電気自動車(BEV/PHV/FCV)販売月報 2025年2月
2月の電気自動車販売台数は前年同月比56.9%増の103.8万台(主要12ヵ国+北欧3ヵ国)
2025/03/25
- 電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア
- 各国の電気自動車シェアと推移
- 主要メーカーの電気自動車販売台数推移とパワートレイン別販売構成比
- 主要12ヵ国の乗用車販売動向(電気自動車だけではなく、内燃機関など全てのパワートレインを含む)
電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア
本レポートは、世界自動車販売台数(注1)の約83%をカバーする主要12カ国に北欧3カ国(注2)を加えた計15カ国の新車販売台数(マークラインズ集計データ、商用車を除く、推計値を含む。)を対象にグローバル市場における電気自動車(BEV/PHV/FCV)の動向を分析する。
主要12カ国:中国、米国、日本、インド、ドイツ、フランス、ブラジル、英国、韓国、カナダ、イタリア、タイ
北欧3カ国:ノルウェー、スウェーデン、フィンランド
電気自動車の世界販売に占めるこれら15カ国の割合は約90%。
(注1)2025年3月21日集計
過去の台数データの一部に修正が入りました。
一部のデータには推計値が含まれます。
中国の販売台数(出荷台数)は輸出台数を除く集計値となります。
(注2)北欧諸国の電動化率が高い理由
1. 国民の元々の環境意識が高い
2. 水力、風力等、再生可能エネルギーによる電力比率が高い(潤沢な再生可能エネルギーを電気自動車に使うという意識)
3. 補助金、税制面でのインセンティブ、充電インフラ整備などの手厚い政策
4. 電気自動車のモデルラインナップが多い
主要12カ国とノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北欧3カ国(計15カ国)における2月の電気自動車販売台数は103.8万台となった。前月比では3.4%減だったが、前年同月比では56.9%増と大きく増加した。2月は中国の春節休暇もあり、前月比で減少したが、昨年は中国で値下げ競争が激しく、買い控えの影響で台数が大きく減少していたことから、前年同月比では大幅増となった。2月の電気自動車シェアは22.7%で、前年同月比で6.6ポイント増加、前月比でも0.1ポイント増加した。1~2月の電気自動車累計販売台数は、前年同期比36.9%増の211.2万台で、自動車販売台数全体に占めるシェアは22.7%となった。
HVの2月の販売台数は38.8万台となった。前月比で7.3%減、前年同月比では14.3%増加した。2月単月のシェアは8.5%となり、前月比で0.3ポイント減、前年同月比では0.3ポイント増加した。1~2月のHV累計販売台数は80.5万台、前年同期比で17.8%増加し、自動車販売台数全体に占めるシェアは8.6%だった。
米国では3月12日からすべての国を対象に鉄鋼とアルミニウムの輸入品に25%の追加関税が発動され、EUやカナダなど各国が対抗措置を発表している。EUは米国の工業製品と農産品に対して追加関税を課す措置を発表。カナダは298億カナダドル相当の米国製品へ報復関税を課すことを発表した。カナダは3月4日に発動されたカナダとメキシコに対する25%の追加関税に対しても300億カナダドル相当の報復関税を課しており、これは追加関税の大部分が1カ月延期された後も継続している。カナダやメキシコへの関税は両国の経済だけでなく、米国での自動車販売価格の上昇にも波及する可能性が高く、北米の自動車市場全体への影響が懸念されている。4月2日にはさらに多くの国との相互関税が発動される見通しで、引き続きトランプ大統領と米国政府の動向を注視する必要がある。
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