半導体不足による自動車産業への影響
車載用半導体メーカーの特徴とサプライチェーン構造
2021/03/30
- 要約
- 自動車向け半導体業界の編成と主要7社の概要(NVIDIA、AMD/ATI、Qualcomm、Texas Instruments、NXP、Infineon、ルネサス)
- 自動車向け半導体メーカー各社の製品別比率
- 半導体業界のサプライチェーン
- 半導体メーカーと半導体製造メーカー、「ファブレス企業」と「ファウンドリ企業」
- 半導体メーカーと自動車会社(OEM)
- 半導体不足に拍車をかけた出来事
- 自動車向け半導体不足は2022年まで続く可能性
要約
自動車業界では昨今、自動車向け半導体不足が問題となっている。半導体の不足により、自動車が製造できない事態にまで直面している。コロナ禍の影響によるところも大きいが、果たしてそれだけが要因になっているのだろうか。本レポートでは、自動車向け半導体における半導体業界の現状について考察していく。
コロナ禍で自動車向け半導体の供給不足を起こしている要因は、以下のような複数の状況が重なっているためと見られる。
各国ロックダウンによる自動車関連への影響(自動車業界のサプライチェーン要因)
1) 自動車需要の減少(販売の減少)
2) 工場の一時閉鎖(生産の減少)
3) これに伴う、OEMからサプライヤーへの発注減少(サプライヤー製品生産の減少)
4) サプライヤーから半導体部品メーカーへの発注減少
各国ロックダウンによる民生製品への影響(自動車以外の需要が急増)
1) テレワークの推進(PC関連製品販売の増加)
2) 引きこもり需要(Gameなどのエンターテインメント系製品販売の増加)
経済活動再開後の影響(半導体業界のサプライチェーン要因)
1) 中国自動車業界の急激な復活
2) 半導体製造工場の稼働率が逼迫(一極集中が課題)
3) 半導体業界の構造的な課題(ファブレス企業とファウンドリ企業)
災害による半導体製造工場の操業停止の影響
本稿ではこれらの要因について、自動車向け半導体を提供するメーカーの現状と動向から探っていく。
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