インドネシア:2016年下期に経済政策の効果で販売好転か

内需低迷に自動車メーカーは価格競争力の向上、輸出拡大等で対応

2016/03/02

要 約

インドネシアの自動車生産・販売台数

インドネシアの自動車市場シェア

 インドネシアの2015年の販売台数は前年比16.1%減の101.3万台。販売低迷は、資源価格の下落による景気減速、インフレ率の上昇、ルピア安等を理由に、個人消費が落ち込んだためとされる。

 インドネシア政府は、消費回復のため、ローンの規制緩和や経済政策を実施。2016年は、これらの政策の効果やインフラ開発、インフレ率の低下等により販売が回復する、とインドネシア自動車製造業者協会(GAIKINDO) は期待している。同協会は2016年の販売台数について、政府が目標とする5.3%以上の経済成長が達成されれば、前年比5%増と見込む(1月時点)。一方、LMC Automotiveは、政府施策の効果は中長期的に表れるとして、2016年のライトビークル販売は前年比3.2%減と予測している。

 2015年の生産台数は前年比15.4%減の109.9万台。完成車輸出台数は2.7%増の20.8万台に拡大した。インドネシアの中長期的な成長を見込んで、日本メーカー各社は同国を生産・輸出拠点とする体制を構築してきた。2017年には年産能力が約200万台となる見込みだが、内需が低迷する中、各社は現地調達拡大による価格競争力の向上、輸出拡大等をすすめている。一方、収益確保の見通しが立たないとして、Fordはインドネシア市場から撤退を決め、GMも現地生産を中止した。

 LMC Automotiveが2015年12月に発表した予測によると、インドネシアの2016年のライトビークル生産台数は前年比5.1%減の102万台となる見込み。生産は2017年から増加に転じ、2019年には2016年比25.8%増の128万台に達すると予測される。





インドネシア政府:個人消費回復のための経済政策を実施

 インドネシア政府は、自動車をはじめとする個人消費を拡大するために、様々な施策を実施している。2015年6月には、自動車ローンの頭金規制を緩和。9月からは、景気刺激のための経済政策パッケージを次々に発表している。2015年中はその効果は限定的だったが、2016年以降は徐々に規制緩和がすすみ、消費が活性化することが期待されている。

 インドネシア政府の見通しでは、同国の2016年のGDP成長率は5.3%(2015年は4.79%)。世界銀行も5.3%、アジア開発銀行も5.4%と予測しており、2015年に経済が底打ちしたという点ではほぼ一致している。

インドネシア政府の景気刺激策

自動車ローン
規制緩和
 2015年6月、インドネシア中央銀行は、消費者の購入意欲が高まることを見込んで、二輪車・四輪車ローンの頭金比率の規制を緩和した。同銀行は2012年に、返済能力を上回る消費を抑制するために、ローンの頭金比率を25-30%に設定していた。今回、この比率を一律5ポイント引き下げた。
経済政策
パッケージ
 インドネシア政府は経済回復に向け、2015年9月に経済政策パッケージの第1弾を発表。2016年1月には第9弾を発表した。経済政策パッケージには、規制緩和による国内外からの投資拡大、産業用電力料金の引き下げ、労働賃金や雇用安定、法人所得税の引き下げ等が含まれる。2016年には、これらのパッケージの効果が出て、経済が好転すると期待されている。

 

 



国内販売:大半のメーカーが大幅減、ホンダはHR-VとMobilioが牽引し微減

インドネシアのメーカー別販売台数 2015年のインドネシアにおけるメーカー別販売台数 (登録台数、大型商用車を除く) は、トップのトヨタが前年比16.9%減の33.4万台、第2位のダイハツが8.3%減の16.1万台。主力のMPVのトヨタAvanzaとダイハツXenia、LCGC適合車のトヨタAgyaとダイハツAylaの販売が14-16%減少した。トヨタは、2016年下期からの販売好転を期待している。

 2014年に大きく販売台数を伸ばしたホンダは、2015年は4.2%減の15.4万台。2015年1月に投入した小型クロスオーバー HR-Vと、2014年に発売した低価格のMPV Mobilioが好調だった。

 カテゴリー別の販売台数では、主力セグメントのMPVを含む「4x2 Type」 が前年比19.8%減の54.5万台。MPVでは、トヨタAvanzaが13.4万台でトップを占め、トヨタ Innova, ダイハツXenia, ホンダMobilio, スズキErtigaが3万~4万台で激しく競争している。「Pick up/Truck」は16.7%減少し、26.1万台となった。SUVを含む「4x4 Type」は49.1%増加したが、市場シェアはまだ0.9%である。「LCGC適合車」は3.9%減の17.2万台で、シェアは14.2%から16.3%に拡大した。

インドネシア:自動車国内生産/国内販売/輸出台数

(台)
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年(見通し)
国内生産 702,508 837,948 1,065,557 1,208,211 1,298,523 1,098,780
国内販売 764,710 894,164 1,116,230 1,229,904 1,208,019 1,013,291 1,050,000~1,100,000
輸出 CBU 85,796 107,932 173,368 170,907 202,273 207,691 220,000
CKD 55,624 83,709 100,122 105,380 108,580 108,770

資料:インドネシア自動車製造業者協会 (GAIKINDO)
(注) 2016年 (見通し) は、GAIKINDOが2016年1月に発表した予測。

 

インドネシア:カテゴリー別自動車販売台数

(台)
カテゴリー 2012年 2013年 2014年 2015年 2015年
(前年比) (市場シェア)
Sedan 34,221 34,199 21,614 17,422 -19.4% 1.7%
4x2 739,168 787,712 679,856 545,055 -19.8% 53.8%
4x4 7,396 6,416 5,871 8,753 49.1% 0.9%
Bus 4,472 4,054 3,834 3,743 -2.4% 0.4%
Pick up/Truck 311,609 328,378 313,237 260,850 -16.7% 25.7%
Double Cabin 19,364 17,962 11,487 12,034 4.8% 1.2%
Affordable Energy Saving Cars 51,180 172,120 165,434 -3.9% 16.3%
Total 1,116,230 1,229,901 1,208,019 1,013,291 -16.1% 100.0%

資料:GAIKINDO
(注) Affordable Energy Saving Cars は LCGC適合車を指す。

 

 



国内生産:スズキは2015年に新工場で生産開始、三菱自は2017年に新工場を稼働

インドネシアのメーカー別生産台数 2015年のメーカー別生産台数は、トップのトヨタが前年比17.3%減の40.9万台、続いてダイハツが14.6%減の18.4万台、ホンダが11.1%減の17.2万台となった。

 各社は中長期的な国内需要と輸出市場の成長を見込んで、生産拠点拡充や部品の現地生産化を進めている。

 トヨタの年産能力は25.6万台、ダイハツは53万台で、グループの合計年産能力は78.6万台。トヨタは2016年8月にダイハツを完全子会社化し、インドネシアでは開発・調達・生産での協業をさらにすすめる計画。

 ホンダの年産能力は20万台。2015年には既存の工場内にエンジン試験施設を稼働。スズキは2015年5月に新工場を稼働させ、既存工場との合計年産能力を約25万台とした。三菱自動車は三菱商事と現地企業との合弁で年産能力16万台の新工場を建設し、2017年に稼働させる。日産の年産能力は10万台だが、フル生産時には25万台に引き上げる計画。

 日系メーカー以外では、GMが上海汽車と合弁で2017年に新工場を稼働させ、Wulingブランド車を生産する計画。一方でGMは2015年6月に、自社工場であるBekasi工場を閉鎖した。

 2015年末のインドネシア全体の年産能力は約150万台。新工場の建設等で、2017年には約200万台に拡大する。現在、約20万台が輸出されているが、GAIKINDOの予測では2016年の輸出は前年比15%増の22万台となる見通し。同協会は、生産能力の拡大に伴い、3年後には60万台を輸出できるとしている。また、輸出車種ではセダンの需要が高く、今後はセダンの生産を奨励するため、政府にセダンの奢侈品税の引き下げを要請している。

インドネシアの主要自動車メーカーの生産状況 (中大型商用車は除く)

OEM 工場 年産能力
(1000台)
生産実績
(2015年)
(1,000台)
主な生産車種
トヨタ Karawang 1 130 597 Toyota Kijang Innova, Fortuner
Karawang 2 120 Toyota Etios Valco, Vios, Yaris
トヨタ車体 6 Toyota NAV1
ダイハツ Jakarta 400 Daihatsu Terios/Toyota Rush, Daihatsu Xenia/Toyota Avanza, Daihatsu Gran Max/Toyota Lite Ace/Hiace/Town Ace, Daihatsu Luxio
Karawang 130 Daihatsu Xenia/Toyota Avanza, Daihatsu Ayla/Toyota Agya
ホンダ Karawang 1 80 172 Honda Jazz (Fit), CR-V, Freed, Brio Satya, HR-V
Karawang 2 120 Honda Mobilio, BR-V (2016年1月-)
スズキ Tambun 142 137 Suzuki Karimun Wagon R, Carry, Suzuki APV/Mitsubishi Maven
Cikarang 106 2015年5月に稼働開始。Suzuki Ertiga/Mazda VX-1 を生産。
日産 Purwakarta 1 100→
250(フル生産時)
87 Nissan Grand Livina, Livina, X-Trail, Serena, March, Juke, Evalia
Purwakarta 2 Datsun Go+ Panca, Go Panca
三菱自 生産委託 80 59 Mitsubishi Colt T120, Colt L300, Outlander Sport
新工場 0→
160(2017)
- 2017年4月に稼働開始予定。新型小型MPV, Colt L300, Pajero Sport を生産する予定。
マツダ 生産委託 n.a. 2 Mazda VX-1
いすゞ 生産委託 n.a. 5 Isuzu Panther (Gaya Motorに委託)
Bekasi 0 0 2015年1月に閉鎖。修繕・改造を担当。
Karawang 52→
80(予定)
n.a. 2015年1月に稼働開始。Elf (小型トラック)、Giga (大型トラック)
GM Bekasi 0 5 2015年6月末に閉鎖。Chevrolet Spin の生産は終了。
上海汽車との合弁工場 0→
120(2017)
- 2017年半ばに稼働開始予定。Wuling (五菱) ブランドのMPV, 商用車を生産する計画。
VW 生産委託 2 0.3 VW Golf, Audi A6
新工場 未定 - 検討中
Daimler Bogor 20 4 M-Benz C-, E-, S-, ML-, GL-Class, 商用車
BMW 生産委託 n.a. 2 BMW 3 Series, 5 Series, X1, X3, X5
Hyundai Bekasi 12 1 Hyundai Avega, H-1 (Starex)
生産委託 n.a. 0.4 Kia Carens
(注) 1. 当該自動車メーカーが工場に出資していない場合は"生産委託"と記載した。
2. 年産能力は各社ウェブサイトや各種報道による。2015年の生産実績はProlianceによる。

 

 



トヨタグループ (トヨタ、ダイハツ) のインドネシアでの動向

トヨタ:IMVシリーズのMPVの新型 Innova と、マイナーチェンジした Avanza を発売

新型Innovaを発売  2015年11月に新興国向け戦略車 IMVシリーズの3列シート MPV、新型 Innova を発売。IMV は1つの車台からピックアップの Hilux、SUV の Fortuner、MPV の Innova を生産し、年間約100万台を販売する。新型Innovaは旧型車より高級感や耐久性を高め、富裕層や輸出向けに販売する。パワートレインは2.0L 4気筒ガソリンエンジンと2.4L 4気筒ディーゼルエンジンを設定。5速MTまたは6速ATと組み合わせる。Karawang工場で生産し、国内で月4,000台、輸出で同1,500台の販売を目指す。
改良型Avanzaを発売  2015年8月、7人乗りMPV Avanza をマイナーチェンジし、販売を開始した。ダイハツ Xenia の姉妹車。1.3Lまたは1.5L 直列4気筒エンジンを搭載し、5速MTまたは4速ATと組み合わせる。Karawang 工場で生産する。価格は、Avanzaが1億8,060万ルピアから、上級グレードのAvanza Veloz は2億420万ルピアから。

 

ダイハツ:マイナーチェンジした Xenia を発売、新型エンジンを投入

改良型Xeniaを発売  2015年8月、インドネシア専用の7人乗りMPV Xenia をマイナーチェンジし、販売を開始した。トヨタとの共同開発車で、トヨタ Avanza は姉妹車。改良型 Xenia は低コスト化や軽量化の技術を展開し、新開発プラットフォームを採用。1.0Lまたは1.3Lの新型ガソリンエンジンを搭載し、5速MTまたは4速ATと組み合わせる。FR車ならではの力強い走行性能を高め、燃費を約16%改善。Karawang 工場で生産し、価格は1億5,100万~1億8,700万ルピア。
新型エンジンを投入  2015年8月、ASEAN向け次世代エンジンを投入した。ダイハツ Xenia とトヨタ Avanza に搭載する「1NR-VEエンジン(1.3L)」と、Avanza に搭載する「2NR-VEエンジン(1.5L)」の 2種類。現地調達部品の採用拡大により大幅にコストを低減したほか、デュアル VVT-i (吸・排気連続可変バルブタイミング機構)を採用して高性能低燃費エンジンとした。ダイハツの Karawangエンジン工場の新ラインで生産する。新ラインは、ダイハツの生産コンセプト「シンプル・スリム・コンパクト」を導入している。

 

 



ホンダ、スズキ、三菱のインドネシアでの動向

ホンダ:エンジン試験施設を稼働、部品の内製化計画、新型SUVのBR-Vを発表

エンジン試験施設を稼働  2015年9月、西ジャワ州の Karawang工場でエンジン試験施設の稼働を開始した。同工場で生産するエンジンやエンジン用部品の性能・耐久試験を行う。これまでタイ、インド、日本で行っていた試験をインドネシアで行うことで、リードタイムを低減し、コストも削減できる見込み。
部品の内製化計画  Karawang工場で2016年にクランクシャフトを、2018年にコネクティングロッドの生産を開始する計画。これらの部品は、LCGCの税制優遇を受けるために内製化を義務付けられている。投資額は約5,000億ルピア。生産能力は、1日各1,000個、年間24万3,000個の見込み。
BR-Vを発表  2015年8月に初公開されたBrioベースの新型クロスオーバーユーティリティビークル。インドネシア向けに開発された3列7人乗りのモデルで、SUVらしい外観とハンドリングに、MPVのような広い室内と多彩な機能を兼ね備える。1.5L i-VTECエンジンに新開発の6速MTまたはCVTを組み合わせる。2016年1月にKarawang第2工場で生産を開始し、同年初めに発売する予定。販売価格は2億2,650万~2億6,150万ルピア。

 

スズキ:新 Cikarang工場で稼働開始、本格セダン Ciaz を発売

新工場で
一貫生産を開始
 2015年5月、西ジャワ州ブカシ県GIIC工業団地に建設していた新工場 Cikarang 工場が完成し、開所式を行った。同工場では2014年2月より、エンジンと変速機の組立を開始。このほど、車体組立工場が完成し、小型車 Ertiga の生産を同ブカシ県の Tambun工場から移管した。年産能力は11万台。Cikarang工場では、エンジン、変速機生産から車体組立まで、一貫生産を行える体制となった。投資額はエンジンや変速機工場を含めて 900億円。
本格セダン
Ciazを発売
 2015年11月、小型セダン Ciaz をインドネシアに投入した。同モデルは2014年にインド、中国、2015年3月にタイに投入されている。インドネシアにはタイから輸入販売する。上質なスタイリング、広い室内空間、低燃費、優れた走行性能、高い安全性能を併せ持つ本格セダン。インドネシア仕様車は1.4Lエンジンを搭載。販売価格は 2億7,500万~2億8,500万ルピア。

 

三菱自動車:2017年に年産能力16万台の新工場を稼働、新型 Triton を発売

新工場の建設開始  2015年3月、インドネシアにおける生産合弁会社 Mitsubishi Motors Krama Yudha Indonesia(出資比率は三菱自が51%、三菱商事が40%、現地企業が9%) が、西ジャワ州ブカシ県GIIC工業団地で新工場の起工式を行った。2017年4月に生産開始予定。年産能力は16万台。2018年には従業員数3,000人とする計画。新型 Pajero Sport、今後開発予定の小型MPV、現在は生産委託している小型商用車 Colt L300 などを生産する。車両の一部はASEAN各国に輸出する。総投資額は600億円。これまで現地企業に委託生産してきたが、自社工場主体の生産へ切り替える。
新型Tritonを発売  2015年8月、全面改良したピックアップトラックの新型Tritonをインドネシアで発売した。タイでは既に2014年11月に発売している。搭載するエンジンは2.5L ディーゼルターボエンジン。価格は2億8,900万~4億300万ルピア。
新型Pajero Sportを
投入
 2016年2月に出荷のミッドサイズSUV。7年ぶりに全面改良した。外観には新デザインコンセプト「ダイナミック・シールド」を採用し、スポーティでダイナミックなスタイル。新たに2.4L MIVEC ディーゼルターボエンジンを採用し、新開発の8速ATと組み合わせる。販売価格は4億4,600万~6億2,300万ルピア。

 

 



GM、Fordのインドネシアでの動向

GMと上海汽車:年産能力12万台の合弁工場の建設開始

 GMと上海汽車の合弁会社 SAIC-GM-Wuling (上汽GM五菱) は2015年8月、西ジャワ州チカラン工業団地内に7億ドルを投資して新工場の建設を開始した。自動車組立工場と部品工場を建設し、2工場で2,000人を雇用するとされる。2017年半ばに稼働開始予定。年産能力は12万台の見込み。WulingブランドのMPVや商用車を生産し、インドネシアで販売するほか、東南アジア諸国に輸出する計画。一方、GMは、収益を圧迫していた自社のBekasi工場を2015年6月に閉鎖した。

 

Ford:インドネシア市場から撤退

 Fordはインドネシアでの輸入販売を2016年下期に中止すると発表した(2016年1月)。現地生産を行う日系メーカーに、輸入車では対抗できず、2015年のシェアは0.6%にとどまっている。今後も収益確保の見通しが立たず、撤退を決定した。Fordのディーラーは2017年まで営業し、保証・修理業務を他の機関に引き継ぐ計画。Fordは同時に日本市場からの撤退も発表した。

 

 



大型商用車メーカー:いすゞ、三菱ふそうの動向

いすゞ:新Karawang工場で小型・大型トラックを生産

 いすゞは2015年4月、1.7兆ルピアを投資して西ジャワ州Karawangに建設した工場の完工式典を開催した。旧工場のBekasi工場から生産設備を移管し、同年1月には試験生産を開始。小型トラック Elf と大型トラック Giga のCKD生産を行っている。当初の年産能力は Elf 4.5万台、Giga 7,000台の計 5.2万台。追加投資で8万台まで引き上げ可能。旧工場で生産していたミニバンのPantherは、Astra International傘下のGaya Motorに生産委託。旧工場は修繕や改造に使用する。

 

三菱ふそう:インドで生産する大型トラクターヘッドを投入

 三菱ふそうは2015年9月、インドネシアで大型トラックのトラクターヘッドタイプ FZ 4928 の販売を開始すると発表した。Daimler India Commercial Vehicle Pvt. Ltd. のインド・Oragadam工場で生産した新興国向け戦略車(FUSOブランド車)を輸入販売する。同国では、FUSOブランド車の中型トラックと車両総重量25トン以上の大型トラックは既に販売しているが、連結総重量40トン以上のクラスの投入は初。車種の拡充等により、同国内の商用車市場のシェアを、2014年の46.8%から50%に引き上げ、トップを維持する計画。

 

 



LMC Automotive 販売予測:インドネシアの販売台数は2019年に116万台となる見込み

(LMC Automotive社、2015年第4四半期予測)

インドネシアのグループ別市場シェア LMC Automotiveが2015年第4四半期に発表した予測によると、インドネシアの2016年のライトビークル販売台数は、前年比3.3%減の92万台の見込み。販売減少の要因は、インドネシア経済が低迷する中、短期的な景気刺激策が存在しないことである。

 中期的には、中国経済の鈍化とルピア安がインドネシア経済にマイナス影響を及ぼす見込み。資源価格の下落は、ライトビークルの販売拡大を阻害する最大の要因である。プラス要因は、政府が一連の経済政策パッケージを発表していることである。これらの経済措置は、中長期的に経済を好転させ、ライトビークルの需要を押し上げると考えられる。忘れてはならないのは、インドネシアは世界第4位の人口を擁し、若者人口の比率が高く、現在も拡大していること、また中間層が急拡大しているが、自動車の所有率はまだ低いため、東南アジアで自動車市場拡大の可能性が最も高い国だということである。2019年には、インドネシアのライトビークル販売台数は2016年比27.0%増の116万台となる見込み。

 LMC Automotiveの予測では、引き続きトヨタグループがインドネシア市場で優位を占める。ただ、2019年には、主にSUVセグメントでトヨタグループのシェアは若干減少する。一方、ホンダはHR-VやBR-V等の新型小型SUVの投入により、2019年にシェアを拡大する見込み。

インドネシアのブランド別ライトビークル販売予測

(台)
SALES GROUP GLOBAL MAKE 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
Total 1,113,217 1,110,084 948,046 917,179 968,546 1,067,154 1,164,365
Toyota Group Toyota 398,066 321,225 264,980 270,378 270,097 295,330 296,678
Daihatsu 208,318 252,300 222,090 206,892 221,556 252,957 278,684
Hino 3,216 2,545 3,244 3,237 3,444 3,737 4,011
Lexus 623 627 451 518 543 589 656
Toyota Group sub-total 610,223 576,697 490,765 481,025 495,640 552,613 580,029
Honda Group Honda 91,694 159,147 151,763 135,777 146,311 158,295 187,260
Suzuki Group Suzuki 163,856 154,923 121,495 105,583 119,357 130,532 150,241
Mitsubishi Motors Mitsubishi 90,617 85,607 78,955 78,951 84,313 93,606 97,660
Renault-Nissan
Group
Nissan 61,132 35,569 25,741 25,036 27,682 29,146 35,081
Datsun 0 20,520 27,509 26,056 25,725 28,240 29,949
Dacia 24 205 92 1,377 2,791 3,123 3,791
Samsung 2 26 9 12 19 24 26
Infiniti 30 8 9 12 12 12 12
Renault 8 3 8 0 0 0 0
Renault-Nissan Group sub-total 61,196 56,331 53,368 52,493 56,229 60,545 68,859
Mazda Motors Mazda 11,235 9,230 8,906 13,323 14,053 14,677 17,562
Daimler Group Fuso 14,020 9,817 6,220 8,287 8,760 9,463 10,107
Mercedes-Benz 3,415 2,964 3,489 3,832 3,564 3,760 4,559
Smart 96 27 15 0 0 0 0
Daimler Group sub-total 17,531 12,808 9,724 12,119 12,324 13,223 14,666
Isuzu Motors Isuzu 15,697 13,783 10,396 11,330 12,044 12,859 14,238
Ford Group Ford 9,907 12,008 6,619 7,850 8,326 8,174 8,965
General Motors Group Chevrolet 15,667 10,018 4,637 7,811 7,156 7,398 7,387
Hyundai Group Kia 12,262 8,936 3,396 2,954 3,240 3,560 4,354
Hyundai 3,816 2,153 1,540 1,625 1,636 1,751 1,946
Hyundai Group sub-total 16,078 11,089 4,936 4,579 4,876 5,311 6,300
BMW Group BMW 2,458 2,547 2,560 1,790 1,927 2,102 2,562
MINI 357 510 432 596 612 636 722
BMW Group sub-total 2,815 3,057 2,992 2,386 2,539 2,738 3,284
SAIC Group Wuling 0 0 0 0 1,154 2,413 2,517
Volkswagen Group Volkswagen 1,402 1,082 584 765 831 1,012 1,153
Audi 408 346 189 196 207 223 278
Volkswagen Group sub-total 1,810 1,428 773 961 1,038 1,235 1,431
Tata Group Tata 100 914 1,271 1,098 1,151 1,265 1,377
Jaguar 44 50 31 37 40 43 50
Land Rover 0 205 165 0 0 0 0
Tata Group sub-total 144 1,169 1,467 1,135 1,191 1,308 1,427
Fiat Chrysler
Automobiles
Jeep 576 810 486 613 645 717 749
Dodge 318 188 162 185 197 218 186
Chrysler 8 10 2 1 0 0 6
Fiat 0 164 111 0 0 0 0
Fiat Chrysler Automobiles sub-total 902 1,172 761 799 842 935 941
Fuji Heavy Subaru 1,228 828 131 545 611 701 883
DRB-Hicom Proton 1,018 478 168 476 506 555 679
Lotus 42 45 8 12 12 12 12
DRB-Hicom sub-total 1,060 523 176 488 518 567 691
PSA Group Peugeot 270 65 39 24 24 24 24
Chery Group Chery 0 0 0 0 0 0 0
Geely Group Gleagle 0 81 6 0 0 0 0
Emgrand 0 66 119 0 0 0 0
Volvo 18 0 0 0 0 0 0
Englon 0 2 4 0 0 0 0
Geely 498 44 6 0 0 0 0
Geely Group sub-total 516 193 135 0 0 0 0
FAW Group FAW 0 8 8 0 0 0 0
BAIC Group Foton 771 0 0 0 0 0 0
Source: LMC Automotive "Global Automotive Sales Forecast (Quarter 4, 2015)
(注) 1. データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値。
2. 本表の無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要になります。
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