トヨタのBEV戦略:2030年にBEV 350万台、うちレクサス100万台を計画
日本でbZ4Xのリース販売を開始、レクサスRZを2022年後半に投入
2022/05/27
- 要約
- バッテリーEV戦略
- 新型BEV「bZ4X」を5月12日に日本で発売
- レクサス、バッテリーEV専用モデルの新型「RZ」の詳細を世界初公開
- バッテリーEV戦略に関する説明会(2021年12月開催)
- 米国での電池生産に2030年までに3,800億円を投資
- トヨタ(単体)の2021年度グローバル販売は951万台、前年度比104.7%
- LMC Automotive販売予測:トヨタグループの2025年販売は1,200万台
要約
![]() |
トヨタ bZ4XのBEVシステム (人とくるまのテクノロジー展2022に出展) |
本レポートは、ここ半年の間に発表されたトヨタのBEV戦略を報告する。
トヨタは2021年12月、バッテリーEVに関する説明会を開催した。2030年までに30車種のBEVを展開し、同年にグローバルでBEVを350万台、うちレクサスBEVを100万台販売する計画。2022~2030年の9年間に研究開発・設備投資としてBEVに4兆円(電池への投資2兆円を含む)、HEV/PHEV/FCEVに4兆円、合計8兆円を投資する。トヨタは電動車フルラインアップ戦略(全方位の電動車計画)を継続するとしている。
2022年4月には「新型BEV bZ4Xオンライン発表会」を開催、5月に日本でbZ4Xのリース販売を開始した。初年度は5,000台をリース販売する計画で、個人の顧客にはサブスクリプションサービス「KINTO」で提供する。
また、同年4月にレクサス初のBEV専用モデルとなる新型「RZ」の詳細を世界初公開した。2022年後半に日本市場に投入する。新型RZは、電動化技術がもたらすレクサスらしいクルマをデザイン、走行性能で体現し、BEVを軸とするブランドへの変革の起点となるモデル。BEV専用プラットフォーム(e-TNGA)採用に加え、電動化技術を活用した四輪駆動力システム「DIRECT4」を採用する。レクサスは2030年までにすべてのカテゴリーでBEVのフルラインアップを実現し、2035年にはグローバルでBEV100%とする計画。
なおトヨタは、米国での電池生産に2030年までに約3,800億円(発表時点の為替レートで約34億ドル)を投資する計画。まずノースカロライナ州に新電池工場を建設し、2025年に生産を開始する。
関連レポート:
第12回とよたビジネスフェア2022:次世代自動車、部品のCO2削減(2022年3月)
トヨタの電池の開発・供給:2030年までに累計1.5兆円を投資(2021年10月)
日系OEM各社が電動化、脱炭素への方針を発表(2021年6月)
トヨタのEV戦略:「TOYOTA bZ4X」と「Lexus LF-Z Electrified」を発表(2021年4月)