フランクフルトモーターショー 2011 (1):VW、BMW、Daimlerの展示取材

VW up!、BMW i、Mercedes-Benz B-Classなど小型車・EV・PHEVを強化

2011/09/30

要 約

 IAA 64 フランクフルトモーターショー2011が、ドイツ/フランクフルトMesse Frankfurtで2011年9月15日から25日にかけて開催された(プレスデーは9月13、14日)。開催期間中は、92.8万人(主催者発表)を集め、2009年の前回開催時より10%増。

 出展した主要自動車メーカーは、地元ドイツのVW、BMW、Daimlerの3社を初め、Renault、PSA、Fiat (傘下、米ChryslerのJeepブランドを含む)の欧州各社。米系メーカーではGMがOpel、Chevrolet、Cadillacの3ブランドで出展し、Fordも出展。日系メーカーで出展したのはトヨタ(含むLexusブランド)、日産(Infinitiブランドのみ)、ホンダ、マツダ、スズキ、富士重工、三菱(EV関連ブースでの小規模出展)。韓国メーカーでは現代自動車グループが現代ブランド、起亜ブランドで出展していた。

 当レポートでは、各社の出展概況を3回(予定)に分けて、報告する。第1回は、地元ドイツのVW、BMW、Daimlerの3社。この3社はそろって、小型車の新モデルを発表し、EV/PHEVのコンセプトカーを披露した。小型車では、VWはブランド最も小型のモデルup!を、BMWが新型1 Series、Daimlerが新型B-Classを発表。

 3社が披露したEV/PHEVのコンセプトカーは、3つのタイプに分かれる。1つ目が、通勤用途などの1、2人乗りの超小型のEV。VWのNils、AudiのAudi urban conceptがこれにあたる(RenaultのTwizyや、別レポートで報告するOpelのRAK eも同タイプ)。2つ目が、小型車のEV/PHEV。これに該当するのが、VW e-up!、BMW i3 concept、Daimler のMercedes-Benz B-Class E-cell Plus concept 。3つ目がやや大型の、スポーツカータイプのBMW i8とDaimlerのプラグイン燃料電池車 F125!。



VWグループ:VWブランドで最も小型のup!を初披露、VW/AudiブランドでEVコンセプトカーを展示

 VWは、"New Small Family"と名付ける製品群の第1弾で、VWブランドで最も小型な up! を初披露した。開催期間中は多くの人々が群がるかのように、up!を確かめていた。

 EVのコンセプトカーの展示も多く、電動化に向けての投資を含めて、力を入れている様子が窺えた。展示されたのは、VWブランドでは上記のup! のEV版 e-up!と1人乗りのNils、Audiブランドでは2人乗りのAudi urban conceptとA2 concept。

 SEAT、Skodaブランドでは、やや大きめのサイズのセダン/ハッチバックのコンセプト車が展示されていた。

 VWグループは、会場の3号館1階部分を傘下のブランドを含めて専有し、Audiブランドは別途、建物内に試乗用の走行レーンのある、仮設のドームを建てての出展。

VWブランド最小のモデル up! up!のEV版。2013年に発売される。
VWブランド最も小型のモデル up!

up!のEV版。up!の6つのコンセプトモデルの1つ。2013年に発売予定

VW の新小型車up!

全長3.5m up!はVWブランド最も小型の、都市向け3ドア4人乗り小型車。全長×全幅×全高は3,540×1,641×1,478(mm)で、ホイールベースは2,420mm。同ブランドの5ドア小型車 Poloと比べて、全長は約400mm短くなっているがホイールベースは約50mmの短縮にとどまっている。
3気筒1Lエンジン 搭載されるエンジンは新たに開発された、自然吸気の2種類の3気筒 1Lガソリンエンジン(最高出力がそれぞれ、44kW/60PSと55kW/75PS) と天然ガスエンジン(50kW/68PS)が用意される。変速機も新開発され、5速のATとMTが設定されている。
燃費 アイドリングストップ機能や回生ブレーキシステムを搭載した、BlueMotionバージョンの欧州複合燃費は、4.2L/100km(60PSエンジン)、4.3L/100km(75PSエンジン)。
自動緊急
ブレーキシステム
(VWによれば)同クラス初の自動緊急ブレーキシステムをオプション設定。時速30km以下で走行している時に、レーザーセンサーが前方10mの範囲を走査し、衝突の危険性を感じたら自動でブレーキをかけ、被害の軽減を図る。
9,850ユーロから 最低購入価格(ドイツ国内)は9,850ユーロ。ドイツでは2011年9月より先行販売され、欧州全体では同年12月より発売予定。
New Small Family VWが"New Small Family"と名付ける、エントリーレベルの小型車シリーズの第1弾。同シリーズは、今後クーペやミニバンなどの車種も投入するとされる。また、VW傘下のSkoda、SEATブランドでも同シリーズの派生車が発売される予定。
(注) 1.

VWは、他に6台のup!のコンセプトカーも展示。
(1) cross up!:生産開始が近いとされる5ドアモデル
(2) GT up!:走行性を高めたモデル
(3) eco up!:2012年にも発売される天然ガスエンジン搭載モデル
(4) e-up!:2013年に発売が決定しているEVモデル
(5) buggy up!:バギータイプの2人乗りモデル
(6) up! azzurra sailing team:イタリアのデザイナーがヨットをイメージしてデザインした天井もドアもない2人乗りモデル。

2. Skodaはup!の自社モデル版Citigoを2011年9月27日に発表。外観に手を加えた他はup!と同仕様。チェコ国内では2011年内に発売され、その他の欧州諸国では2012年夏から発売される。当初は3ドア車のみだが、2012年には5ドア車が追加される。価格は未公表。

Audi A2 Concept

A1より小さな車体 A2 conceptは全長×全幅×全高3.80×1.69×1.49(m)の4人乗り小型車のコンセプトカー。1クラス下のAudi A1に比べて全長で約17cm、全幅で約5cm小型であるが、全高は5cm高く、大人4人がゆったりと乗ることができるとしている。車体は主にアルミニウムと炭素繊維強化ポリマー部品から作られており、総重量は1,150kg。
電動パワートレイン パワートレインは電動で、前輪を駆動するモーターの最大出力85kW(116PS)、搭載するリチウムイオン電池の容量は31 kWh。航続距離は約200km。満充電には、普通充電(230V)で約4時間、400Vの急速充電で約1時間半かかる。無線充電装置を備えている。
新技術 Matrix beamと呼ぶ、照射範囲を変えることで対向車に光が当たらないハイビームを備えた次世代LED技術や、ボタン1つで透明化するガラス製のルーフ、運転動作を全てバイワイヤで車に伝える技術、ブレーキ時にブレーキの強度によって前後のドアパネルに前から後ろへ赤い光の帯を点灯させるシステムなど、先進的な技術を搭載している。

 

6年ぶりにA2のモデル名が復活したA2 Concept。
6年ぶりにA2のモデル名が復活したA2 Concept。

 

VW・Audiの1/2人乗り超小型EV コンセプト VW Nils、Audi urban concept

VW Nils

細長い形状をしたアルミニウム製の車体、ウィングドア、車輪が外に突き出ている、1人乗りのEVコンセプトカー。全長×全幅×全高は3.04×0.86×1.2(m)と非常にコンパクトな大きさで、車体重量も460kgと軽量。主に、通勤などの利用を想定したコンセプトカー。また緊急時の自動ブレーキシステム、車間距離を自動でとる安全装備も搭載。

搭載するリチウムイオン電池の容量は5.3 kWh(注)で、航続距離は約65km、充電時間は約2時間(230V)。重さ19kgのモーターの最大出力は25kWで最高速度は130km/h。モーター、電池、変速機、インバーターは一体的なドライブユニットとして、車体後部に納められ、後輪を駆動させる。
Audi urban
concept
2人乗りの都市型EVのコンセプトカー。車体は炭素繊維強化ポリマー(CFRP)で作られており、車輪が車体の外側に突き出た形状をしている。全長×全幅×全高は、3219×1678×1189(mm)で車両重量は480kg。クーペタイプとロードスタータイプの2種類がある。2人乗りの座席は横並びではなく、助手席が運転席より30cm後ろに配置され、横幅を抑えるように工夫されている。
パワートレインは電動で、2個のモーターを後輪の間に設置し、最大出力は合わせて15kW(20PS)。容量7.1kWhのリチウムイオン電池を座席後部に搭載し、航続距離は約73km。満充電には、普通充電(230V)で約1時間、400Vの急速充電で約20分かかる。無線充電装置を備えている。

(注) VWはNilsの5.3 kWhの電池容量だと電池コストが高くならなず、航続距離もこのような(通勤用の)車であれば十分だとしている。

VWの1人乗りEVコンセプトカー Nils Audiの2人乗りEVコンセプトカー Audi urban concept
VWの1人乗りEVコンセプトカー Nils Audiの2人乗りEVコンセプトカー Audi urban concept
(ロードスタータイプ)

SEATブランドとSkodaブランドのコンセプトカー

SEAT IBL concept car SEATの次世代スポーツセダンのデザインを示したコンセプトカー。LED技術を生かしたランプと、クーペのようなルーフラインが特徴的。全長4.67m、全幅1.85mとフルサイズセダンの大きさを持つ。
Skoda MissonL 生産間近の、全長約4.6mのハッチバックのデザインコンセプトカー。2012年にSkodaの6番目のモデルとして、欧州/ロシア/中国で発売される予定。2018年にSkodaブランドで150万台の販売を目指すための、デザインの方向性を決める車としている。

 

Seatのコンセプトカー IBL concept car Skoda のコンセプトカーMissonL
SEATのコンセプトカー IBL concept car Skoda のコンセプトカーMissonL

 



BMW:EV i3 conceptとPHEV i8 concept、小型車 1 seriesを初披露

 BMWは、全てのメーカーの中で最初に記者発表を行い(現地時間9月13日8時30分)、2011年2月に発表したサブブランドBMW i の2台のコンセプトカー、EV i3 conceptとPHEV i8 conceptを披露。i3は2013年後半に、i8はそれにやや遅れて発売される予定。BMWブランドでは、2011年秋に発売する小型車1 Seriesの2代目を世界初披露した。またMINIブランドでは、MINI coupeを世界初披露。

 BMWの展示は、会場で最も新しい展示ホール(11号館)で行われた。プレゼンテーションの舞台ともつながる走行レーンを設けて、記者発表時に車を招き入れるために利用。通常の展示中も、往年の名車を含めて走行させ、会場内にエンジン音が響き渡る演出を行っていた。

新サブブランドBMW i

BMW i BMW i はBMWの次世代環境対応車のサブブランド。2013年後半にEV i3を、その少し後にPHEV i8を発売する。生産は両モデルともドイツ Leipzig工場で生産される。2つのモデルラインの間を埋める、別のモデルも検討中とのこと。
車体構造 車体はドライブモジュールとライフモジュールという、2つのユニットに分かれている。ドライブモジュールは駆動システム、バッテリー、サスペンションなどをアルミニウム製の構造物に組み込んだシャシー。ライフモジュールは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を骨格に用いた車室部分。軽量化と高い衝突安全性を両立している。

 

EV BMW i3。 スポーツカータイプのPHEV BMW i8
EV BMW i3。 スポーツカータイプのPHEV BMW i8

BMW EV i3 conceptと PHEV i8 concept

i3 concept 従来はMega City Vehicleと呼ばれていたEV。Bピラーがなく観音開きのドアを持つ4人乗り車。モーターは座席後部に配置され、後輪を駆動する。リチウムイオン電池はシャシー(Drive Module)の中心下部に備え付けられ、低重心を実現する共に、前部座席でも左右に容易に移動できるような広い車内空間を確保している。
i3のアクセルペダルは、通常の加速に加えて、減速/ニュートラルの3つの機能がある。アクセルペダルから足を離すとモーターは発電機の機能を果たすようになり、減速エネルギーを回生し、同時に減速させる効果を生む。また、アクセルペダルにはニュートラルポジションと呼ばれる部分があり、そこにペダルがある場合は、アクセルペダルから足を離してもエネルギー回生は行わず、慣性走行を行う。
オプションで航続距離延長用のRExと呼ぶ、小型のガソリンエンジンを積むことができる。このエンジンも車体後部に搭載する(仕様は未公表)。
i8 concept Vision EfficientDynamicsと呼ばれていたコンセプトカーをベースとした、2+2シートのスポーツカーのPHEV。モーターは前輪部にあって前輪を駆動し、ガソリンエンジンが後輪部にあり、後輪を駆動する(2つの駆動系は非連結)。リチウムイオン電池はセンタートンネル内に納められ、前輪後輪の重量配分は50:50となっている。
前輪を駆動するモーターは i3と同様のものであるがPHEV向けに改良されている。また後輪を駆動するエンジンは新たに開発された1.5L3気筒ガソリンエンジンで、エンジンに付属した発電機を通じて電池へ充電することが可能。

(注) 上記のBMW i ブランド車でも、BMW特有のキドニーグリルはブルーに縁取られた上で残されている。しかし、冷却用の空気の取り入れは不要であるためグリル後部は覆われている。

BMW i3 conceptと i8 conceptの主要諸元

i3 concept i8 concept
全長/全高/全幅 3845mm/1537mm/2011mm 4632mm/1280mm/1955mm
ホイールベース 2570mm 2800mm
座席数 4 2 + (2)
車両重量 1250kg 1480kg
最大出力/最大トルク 125kW / 250Nm システム最大出力/最大トルク:260kW /550Nm
うちガソリン・エンジン:164kW / 300Nm、
モーター:96kW / 250Nm
最高速度 150km/h[93mph] 250km/h[155mph]に制御
燃料消費率(EUサイクル) - 2.7L/100km ≒104mpg imp(66 g/km CO2)
電気駆動時の航続距離 通常の運転条件:130~160km
FTP72サイクル:225km
約35km
バッテリー充電時間 標準:100%充電まで6時間
急速充電:80%充電まで1時間
標準:100%充電まで1:45時間

BMW 1 Series:小型後輪駆動車の2代目

 2代目のプレミアム小型ハッチバック車。エンジン縦置きの後輪駆動。先代に比べて車体は大きくなっており、全長は85mm延長され4,324mm、全幅は17mm拡大され1,765mm、ホイールベースも30mm延長され2,690mm(全高は同じ)。製造は独Regensburg工場。
 新たに開発された直列4気筒直噴 1.6L ターボガソリンエンジン、または直列4気筒 2.0L ターボディーゼルエンジンを搭載。変速機は8速AT、または6速MT。燃費性能はガソリン車が5.5~5.9L/100km、ディーゼル車が4.4~4.6L/100km。全てのタイプにアイドリングストップ機能が付く。

Mini Coupe:Mini ブランドの5つ目のモデル

 MINIブランド初の2シーター3ボックスカー。全長/全幅はMINI hatchbackとほぼ同サイズであるが、全高は52mm低くなっている。ルーフスポイラーと丸みを帯びたルーフラインからなる、「ヘルメット・ルーフ」と呼ばれるデザインが特徴的。アクティブ・リア・スポイラーは時速80km以上になると、自動的に起き上がる。

 

BMW 1 series Miniブランドの6モデル目、Mini Coupe
BMW 1 Series。プレミアム小型ハッチバック車の2代目。 Miniブランドの第5モデル、Mini Coupe

 



Daimler:燃料電池コンセプトカー F125!、新型B-Class等を展示

 Daimlerは、Mercedes-Benzブランドでは、未来の燃料電池車の試験研究車 F125!、2011年11月に発売予定の新型の小型車B-class、その新型B-classをベースとしたPHEV B-Class E-cell Plus concept等を展示。smartブランドでは、2012年発売のsmart fortwoのEVモデル、EVのコンセプトカー smart forvision等を展示した。

 Daimlerは展示ホール中に吹き抜けの3階建ての展示スペースを仮設で設け、各フロアに展示車両を並べるという大がかりな展示を行った。

Daimlerの燃料電池車の試験研究車F125!
Daimlerの燃料電池車の試験研究車F125!

Mercedes-Benz F125!:プラグイン燃料電池車の試験研究車

F125! 自動車誕生125年を記念した、燃料電池車(FCV)の試験研究車。外部電源からも充電ができる、プラグインFCV。2025年以降の2世代以上後のS-classをイメージ。航続距離は1000km。4輪それぞれにモーターを取り付け、個々にトルクコントロールができる (e4MATICと呼称)。
角形
水素タンク
7.5kgの水素を30気圧以下の圧力で四角の容器に収める計画。従来は700気圧で保存していたため、円筒状の容器が必要であったが、四角の容器にすることで配置などデザインの柔軟性が高まる。技術自体はまだ基礎研究の段階で、2025年の量産を目指している。
リチウム
硫黄電池
蓄電地には、次世代の二次電池と呼ばれる、リチウム硫黄電池(容量10kWh)を用いる。リチウム硫黄電池のエネルギー密度は350Wh/kgと、現行の技術水準の倍近くを目指す。こちらも2025年の量産を目指して開発中。
(注) 1. 水素燃料スタックはB-class F-cellのものを、モーターはSLS AMG E-cellのものを改良して用いる。
2. リチウム硫黄電池は陽極に硫黄、陰極にリチウムを用いた、リチウムイオン電池の1種。

新型 Mercedes-Benz B-Class:Compact sports tourer

B-class Daimlerが"Compact sports tourer"と呼ぶ小型ハッチバック車の新モデル。欧州では2011年11月より販売が開始され、ドイツでの価格は据え置きの約2.6万ユーロ(VAT込み)から。
車体 全長/全幅/全高は4359/1786/1557(mm)で、先代モデルより全長が84mm長く、全高は48mm低くなり、よりスポーティーな外観に変わった。座面高も86mm下げられて、広い室内空間が確保されている。空力特性にも優れ、Cd値は0.26とE-class Coupe(0.24)並み。
パワートレイン 全て新開発された、直噴4気筒1.6Lガソリンエンジン(最大出力90kW(122hp)と115kW(156hp)の2種)、1.8Lターボディーゼルエンジンを搭載。先代モデルより、両エンジンとも排気量が小さくなっている。変速機は新開発された6速MTが標準装備され、新しい7速デュアルクラッチトランスミッションをオプション設定。
燃費性能 ガソリンエンジン車の燃費性能は、5.9L/100km(137-138g CO2/km) と前代より12%アップ。ディーゼルエンジン車の燃費性能は、4.4L/100km(114-115g CO2/km) と前代より21%アップ。
安全装備 レーザー感知の衝突警告システム(Collision Prevention Assist )と居眠り感知システム (Attention Assist) を標準装備する。

PHEV Mercedes-Benz B-Class E-cell Plus concept

B-class E-cell
Plus concept
新型B-classをベースとしたPHEVのコンセプトカー。EV走行は最大100kmまで行え、3気筒1.0Lターボガソリンエンジンを起動させた場合は最大600kmまで航続距離を伸ばせる。2014年からの量産開始を目指している。
パワートレイン 最大出力100kW ・定格出力70kWのモーターと50kWのガソリンエンジンで前輪を駆動する。ガソリンエンジンは概ね60km/h以下の低速走行の時は発電機を通じてリチウムイオン電池を充電し(シリーズモード)、60km/h以上の高速走行時にはモーターと共に前輪に駆動力を伝える(パラレルモード)。
電池 搭載するリチウムイオン電池は、DaimlerとEvonikの合弁会社Deutsche Accumotive製(詳細は未公表)。

(注)Daimlerは航続距離延長機能付EV (Electric car with range extender) と呼んでいる。

新型 Mercedes-Benz B-class 新型B-classをベースとしたPHEV B-class E-cell Plus concept
新型 Mercedes-Benz B-Class 新型B-ClassをベースとしたPHEV B-Class E-cell Plus concept

Mercedes-Benz Concept A-Class

Concept A-class 2011年4月の上海モーターショーで初披露された、長いボンネットに低い車体の2ドアハッチバックのコンセプト車。現行車と比べると、車高が低く抑えられスポーティーな外観を持っている。直噴4気筒2.0Lガソリンエンジン(最大出力155kW(210hp))と7速デュアルクラッチトランスミッション搭載。新型A-Classは2012年に発売の模様。

 

2012年にも発売予定の Mercedes-Concept Benz A-class
2012年にも発売予定の Mercedes-Benz Concept A-Class

smart fortwo electric drive:smartブランド初の量産EV

smart fortwo
electric drive
2012年春に世界30カ国で発売されるsmartブランド3代目のEV。フランスのHambach工場で生産され、5桁の生産台数を目指す。販売価格は1.6万ユーロ(VAT除く)以下で検討中。
電動パワートレイン Boschとの合弁会社EM-motive社製の最高出力55 kWのモーターを備え、最高速度は120km/h(後輪駆動)。Deutsche Accumotive製のリチウムイオン電池(容量17.6 kWh)を座席の下のフロアに搭載し、航続距離は約140km。新たに急速充電の機能が加わり、最短1時間弱での充電が可能。
ネットワーク接続 充電ケーブルを通じてインターネットとつながり、利用者は専用のHPで出発前に航続可能範囲を確認したり、あらかじめ空調を入れておくことができる。またiPhone向けには専用のアプリが用意されている。

(注) 限定生産された2代目は2000台を超える生産台数であった。2代目のモーターは最高出力30kWで、最高速度100km/h、リチウムイオン電池はTesla製。

smart forvision:EVに使われる最新技術を示したコンセプトカー

smart forvision Daimlerとドイツ化学大手BASFと共同で開発した、超小型EVのコンセプトカー。EVの航続距離を伸ばすために、エネルギー効率性、軽量化、温度管理の3分野の新技術を織り込んだ。これにより、EVの航続距離を最大20%伸ばすことが将来的には可能だとしている。
エネルギー効率性 ルーフに、六角形の透明な有機太陽電池と透明な室内照明用のLEDを備えた。これによりルーフは光を通し、ガラスルーフの役割も果たす。太陽電池はマルチメディアシステム、換気システムに電力を供給し、駆動用に使われる電池の余分な消耗を抑える。
軽量化 長繊維強化プラスチックを成型した、量産が可能な完全プラスチックホイールを採用。1個あたり3kgの軽量化が可能とのこと。また、炭素繊維強化樹脂も車体やドアに利用されている。
温度管理 薄型/軽量の電導繊維e-テキスタイルを用いて、効率的なシート暖房と軽量なシートを実現。赤外線反射膜・塗料をガラス部分、車体表面に用いることで、車内への熱の侵入や車体表面の温度上昇を抑える。

 

2012年春に発売予定の smart fortwo electric drive EVコンセプトカー smart forvision
2012年春に発売予定の smart fortwo electric drive EVコンセプトカー smart forvision

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>