奇瑞(Chery):新型スマートEVブランド「iCAR」を発表、グローバルテクノロジー企業への転換
「瑶光2025」戦略を推進、2023年に第3世代PHEVシステム「C-DM」を投入
2023/06/15
- 要約
- NEV戦略への転換:各ブランドの全面的なNEV化、第3世代ハイブリッド技術「C-DM」を構築
- 「瑶光2025」戦略:4分野、2つのプラットフォーム、8つのコアテクノロジー
- iCARブランド:新エネルギーアーキテクチャ、エコシステム、シーンインテリジェント
- 生産体制:青島スーパー工場が生産開始、大連部品産業パークの建設を着工
- 経営概況:2022年は売上高、販売台数ともに過去最高、NEVが急成長
- 奇瑞グループの中国販売台数(工場出荷台数)
- LMC Automotive販売予測:奇瑞グループの2026年のライトビークル販売は162万台
要約
2023奇瑞汽車「新エネルギーの夜」(出所:奇瑞汽車) |
2022年の奇瑞控股集団有限公司の販売台数は前年比29.9%増の124.1万台で、中国自動車グループ企業の中で第9位となった。うち自社ブランドが119.0万台、外資系ブランド(JLR) が5.1万台。NEV乗用車は前年比141.4%増の24.0万台に達し、微型BEVの比率が80%となった。輸出台数は前年比69.0%増の45.0万台で、中国自動車メーカーで第2位となった。
奇瑞はNEVへの転換を加速しており、乗用車事業ではPHEV、レンジエクステンダー、EV、水素エネルギー等の複数の技術路線を平行して推進する戦略をとっている。2023年4月に開催された奇瑞汽車新エネルギーイベントでは、新型スマートEVブランド「iCAR」、星途(Exeed)ブランドの新たなNEVシリーズ「星紀元(STERRA)」、第3世代ハイブリッド技術である鯤鵬(Chery Power)スーパーハイブリッドシステム「C-DM(CHERY DUAL MODE)」を発表した。
奇瑞はグローバルテクノロジー企業への転換を加速しており、2022年9月にはアーキテクチャ、パワートレイン、スマート技術、エコシステムの4つの技術分野を含む「瑶光(Steller)2025」戦略を発表した。2023年にはスーパーハイブリッドプラットフォームと「E0X高性能電動プラットフォーム」をリリースし、2025年までに300カ所の瑶光実験室を建設し、研究開発費に1,000億元以上を投資する。
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