日本市場の新型車装備:予防安全装備の種類・設定が拡大

後退時衝突防止支援システム、中高速域の衝突被害軽減ブレーキの採用増加

2014/07/02

要 約

Toyota Harrier
多くの予防安全装備を搭載するToyota Harrier
東京モーターショー2013より

 以下は、日本の自動車メーカーが2013年9月~2014年6月に国内販売した、新型乗用車の主要装備の概要である。本レポートで取り上げた新型乗用車は新モデルとフルモデルチェンジ車で、ホンダと日産は各4車種、トヨタは3車種、ダイハツは2車種、マツダ、富士重工、三菱、スズキは各1車種で、計17車種 (OEM車は含まない)。うち6車種が軽自動車である。

 走行性能 (燃費向上を含む) 装備では、2014年10月に軽自動車への搭載が義務化される横滑り防止装置ESC (Electronic Stability Control) の設定が、軽自動車の全車種に拡大した。燃費向上装備ではアイドリングストップ機構の採用が増加。車両が停車する前の減速時からエンジンを停止するタイプの搭載も拡大している。

 衝突安全装備では、運転者の下肢を保護する運転席ニーエアバッグの搭載が拡大。運転支援装備では、後退時に後方を横切る車両を検知して、運転者に注意を促す後退時衝突防止支援システムの採用が始まった。また、衝突被害軽減ブレーキが幅広く採用され、低速走行時に対応するタイプは軽自動車にも拡大した。国土交通省は予防安全性能アセスメントの一環として、2014年度に車両に対する自動ブレーキの性能評価を開始し、10月を目途に一定車種分の評価結果を公表するとしている。

 視認性確保では、LEDヘッドランプの採用が拡大。ハイ/ロービームを自動切替するオートマチックハイビームの設定も拡大した。快適性装備では、空調ユニット内に蓄冷材を内蔵し、アイドリングストップ中も冷気を送るシステムの採用が増加。後席乗員の快適性を向上させる後席空調システムが大型車に搭載された。

日本の自動車メーカーが新型車に設定した主な先進装備

(2013年9月~2014年6月に日本で発売した新型車)
装備 設定車種
走行性能
(燃費向上
を含む)
ESC (軽自動車) Honda N-WGN, Nissan Days Roox, Mitsubishi eK Space,
Suzuki Hustler, Daihatsu Copen, Daihatsu Tanto
減速時アイドリングストップ Honda N-WGN, Nissan Days Roox, Mitsubishi eK Space,
Suzuki Hustler, Daihatsu Tanto
衝突安全性 運転席ニーエアバッグ Toyota Noah/Voxy, Toyota Harrier, Toyota Crown Majesta,
Subaru Levorg
運転支援 後退時衝突防止支援システム Toyota Harrier, Honda Odyssey, Nissan Skyline
低速域衝突被害軽減ブレーキ Honda Vezel, Honda N-WGN, Honda Odyssey, Honda Fit,
Mazda Axela, Suzuki Hustler, Daihatsu Tanto
中高速域もカバーする
衝突被害軽減ブレーキ
Toyota Harrier, Toyota Crown Majesta, Honda Odyssey,
Nissan Skyline, Nissan X-Trail, Mazda Axela, Subaru Levorg
視認性確保 LEDヘッドランプ Toyota Noah/Voxy, Toyota Harrier, Toyota Crown Majesta,
Honda Vezel, Honda Odyssey, Honda Fit, Nissan Skyline,
Nissan X-Trail, Subaru Levorg, Daihatsu Copen
オートマチックハイビーム Toyota Noah/Voxy, Toyota Harrier, Toyota Crown Majesta,
Nissan Skyline, Mazda Axela
快適性 空調ユニット内の蓄冷材 Toyota Noah/Voxy, Toyota Harrier, Honda Odyssey,
Suzuki Hustler
後席空調システム Toyota Noah/Voxy, Toyota Crown Majesta

新型車装備レポートシリーズ
 Hyundai/Kia の新型車装備 (2014年3月)、
 ドイツ3社の新型車装備 (2013年11月掲載)、欧州メーカーの新型車装備 (2014年1月掲載)
 米国の新型車装備 (2013年8月掲載)、日本の新型車装備 (2013年7月掲載)  



トヨタ:HarrierとCrown Majestaに多数の予防安全装備を搭載

 トヨタは走行性能装備として、旋回時にはステアリング操舵量から運転者が思い描く走行ラインを算出し、車両挙動に応じてきめ細かく後輪にトルクを配分するダイナミックトルクコントロール4WDをHarrierに設定。運転支援装備では、HarrierとCrown Majestaに衝突被害軽減ブレーキなど多数の予防安全装備を搭載。Harrierに設定したステアリング制御付の車線逸脱警報と、車両の前後進行方向の左右から近づいて来る歩行者等を検知する機能付のパノラミックビューモニターは、トヨタとして初採用。

トヨタ:2013年9月~2014年1月に日本で発売した Toyota ブランド新型乗用車の主要装備

◎は全仕様に標準装備、○は一部仕様に標準装備、△はオプション設定。
モデル Noah/Voxy Harrier Crown
Majesta
ミニバン 高級中型
SUV
高級大型
セダン
発売時期 14年1月 13年12月 13年9月
走行性能
(燃費向上
を含む)
S-VSC (EPS, VSC, ABS,TRCの協調制御)
VDIM (EBD付ABS&VSC&TRC&EPS) + アクティブステアリング統合制御
アクティブトルクコントロール4WD
ダイナミックトルクコントロール4WD (下表1)
NAVI・AI-AVS (コーナープレビュー制御)
ギア比可変ステアリング (VGRS)
電子制御ブレーキシステム (ECB)
アイドリングストップ機能
グリルシャッター
衝突安全性 前席サイドエアバッグ、前後席カーテンシールドエアバッグ
運転席ニーエアバッグ
後左右席サイドエアバッグ
ポップアップフード
運転・駐車
支援
ブラインドスポットモニター
ドライブスタートコントロール
プリクラッシュセーフティシステム (ミリ波レーダー方式) ○△ ○△
レーダークルーズコントロール (ブレーキ制御付) ○△
インテリジェントクリアランスソナー ○△ ○△
レーンディパーチャーアラート (ステアリング制御付) (下表2)
パノラミックビューモニター (左右確認サポート付) (下表3)
パノラミックビューモニター
インテリジェントパーキングアシスト (イージーセット機能付)
走行制御モード
視認性確保 LEDヘッドランプ
コンライト(オートライト)
オートマチックハイビーム
アダプティブハイビームシステム/インテリジェントAFS
オートワイパー (雨滴感応式)
自動防眩インナーミラー
オート電動格納式リモコンドアミラー
快適・利便性 運転席・助手席快適温熱シート
前席シートヒーター
前席シートベンチレーション
後席シートヒーター
ステアリングヒーター
3席独立温度調節フルオートエアコン + 1席/前席集中モード
左右独立温度調節フルオートエアコン
リヤオートエアコン (リヤクーラー + リヤヒーター) ○△
蓄冷エバポレーター (下表4)
パワーバックドア (停止位置メモリー機能付) (下表5)
全ドアパワーウインドゥ(挟み込み・巻き込み防止機能付) (下表6)
SD/HDDナビゲーションシステム (G-BOOK mX/mX Pro 対応) ○△
おくだけ充電 (下表7) ○△

資料:トヨタ新車発表資料, 2014年6月下旬の Toyota Brand On-Line Catalog

 

トヨタ:主な先進装備
(1)
ダイナミックトルク
コントロール4WD
(日本初) 前輪駆動と4輪駆動を自動的に電子制御する。通常は前輪駆動で燃費効率をよくし、発進時や滑りやすい路面を走行時には、最適なトルクを後輪に配分する。さらに旋回時には、ステアリング操舵量からドライバーが思い描くターゲットラインを算出し、車両挙動に応じてきめ細かく後輪にトルクを配分。また、ターゲットラインに対し車両がコーナー外側へ膨らむ場合には、旋回内輪へのブレーキ制御とダイナミックトルクコントロール4WDを協調制御することにより、より安定した旋回を可能にする。
(2)
レーンディパー
チャーアラート
(ステアリング制御付)
(トヨタ初) 道路上の白線(黄線)をカメラで認識し、ドライバーがウインカー操作を行わずに車線を逸脱する可能性がある場合、ブザーとディスプレイ表示により注意を喚起。同時に電動パワーステアリングを制御することで、ドライバーのステアリング操作をサポートする。本システムは、幅約2.5m以上の車線を自車速度50km/h以上で走行時に作動する。
(3)
パノラミックビュー
モニター
(左右確認サポート付)
車両周囲の状況を、車両前後左右に搭載した4台のカメラの映像を継ぎ目なく合成し、シフト操作と連動して真上から見たような映像としてナビゲーション画面に表示。追加機能の左右確認サポート (トヨタ初) は、車両の前後進行方向の左右から近づいてくる歩行者などを検知すると、黄色の枠を表示し、音でも知らせる。
(4)
蓄冷エバポレーター
(トヨタ初) 空調ユニットのエバポレーター内に、エアコンの使用で冷気を蓄える蓄冷材を内蔵。アイドリングストップ中はエアコンが送風に切り替わるが、蓄冷材により冷気を送り、室内の温度上昇を抑える。
(5)
パワーバックドア
(停止位置メモリー機能付)
車両内外のスイッチまたはスマートキーの操作でバックドアをオート全開・全閉・一時停止できる。周囲の状況に合わせて、全開停止位置を自由に設定可能。手動で閉める場合にはイージークローザーが機能し、ドアが確実に閉じるようサポートする。
(6)
全ドアパワーウインドゥ
(挟み込み・巻き込み
防止機能付)
(世界初) 挟み込みを検知してガラスを反転させる「挟み込み防止機能」に加え、腕や手の巻き込みをセンサーが検知しガラスを停止させる「巻き込み防止機能」を世界初設定。
(7)
おくだけ充電
「おくだけ充電」は(株)NTTドコモの登録商標。スマートフォンや携帯電話を、センターコンソールトレイ内に設置した充電エリアに置くだけで、ケーブルを接続せずに充電できる。 ワイヤレス充電の規格Qi(チー)に対応したスマートフォン、携帯電話、デジカメ等が対象。

 

 



ホンダ:Vezelに先進的な運転支援装備を搭載

Honda Vezel
Honda Vezel (東京モーターショー2013より)

 ホンダは燃費向上装備として、世界初の可変サーボレシオ制御の採用により、自然なフィールのブレーキングを可能にした電動サーボブレーキシステム (回生ブレーキ) を、Fitのハイブリッド車に搭載。運転支援装備では、低速域の衝突軽減ブレーキを新型車全4車種に搭載。
 高速域まで作動し、先行車だけでなく対向車もカバーする衝突軽減ブレーキや、後側方から近づいてくる車両を検知する後退出庫サポートをミニバンのOdysseyに設定した。
 小型SUVのVezelには、ペダルの反力で現在の運転の問題を警告するリアクティブフォースペダル、停車時にブレーキペダルから足が離れても停車状態を保持するオートブレーキホールドを搭載した。

ホンダ:2013年9~12月に日本で発売した新型乗用車の主要装備

◎は全仕様に標準装備、○は一部仕様に標準装備、△はオプション設定。
モデル Vezel N-WGN Odyssey Fit
小型SUV ミニバン 小型ハッチ
バック
発売時期 13年12月 13年11月 13年11月 13年9月
走行性能
(燃費向上
を含む)
ESC (ホンダは VSA と呼称)
振幅感応型ダンパー
REALTIME AWD
電動サーボブレーキシステム (可変サーボレシオ制御) (下表1)
アイドリングストップシステム (下表2)
衝突安全性 前席 i-サイドエアバッグ (容量変化タイプ) +
前後席サイドカーテンエアバッグ
○△ ○△ ○△
運転・駐車
支援
シティブレーキアクティブシステム
(低速域衝突軽減ブレーキ+誤発進抑制機能)
○△ ○△ ○△
衝突軽減ブレーキ (CMBS) + E-プリテンショナー (下表3)
ブラインドスポットインフォメーション
リアクティブフォースペダル (下表4)
オートブレーキホールド (下表5)
スマートパーキングアシストシステム
アダプティブ・クルーズ・コントロール
後退出庫サポート (下表6)
電子制御パーキングブレーキ
エコアシスト (ECONモード、コーチング機能)
SPORTモードスイッチ
マルチビューカメラシステム
リアワイドカメラ (下表7)
視認性確保 LEDヘッドライト (オートライトコントロール) ○△ ○△
LEDアクティブコーナリングライト
自動防眩ルームミラー
親水/ヒーテッドドアミラー + フロントドア撥水ガラス ○△ ○△
リバース電動ドアミラー (助手席側)
雨滴検知式フロントワイパー
快適・利便性 左右独立温度制御式フルオートエアコンディショナー
トリプルゾーン制御式フルオートエアコンディショナー
2列目・3列目シート用独立エアコンアウトレット
蓄冷エバポレーター (下表8)
運転席・助手席シートヒーター ○△
後席シートベルト締め忘れ警告灯・
ロードリミッター付シートベルト(下表9)
○△
インターナビ + リンクアップフリー (テレマティクスサービス)

資料:ホンダの新車発表資料、2014年6月下旬のホンダ On-Line Catalog

 

ホンダ:主な先進装備
(1)
電動サーボブレーキ
システム (可変
サーボレシオ制御)
新型Fit HYBRID に採用した回生ブレーキ。回生協調制御を最適化して、減速回生中のシフトチェンジにも対応し、回生量を従来モデルより60%以上向上させた。
(世界初) 新たに採用された可変サーボレシオ制御は、ペダルを踏む力に応じてブレーキ液圧をECUとモーターで制御し、自然なフィールのブレーキングを可能にする。
(2)
アイドリングストップ
システム
N-WGNに採用したシステムは、約10km/h以下に減速するとエンジンを自動的にストップ。従来のシステムよりも長くエンジンを止め、燃料消費と排出ガスを抑える。
(3)
衝突軽減ブレーキ
(CMBS) +
E-プリテンショナー
低速域から高速域まで作動する衝突被害軽減ブレーキ。雨や霧にも強いミリ波レーダーで車両を検知する。Odysseyにはさらに進化させたシステムを設定。前方車両のほか対向車両にも作動し、ステアリングによる回避操作をアシストする機能や、誤発進抑制機能も備える。
前方車両に対しては、自車速度が約5km/h以上、自車との速度差が5km/h以上ある場合に作動。対向車両に対しては、自車が80km/h以下で走行中に作動。さらに、30km/h~80km/hで走行中に CMBS が作動する状況においては、ステアリングを制御することで運転者の回避操舵を支援する。
(4)
リアクティブ
フォースペダル
ペダルをやや重くする「反力」を通じ、現在の運転の問題点をドライバーに知らせる。 (1) ドライバーが燃費のよい領域を超えてアクセルペダルを踏み込もうとした場合、反力を通じて抑制し、エコドライブに誘導する。 (2)雪道などのすべりやすい路面状況において、ドライバーがタイヤのグリップ限界を超えてアクセルペダルを踏み込もうとした場合、反力を通じて抑制。 (3)前方車両との衝突を回避・軽減する「シティブレーキアクティブシステム」が作動した場合、足をノックするようなペダル反力で危険を知らせる。
(5)
オートブレーキ
ホールド
運転始動時にスイッチを押して作動させておくと、停車時にブレーキペダルから足が離れていても自動的に停車状態を保持する。解除は、アクセルペダルを踏むだけ。坂道や、ストップ&ゴーの多い渋滞時などでのストレスを大幅に軽減できる。
(6)
後退出庫サポート
駐車スペースなどからバックで出る際、側方の見えにくい位置から近づいてくる車両をレーダーで検知。警報音とナビ画面上の矢印表示で、ドライバーに注意を促す。
(7)
リアワイドカメラ
「ディスプレイオーディオ」装着車は、画面にクルマの後ろを映すリアワイドカメラを装備。3つの視点からの画像 (ノーマルビュー、トップダウンビュー、約180度のワイドビュー)を選べる。ハンドルの動きに応じて後退予測軌跡を示す「ダイナミックガイドライン」は軽自動車初。
(8)
蓄冷エバポレーター
エアコンシステムの熱交換器(エバポレーター)内に蓄冷材を封入し、エアコン作動時に蓄冷材を冷やして蓄冷する。アイドリングストップ中にエアコンのコンプレッサーが停止した状態でも、蓄冷材により冷風を送り、室温上昇に伴うエンジン再始動時期を遅らせる。エアコン使用時に約10%の燃費向上効果を実現する。
(9)
後席シートベルト締め忘れ警告灯・ロードリミッター付シートベルト
(軽自動車初) 後席のシートベルト締め忘れは、後席からも見やすいルームミラー上部のランプで知らせ、シートベルト着用を促す。また、ロードリミッター付シートベルトを、前席に加え、軽自動車で初めて後席にも採用した。

 

 



日産:SkylineとX-Trailに先進的な走行性能・予防安全装備を搭載

Nissan Skyline
Nissan Skyline (東京モーターショー2013より)

 日産は走行性能装備として、世界初のステア・バイ・ワイヤ (ステアリングの動きを電気信号に置き換えてタイヤを操舵する) であるダイレクトアダプティブステアリングを、プレミアムセダンのSkylineに搭載。エンジントルクとブレーキの制御により、車体振動を低減するアクティブライドコントロールや、旋回時等に自動でエンジンブレーキを付加するアクティブエンジンブレーキを、中型SUVのX-Trailに搭載した。
 運転支援装備では、2台前を走る車両の状況をモニターし、玉突き事故を未然に防ぐ世界初の前方衝突予測警報や、後方を横切る車両を検知する後退時衝突防止支援システムをSkylineに設定した。

日産:2013年12月~2014年2月に日本で発売した新型乗用車の主要装備

◎は全仕様に標準装備、○は一部仕様に標準装備、△はオプション設定。
モデル Skyline Days Roox Teana X-Trail
高級中型
セダン
中型
セダン
中型SUV
発売時期 14年2月 14年2月 14年2月 13年12月
走行性能
(燃費向上
を含む)
ESC (日産はVDCと呼称) ○△
ALL MODE 4x4-i
ダイレクトアダプティブステアリング (下表1)
アクティブライドコントロール (下表2)
アクティブエンジンブレーキ (下表3)
アクティブトレースコントロール
(コーナリングスタビリティアシスト)(下表4)
後輪マルチリンクサスペンション (下表5)
アイドリングストップ
衝突安全性 運転席・助手席SRS サイドエアバッグシステム ○△
SRS カーテンエアバッグシステム
ポップアップエンジンフード
運転・駐車
支援
バックビューモニター
アラウンドビューモニター
アラウンドビューモニター (移動物検知機能) (下表6) ○△
インテリジェントパーキングアシスト
アクティブレーンコントロール (下表7)
前方衝突予測警報 (PFCW) (下表8)
後側方車両検知警報 (BSW)
後側方衝突防止支援システム (BSI)
後退時衝突防止支援システム (BCI) (下表9)
ふらつき警報
エマージェンシーブレーキ (下表10)
踏み間違い衝突防止アシスト, 進入禁止標識検知
アドバンスドヒルディセントコントロール
インテリジェントペダル(ディスタンスコントロールアシスト)
インテリジェントクルーズコントロール
ECOペダル
ECOモードスイッチ・インジケーター
ドライブモードセレクター
車線逸脱警報 (LDW)
車線逸脱防止支援システム (LDP)
視認性確保 アクティブ AFS
LED ヘッドランプ
オートライトシステム
ハイビームアシスト
自動防眩式ルームミラー
ディスプレイ付自動防眩ルームミラー
快適・利便性 インテリジェントエアコンシステム (オートエアコン)
エアコン独立温度調整機能 (運転席・助手席)
アクティブノイズコントロール
ハンズフリー機能付きリモコンオートバックドア
スパイナルサポート機能付シート (下表11)
前席エアコンディショニングシート
運転席ヒーター付シート ○△
前席シートヒーター
前席クイックコンフォートシートヒーター ○△
NissanConnectナビゲーションシステム
(スマートフォン連携機能)

資料:日産新車発表資料, 2014年6月下旬の日産 On-Line Catalog

 

日産:主な先進装備
(1)
ダイレクトアダブティブ
ステアリング
(世界初) ステアリングの動きを3つのステアリングECU (電子制御ユニット) が電気信号に置き換え、ステアリングアングルアクチュエーターを作動させてタイヤを操舵。機械的システムより、ドライバーの意図を素早く伝え、応答遅れのないシャープなハンドリングが可能。また、路面から伝わる情報は、走る上で必要なものだけステアリングに返されるため、路面不整による振動などは伝えられず、快適な操舵フィーリングが愉しめる。
(2)
アクティブライド
コントロール
(世界初) 車体の上下の動きを予測し、エンジン(トルク)とブレーキを制御することで、凸凹道などでの車体振動を低減。微細な振動から大きな揺れまで、さまざまな起伏に対応し、乗り心地と安心感を向上させる。
クルマは、エンジンのトルクが伝わると車体の前半部分が浮き上がり、トルクが減ると沈み込む。従って路面の凹凸に合わせてトルクを制御すれば、姿勢を水平に保つことができる。またクルマは、わずかにブレーキをかけるとショックアブソーバーの効きが強くなったような効果が得られる。そこで凹凸を乗り越えた瞬間に微弱なブレーキを自動的にかけ、揺れを抑える技術を開発した。上下動が小さい時には、エンジントルクの増減でクルマの姿勢を安定に保ち、上下動が大きい時には、ブレーキの効果も加えて車体の揺れを軽減する。
(3)
アクティブエンジン
ブレーキ
(世界初) コーナリングやブレーキング時に、自動でエンジンブレーキを付加することで、運転者の操作負荷を減らす。同システムは、スピードやステアリングの切り方に合わせ、CVTのギア比を変化させて、エンジンブレーキの強弱をコントロールする。
(4)
アクティブトレース
コントロール
4本のタイヤそれぞれに適切なブレーキを自動的に効かせることで、コーナリング時に理想の走行ラインをトレースすることが可能になる。コーナリング中やコーナー出口で加速すると、内側の2輪にブレーキをかけて、クルマが外側へ膨らむのを抑える。
(5)
後輪マルチリンク
サスペンション
(世界初) 従来は、横剛性を高めるリンクブッシュにより応答性を確保していたマルチリンクサスペンションに、世界で初めてコネクトブッシュを追加。2種類のブッシュそれぞれに異なる役割を持たせることで、操縦安定性と乗り心地の良さの両方を向上させた。
(6)
アラウンドビュー
モニター
(移動物検知機能)
自車の真上から見ているように周囲の状況の映像を見せてくれるアラウンドビューモニターに、動く対象物にも反応する「移動物検知機能」を加え、駐車や発進時の際の安心感を高めた。自車の周囲を歩いている人や、接近する自転車などの移動物を検知して、ナビゲーション画面への警告表示とブザーでドライバーに注意を促す。
(7)
アクティブレーン
コントロール
(世界初) 70km/h以上の高速走行時に、車線(白線)に対する車両の向きをカメラが検知し、タイヤの角度とステアリングの操舵反力を微調整する。横風や傾斜など路面の影響に対するクルマの直進性が高まり、修正操舵が減少。長距離運転での疲労感を軽減する。(従来の車線逸脱防止支援システムは、各輪のブレーキをコントロールし、車両を車線内に戻す方向に力を発生させている。)
(8)
前方衝突予測警報
(PFCW)
(世界初) 2台前を走る車両の車間・相対速度を新型ミリ波レーダーでモニタリング。自車からは見えない前方の状況の変化を、先行車の下を通り抜けたレーダー波で検知し、減速が必要と判断した場合に は表示と音による警報でドライバーに注意を促す。ブレーキの踏み遅れが原因となって引き起こされる玉突き事故を未然に防ぐ。
(9)
後退時衝突防止
支援システム (BCI)
車両後部の左右に設置したサイドセンサーと車両後部のソナーにより、後方を横切る車両を検知。サイドミラー横のインジケーターやバックビューモニターの表示と音で運転者の注意を喚起。さらに後退時には、アクセルペダルの反力や自動ブレーキにより状況を運転者に直感的に伝え、接近する車両との接触を回避するよう運転操作を支援する。
(10)
エマージェンシー
ブレーキ
(日産初) 新型ミリ波レーダーで前方車両との衝突の危険を検知すると、表示や音に加え、アクセルペダルの反力と緩やかなブレーキングによる警報で運転者に回避操作を促す。万一、運転者が回避操作を行わない場合には緊急ブレーキを作動。車速約60km/hまでなら衝突を回避し、約60km/hを超える場合は衝突被害を軽減する。
11)
スパイナルサポート
機能付シート
前席および2列目左右シートに中折れ (スパイナル) 形状の背もたれパッドを新採用。重量のある胸郭と骨盤を積極的に支えることで背骨への負担を軽減し、ロングドライブでの快適さを追求する。

 

 



マツダ/富士重工: Mazda AxelaとSubaru Levorgに予防安全装備を搭載

 マツダは主力モデルのAxelaに、低速および中高速走行時の衝突被害軽減ブレーキや、比較的安価でコンパクトなヘッドアップディスプレイのアクティブ・ドライビング・ディスプレイを搭載。新開発のコネクティビティシステム、MAZDA CONNECTも採用した。

 富士重工は中型スポーツツアラーのLevorgに、機能を向上させた予防安全装備EyeSight (ver.3) を初搭載した。EyeSight (ver.3) は認識性能の向上により、衝突被害軽減ブレーキの作動域を拡大したほか、高速走行時に車線中央を維持するようステアリング操作をアシストするアクティブレーンキープなど、新機能も追加した。

 

Mazda Axela
Mazda Axela (東京モーターショー2013より)
Subaru Levorg
Subaru Levorg (東京モーターショー2013より)

 

マツダ/富士重工:2013年11月~2014年6月に国内発売した新型乗用車の主要装備

◎は全仕様に標準装備、○は一部仕様に標準装備、△はオプション設定。
OEM マツダ 富士重工
モデル Axela Levorg
小型セダン/
ハッチバック
中型スポーツ
ツアラー
発売時期 13年11月 14年6月
走行性能
(燃費向上
を含む)
ESC(マツダはDSC、富士重工はVDCと呼称)
SKYACTIV-CHASSIS
アクティブトルクコントロールカップリング4WD
アクティブトルクスプリットAWD
不等&可変トルク配分電子制御AWD
アクティブ・トルク・ベクタリング
i-ELOOP (減速エネルギー回生システム)
アイドリングストップ機構
アクティブエアシャッター
衝突安全性 前席サイドエアバッグ/カーテンエアバッグ
運転席ニーエアバッグ
運転・駐車
支援
スマート・シティ・ブレーキ・サポート (低速走行時の衝突被害軽減ブレーキ) ○△
スマート・ブレーキ・サポート (中高速走行時の衝突被害軽減ブレーキ)
レーダークルーズコントロール
AT誤発信抑制機構 ○△
リア・ビークル・モニタリングシステム
車線逸脱警報
EyeSight (ver.3) (下表3)
(プリクラッシュブレーキ/全車速追従機能付クルーズコントロール/
アクティブレーンキープ/AT誤発進・誤後進抑制機構/車線逸脱警報/
ふらつき警報/先行車発進お知らせ機能)
SI-DRIVE (走行モード選択機能)
視認性確保 ディスチャージヘッドランプ ○△
LEDヘッドランプ ○△
アダプティブ・フロントライティング・システム
オートライトシステム ○△
ハイビーム・コントロール・システム
自動防眩ルームミラー ○△
雨滴感応オートワイパー ○△
快適・利便性 運転席・助手席シートヒーター
運転席/助手席独立コントロール式フルオートエアコン
アクティブ・ドライビング・ディスプレイ (下表1)
i-DM (Intelligent Drive Master)
MAZDA CONNECT (下表2) ○△

資料:マツダと富士重工の新車発表資料, 2014年6月下旬の On-Line Catalog

 

マツダ:主な先進装備
(1)
アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
(初搭載) わき見のリスクを最小限にする 「ヘッズアップコックピット」コンセプトに基づき開発した、比較的安価でコンパクトなヘッドアップディスプレイ。エンジンを始動させるとメーターフードの前方に立ち上がり、車速やナビゲーションのルート誘導など走行時に必要な情報のみを表示。情報は運転者の約1.5m前方に焦点を結んで見える。
(2)
MAZDA CONNECT
(初搭載) ソフトウェアをアップデートでき、常に最新のサービスを利用できる新開発のコネクティビティシステム。スマートフォンと連携し、Facebook、Twitterなどの機能や、世界4万局以上から選択できるインターネットラジオ Aha (米国Harman社)、ハンズフリー通話、ナビゲーションなどの機能を備えている。
腕を自然に下ろした位置にあり、手もとを見ずに操作できるコマンダーコントロールや、音声で各機能をコントロールできる音声認識機能、視線移動の少ないダッシュボード上の7インチセンターディスプレイ等により、運転に集中しながらシステムを活用できる。
富士重工:主な先進装備
(3)
EyeSight (ver.3)
(初搭載) EyeSightは、ステレオカメラで常に前方を監視し、必要に応じて自動ブレーキ等の制御を行う運転支援システム。"ver.3"はステレオカメラを刷新し、視野角と視認距離を約40%拡大することで認識性能を向上。カラー画像化によってブレーキランプの認識も可能。


アクティブ
レーンキープ
「全車速追従機能付クルーズコントロール」を作動中、約65km/h以上で走行車線両側の白線を認識した状態で走行している場合、車線内中央を維持するよう、ステアリング操作のアシストを行う (車線中央維持)。自動車専用道路などを約65km/h以上で走行している場合、車線から逸脱しそうになると、従来の警報に加え、ステアリングにトルクを加えることで、車線内側方向に操舵する(車線逸脱抑制)。
AT誤後進
抑制機構
後退時のアクセルの急な踏み込みや高い後退速度を検出した場合、警告音と表示で注意を喚起。同時にエンジン出力を制限し、急な後退走行を抑制する。
プリクラッシュ
ステアリング
アシスト
先行車等の前方障害物と衝突可能性が高いと判断した場合、VDCの車両統合制御技術により、ドライバーの衝突回避操舵をアシストする。



プリクラッシュ
ブレーキ
自動ブレーキによる、自車と対象物との衝突回避もしくは被害の軽減が可能な速度差を、約30km/hから約50km/hへ向上させた。また、認識範囲の拡大に伴い、より早い段階から横断者を認識する。
全車速追従
機能付クルーズ
コントロール
ステレオカメラの認識範囲拡大により、先行車への加速・減速応答性を高め、車両割り込みの確認やコーナーでの追従性を向上。また、ステレオカメラのカラー認識化により、先行車のブレーキランプの点灯を検出し、従来より早めの減速を行うことが可能になった。

 

 



三菱/スズキ/ダイハツ:減速時から作動するアイドリングストップ機構を採用

 三菱自動車は、日産と共同開発した軽自動車eK Spaceに、約9km/h以下でエンジンが停止するアイドリングストップ機構を搭載。快適性装備では、これまで届きにくかった後席にも冷房の風を送れるリヤサーキュレーターを設定した。

 スズキは軽クロスオーバーHustlerに、約13km/h以下でエンジンが停止するアイドリングストップ機構を採用。急な下り坂を一定速度で降坂するヒルディセントコントロールや、滑りやすい路面での発進時にエンジントルクやブレーキを制御するグリップコントロールを、軽自動車として初めて搭載した。

 ダイハツは軽自動車Tantoに、約9km/h以下でエンジンが停止するアイドリングストップ機構を搭載。軽ロードスターCopenには、外板の樹脂パーツを変えることにより、購入後にデザインが変更できるDRESS-FORMATIONを設定した。

 

Suzuki Hustler
Suzuki Hustler (東京モーターショー2013より)
Daihatsu Copen Robe
Daihatsu Copen Robe (東京都内のダイハツディーラーにて)

 

三菱/スズキ/ダイハツ:2013年10月~2014年6月に国内発売した新型乗用車の主要装備

◎は全仕様に標準装備、○は一部仕様に標準装備、△はオプション設定。
OEM 三菱 スズキ ダイハツ
モデル eK Space Hustler Copen Tanto
発売時期 14年2月 14年1月 14年6月 13年10月
走行性能
(燃費向上
を含む)
ESC(三菱はASC、スズキはESP、ダイハツはVSC)
エネチャージ (減速エネルギー回生機構)
CVTサーモコントローラー
アイドリングストップシステム (下表1, 4, 7)  ○
減速エネルギー回生システム (下表2)
衝突安全性 前席 SRS サイドエアバッグ
前後席SRSカーテンシールドエアバッグ
運転・駐車
支援
ヒルスタートアシスト/ヒルホールドコントロール
ヒルディセントコントロール (下表5)
グリップコントロール (下表6)
衝突被害軽減ブレーキ/誤発進抑制機能
衝突回避支援システム "スマートアシスト"
(低速域衝突回避支援ブレーキ機能、誤発進抑制制御機能、
先行車発進お知らせ機能)
リヤビューモニター付ルームミラー
マルチアラウンドモニター (バードアイビュー機能付)
エマージェンシーストップシグナル
視認性確保 ディスチャージヘッドランプ
LEDヘッドランプ
オートライトシステム
自動防眩機能付ルームミラー
オート格納式ヒーテッドドアミラー
快適・利便性 助手席側ワンタッチ電動スライドドア
リヤサーキュレーター (下表3)
運転席シートヒーター
助手席シートバックレバー
エコク-ル (空調ユニット内に蓄冷材を内蔵)
スマートフォン連携ナビゲーション
内外装着脱構造 "DRESS-FORMATION" (下表8)

資料:三菱自動車、スズキ、ダイハツの新車発表資料, 2014年6月下旬の On-Line Catalog

 

三菱自動車:主な先進装備
(1)
アイドリング
ストップ機構
eK Spaceに搭載したアイドリングストップ機構は、減速時(約9km/h以下)から自動でエンジンを停止させ、ガソリンの消費を抑えるコーストストップ機能付。
(2)
減速エネルギー
回生システム
減速時の回生エネルギーを無駄なく有効活用する「アシストバッテリー」を搭載。減速時のエネルギーで高出力のオルタネーターを回転させ発電し、効率よくニッケル水素電池に充電。この電力を各種電装品に供給し、ガソリンを節約する。
(3)
リヤサーキュレーター
広い室内空間を一層快適にするため、室内の空気を循環させる。冷房の風をこれまで届きにくかった後席にも送れる。風向きや風量の調整が可能。後席乗員のために冷房を必要以上に強くする必要がなく、静粛性や燃費性能にも貢献する。
スズキ:主な先進装備
(4)
アイドリング
ストップ機構
Hustlerに搭載したアイドリングストップ機構は、停車前の減速時、アクセルを離すとガソリンの供給をカットするとともに、ブレーキを踏んで13km/h以下になると自動でエンジンを停止。ブレーキを離すかハンドルを動かすと、エンジンが再始動する。
「アイドリングストップ空調設定機能」は、エアコン使用時にアイドリングストップを開始するタイミングやエンジン再始動のタイミングを3つのモードから選べる。空調の快適さを優先するか燃費を優先するかなど、ドライバーの任意で設定できる。
「アイドリングストップインフォメーション」 は、アイドリングストップが作動しない場合やエンジンが自動的に再始動する理由 (「エアコン」や「充電中」など) を、マルチインフォメーションディスプレイに表示。エンジン再始動の際にはブザーで知らせる。
(5)
ヒルディセント
コントロール
(軽自動車初) 滑りやすい急な下り坂の車速を制御。エンジンブレーキだけでは減速できない時、ブレーキペダルを操作して車両をコントロールするのが難しい時に、ブレーキ操作なしに約 7km/h の一定速度で降坂するシステム。
(6)
グリップコントロール
(軽自動車初) 雪道やぬかるみなど滑りやすい路面での発進時に、エンジントルクやブレーキが効果的に作動するように制御させることでスムーズな発進をサポートする機能。例えば、片輪が空転した際には、空転した車輪のブレーキ制御を早め、グリップ側の車輪に駆動力を集中させることで発進をサポートする。
ダイハツ:主な先進装備
(7)
アイドリング
ストップ機構
Tantoに搭載したアイドリングストップ機構は、停車前の減速時に約9km/hで作動を開始する。(Copenは停車後アイドリングストップ機構を搭載。)
(8)
DRESS FORMATION
車両の外板を13個の樹脂パーツの集合体と捉え、購入後にもデザインやカラーが変更できる、着脱可能なボルト締め付け構造とした。交換可能な樹脂パーツは、ボンネットフード、トランクフード、フロント/リヤバンパー、フロント/リヤフェンダー、ロッカー、フューエルリッドの11部品。内装も運転席/助手席加飾パネルやオーディオクラスターを変更できる。

 

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>