中欧6カ国:スロバキアでは 超小型車VW up! の生産が急拡大

ハンガリーではDaimlerがB-Classを生産開始、ポーランドではFiat/GMの生産が減少

2012/07/31

要 約

中欧6カ国の自動車生産台数 以下は、中欧6カ国 (チェコ、ポーランド、スロバキア、ルーマニア、ハンガリー、スロベニア) で生産する自動車メーカー各社の動向である (Fiat が生産能力を増強したセルビアと、長城汽車が工場を新設したブルガリアについても触れる)。

 中欧6カ国では、2007年から自動車生産が300万台を超え、2009年の経済危機で一時減少したものの、2010年には342万台に達した。しかし2011年には、信用不安の影響で、最大の輸出先である欧州での販売が減少し、生産台数は339万台に微減。2012年上期も、前年同期比2%減の177万台となった。

 国別の生産状況では明暗が分かれ、スロバキアはVWの超小型車 up! や起亜自動車のSUV Sportage の工場があり、2012年上期の生産が大幅に増加した。一方、ポーランドは、欧州での販売減少の影響を強く受けたFiatやFSO (GM車を生産) の工場があり、生産が減少。Skodaや現代自動車の拠点を有するチェコの生産は微減だが、中欧諸国の中で最大の生産規模は維持した。

 平均賃金がドイツの5分の1と言われる中欧諸国は、自動車生産拠点としての重要性を増しており、西欧諸国からの生産移管も進んでいる。最近、新たに中欧で拠点を構築したOEMは、2012年3月にハンガリーの新工場で新型B-Classの生産を開始したDaimlerと、同年2月にブルガリアのKD工場を正式稼動させた長城汽車。また、生産能力の増強計画では、Audiが2013年までにハンガリーでの年産能力を12.5万台に (2011年実績は4.1万台)、Fiatがセルビア工場を改修して年産能力を20万台 (同1.0万台) に引き上げる。

関連レポート:中欧6カ国 (2011年7月掲載)



2012年上期の生産はスロバキアが51%増、ポーランドが26%減

 中欧6カ国での2012年上期の自動車生産台数は、チェコが55.5万台で同地域におけるトップを維持。ポーランドは前年同期比26%減の40.6万台にとどまり、46.0万台 (51%増) を生産したスロバキアがポーランドを上回った。

 ルーマニアは、Ford工場の生産車種変更準備のためにより、生産台数が7%減の16.5万台。ハンガリーは、Daimlerが新工場でB-Classの生産を開始し、11%増の10.8万台。スロベニアは、Renault工場が欧州の景気低迷の影響を受けて減産したため、24%減の7.9万台となった。

中欧6カ国の自動車生産台数

(台)
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2011年
1-6月
2012年
1-6月
チェコ 937,648 946,567 983,243 1,076,385 1,107,175 588,111 554,731
ポーランド 869,536 1,005,707 1,024,054 1,045,035 969,651 544,920 405,687
スロバキア 528,163 527,420 413,519 514,986 578,435 304,434 460,376
ルーマニア 241,712 245,308 296,498 350,912 335,232 177,679 164,590
ハンガリー 296,072 349,785 229,508 211,310 217,498 97,596 108,198
スロベニア 198,402 197,843 213,971 218,940 181,164 103,616 79,057
6ヶ国合計 3,071,533 3,272,630 3,160,793 3,417,568 3,389,155 1,816,356 1,772,639

資料:各国の自動車工業会など、対象は大型トラック・バスを含む全車種
(注) 2011年以降のチェコ、ポーランド、ハンガリーは大型トラック・バスを含まない。

 



2012年上期の乗用車販売は5%増の36.7万台

 中欧6カ国での乗用車販売は、2007~2008年に100万台を超えたが、2009年から3年連続減少し、2011年には74.0万台。2012年上期は、前年同期比5%増加して36.7万台を販売した。

中欧6カ国の乗用車販売台数

(台)
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2011年
1-6月
2012年
1-6月
チェコ 174,456 182,554 167,708 169,580 173,595 88,284 94,233
ポーランド 293,305 320,040 320,206 333,490 297,937 138,677 149,192
スロバキア 59,700 70,040 74,717 64,033 68,254 34,183 34,316
ルーマニア 315,621 270,995 130,195 106,333 94,619 31,758 33,343
ハンガリー 171,661 153,278 60,189 43,476 45,094 23,168 27,781
スロベニア 68,719 71,575 57,967 61,142 60,193 32,942 28,327
6ヶ国合計 1,083,462 1,068,482 810,982 778,054 739,692 349,012 367,192

資料:ACEA (欧州自動車工業会)、2012年1-6月の販売台数は速報値。


中欧6カ国の乗用車販売台数

 



主要自動車メーカーの生産拠点

主要自動車メーカーの生産拠点 (中欧6カ国+セルビア、ブルガリア)

OEM 生産拠点 主要生産モデル 年産能力 生産台数 (台)
2011年
1-6月
2012年
1-6月
チェコ Hyundai Nosovice Hyundai i30 hatchback,
i30 wagon, ix20/Kia Venga
30万台 116,574 120,251
Skoda Mlada Boleslav Skoda Octavia, Fabia,
(2012年下期から)
Skoda Rapid/SEAT Toledo
日産800台→
日産1,200台
(2012年1月)
313,102 311,709
Kvasiny Skoda Roomster, Superb,
Superb Combi, Yeti
20万台
Vrchlabi Skoda Octavia, Yeti 25万台
トヨタ/PSA Kolin Toyota Aygo/Peugeot 107/
 Citroen C1
33万台 158,435 122,771
ポーランド Fiat Tychy Fiat Panda, 500/
Lancia Ypsilon/Ford Ka
53万台 268,722 207,210
GM Gliwice Opel Astra, Zafira 20万台 102,085 92,558
FSO Warsaw (2011年上期まで) Chevrolet Aveo/
Daewoo Lanos, Matiz
15万台 96,501 33,096
VW Poznan VW Transporter, Caddy 15.5万台 77,612 72,823
スロバキア Kia Zilina Kia cee'd, Sportage/
Hyundai ix35
30万台 127,465 160,435
PSA Trnava Peugeot 207, (2012年5月から) 208/
Citroen C3 Picasso
30万台 110,812 127,183
VW Bratislava VW Touareg/Audi Q7,
(2012年 Q2から) VW up!/
Skoda Citigo/SEAT Mii
(Porsche Cayenne のボディも生産)
40万台 66,157 172,758
ルーマニア Ford Craiova (2011年末頃まで)
Ford Transit Connect,
(2012年6月から) B-MAX
30万台 4,675 0
Dacia Pitesti Renault/Dacia Logan,
Sandero, Duster
35万台 172,962 164,577
ハンガリー Suzuki Esztergom Suzuki Swift, SX4, Splash/
Fiat Sedici/Opel Agila
21万台 72,966 76,559
Audi Gyor Audi A3 Cabriolet, RS3,
TT Coupe, TT Roadster,
(時期未定) A3 派生モデル
8.5万台→
12.5万台(2013)
24,630 20,348
Daimler Kecskemet (2012年3月から) M-Benz B-Class,
(時期未定) 小型4ドアクーペ
12万台 0 11,291
スロベニア Renault Novo Mesto Renault Clio, Twingo, Wind 21万台 103,616 79,057
セルビア Fiat Kragujevac Fiat Punto,
(2012年下期から) Fiat 500L
20万台 (2011年通年)
10,227
n.a.
ブルガリア 長城汽車 Lovech (2012年2月から) Voleex C10,
(2012年下期から) Wingle 5,
Haval H6, Voleex C20R
5万台 0 n.a.

資料:各社 website など。生産台数は各国自工会と、一部は INOVEV (Mavel) 資料

 



チェコ: 現代自動車の2012年上期生産は3%増、Toyota/PSAは23%減

 チェコでは、Skoda、現代自動車、トヨタ/PSA等が2012年上期に前年同期比6%減の55.5万台を生産し、中欧諸国の中では生産規模が最大となっている。

 VW傘下のSkodaの3工場は合わせて31.2万台を生産し、前年同期とほぼ同水準。現代自動車のNosovice工場は、新型i30の生産が拡大し、2012年上期の生産は3%増の12.0万台。一方、Toyota/PSA合弁工場で生産する小型車 Toyota Aygo と Peugeot/Citroen ブランドのその姉妹車は、欧州信用不安の影響を受けて需要が減少し、生産台数は23%減の12.3万台となった。

Skoda:新型セダン Rapid を Mlada Boleslav工場で生産

 Skodaは2012年6月、新型セダン Rapid の概要を発表した。VW Polo のプラットフォームを伸長して採用。全長 4,480mmで Fabia と Octavia の中間に位置する。5人乗り。Skodaの「2018年世界戦略 (2018年までに世界販売を150万台とする、2011年は88万台)」の中核となるモデル。チェコ・Mlada Boleslav工場で姉妹車のSEAT Toledoと共に生産し、2012年秋から欧州市場に投入する。2013年からは中国でも生産・販売する計画。
Skoda:2012年9月から7速デュアルクラッチトランスミッションを生産、2013年に50%能力増強
 Skoda は、2012年 9月からチェコ・Vrchlabi工場で 7速デュアルクラッチトランスミッション DQ200 を生産する。当初は日産 1,000基の予定だが、2013年半ばから生産能力を 50% 増強し、日産 1,500基に引き上げる。(2012年5月発表)。

 

現代自動車:完成車の年産能力を50%増の30万台、トランスミッションを66%増の50万基

 現代自動車は2011年 6月、チェコ・Nosovice工場に 35億コロナ (約2.12億ドル) を投じて、車両の年産能力を 20万台から 30万台に引き上げる拡張工事を実施した。また、2011年 9月に 900人を追加雇用し、3シフト制を導入。
 2012年6月には、トランスミッションの第 2工場を稼働させ、新たに97人の従業員を採用。トランスミッションの年産能力を 30万基から 50万基に引き上げた (起亜のスロバキア・Zilina工場にも供給する)。
現代自動車: チェコ工場で新型 i30ハッチバック/ワゴンの生産を開始
 現代自動車は、2011年 9月のフランクフルトモーターショーで発表した新型 i30 の 5ドア・ハッチバックの生産を チェコ・Nosovice工場で開始し、2012年初めに欧州で発売した。デザインと開発は、ドイツ・Russelsheimの欧州 R&D センターが担当。現代自の新デザイン言語 "fluidic sculpture(流れるような彫刻)" を採用。4種のエンジンを設定するが、1.6L ディーゼルエンジン車のCO2排出量は100g/km以下。年販目標は12万台。2012年6月時点での受注台数は 5.7万台。
 また、2012年 3月のジュネーブモーターショーで発表した新型 i30 ワゴンの生産を、2012年 6月にチェコ・Nosovice工場で開始した。i30 のワゴンモデルも欧州 R&D センターが設計。ダイナミックなスタイルとパワートレインはハッチバックと共通だが、全長が185mm 長い 4485mm で、荷室容量はクラス最大級の 528L。ワゴンモデルの販売は、新型 i30 全体の約 30% を占める見込み。

 

トヨタ/PSA:自主退職で250人を人員削減

 トヨタ/PSAのチェコ合弁工場は、欧州の景気低迷の影響を受け、2012年上期の生産台数が前年同期比 23%減の 12.3万台に減少した。同工場は希望退職者の募集を開始し、250人を削減するとしている。

 

 



ポーランド: Fiat 工場の減産が響き、2012年上期の同国生産は26%減

 ポーランドは、2012年上期の生産台数が前年同期比26%減の40.1万台と大きく減少。特にFiat工場は、南欧での信用不安の影響で販売が減少した500やモデル末期のPandaを生産しており、生産台数が25%減少した (2012年1月発売の新型Pandaはイタリア・Pomigliano d'Arco工場で生産)。また、 GMがChevrolet Aveo 生産を打ち切ったFSO工場でも、生産台数が約6割減少した。

GM:ポーランド・FSO工場でのChevrolet Aveoの生産を停止

 GMは、ポーランド・FSO工場でのChevrolet Aveoの生産を2011年半ばに停止した。予定していた台数に達したためとしているが、世界的な経済危機により、Aveoの販売が期待通りに伸びなかったためでもある。FSO工場はウクライナのUkrAvtoが所有するが、今後の生産予定は決まっていない。GMの別のモデルを生産するという交渉は不調に終わり、奇瑞汽車やMahindra & Mahindra 等と協議中とされる。
GM:2015年から次期 Astra を 英国とポーランド工場で生産
 GMは2012年 5月、Opel の主力小型車 Astra の次世代モデルを 2015年から英国 Vauxhall の Ellesmere Port工場とポーランドの Gliwice工場の 2工場で生産すると発表した。新型モデルの生産に向け、両工場に合計 3億Euroを投じて最新設備を導入する。Astra の現行モデルは Ellesmere Port と Gliwice のほか、ドイツのBochum工場と Opel本社 Russelsheim工場でも生産されているが、次期モデルの生産は英国とポーランドに集約される。

 

 



スロバキア: VW up!/Skoda Citigo/SEAT Miiの生産開始

 スロバキアには起亜自動車、PSA、VWの工場があり、2012年上期の生産台数は46.0万台で、前年同期より51%増加した。特にVWは、SUV Touaregの生産拡大と、超小型車 VW up!/Skoda Citigo/SEAT Mii の生産開始により、前年同期比 2.6倍の17.3万台に大幅増加した。

VW:2011年下期に超小型車 VW up!/Skoda Citigo/SEAT Mii の生産開始

 VWは2011年下期に、スロバキア・Bratislava工場で、低燃費・低価格の超小型ハッチバック VW up! の生産を開始した。姉妹車のSkoda Citigo/SEAT Mii も同工場で生産する。VW up! は全長 3,540mm x 全幅 1,640mm x 全高 1,480mmで、4人乗り。パワートレインは新開発の1.0L 3気筒ガソリンエンジン2種と5速MTの組み合わせ。まず3ドアを発売し、続いて5ドアを発売する。VWは同モデルの生産のため、2011年に3億800万Euroを投資して設備を拡張し、年産能力を従来比43%増の40万台に引き上げた。
 VWは、2012年と2013年にはスロバキアのBratislava工場をフル稼動させ、年産40万台を目指すとしている。
VW:2016年までの5年間にスロバキアに15億Euroを投資する計画
 VWは、2012-2016年までの5年間に、スロバキアでの自動車および部品生産の生産体制拡充のため、15億Euroを投資すると発表した (2012年7月発表)。2012年7月に定礎式を行ったSUVの車体工場は、2014年に稼働開始予定。500人を新規雇用する計画。

 

PSA:30万台の年産体制を整備し、Peugeot 208の生産を開始

 PSAは2012年初頭に、スロバキア・Trnava工場に1.2億Euroを投資し、900人を新たに雇用した。3シフト体制として、年産能力を 30万台に引き上げる(従来は従業員3,000人、2シフト体制で、2011年実績は17.6万台)。2012年 5月から、Peugeot の最量販車 207の後継車で、Bセグメントの 208 の生産を開始した。

 

 



ルーマニア: Fordが小型MPV B-MAXの生産を開始

 ルーマニアにはRenault (Dacia) とFordの工場があり、2012年上期の生産台数は前年同期比7%減の16.5万台。Fordは、これまでルーマニアで生産していた小型商用バンTransit Connectの生産をスペインに移管し、2012年6月からルーマニア工場で小型MPV B-MAXの生産を開始した。

Ford:B-MAX を Craiova工場で生産

 Ford は 2012年6月、小型 MPV B-MAX の生産をルーマニア・Craiova工場で開始した。同社は5億Euro以上を投資して、同工場の設備を更新・改善した。B-MAX は小型車 Fiesta をベースとしたBセグメントの新型MPV。後部ドアはBピラーを内蔵したスライドドアを採用し、開口部は1500mm以上となる。先進的な安全装備・テレマティクスシステムを搭載。2012年後半から欧州全域で販売する。
Ford:Craiova工場で1.0L EcoBoostエンジンの生産開始、2013年初から1.5Lエンジンも生産
 Ford は Craiova工場のエンジン工場に約 1.75億Euroを投資して設備を更新し、2012年 5月から B-MAXに搭載する低燃費の 1.0L EcoBoostエンジンの生産を開始した。同エンジン (120PS) を搭載した B-MAX は燃費 4.9L/100km、CO2排出量 114g/kmでクラストップの環境性能。
 Ford は2013年初頭から、Craiova工場で生産する 2種目のエンジンとして、1.5L ガソリンエンジンの量産を開始する (2012年 6月発表)。

 

(参考) Dacia:新型MPV Lodgy を9,900Euroで発売、生産はRenault・モロッコ工場

 Dacia は、新型 MPV Lodgy を 2012年 3月のジュネーブモーターショーで発表後、欧州で発売した。全長 4,500mmの 5人/7人乗りの MPV で、フランスでの価格は9,900Euro。車内が広く、3列目シートの足元スペースはクラストップとしている。ガソリン/ディーゼルエンジンを2種ずつ設定し、タッチスクリーン方式のナビシステムやスピードリミッター等先進的な装備を搭載。生産は、Daciaとしては初めてルーマニア工場ではなく、Renaultのモロッコ・Tanger工場で行う。

 

 



ハンガリー: Daimlerが新工場でB-Classの生産開始

 ハンガリーでは、2012年3月にDaimlerが新工場でB-Classの生産を開始し、スズキ、Audi等と合わせた2012年上期の生産台数は前年同期比11%増の10.8万台。現在、Audiも工場の拡張工事を行っており、2013年には年産能力を8.5万台から12.5万台に引き上げる計画。

Daimler:Kecskemet工場でM-Benz の新型B-Classの生産開始

 Daimler は2012年 3月、ハンガリー・Kecskemet に建設していた Mercedes-Benz工場を開所し、新型 B-Class の生産を開始した。新工場への投資額は 8億Euro。年産能力は12万台。従業員数は 2,500人だが、2012年末までに 3,000人に増員する計画。2011年11月発売の新型 B-Class は、当初はドイツ・Rastatt工場だけで生産されていたが、今後は2工場で生産する。
 Kecskemet工場では、新型 B-Classに続き、小型 4ドアクーペを生産する計画。

 

Audi:Gyor工場の拡張工事を開始、2013年の年産能力は12.5万台

 Audiは2011年7月、ハンガリー・Gyor工場の拡張工事を開始した。既存工場の隣接地200ヘクタールを購入し、プレス工場、車体工場、塗装工場、組立ラインを建設する計画で、一貫生産が可能となる。投資総額は9億Euro。新たに300人を雇用し、今後数年間の新規雇用者は2,100人余にのぼる見込み。今後は A3 の別の派生モデルも生産する。2013年には年産能力を12.5万台に引き上げる計画。

 

 



スロベニア: Renaultが欧州販売の不振によりNovo Mesto工場の人員削減

 スロベニアでは、Renaultが唯一の自動車メーカーとして完成車を生産しているが、2012年上期の生産台数は前年同期比24%減の7.9万台。欧州の景気低迷の影響で、スロベニアで生産する小型車のClio, Twingo, ロードスターのWindの販売が減少したため。Renaultは2012年4月からスロベニア工場の人員を13%削減し、夜間シフトを中止して減産に踏み切った。

 2013年下期には、Daimlerと共同開発するプラットフォームを採用した次期Twingoと次期smart forfourの生産を開始するため、再び人員を増やす見通し。

Renault:クーペ・ロードスター Wind の次期モデルは開発しない方針

 Renaultは、2012年1月、スロベニア工場で生産している2人乗りクーペ・ロードスター Wind の次期型モデルを開発しない方針を明らかにした。2010年発売のWindは、年販目標7.5万台に対して、2011年の販売実績は6,500台、2012年上期も1,200台にとどまっている。

 

 



セルビアではFiatが生産能力増強、ブルガリアでは長城汽車が新工場稼働

 セルビアでは、Fiatが国営自動車メーカーZastava と提携し、2006年からPuntoのライセンス生産を開始。2008年にセルビア政府と合弁会社を設立し、ZastavaのKragujevac工場を引き継いだ。2012年4月に同工場の改修を完了し、年産能力を20万台とする新工場を開所した。

 ブルガリアでは、長城汽車が2012年2月に同国初の自動車組立工場の稼働を開始した。年産能力は5万台。

Fiat:セルビア・Kragujevacの新工場を開所、500Lを生産

 Fiatは2012年4月、セルビア・Kragujevacの新工場を開所した。工場周辺のインフラ/土地整備、工場の建物/設備など合計10億Euroを投資し、3年かけて Zastavaの工場を大幅に改修した。敷地面積は 140万平方メートル。新工場では、2012年 3月のジュネーブモーターショーで発表した Fiat の MPV 500L を生産する。500L は2012年第 4四半期に欧州および世界各国に輸出を開始する。
 新工場では、2012年末までに 2,400人を雇用する予定。さらに、サプライヤーにも 1,000人の雇用が生まれる見込み。同工場のフル稼働時の年産能力は 20万台。

 

長城汽車:ブルガリア工場を正式稼動

 長城汽車は2012年2月、現地パートナーのLitex Motorsと共同でブルガリア・Lovechに建設していたKD工場を正式に稼動させた。敷地面積は50万平方メートルで、従業員数は120名余。初年度の生産量は8,000台だが、フル稼働時の年産能力は5万台。まず、小型ハッチバックの凌傲 (Voleex) C10 の生産から始め、ピックアップの風駿 (Wingle) 5、クロスオーバーの凌傲 (Voleex) C20R、SUV の哈弗 (Haval) H6 を順次投入する予定。当初は東欧やトルコ市場に展開し、その後欧州の他地域へも販売網を広げる計画。


(資料:各社Press Release、各紙報道)

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