LMC Automotive 2022年12月自動車市場月報(欧州)

2022年12月の西欧販売は16.5%増の100万台、2022年通年販売は1,015万台

2023/01/12

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

 

  • 西欧の2022年12月の乗用車販売台数は季節調整済み年率換算販売で1,310万台/年となり、11月の1,220万台/年から増加した。この数値は2022年を通じて最も高く、一部市場において政府による補助金政策の見直しに先立ちEVやPHEVの登録が前倒しされたことによるものである。12月単月販売は前年同月比16.5%増の100万台となった。しかしながら2022年通年販売は前年比4.1%減に終わっており、部品供給制約による販売への影響の大きさが浮き彫りになった。
  • ドイツ、英国、フランス、イタリア、スペイン
    ドイツの12月の季節調整済み年率換算販売は420万台/年で、11月の320万台/年から増加した。同国では2023年からEV・PHEV向け補助金が縮小されることをうけて年内の販売が増加、市場全体を牽引する結果となった。英国では190万台/年となり、11月の220万台/年から減少した。フランスの12月は170万台/年で、11月の150万台/年を下回った。イタリアの12月は160万台/年となり、11月の150万台/年から増加した。スペインの12月の季節調整済み年率換算販売は91万台/年で、11月の97万台/年から減少した。
  • 今後の展望
    2023年において供給制約は徐々に改善に向かうものの、新車の注文から納車までに要する時間は依然として長くかかるだろうと見込まれる。これまでのところは受注残の規模から鑑みると、潜在的な需要がOEMの供給能力をはるかに上回って推移している。しかし2023年上半期には市場全体が景気後退局面に突入し、販売見通しは悪化するとみられる。消費者は物価上昇や資金借入コスト増に直面しており、このことが高額商品の購入意欲に悪影響を及ぼす可能性がある。以上の背景から、マクロ経済見通しが悪化するにつれて、需要の減退により新車販売に影響が及ぶと考えられる。

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