富士重工:2015年度に北米で60万台を販売、連結営業利益率16.6%を計画

プラットフォームを1種類に統合、EyeSightを海外にも展開

2015/07/23

要 約

北米とその他地域の販売台数

売上高と営業利益

 富士重工の2014年度決算は、売上高・各段階の利益の全てが3年連続過去最高を記録した。2015年度にはさらに過去最高を更新する見込みで、営業利益5,030億円、営業利益率は断トツの16.6%を見込む。

 2015年度に、世界販売の64.7%、60万台を北米で販売する計画。米国市場は世界で地政学上のリスクが最も小さくまた拡大している市場であり、2015年度に日本乗用車メーカー8社のうち唯1社為替影響でプラスを見込むなど、富士重工に有利な条件として働いている。

 北米事業強化のため、Subaru of Indiana Automotiveの生産能力を、2014年末の20万台から2016年末に39.4万台へ引き上げる計画。また、販売増に伴い急速に拡大した顧客へ十分なサービスを提供するため、設備、人員体制などの強化を進めている。

 商品面では、安全と軽量を両立させるSubaru Global Platformを開発し、2016年に発売する新型Imprezaから順次全車種に適用する計画。また好評な予防安全装備EyeSightの機能を拡充し、海外にも展開する。日本では搭載可能なモデルでの搭載比率が85%に高まっており、米国では現在10%程度だが4年をめどに80%程度に引き上げる方針。販売促進に積極活用していく。

関連レポート:
富士重工(上):2020年度に110万台超の世界販売を目指す (2014年6月)
富士重工(下):2016年度にプラットフォームを1種類に統合、開発・生産を効率化 (2014年6月)




連結販売台数:2015年北米で60万台販売を計画

 富士重工の2015年度連結販売予想は、前年度比1.9%増加し92.8万台。北米で60万台販売する計画で、連結販売台数の64.7%を占める。北米での販売が拡大すると同時に、北米市場への集中度が急速に高まっている。

富士重工の地域別連結販売台数

(1,000台)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度
計画
米国 188 227 279 280 358 478 570 600
カナダ 19 23 28 28 33
北米合計 207 250 307 309 390 478 570 600
北米比率 37.3% 44.4% 46.7% 48.2% 53.9% 57.9% 62.6% 64.7%
日本 179 171 158 172 163 182 163 144
中国 26 49 62 48 50 45 54 50
欧州 57 37 48 39 46 47 47 50
その他 87 56 81 72 75 74 77 84
合計 555 563 657 640 725 825 911 928

資料:富士重工の決算参考資料

 

 



米国販売は7年連続で増加

 富士重工の米国販売は、2007年の187,208台から7年連続で増加し、2014年は513,693台で2.7倍になった。2015年の米国販売台数計画は54万台で伸び率は低下するが、生産能力の不足によるという。2015年1~6月スバル車販売実績も、米国Light Vehicle市場の伸び率4.4%に対して前年同期比14.5%増と好調を維持している。

 米国スバルのディーラーあたりの販売台数は、2007-2008年の300台から2014年は800台に拡大し、ディーラーの97%が黒字で、日本自動車メーカーの米国ディーラーでは最高の記録としている。ディーラー当たりの年間販売台数を、さらに1,000台に引き上げたいとの方針(ディーラー数を現在の621店から増やす計画はない)。2014年からFixed Operations Programと称して、ディーラーのサービス体制(設備、人員体制など)を強化する計画を進めている。

 米国依存度が高すぎると懸念する声もあるが、地政学的に最もリスクが少なく、経済が好調な市場である。富士重工の営業方針も、インセンティブは約800ドルで業界で一番少ないレベルであり、ローンの審査も厳しく行い優良なユーザーに販売を伸ばすという方針を貫いている。

米国モデル別販売台数

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2014年
1~6月
2015年
1~6月
Impreza 46,611 36,072 27,391 68,175 58,856 57,996 31,099 31,306
WRX 8,323 13,805 13,624 17,969 25,492 13,235 15,035
Legacy 64,997 38,725 42,401 47,127 42,291 52,270 17,854 29,173
Outback 21,333 93,148 104,405 117,553 118,049 138,790 62,755 71,317
BRZ 0 4,144 8,587 7,504 4,295 2,809
乗用車計 132,941 176,268 188,002 250,623 245,752 282,052 129,238 149,640
Tribeca 5,930 2,472 2,791 2,075 1,598 732 605 0
Forester 77,781 85,080 76,196 76,347 123,592 159,953 74,400 80,828
XV Crosstrek 7,396 53,741 70,956 33,765 41,950
小型トラック計 83,711 87,552 78,987 85,818 178,931 231,641 108,770 122,778
米国計 216,652 263,820 266,989 336,441 424,683 513,693 238,008 272,418
北米生産車 92,260 134,345 149,597 166,755 161,938 191,792 81,214 100,490
輸入車 124,392 129,475 117,392 169,686 262,745 321,901 156,794 171,928

資料:Automotive News
(注)青字表記は米国生産車

 

米国工場(SIA)の生産能力増強:2014年末20万台から2016年末40万台規模に倍増

 米国Subaru of Indiana Automotive(SIA)の2014年末の生産能力は20万台。北米での販売好調を受け、SIAの生産能力を増強する。2016年末にトヨタCamryの受託生産を終了することで、スバル車年11万台分の生産能力が増加し、さらに6.6万台分を増強して、SIAの生産能力を39.4万台とする。従来は2020年末に40万台に拡大する計画であったが、持続的な成長を目指し能増を4年前倒しした。

 現在SIAではLegacyとOutbackを生産しているが、2016年から新型Imprezaの生産を日本からSIAに移す。新型Imprezaを含め当面は40万台を現地生産し、不足分を輸入する体制とする。

富士重工の生産能力増強計画

(1,000台)
今回の計画    従来の計画
2014年末 2016年春 2016年末 2020年度
国内 629 632 632 650
米国 200 218 394 400
世界 829 850 1,026 1,050

資料:富士重工の2014年度決算発表資料
(注)マレーシアのKD工場は省略されている。

 

 



商品開発:プラットフォームを1種類に統合し、2016年発売のImprezaから採用

 富士重工は、2016年からプラットフォームを1種類に統合し、2016年に投入する次期型Imprezaから採用する。新プラットフォームを中心に20%のコスト削減を目指すが、主な目的は、より安全でかつ魅力的な車を開発することとしている。

 なお、今後のモデルラインアップの拡大については、コンパクト車の投入は計画していない。富士重工の高収益は、低価格車が中心の新興国に深入りせず北米市場に集中した結果であり、今後も高付加価値で勝負するスバル車のビジネスモデルを維持するとしている。

安全と軽量を両立させる新プラットフォームを開発

 現在スバル車のプラットフォームは、基本は1種類だが、バリエーションが多く共通でない部分も多い。現在開発中の新プラットフォーム"Subaru Global Platform"は、ImprezaからOutbackまで、設計構想を完全に統一し、全スバル車に適用する。開発の大幅な効率化を図ると同時に、国内外の拠点での製造に柔軟に対応できるようにする。新プラットフォーム・ベース車のコストは、20%の削減を目指す。
 各車種がクラストップレベルの衝突安全性を確保するため、軽くて強度の高いハイテン材を多用する。製法は、超高強度でも高い寸法精度が得られるホットプレスを活用。ホットプレスは現在外注しているが、新プラットフォーム車からは自社で手がける方針。
 富士重工は、新プラットフォーム採用により下記の改善を行い、総合性能の向上を目指す:1)世界トップを堅持する衝突安全性能、2)合理的な骨格レイアウトによる1クラス上の動的質感、3)新サスペンション・ジオメトリーによる高い運動性能(俊敏性、安定性、危険回避性能)、4)高効率パッケージングにより室内空間を最大化。

資料:富士重工の中期計画「際立とう2020」 2014.5.9、Automotive News 2014.11.24、日刊自動車新聞 2014.10.22

 

内燃機関の強化と電動化を推進

 富士重工は、2020年を目指しトップレベルの環境対応を実現する方針。内燃機関では、直噴エンジンの搭載拡大(2014年6月発売のLevorgに、スバル初の1.6L直噴ターボエンジンを搭載した)、気筒休止の導入からリーン燃焼(HCCI燃焼)採用を検討。正味熱効率40%以上を目指す。同時に、スバル車のスポーティーな感覚を損なうことがないよう選択していくとしている。

 電動化については、トヨタの支援を得て「スバルらしい」HVの開発を進める。また米国California州のZEV規制に対応するため、2018年までに自社開発するEVを投入する計画。

 

2015年発売の新型車

 富士重工は、2015年4月に、ミニバンExigaの後継車となるExiga Crossover 7を発売した。

 2015年6月に、Impreza Sport Hybridを発売した。2013年に発売したSubaru XV Hybridに続く2番目のスバル・ハイブリッド車となる。スバルのハイブリッドは、トランスミッションであるリニアトロニックCVTにモーター兼ジェネレータを組み込んだ構造。2つのクラッチ(エンジンとCVTの間と、CVTと駆動軸の間)を持ち、エンジンとモーターの力を自在に配分・利用できる。

Exiga Crossover 7
ミニバンExiga後継車のExiga Crossover 7
2015年4月に日本で発売した(写真:富士重工)
Impreza Sport Hybrid ハイブリッドシステム
スバル2車種目のハイブリッド車Impreza Sport Hybrid
2015年6月に日本で発売(写真:富士重工)
スバル独自の、1つのモーター/ジェネレータと2つのクラッチを持つハイブリッドシステム(写真:富士重工)

 

富士重工:2015年に発売した新型車

Crossover 7 2015年4月  2015年4月、「都市型SUV×多人数車」という新ジャンルの7人乗りクロスオーバーモデル「Crossover 7(正式名称Exiga Crossover 7)」を日本で発売した。SUVらしいデザインを採用し、都市型SUVに相応しい質感を実現した。
 2013年東京モーターショーに参考出品した「Crossover 7 Concept」をベースに市販化したモデルで、2.5L水平対向4気筒エンジンとリニアトロニックCVTを搭載する。
Impreza
SPORT Hybrid
2015年6月  2000ccガソリンエンジンと、駆動モーターを一体化した専用リニアトロニック(CVT)を組み合わせて、ハイブリッドならではの走りの愉しさとJC08モード燃費20.4km/Lを両立させた。

資料:富士重工プレスリリース 2015.4.16/2015.6.19

 

 



EyeSightの機能を拡充し、「スバルらしい自動運転技術」確立へ

 富士重工は、2008年にEyeSight搭載車を発売した。改良を重ね、2014年にver.3 を設定して2014年6月に発売したLevorgに設定した。ver.3は、ステレオカメラの視野角、視認距離を共に約40%拡大し、カラー画像化と併せて、EyeSightの衝突回避、衝突被害軽減、運転負荷軽減などの各種性能を向上させた。

 さらに車両周辺の全方位の安全性を高め、総合安全性の強化を図る「アドバンスドセイフティパッケージ」を開発し、2015年4月に発売した改良型Levorgと6月に発売した改良型WRX S4/STIにオプション設定した。

 将来の構想(フューチャーアイサイト)としては、ステレオカメラによる前方認識を軸に、360°センシング、外部情報(V2X)、地図情報なども活用し、2017年に自動車専用道路での同一車線上での渋滞追従機能を実現する。その上で、2020年には、車線変更を含めた高速道路での自動運転を目指している。

スバルの先進運転支援の発展と将来構想

概要
1999年 ADA  車間距離警報、車線逸脱警報、追従クルーズコントロールなど(ADAは、Active Driving Assistの略)。
2008年 EyeSight  世界初の、ステレオカメラのみによる衝突回避ブレーキ、AT誤発進抑制制御、全車速追従機能付きクルーズコントロールなど。
2010年 EyeSight ver.2  より進化させた衝突回避ブレーキ、車線逸脱警報、全車速追従クルーズコントロールなど。
2014年 EyeSight ver.3  カメラをカラー化し、認識性能を向上させた。新たに操舵支援制御(プリクラッシュステアリングアシスト)を採用、さらに進化させた衝突回避ブレーキ、全車速追従クルーズコントロールなど。
将来の構想 Future EyeSight  ステレオカメラによる前方認識を軸に、360°センシング、外部情報(V2X)、地図情報などを活用し、2017年に自動車専用道路で同一車線上での渋滞追従機能を実現する(現在も可能だが、渋滞などで前方を走行する車両との間隔が短いと、白線が認識しづらく精度が落ちるなどの課題があり、これらを解消する)。その上で、2020年には、車線変更を含めた高速道路での自動運転を目指す。

資料:人とクルマのテクノロジー展2015の資料から作成

 

アドバンスドセイフティパッケージ

リヤビークルディテクション  ドアミラーでは見えにくい、自車斜め後方の車両をレーダーで検知して、死角に車両があることをドライバーに警告したり、車線変更時に注意を促したりする機能。
サイドビューモニター  ドライバーから死角となる左前方の映像をディスプレイに表示し、左側に寄せる駐車や狭い道でのすれ違いの際に、死角を確認しながら運転できる。
ハイビームアシスト  ルームミラー(自動防眩インナーミラー付き)一体型の単眼カメラを新採用することで、先行車や対向車を検知して、ヘッドランプのハイビームとロービームを自動で切り替える。
アイサイトアシストモニター  EyeSightの作動状況や警報に応じて点灯するランプをフロントウィンドウの運転席前に表示。少ない視線移動でEyeSightの作動状況を確認する。

資料:富士重工プレスリリース 2015.4.16/2015.6.30

 

国内では2014年度のEyeSight搭載比率は85%、海外にも展開し、搭載率向上も

 2014年度国内販売におけるEyeSightの搭載比率(EyeSight搭載可能車種における比率)は85%に達した。

 米国市場でも、現在Leagcy、Outbackなど5車種それぞれの上級仕様車にEyeSightを設定している。今後設定する仕様を拡大し、4年をめどに搭載比率を80%程度まで拡大する方針。従来の4WDとスポーティーな走りのイメ-ジに加えて、安全性の高いファミリカーとしても訴求していく方針。

日米欧でのEyeSight普及計画、米国でも搭載比率80%を目指す

日本  富士重工は2015年4月、EyeSight搭載モデルの国内累計販売台数が30万台を達成したと発表した。2014年度に搭載車を105,912台販売し、これは搭載可能モデル販売台数合計の85%に相当する。
 2014年10月より、国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が実施している予防安全性能アセスメントにおいて、EyeSightを搭載する全ての対象車が最高ランクである「先進安全車プラス(ASV+)」に選定された。
 富士重工は、店頭や各種イベント会場でのEyeSight体感試乗会に加え、高速道路での試乗会も全国で順次開催している。
米国  米国では2012年8月に、LegacyとOutbackのEyeSight搭載車を投入した。現在、Legacy、Outback、XV Crosstrek、Forester、Imprezaそれぞれの上級仕様車に設定している。2015年夏には、WRX/WRX STIにも設定する。
 米国道路安全保険協会(Insurance Institute for Highway Safety: IIHS)は、2013年に、自動ブレーキの性能をテスト・評価する「前方衝突予防テスト(Front crash prevention rating program)」を開始した。EyeSightを搭載するスバル各モデルは、全モデルが同セグメントの競合車を凌ぎ、最高の評価(Superior)を獲得している。
 これまで、米国販売車では、EyeSightは価格が高い上級仕様車に限定して設定し、そのため搭載比率は10%程度にとどまっている。今後は、設定する範囲を拡大し、4年をめどに、搭載比率を80%程度に拡大する方針。
欧州  富士重工は、2014年末に、初めてEyeSightを搭載するOutbackを欧州市場に投入し、2015年から本格販売を開始した。
 2014年12月に「ユーロNCAP」テストにおいて、EyeSightを搭載するOutbackが最高評価の「Five star」を獲得した。Outbackは、評価項目のうち「乗員・歩行者保護性能」と、「安全補助性能」について高い評価を得た。

資料:富士重工プレスリリース 2014.6.24/2014.11.7/2015.4.20、Automotive News 2014.9.26

 

 



連結業績:2015年度の営業利益は5,030億円、営業利益率16.6%を見込む

 富士重工の業績は、北米での販売拡大と円安効果により、2013年度から売上高・利益とも急拡大している。2014年度決算では、世界販売・売上高・各段階の利益の全てが3年連続で過去最高。2015年度も過去最高を更新する見込み。2015年度営業利益予想は5,030億円で、売上高規模が3倍強の日産とホンダ(それぞれ6,750億円と6,600億円(米国会計基準ベース)の予想)に迫る勢い。営業利益率は、断トツの16.6%(日本自動車メーカー第2位はトヨタの10.2%、平均は8.0%)。

 2015年度の営業利益増減要因として、為替影響でプラス827億円を見込む。日本乗用車メーカーで2015年度にプラスの為替影響を見込むのは富士重工1社のみで、富士重工が北米市場に絞って注力してきたことが有利に働いている。(2015年度に、対ドルでは円安効果が続くが、ユーロ安や、インドネシアルピア、ロシアルーブルなどの新興国通貨安がマイナス要因となるので、他の乗用車メーカー7社はマイナスの為替影響を見込んでいる)。

 好業績を受けて、設備投資に2014年度1,107億円、2015年度1,300億円を投入し、北米の生産能力を増強する。研究開発費も、2013年度以降急速に増額し、2015年度は970億円を計画している。

富士重工の連結業績

(100万円)
2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度
計画
国内売上高
海外売上高
売上高
520,800
907,900
1,428,690
467,300
1,113,200
1,580,563
498,500
1,018,600
1,517,105
671,800
1,241,100
1,912,968
672,100
1,736,100
2,408,129
652,900
2,225,000
2,877,913
565,500
2,464,500
3,030,000
営業利益
営業利益率
27,350
1.9%
84,135
5.3%
43,959
2.9%
120,411
6.3%
326,489
13.6%
423,045
14.7%
503,000
16.6%
経常利益
当期純利益
22,361
(16,450)
82,225
50,326
37,277
38,453
100,609
119,588
314,437
206,616
393,648
261,873
495,000
337,000
設備投資
減価償却費
試験研究費
56,100
57,100
37,200
43,100
49,800
42,900
54,300
53,700
48,100
70,200
55,900
49,100
68,500
54,900
60,100
110,700
64,800
83,500
130,000
67,000
97,000
為替
レート
円/US$ 93 86 79 82 100 108 118
円/EURO 132 114 108 106 133 140 125

資料:富士重工の決算参考資料

 

 



LMC Automotive 生産予測:スバル車の2018年世界生産は91万台

(LMC Automotive社、2015年1月)

富士重工の生産予測 2015年6月時点のLMC Automotive社予測によると、2015年のスバルブランド車の世界生産は、95.2万台で2014年比5.2%増加するが、2018年には91.2万台で2015年比4.2%減少する。

 2015年の日本での生産は71.7万台で2014年比0.8%増加するが、2018年には53.3万台と2015年比25.7%減少する。一方、米国での生産は2017年から顕著に増加し、2018年には37.3万台と2014年比97.5%増加する見込み。2015年5月に、富士重工は、SIA(Subaru of Indiana Automotive)での生産能力を、従来の計画を前倒しして2016年末に40万台規模に拡大すると発表した。

 SIAでの生産能力増強について、LMC Automotive社は「2015年については、マレーシアでの組立5,000台を除き、スバル車の90%以上を日本と米国で生産する。日本と米国での販売好調により、近年日本と米国の工場稼働率は100%に近く、またはそれを超えている。生産能力増強は、富士重工にとって喫緊の課題であった。このため、富士重工は、SIAの生産能力を増強し、2016年秋にトヨタCamryの受託生産を終了してスバル車を増産する余地をつくることを決定。富士重工はSIAで、2016年にImpreza、2018年にXV Crosstrekの生産を開始する計画」とコメントしている。

 また同社は次のようにもコメントしている、「以上の結果として、LMC Automotiveは、アジア・大洋州でのスバル車生産は、2015年に前年比0.8%増加するが、その後米国での生産が増加するにつれて、長期的に50万台前後に減少すると予測している。」


富士重工のLight Vehicle国別生産予測(LMC Automotive)

2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
Total 740,341 824,987 905,031 952,474 925,726 954,237 912,329
Japan 555,425 650,974 711,434 716,991 686,359 599,286 532,837
USA 184,783 169,163 188,921 230,944 233,233 348,717 373,124
Malaysia 133 4,850 4,676 4,539 6,134 6,234 6,368
資料: LMC Automotive "Global Automotive Production Forecast" (June 2015)
(注) 1. データは、小型車(乗用車 + 車両総重量6t以下の小型商用車)の数値。
2. 本表の無断転載を禁じます。転載にはLMC Automotive社の許諾が必要になります。
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