ(AYLA)を開発・投入し、販売は好調。さらに、同プラットフォームベース車をフィリピン(トヨタブランド車)、マレーシア(ダイハツブランド車)に投入した。今後の両社の協業の方向性を示すと思われる。タイにも、ダイハツが開発した小型車を投入する計画。

 ここ2~3年、アジアを含む新興国市場での販売は失速しているが、トヨタグループは、ダイハツの低燃費・低価格のモノづくりのノウハウを活かし、新興国事業を強化していく方針。


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