北京モーターショー2014: 中国準大手7社の自主ブランド車

広州/長城/吉利/BYD/奇瑞/江淮/華晨汽車、合計23車種とBYD新技術

2014/05/30

要 約

 以下は、2014年4月に開催された北京モーターショー2014 “2014 Beijing International Automotive Exhibition”において、中国準大手自動車メーカー (集団) 7社が展示した、自主ブランドの新型車の取材詳細である。なお、広汽ホンダのような、合弁会社の新型車は外資展示車として、別レポートで紹介。

 具体的には、上位5 社を除く、広州汽車集団、長城汽車 (Great Wall)、吉利控股集団 (Geely)、比亜迪汽車(BYD)、奇瑞汽車 (Chery)、江淮汽車 (JAC)、華晨汽車 (Brilliance) の展示を紹介する。紹介するモデルは、環境対応車 (HV/PHV/EV/FCV) を含む、自主ブランドの新型車23種。うち、環境対応車は10車種、ガソリン車は13車種を報告する。

 そして、BYDが会場で発表した新エネルギー車技術“BYD 542 Technology”ならびに“BYD 542 戦略”も紹介する。


関連レポート:
 ▽北京モーターショー 2014: (先掲載分)
   ・欧米自動車大手7社のガソリン/ディーゼル車展示   ・日欧米メーカーのHV/PHV/EV展示 
  ・日韓メーカーの展示  ・中国国営トップ5社の展示
 ▽2013年4月の上海モーターショー取材:
  (1) 中国国営大手編、(2)中国新興大手6社(3)欧米大手自動車メーカー編(4)日本韓国自動車メーカー編



北京モーターショー2014での広州/長城/吉利/BYD/奇瑞/江淮/華晨汽車の自主ブランド車展示一覧表

OEM 現地生産(予定)
OEM/ブランド
展示モデル 備考
(●はコンセプトカー
▲は環境対応車)
広州汽車集団
(GAC Group)
広州汽車乗用車 GAC (傳祺/Trumpchi シリーズ):
                 GA3S・視界
2014年7月発売予定
                 GA6 Concept
                 GA5 Range Extended EV
2014年9月発売予定
                 WITSTAR ▲●
広汽吉奥汽車 GAC (吉奥シリーズ): GA 2014年内発売予定
                          GA 6470 2014年第3四半期
発売予定
                          GA 1027
長城汽車
(Great Wall Motor)
哈弗 (HAVAL): H2 2014年7月発売予定
                   Coupe Concept (PHV) ●▲
吉利控股集団
(Geely Holding Group)
吉利 (帝豪/Emgrand シリーズ):
              EC9 Concept
              帝豪 HYBRID
                (別称 "帝豪 EC7 Hybrid")

2014年末発売予定
              CROSS Concept PHEV ●▲
吉利 (全球鷹/Gleagleシリーズ):
              熊猫 Cross
2014年4月発売済み
比亜迪汽車
(BYD Auto)
BYD: G5 3box 2014年9月発売予定
        唐 (PHV)
2014年第4四半期
発売予定
        秦 EV
"BYD 542 Technology" 技術展示 (会社事業戦略発表)
奇瑞汽車
(Chery Automobile)
奇瑞 (Chery): Concept α
                   Concept β
                   艾瑞澤 7 PHEV Concept ●▲
江淮汽車(JAC) 江淮 (JAC): SC-9 Concept
                和悦 iEV5 (5代目EV)
華晨汽車集団
(Brilliance Auto)
華晨 (Brilliance): 2014型 大中華 Concept
                      H230-EV (EV)
2016年までに発売予定


広州汽車集団: 傳祺は量産EV/自動運転コンセプトカー、傘下の“吉奥”新型車等の合計7車種

 

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
広州汽車
乗用車
傳祺
GA3S・視界
 初披露。"傳祺" (Trumpchi) ブランドの A+級セダン。全長4590/全幅1790/全高1490/ホイールベース2620mm。個性が強調された発売済み「傳祺 GA3」と異なり、家庭/実用性が重視され、操縦性と安全性にこだわったヨーロッパスタイル量産モデル。早ければ2014年7月に広州工場で生産し発売の予定。
 "AF"プラットフォームを採用。排気量1.3L ターボ付エンジン、または1.6L エンジンを搭載。MT、または、7速デュアルクラッチ変速機 (7速DCT) と組み合わせる。燃料消費量 (100km走行) は、MT仕様車 6.4Lで、DCT仕様車 6.7L。
傳祺
GA6 Concept
 初披露。"傳祺"スポーツセダンの未来デザイン方針を示す、広汽乗用車の世界戦略セダン「傳祺GA6」のコンセプトモデル (B級車)。量産モデルは、市販の「傳祺GA5」(写真あり) の上級モデルに位置付けられる。2014年12月に発売の予定。公用車をターゲット市場と設定。
 「傳祺 GA5」にも採用された B 級車プラットフォームを採用。全長4825/全幅1820/全高1490/ホイールベース2710mm。車両全体が世界戦略車に相応しい設計・デザインで新たに開発した。スポーツカーシャシーのDNA を継承しながら、現代的なデザインと融合した。
 排気ガス基準は国5 (Euro5相当) 適合で、排気量1.6L (最高出力110kW/最大トルク210Nm)、または1.8L (同130kW/237Nm) の2種類のターボ付エンジンを設定。5速MT/7速DCT を組み合わせる。アイドリングストップ機構も標準搭載。100km走行の燃料消費量 (メーカー公表)は、MT仕様が7.6Lで、DCT は7.9L。
広汽吉奥
汽車
吉奥 GA  吉奥ブランド初の量産セダン (A級車)。全長4570/全幅1790/全高1490/ホイールベース2620mm。トラックルーム容量は450Lで、後部座席も折りたためる仕様。吉利「帝豪EC7」「長城C50」が主な競合車種。早ければ2014年内に発売予定。
 世界戦略車として自主開発したプラットフォーム、4輪独立サスペンションシステムを採用。構成部品をグローバル調達。3Dコンビネーション・インストルメント、Bluetooth、携帯電話とつないで携帯アプリ(APP)で車両稼働やカーエアコンなどを制御するスマート"e"車載システム「T-box」を装備。
 排気量1.6L DCVVT エンジン (最高出力90kW/最大トルク153Nm)、独Getrag製5速MTを搭載。燃費(メーカー公表)は5.7L/100km。最高速度は190km/h。前座席に2つのエアバッグ、9代目Bosch製 ESP、ABS+EBD を装備。
吉奥 GA 6470  初披露。中型上級 SUV。東営工場で生産し、2014年第3四半期に発売の予定。広州汽車の自主開発プラットフォームを採用。
 "GA4D20TCI型" コモンレール式のターボ付ディーゼルエンジンに6速MTを組み合わせる。GPSカーナビ、Bluetooth、前席に二つのエアバッグを標準装備。
吉奥 GA 1027  初披露。"吉奥"ブランドのハイエンドPickupトラック。オフロードもアーバンロードもすべて適する設計で、乗用車の安定性・快適性能も実現される。ボディサイズは自社の現行「吉奥・財運」より大きい。東営工場で生産し2014年内発売の予定。広州汽車の自主開発プラットフォームを採用。

注:  1. "傳祺"ブランド乗用車の2014年販売を、前年の8.5万台から11.5万台 (内、輸出5,000台) に引上げる目標を掲げている。

 2.  パワートレインについて、変速機はデュアルクラッチ仕様化を推進していくほか、新車搭載エンジンは、ターボチャージャー仕様化を進めていく方針を明らかにした。ターボエンジンでは、現行の排気量1.6/1.8L仕様のほか、今後、1.0/1.3Lの小型仕様も追加導入していく予定。
  3. 2014年4月時点、"傳祺"ブランドでは、2014年以降の5年間において、ビッグマイナーチェンジとフルモデルチェンジを合わせて、20~30車種を市場に投入。2シリーズ4つのプラットフォーム (A級車、次世代モデルのB級車、ロングホイールベース仕様のC級車、SUVモデル) を有するラインナップを構築する計画が発表されている。

 

傳騏GA3S・視界 傳騏GA3S・視界
広州汽車乗用車の「傳祺GA3S・視界」

 

傳騏GA6 concept 傳騏GA6 concept
広州汽車乗用車の「傳祺GA6 Concept」

 

傳騏GA5 吉奥GA
広州汽車乗用車の「傳祺GA5」

広汽吉奥汽車の「吉奥GA」

 

吉奥GA 6470 吉奥GA 1027
広汽吉奥汽車の「吉奥GA 6470」 広汽吉奥汽車の「吉奥GA 1027」


 

レンジエクステンダーEV (PHV)

OEM 展示モデル 概要
広州汽車
乗用車
傳祺 GA5
Range Extended
EV (REEV)
 レンジエクステンダーを搭載する EV乗用車 (英語名"e-Trumpchi Range Extended")。市販車「傳祺GA5」がベースモデル。全長4800/全幅1819/全高1484/ホイールベース2710mm。車両重量は1635kg。量産モデルは2014年9月に発売の予定。
 0→50km/hの加速は4.9秒。最高速度は150km/h。航続距離はEVモードで80km。電気消費量は13.5kWh/100kmで、燃料消費量は2.6L/100km。
 動力システムは、水冷式直列4気筒エンジン (最高出力45kW/最大トルク82Nm)に発電機 (定格出力31kW/定格回転速度4500rpm) を組み合わせたレンジエクステンダー、駆動用永久磁石同期モーター (45kW/最大94kW、100Nm/最大225Nm)、駆動用蓄電池 (電圧350V/容量13kWh) を組み合わせる。
傳祺 WITSTAR
(REEV)
 傳祺シリーズ初の自動運転システムを搭載したレンジエクステンダーEVのコンセプトカー。広州汽車R&Dセンターが自主開発したB級車プラットフォームをベースに開発。2013年11月開催の広州モーターショーで初披露。広州汽車のスマート自動車技術の方向性とデザイン理念を示した。
 全長4570/全幅1790/全高1490/ホイールベース2620mm。車両重量は1550kg。0→50km/h 加速は4.5秒未満。最高速度は160km/h。航続距離はEVモードで最大100km超。燃料消費は1.9L/100kmで、電気消費量は11.8kWh/100km。
 運転者は出発地と目的地を設定するだけで、自動運転システムが車内の地図識別システムを通じて、目的地までの走行ルートを車載レーダーやセンサーなどの自動運転ハードウェアを通じて、障害物を識別して自動走行する。

注:
 1. 広州汽車乗用車は今回の北京モーターショーで、将来の事業発展について、EV (電気自動車) 及びモジュール化を推進していく方向性を表明した。これに合わせて、2014年のレンジエクステンダーEV 「傳祺 GA5 Range Extended EV」に続いて、2015年は「傳祺 GA5」プラットフォームを採用したA級車小型EV、2016年は2012年広州モーターショーで発表した傳祺 E-jet(写真あり) のプラットフォームを採用した小型EVを、順次導入するとの計画も明らかにした。
 2. 新技術展示で、排気量1.6L のターボ付エンジン (最高出力116kW、最大トルク216Nm/1700~5000rpm) と、7速DCT の組み合わせパワートレインを発表した。また、今後の“傳祺”新型車には積極的に6速ATおよび 7速DCTを採用すると表明し、8速~10速のDCTを開発中であることも明らかにした。

 

傳騏GA5 Range Extended EV 傳騏GA5 Range Extended EV
広州汽車乗用車の「傳祺GA5 Range Extended EV」(REEV)

 

傳騏WITSTAR 傳騏WITSTAR
広州汽車乗用車の「傳祺WITSTAR」(REEV)

傳騏E-jet 傳騏E-jet
広州汽車乗用車の「傳祺E-jet」 (小型EV)

 

 



長城汽車: 新型「哈弗H2」とPHVコンセプトカー「哈弗 Coupe Concept」の合計2車種

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
長城汽車 哈弗 H2  初披露。"哈弗"(HAVAL) ブランドSUVの新型量産車。全長4335/全幅1814/全高1695/ホイールベース2560mm。車両重量は1495kg。2014年7月に発売の予定。2WD仕様モデルの販売価格は10.58万元(4WDモデルも設定)。
 直列4気筒水冷式で、排気量1.5L GW4G15B型のターボ付エンジン (最高出力110kW/最大トルク210Nm)に、6速MT/6速ATを組み合わせる。タイヤ空気圧監視システム(TPMS)、ABS+EBD+BA、後退レーダー付駐車モニタリングシステム、デイライト、前座席にフロント/サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグを装備。

 

HAVAL H2 HAVAL H2
長城汽車の「哈弗 H2」


 

PHV

OEM 展示モデル 概要
長城汽車 哈弗 Coupe Concept
(PHV)
 初披露。スポーティな "哈弗"(HAVAL) ブランド SUVの将来性を示す量産モデルに近いコンセプトカー。オフロード/スポーティ/上級乗用車の豪華さならびに快適性といった諸性能を融合したヨーロッパスタイルに設計されている。
 必要に応じて2WDと4WDを選択して遂行する"eAD技術"が採用される"オンデマンド4WDシステム"や、高性能リチウムイオン蓄電池 (10年間/24万km品質保証付) が組み合わせられた、 "Plug-in HV動力システム"を搭載。EVモードでの走行距離は50km。 総合燃費(メーカー発表値)は2.2L/100km。
 装備面では、パノラマビューシステム、死角検知システム(active blind spot and detection system)、8方向調整型シートを採用。

 

哈弗Coupe concept 哈弗Coupe concept
長城汽車の「哈弗Coupe Concept」 (PHV)

 

 



吉利控股集団: 新しい中型セダン「帝豪 EC9」コンセプト、PHV/HV 各1車種等の合計4車種

 

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
吉利控股集団 帝豪 EC9 Concept  吉利汽車の新しい中型セダンのコンセプトカー。自社の最新デザインの方向性をアピールしたモデルでもある。ボディの全長は4434mmで、ホイールベースは2680mm。量産モデル「帝豪 EC9」は2014年内に発売する予定との報道もある。
吉利 熊猫 Cross  今回の北京モーターショー (2014年4月) で発売した小型クロスオーバー (SUV)。全長3815/全幅1648/全高1530/ホイールベース2340mm。最小回転半径は4.75m以下。燃料消費量 (メーカー発表値) は、1.3Lモデルが7.2L/100kmで、1.5Lモデルが7.9L/100km。
 合計2機種の直列4気筒のガソリンエンジン(①1.5L仕様は最高出力69kW/最大トルク128Nmで、1.3L仕様は同63kW/110Nm) を搭載。5速MT/4速ATと組み合わせる。ABS+EBD、運転席と助手席にエアバッグ1つずつ装備。GPSと音楽/DVD鑑賞などのマルチプレイヤーをオプション装備。

 

熊猫Cross 熊猫Cross
吉利控股集団の「吉利・熊猫Cross」


 

HV/PHV

OEM 展示モデル 概要
吉利控股集団 帝豪 (Emgrand)
HYBRID

(注: 別称
"帝豪 EC7 Hybrid")
 吉利汽車の戦略車 「帝豪 EC7」をベースにした家庭向けHV セダン。シリーズ-パラレル式のストロングタイプで、全長 4635 (182.5)/全幅1789 (70.4)/全高1470 (57.9)/ホイールベース2650mm (104.3in)。2014年末に発売の予定。
 最高速度は175km/h (109mph)。0→100km/h (62mph) 加速は13秒。100km走行の燃料消費量は、市街地/高速/複合走行でそれぞれ4.9/5.5/5.0 L。同型ガソリン車より燃費は35%向上。
 ハイブリッド動力システムは、1.8Lのガソリンエンジン、駆動用モーター (最高出力56kW)、ジェネレーター (最高出力36kW)、駆動用リチウムイオン蓄電池 (総容量6Ah/電圧288V)、e-CVT、"Ht1800"パワーステアリングシステムを組み合わせる。
帝豪 (Emgrand) CROSS
Concept PHEV
 初披露。「帝豪 CROSS」クロスオーバーのPHV コンセプトカー。吉利汽車 "Framework Extendable" (FE) プラットフォームを採用。吉利上海デザインセンターが開発した2車種目のコンセプトカー。全長は4435mmで、ホイールベースは2680mm。2015年後半に発売の予定。
 0→100km/hの加速は10秒。最高速度は190km/h。EVモードでの航続距離は最大50km。走行極距離は最大650km (欧州 NEDC モード)。CO2排出量は46g/km。
 PHV動力システムは、吉利汽車が知的財産権を有する"GL-ESD"というエネルギー分配システムを採用。1.8L 4気筒のガソリンエンジン (最高出力136hp/最大トルク172Nm)、駆動用モーター 2基 (最高出力65kW/最大トルク240Nm 1基と、最高出力40kW/最大トルク100Nm 1基)、駆動用リチウムイオン蓄電池 (容量10kWh) を組み合わせる。

 

帝豪EC7 Hybrid 帝豪EC7 Hybrid
吉利控股集団の「帝豪 HYBRID」 (別称"帝豪EC7 Hybrid")

 

CROSS Concept CROSS Concept
吉利控股集団の「帝豪CROSS Concept PHEV」

 

 



比亜迪汽車: “542戦略”の初モデルPHV 「唐」、「秦」のEVモデル等の合計3車種

 

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
比亜迪汽車 BYD G5 3box  初披露。アーバンスポーツセダン (B級車) 。全長4700/全幅1790/全高1480/ホイールベース2670mm。前進、または、後退ができる、BYDの" 2代目リモートドライビングシステム"を装備したのは大きな特徴。2014年9月に発売の予定。
 *注: "初代 BYD リモートドライビングシステム"は、 20m 可視範囲内で、リモコン操作により、車両の基本運転ができる。
 排気量1.5Lのアルミ合金製で、直列4気筒水冷式 (BYD473QE型、最高出力80kW/145Nm)、または、VVT ターボ付 (BYD476ZQA型、最高出力113kW/最大トルク240Nm) との2種類のガソリンエンジンを搭載。5速 MT/6速 MT/6速DCT と組み合わせる。
 PM2.5に対応する空気濾化システム、LED デイライト、ナイトビューシステム、360度可視化タイプのモニタリングシステムを装備。

 

BYD G5 3box
比亜迪汽車の「BYD G5 3box」


 

EV/PHV

OEM 展示モデル 概要
比亜迪汽車
(BYD)
唐 (PHV)  世界初披露。BYD独自のプラグインハイブリッドシステム"BYD DM II" を搭載したSUV (フルタイム4WDドライブ)。発売済みの「BYD S7」がベースモデル。全長4810/全幅1855/全高1720/ホイールベース2720mm。0→100km/hへの加速は4.9秒。航続距離は、EV走行モードで85km。燃料消費量は2.0L/100km。2014年第4四半期に発売の予定。
 今回の北京モーターショーで発表した自社の「542規格」に準ずる初めてモデル。発売済みの「秦(Qin)」と共通の「BYD DMⅡ」PHV システムを採用。同動力システムの最高出力は371kWで、最大トルクは720Nm。排気量6.0Lの内燃機関が出せるパワーに相当するとしている。
 排気量2.0L直噴タイプの"BYD487ZQA"型の自社製ターボ付エンジン (定格出力151kW/最大トルク320Nm)、最新型自社製リン酸鉄リチウムイオン電池 (容量18.4kWh)、マニュアルモード付6速AT ("6HDT45")、前輪駆動用と後輪駆動用のモーター 各1基 (最高出力110kW/最大トルク200Nm) を組み合わせる。
秦 EV  現行量産PHVである「秦」(Qin) のEV仕様モデル (セダン)。前輪駆動で、全長4740/全幅1770/全高1500/ホイールベース2670mm。車両重量は1800kg。0→100km/hへの加速は7.9秒以下。最高速度は150km/h。航続距離は最大200km。
 動力システムは、自社製新型駆動用リン酸鉄リチウムイオン電池 (容量37.7kWh、先代より高出力高電圧)に、駆動モーター (最大出力160Kw/最大トルク310Nm)を組み合わせる。電気消費量(メーカー発表値) は16.5kWh/100km。

 

唐 唐
比亜迪汽車の「唐」(PHV)

 

秦EV 秦EV
比亜迪汽車の「秦EV」


 

"542 Technology"技術展示

OEM 展示モデル 概要
比亜迪汽車
(BYD)
BYD
"542 Technology"
展示
 今回の北京モーターショーで、世界でも優位性のある、「542 Technology」と名付けたハイブリッド技術を発表した。①"5"は 0→100km/hへの加速が5秒以内、②"4"はモーター付4WDシステムを採用、③"2"は100km走行での燃料消費量が2Lとの規格を実現する技術を示す造語。
① 駆動用バッテリー: 先代に比べ、高出力・高電圧な、最新型リン酸鉄リチウムイオン蓄電池を採用。
  3つの動力源 (自社製ガソリンエンジン、前輪駆動用及び後輪駆動用モーター 各1基) を搭載することによって、高出力/高回転速度/高効率パワーが実現。
② 高速度電気四輪駆動 (4WD) システム構造
  電子制御で自動的にAWDと2WDが切り替わるために、一層運転しやすくなった。
  <例> 「唐」(PHV) の場合は、(1) EVモードでフルタイム四輪駆動によりハイパワーとゼロエミッションを実現。 (2) HVモードで、オンデマンド四輪駆動により、ハイパワーと低燃費が実現。
 なお、BYDは、上記の三つの5、4、2といった先進的な性能目標数値、所謂"542規格"を、今後、あらゆるBYDの新エネルギー車の標準規格にさせるという、自社事業戦略「542戦略」も同時に発表した。

注: 今後2年間で、更に、新しいPHV 2車種 (2015年に新エネルギー車「漢」、2016年に新しい駆動システム搭載する「明」) を追加投入する計画が報道されている。

 

542 Technology 542 Technology
"BYD 542 Technology" 技術展示

 

 



奇瑞汽車: 次世代新型車2車種のコンセプトカー、中国科学院との共同開発PHVの合計3車種

 

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
奇瑞汽車 奇瑞 Concept α  初披露、新型市販車「艾瑞澤 5」スポーツセダンのコンセプトカー。これをベースにした量産モデル「艾瑞澤 5(仮称)」は、2016年までに発売予定と発表。
 前米GMデザイナーJames Hope氏と前 Porsche デザイナー Hakan Saracoglu氏2人のデザイン総監督が率いるチームがデザインを担当。開発部門を含むイノベーションを実行後、新しい奇瑞乗用車デザイン「Chery Design」(*注) の方向性が示された初のコンセプトカーでもある。
*注: 「Chery Design」は、Proportion、Branding、Design Language、Quality という四つの要素を含む。
奇瑞 Concept β  初披露の、「瑞虎3」SUVのフルチェンジモデル (新型量産車) のコンセプトカー。奇瑞汽車の新しい SUV開発の方向性を示した初のコンセプトカーでもある。その量産モデルは2016年までに発売の予定 (奇瑞汽車が発表)。

 

奇瑞concept α 奇瑞concept α
奇瑞汽車の「奇瑞Concept α」

 

奇瑞concept β 奇瑞concept β
奇瑞汽車の「奇瑞 Concept β」


 

PHV

OEM 展示モデル 概要
奇瑞汽車 艾瑞澤 7 PHEV  市販車「艾瑞澤 (Arrizo) 7」をベースとしたPHVモデル (セダン)。中国科学研究の最高峰研究センター(中国科学院)と共同で開発。車台のすべてに炭素繊維複合素材を用いるなど、車両重量が1340kgと軽量化が実現。
 注:同型ガソリン車「艾瑞澤 7」に比べて、車台重量が40~60%軽減した結果、車両全体重量が10%、燃料消費量は約7%減となった。
 PHV動力システムは、コストが比較的低い「シングルタイプ電気駆動用モーターシステム」、デュアルクラッチ、エンジン、発電機、減速機などを組み合わせる。発電機及び駆動用モーターに高性能流体冷却技術を採用し高出力での長時間作動が可能。

 

艾瑞澤 7 PHEV 艾瑞澤 7 PHEV
奇瑞汽車の「艾瑞澤 7 PHEV」

 

艾瑞澤 7 PHEV 艾瑞澤 7 PHEV
奇瑞汽車の「艾瑞澤 7 PHEV」のカットモデル

 



江淮汽車: フルサイズSUV「江淮 SC-9 Concept」、5代目EV「和悦 iEV5」の合計2車種

 

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
江淮汽車 江淮
SC-9
Concept
 初披露。3列6座席のフルサイズSUVのコンセプトカー(FR 2WD/4WD)。ボディデザインや、インテリア設計などはすべて江淮汽車のイタリア設計センターが担当した。全長は5.2m超で、ホイールベースは3.7m前後。その市販モデル(SUV)は2017年に発売予定。予定価格は20万元超と推測されている。
 フレーム式プラットフォームを採用。自主開発した瑞風シリーズパワートレインは、1.9Lターボ付ディーゼルエンジン、または、2.0Lターボ付/2.0L/2.4Lなどのガソリンエンジンを搭載。今後、新型6気筒エンジンを新たに追加投入する予定と報じられている。
 2列目シートは電動式で360度回転できるタイプ。パーキング情報が見えるモニター付インターリアミラー、自主開発中のMMI (Man-Machine Interface)インターフェースシステム"PHONEBOOK"を装備する予定。

 

江淮 SC-9 Concept 江淮 SC-9 Concept
江淮汽車の「江淮 SC-9 Concept」


 

EV

OEM 展示モデル 概要
江淮汽車 和悦 iEV5
(5代目EV)
 江淮汽車の5代目EV ハッチバック (5座席)。全長4310/全幅1710/全高1500/ホイールベース2490mm。近いうち発売が報じられている。最高時速は120km/h。エコモードでの航続走行距離は200km。普通充電は8hで、専用充電スタンドでは2.5h。
 江淮汽車の新しいプラットフォームを採用。EV動力システムは、永久磁石同期モーター (最大出力50kW/最大トルク215Nm)、2速減速機、駆動用三元系リチウムイオン電池 (容量70.4Ah、23.3kWh)。

 

和悦 iEV5 和悦 iEV5
江淮汽車の「和悦 iEV5」(5代目EV)

 

 



華晨汽車集団: 自社の最上級セダンコンセプトカー、量産EVのコンセプトカーの合計2車種

 

ガソリン車

OEM 展示モデル 概要
華晨汽車集団 2014型 大中華 Concept  "華晨” (Brilliance) ブランド上級セダン「大中華」の4代目コンセプトカー (2014年版、5座席仕様)。全長4910/全幅1865/全高1480/ホイールベース2900mm。
 排気ガス基準は国5 (Euro 5) に適合する、2.0L TGDi ターボ付エンジンに、6速ATを組み合わせる。4Gインターネットシステム、E-drive スマートコントロール、AFS (Adaptive Front-lighting System)、ACC (Adaptive Cruiser Control) を装備。

 

大中華 concept 大中華 concept
華晨汽車集団の「2014型大中華 Concept」


 

EV

OEM 展示モデル 概要
華晨汽車集団 華晨 H230-EV (EV)  「華晨H230」市販車のEV仕様モデル。2013年4月開催の上海モーターショーで初披露。2016年までに発売予定と報じられている (早ければ2015年初から)。
 航続距離は最大150km。電圧355Vの電源での80%充電は3~7時間。

 

H230-EV
華晨汽車集団の「華晨 H230-EV」(EV)

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>