ホンダの中期戦略(1):次期型フィットを世界6地域で同時開発

3つの新ハイブリッドシステムを開発し、2013年に一斉に投入

2012/12/14

要 約

 ホンダは2012年9月に、中期戦略を発表した。2016年度に、成熟市場で300万台以上、新興国市場で300万台以上、世界合計600万台以上の販売を目指す(2012年度の販売見通しは412万台)。

 ホンダの中期戦略は、「グローバルオペレーション改革」を「6地域同時開発」「現地最適図面」「生産効率向上」の取り組みで推進していくことと、2011年11月に"Earth Dreams Technology"として発表したパワートレイン技術革新をさらに深化させることが中心。

 「6地域同時開発」と「現地最適図面」は、ホンダのグローバル戦略モデルであるフィットの次期型車開発で進めている。パワートレインの技術開発では、ホンダは3つの新しいハイブリッドシステムを開発し、2013年に一斉に投入する。

 本レポートは、上記の中期戦略のうち、次期型フィットの世界6地域同時開発と、3つの新ハイブリッドシステム、および国内の販売・生産体制の再編を中心に報告する。

 海外事業については、別途報告する予定。

 なお、レポート末尾に、ホンダが2012年9月に発表した中期戦略の概要を記載した。

ホンダの世界地域別売上台数 Urban SUV Concept
ホンダが2013年1月の北米国際自動車ショーに出展する、
次期型 フィットベースの"Urban SUV Concept"


関連レポート: 2012年の軽自動車市場は200万台水準、乗用車でのシェアは34%(2012年11月掲載)



世界規模で開発の現地化を推進、国内軽自動車は鈴鹿製作所が開発も担当

 ホンダの商品開発は、かつては先進国で成功した商品を新興国に持ち込み成功していたが、ここ数年の間に状況が一変し、新興国でも各国・地域のニーズを反映した商品が求められるようになった。

 またホンダの開発体制としては、栃木県の本田技術研究所に権限が集中し、北米市場を優先して開発を行っていた。今後は、グローバルに展開する商品は従来通り本田技術研究所が担うが、ローカルの商品は研究所が関与せず、生産拠点が自ら考え開発する。軽自動車については、開発技術者を研究所から鈴鹿に移動させ、鈴鹿製作所が開発から調達、生産まで全てに責任を持つ体制とした。

 海外についても、新興国を中心に現地開発の取り組みを導入または強化する方針で、海外の技術者を積極的に増やしている。それぞれの地域にあった商品をいち早く市場に投入する仕組みを構築する。次期型アコードとシビックは、最大市場である米国で開発する(次のレポートで詳細を報告する予定)。

 



次期型フィットを世界6地域で同時開発

 ホンダは、グローバルに販売するモデルについては、世界6地域で同時に開発する体制を取り入れた。各開発拠点がそれぞれ「現地最適図面」を作成し、地域ごとに異なるニーズに応える商品を開発する。

 その第一弾として、次期型フィットの6地域同時開発を進めている。ホンダは、「中期戦略の成否は、次期型フィットシリーズにかかっている」としている。

次期型フィットを6地域同時開発、派生車を拡充し年間100万台以上を生産

「6地域同時開発」と
「現地最適図面」
 「世界6地域で同時に開発し」「現地最適図面の作成」を進めている。6地域は、日本、北米、欧州、東南アジア、中国と南米。従来は日本中心で開発し、1車種を世界展開するのに2年間かかっていたが、この手法により1年程度に短縮する。
 各地域は、初期段階から開発に参画している。全体の7割程度を世界共通とし、3割程度は「現地最適図面」を作成してそれぞれの国で作りこむことで、現地のニーズにあった商品を早期に市場に投入する(例えば、先進国では地域の顧客のニーズに合った上級仕様のフィットを、新興国では顧客が買いやすいフィットを生み出す)。
派生車を展開  同じプラットフォームから、フィット・ジャズ(ハッチバック)、シティ(セダン)に加え、新たにCUVを開発し、2年以内にグローバルで展開する。欧米ではCUV、東南アジアやインドではセダン(シティ)を中心に販売する。立ち上がり早期に、同一のプラットフォームで年間100万台を超える生産規模を確保して、部品の発注量を増加させ価格競争力を高める。
 ホンダは、2013年1月に米国デトロイトで開催される北米国際自動車ショーに、新型コンパクトSUVコンセプト「Urban SUV Concept」を出展する。次期型フィットベースのCUVとされている。
国内は寄居工場で
生産
 次期型フィットは、2013年半ばに稼動させる埼玉県寄居工場で生産を開始し、秋に世界で最初に日本で発売する。
海外生産  海外では、メキシコ、ブラジル、中国、タイ、インドネシア、インドなどでの生産を計画しており、段階的に世界各国に投入する。欧州では生産せず、日本以外の地域から輸出する計画としている。

(注)タイとインドで販売しているブリオ(BRIO)にも、派生車を展開する。タイでは2011年5月にハッチバックのBRIOを発売、2012年11月にセダンタイプのBRIO AMAZEを発売した。ミニバンも投入する計画。

 

 



3つのHonda SPORT HYBRIDシステムを開発

 ホンダは2012年11月、新世代パワートレイン技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY」の一つとして、クルマの特性に合わせた3つのHonda SPORT HYBRIDシステムの概要を発表した。従来のIMA(Integrated Motor Assist)の名称を廃止してSPORT HYBRIDと呼び、走りと燃費の両立を強調している。

 トヨタが、2つのモーターと遊星歯車を使用する動力分割機構を持つトヨタハイブリッドシステムを全ての車に展開しているのに対して、ホンダの新型ハイブリッドは、車の特性に合わせて3つのシステムを使い分けることが対照的。

 ホンダは、米国では、毎年厳しさが増す燃費規制をクリアするためにハイブリッド車が必須としている。次世代のアコードからは、R&D体制を強化して、ハイブリッド車も含めて米国で開発する計画。

ホンダの3つのSPORT HYBRIDシステム

1 モーターシステム  ホンダは、"SPORT HYBRID Intelligent Dual Clutch Drive"と呼称。1.5Lのアトキンソンサイクルエンジン、高出力モーター内蔵の7速DCT(Dual Clutch Transmission)とリチウムイオン電池を組み合わせて、従来型のIMAシステムに比べて30%以上の効率向上を実現した。DCTは、ATやCVTよりスポーティーな感覚を重視し採用した。
 モーターは、DCTの奇数段のカウンターシャフトに接続されている。奇数段と偶数段はアウトプットシャフトでつながるので、エンジンが偶数段につながっているときも、モーターの動力は伝達される。システムの概要は、
・加速・高速クルーズ時は、「モーター + エンジン」によるスポーティーな走りを実現する。
・発進、低・中速クルーズ時にはエンジンを切り離し、高効率なEV走行を実現。
・減速時もエンジンを切り離し、エネルギー回生を高めることで燃費の向上に寄与する。
 ハイブリッドシステムの向上により、モーター走行領域を拡大した。また、回生エネルギーの回収効率を上げ、ハイブリッド車で燃費No.1を目指す。2013年にまず日本で発売する次期型フィットから搭載する。
2 モーター
システムのPHV
 ホンダは、"SPORT HYBRID Intelligent Multi Mode Drive/Plug-in"と呼称。新開発のハイブリッド専用エンジンと、2モーター(発電用と駆動用)内蔵のエンジン直結クラッチ付電気式CVTに、6.7kWhのリチウムイオン電池を組み合わせた。EV走行距離は10~15マイル、総走行距離は500マイル以上。中型車に最適としている。北米で2013年初めに発売し、日本市場にも投入を予定。
 下記の3種のドライブモードを切れ目なく切り替えることにより、世界最高効率のPHV(電費115MPGe)を実現した。
・EVドライブ:電池の電力によるモーター駆動での走行と、減速回生を行う。
・Engineドライブ:中・高速クルーズ時には高効率なエンジンのみの走行をする。電気系列を切り離し、動力伝達のフリクションを低減する。
・Hybridドライブ:市街地走行や強い加速が必要な際は、エンジンで発電してモーター駆動で走行する。
 なお日本で発売するPHVには、ホンダの発電機技術を応用した、コンパクトで外部充電が可能なインバーターを搭載する。
 以上は2モーター式PHVのシステムについてのホンダの発表。2013年夏に発売するハイブリッド車は、電池容量やEV走行距離を除いて、ほぼ共通のシステムを搭載する。
3 モーターシステム  ホンダは、"SPORT HYBRID SH-AWD (Super Handling-All Wheel Drive)"と呼称。V6エンジンと高出力 3モーターシステムの組み合わせにより、V8エンジンと同等の加速性能と、直列4気筒エンジン以上の低燃費を同時に実現する。北米で2013年後半にアキュラRLX、2014年にNSXに搭載し、日本で2014年にレジェンド後継車に搭載する。
 前輪を新開発V6 3.5L直噴エンジンと新開発の1 モーター内蔵7速DCTを組み合わせて駆動し、後輪を車体後部に搭載した2つのモーターにより駆動する。
・後輪駆動用の2個のモーターは、左右それぞれ独立して制御され、後輪トルクを自在に制御しシャープなコーナリングを可能にする。
・コーナーの大きさに応じて、内輪で発生したエネルギーを電気的に回収して外輪に与え、クルマの旋回に必要な力を自ら産み出すトルク制御も導入する。
 なお次期型NSXは同様のハイブリッドシステムを搭載するが、ミッドシップエンジンのため、RLXと駆動システムの前後配置が逆で、前輪を2個のモーターで、後輪をエンジンと1個のモーターで駆動するシステムを採用する。
(注) 1. 三菱ふそうが2012年5月に発売した「キャンターエコハイブリッド」も6速DCTを搭載し、偶数段にモーターを接続するシステムを採用している。
2. シビックは、車体のサイズから、1モーターシステムと2モーターシステムの中間に位置するが、コストの面から1モーターシステムを採用する見込み。

 

 



2016年度に国内販売100万台を目指す、軽とコンパクトで7~8割を見込む

 ホンダは、2016年度に、国内販売100万台を目指している。内訳は軽自動車が5割、コンパクトカーを含めたスモールカーの比率が7~8割に達する見込み。国内で100万台を生産して、輸出台数を減らして、できるだけ全ての車を国内で売り切る体制とする構想。

 軽自動車については、2011年12月に発売した「N」シリーズが好調で、2012年1~11月の軽自動車販売台数は、前年同期の114,486台(シェア8.2%)から295,389台(15.9%)へ2.6倍増した。

 ホンダの国内販売では、2012年度のエコカー減税受付が終了した9月に軽自動車比率が50%を超え(50.9%)、「N」シリーズ第3弾のN-ONEを発売した11月には61%に達した。

 なおホンダは、軽自動車増販の効果で、2012年通年で日産を抜いて国内販売第2位に浮上する見込み(2012年1~11月実績は、ホンダは700,407台、日産は620,809台)。

ホンダの、軽・登録車別国内販売台数

2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年
4~9月
2012年
9月
2012年
10月
2012年
11月
軽四輪車
軽四輪比率
189,109
32.6%
158,429
23.9%
154,210
25.3%
165,666
27.6%
160,370
44.1%
27,173
50.9%
23,885
54.4%
30,601
61.0%
登録車 391,037 503,841 454,270 434,918 203,472 26,186 19,999 19,542
合計 580,146 662,270 608,480 600,584 363,842 53,359 43,884 50,143
資料:ホンダの月別四輪車生産・販売・輸出実績リリース、2012年10月と11月実績は日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会。
(注) 1. 2012年度のエコカー減税は、9月21日18時に受付を終了した。
2. ホンダがNシリーズ第3弾であるN-ONEを発売した2012月11月の軽乗用車販売では、首位のダイハツが36,048台(シェア32.6%)に続いて、第2位のスズキが28,221台(25.5%)、第3位のホンダが28,197台(25.5%)でスズキに並んだ。

 

国内販売体制:スモールストアと大型店舗をともに強化

 ホンダは、軽とコンパクトカーを中心に販売する「スモールストア」とホンダ車をフルラインで展示する大型店をともに強化する方針。

国内の販売体制を再構築

スモールストアを
拡充
 ホンダはN BOXの発売に合わせて、従来から軽を主力としていた旧プリモ系販売拠点を中心に店舗を改装して、軽自動車やコンパクト車を中心に扱う店舗「スモールストア」の全国展開を開始した。軽自動車やコンパクト車を豊富に展示し、女性客にも入りやすい店舗とした。2012年11月時点で208店舗を整備、2013年末には250店にまで増やす計画。国内市場の7割を占める軽・コンパクト市場対策を強化する。
 その他の小型店舗でも、スモールストアのノウハウを一部取り入れるなどして、軽自動車とコンパクトカー販売の強化に取り組んでいる。
大型店を整備  一方ホンダの販売店は二輪車からスタートした手狭な店が多く、ホンダは、「小型店舗には上級車のユーザーは来店しにくい」と判断し、地域ごとにホンダの殆どの車を展示できる大型店舗を整備していく計画。用地に制約の少ない地方都市では既に大型拠点の設置が進んでいるが、大都市圏でも2012年2月に足立区に5,000平方メートルの店を開業、2013年に三鷹市の店舗を現在の2.8倍の5,900平方メートルに広げオープンするなど整備を進めている。
(注) 1. ホンダは2006年3月、それまでのプリモ店(軽・コンパクトカーを中心に販売、全国で1,494拠点)、ベルノ店(SUV・スポーツカー中心、399拠点)、クリオ店(上級車中心、511拠点)、合計2,400拠点を「ホンダ」チャネルに統合し、全車種併売体制とした。
2. しかし、その結果、利幅の少ない軽自動車の展示がおろそかになり、新商品の投入も不足して、ホンダの軽自動車の販売は2006年度の28.3万台から2010年度15.4万台にまでほぼ半減していた。
3. 現在の軽市場では、小型車から軽へダウンサイズする顧客が多いと見て、スモールストアはこのニーズに応えるためにも、軽に特化するのではなく軽とコンパクトカーの両方を取り扱うようにした。

 

 



国内生産体制:年間100万台生産を維持

 ホンダは、国内生産100万台は、現在の雇用や生産インフラを継続できるレベルとして維持していく方針。鈴鹿製作所での軽乗用車生産開始と寄居工場での次期型フィット生産開始を機に、国内3完成車工場の体制を再編する。

 一方ホンダは、円高の影響を避けるため、これまで日本から輸出していた車の生産を需要地に移し、上級乗用車の国内生産を中止するなど、効率化を進めている。ホンダは、軽自動車とコンパクトカーを中心に、強力な競争力を持つ商品を供給して国内販売を増やし、輸出台数減を補って100万台生産を維持する計画。

国内生産体制を再編

 鈴鹿製作所は軽乗用車を、2013年7月稼動の埼玉製作所寄居工場はフィットなど小型車を集中生産する。埼玉製作所狭山工場は、2本ある生産ラインを1本に集約、10車種以上を混流生産できる高効率な体制とする。
鈴鹿製作所  ホンダは、2011年秋に鈴鹿製作所で新型軽乗用車「N BOX」の生産を開始し、その後「N BOX +」、「N-ONE」の生産も開始した。ホンダは、2015年までに軽自動車5車種を追加し、鈴鹿製作所は高効率な軽専用工場とする。
 鈴鹿製作所には開発部門と購買部門のスタッフも合流し、軽自動車の事業を開発、調達、生産から販売まで一貫して担っていく体制を確立した。軽自動車は単価が低いが、生産と開発の連携を強めるなどでフィットを超える収益性を実現した。
埼玉製作所
狭山工場
 狭山工場は、2本ある生産ラインのうち1本を人員も含めて寄居工場に移管して1ラインとし、10車種以上を混流生産できる高効率な体制とする。
埼玉製作所
寄居工場
 2013年7月に稼働開始し、次期型フィットなど小型車を生産する(年産能力は約20万台)。稼働させなくてもホンダの国内生産能力は不足しないが、狭山工場は老朽化し最新鋭の設備に改修することは困難なため、寄居工場を稼働させることに決定した。
 寄居工場は最新鋭の設備を設置し、グローバルにホンダグループの生産技術をリードしていく役割を担う。

 

輸出車の生産を、国内から海外へ移転

米国向けフィット  米国向けに輸出するフィット(2011年度実績は4万台)の生産を、2014年に発売する次期型車からメキシコへ移管する(2014年稼動開始のメキシコ工場は、小型車専用とする)。
米国向け
シビックHV
 ホンダは、米国向けシビックの日本での生産を最近中止した(2012年1~10月の米国でのシビック販売は254,716台、うち日本からの輸入車が7,916台)。またシビックハイブリッドの生産を、日本から米国インディアナ工場に移管する。
 インディアナ工場は、2013年初めに生産能力を20万台から25万台へ増強し、シビックハイブリッドの生産を開始し、ガソリン車も増産する。

国内向け上級乗用車の生産を終了

国内向け
レジェンド/
アキュラRLX
 2012年6月に、狭山工場での国内向けレジェンドの生産を終了した。姉妹車である米国向けアキュラRL現行車の生産も中止している。
 アキュラRLX(次期型RL)は、米国で生産し、ガソリン車を2013年春に、"SPORT HYBRID SH-AWD"搭載車を2013年後半に発売する。国内では、SPORT HYBRIDを搭載する次期型レジェンドを2014年に発売する(米国生産車を輸入すると見られる)。
国内向け
インスパイア/
米国向けアコード
 2012年7月に、狭山工場での国内向けインスパイアの生産を終了した。 姉妹車である米国向けアコード輸出車の生産も中止した(2012年1~10月の米国でのアコード販売台数275,980万台のうち、日本からの輸入車は216台のみ)。
 アコードPHVは狭山工場で生産し、米国と日本で2013年初めほぼ同時期に発売する。HV(通常のハイブリッド車)を夏に米国で発売する。アコードPHVとHVの生産は、米国工場の準備ができ次第、日本から生産を移管する方針とされる。
(注) 1. レジェンドの2012年1~10月の国内販売台数は236台、インスパイアは623台。
2. "SPORT HYBRID SH-AWD"を搭載する次期型アキュラRLXと次期型NSXは、両モデルとも米国で生産される。

 

 



連結決算:2012年度通期で、売上台数412万台、売上高9兆8,000億円を見込む

 ホンダの2012年度4~9月期の業績は、売上台数が53.1%増加し、上期として過去最高の199.5万台となるなど大幅な増収増益となった。

 2012年度通年の業績予測については、中国情勢の影響などを織り込み、年度当初の計画に比べ売上台数を18万台減、連結売上高を5,000億円減、営業利益を1,000億円減とするなど下方修正した。

 下方修正後で、売上台数412万台(前年比32.6%増)、売上高9兆8,000億円(23.3%増)、営業利益5,200億円(2.2倍)を見込んでいる。

 設備投資額の計画については、年度当初の5,800億円から6,000億円に200億円増額した。

ホンダの地域別世界売上台数

(1,000台)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2011年
4~9月期
2012年
4~9月期
2012年度
見通し
国内 556 646 582 588 225 354 710
北米 1,496 1,297 1,458 1,323 494 854 1,740
欧州 350 249 198 158 75 83 205
アジア 793 950 1,008 837 406 563 1,155
その他 322 250 266 202 103 141 310
世界 3,517 3,392 3,512 3,108 1,303 1,995 4,120
資料:ホンダ連結決算報告書
(注) 1. 売上台数は、2010年度まではホンダ及び連結子会社の完成車販売台数(A)と、持分法適用会社への生産用部品の販売台数(B)の合計。2011年度以降は、上記(A)と持分法適用会社の販売台数(C)の合計(ホンダは「Hondaグループ販売台数」と呼称)。従って両基準とも中国の合弁会社の売上台数を含む。
2. 2012年度見通しは、2012年10月に第2四半期決算と同時に発表した(下記の連結決算予想も同様)。

 

ホンダの連結業績

(100万円)
2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2011年
4~9月期
2012年
4~9月期
2012年度
予想
売上高 10,011,241 8,579,174 8,936,867 7,948,095 3,600,488 4,707,195 9,800,000
営業利益
(内)四輪事業
189,643
24,543
363,775
126,758
569,775
264,550
231,364
(77,206)
75,090
(105,369)
276,880
137,798
520,000
税引き前利益 161,734 336,198 630,548 257,403 105,854 301,040 540,000
当期純利益 137,005 268,400 534,088 211,482 92,226 213,956 375,000
設備投資
減価償却費
研究開発費
599,100
408,200
563,100
329,700
366,600
463,300
311,300
325,200
487,500
406,500
293,700
519,800
132,100
141,200
237,800
250,700
131,100
266,100
600,000
285,000
555,000
為替レート(1米ドル)
為替レート(1ユーロ)
101円
142円
93円
130円
86円
114円
79円
108円
79円
113円
79円
101円
80円
103円

資料:ホンダ連結決算報告書

 

 



ホンダの中期戦略の概要(2012年9月発表)

世界販売計画

2016年度の
販売目標
成熟市場  2011年度約206万台から300万台以上へ拡大する。
新興国市場  2011年度から3倍増の300万台以上へ拡大。うち、中国で100万台増の160万台(日中関係の悪化はあるが、ホンダの中国戦略に変更はないとしている)、アジアで100万台増の120万台。
世界合計  600万台以上の販売を目指す。

開発体制と生産体制の刷新

グローバル
オペレーション
改革
6地域同時開発  本レポートの、「次期型フィットを世界6地域で同時開発」をご参照ください。
現地最適図面
生産効率向上  本レポートの、「国内生産体制:年間100万台生産を維持」をご参照ください。

技術開発(Earth Dreams Technologyのさらなる発展)

 エンジン、トランスミッションの効率向上や、モーターなど電動化技術の進化によって、走りと燃費を
高次元で両立させる新世代パワートレイン技術「Earth Dreams Technology」をさらに進化させる。
ガソリンエンジン  極限まで燃費性能を高める内燃機関の開発を継続する。新開発エンジンシリーズは、米国で2012年秋に発売した新型アコードを皮切りに順次搭載していく。
ディーゼル
エンジン
 1.6Lのターボディーゼルエンジンを開発中。2013年末に、欧州で販売するシビックにシングルターボ仕様を搭載、CR-Vにも搭載する。2.0L以上のガソリンエンジンを搭載する上位モデルには、ツインターボ仕様を搭載する見込み。
 2013年度からインドでディーゼルエンジンを現地生産し、現地生産車に搭載する(1.5L前後のディーゼルエンジンを生産すると報道されている)。
CVT  ホンダは、軽クラス、小型クラス、中型クラスのCVT3機種を開発し、幅広く搭載する。軽クラス用は2011年12月に国内発売したN BOXに初搭載、中型用は、米国で発売した新型アコードの4気筒2.4L車に搭載した。
ハイブリッド車  本レポートの、「3つのHonda SPORT HYBRIDシステムを開発」をご参照ください。
バッテリーEV フィットEV  2012年夏に、日米でリース販売を開始した。今後もエネルギー事情の変化を踏まえ、さらなるEVの普及を目指し開発を継続する。
超小型EV
「マイクロ
コミューター」
 二輪車・四輪車の技術を持つHondaならではの新しいパーソナルモビリティの開発を進めている。2013年に日本で実証実験を開始する。
 2012年11月にプロトタイプを公開した。大人2人または、大人1人と子供2人が乗車できる。Variable Design Platformを採用し、様々な用途や要望にあったボディや内装を容易に開発・生産することができる。最大航続距離は60km程度。
燃料電池車  さらなる技術進歩と大幅なコストダウンを図った新型モデルを、2015年から日米欧で順次発売する。

資料:ホンダ広報資料 2012.9.21/2011.11.30

資料:ホンダの決算発表、プレスリリースと各紙報道

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>