長城汽車:2019年に4大ブランドの体制を整え、部品メーカーを再編
完成車工場と研究開発センターを新設、研究/生産販売のグローバル体制を構築
2020/01/27
- 要約
- ブランド:豊富な製品タイプを展開、ハイエンドSUVと電動車ブランドを拡充
- 業績:2016年-2018年の販売台数は小幅に減少
- 研究開発:技術分野の研究開発を重視、グローバルでチームを構築
- 生産拠点:9大生産拠点と5大KD工場によるグローバル体制
- サプライヤー動向:傘下の部品メーカーの独立、バッテリー業務を分離
- グローバル化:ロシアのTulaに初の独資工場を建設、2019年に操業
- 長城汽車の中国販売台数(工場出荷台数)
- LMC Automotive販売予測:長城汽車の販売台数は2022年に126万台に達する見込み
要約
中国の民営自動車メーカー長城汽車股份有限公司(以下略称:長城汽車)は、傘下にHaval、WEY、ORA、長城ピックアップトラックの4大ブランドを擁する。2019年上半期の中国における販売台数ではトップ10入りし、SUV販売台数では1位となった。近年、長城汽車は今後のグローバル化戦略の基礎を固めるために、技術開発、生産規模の拡大に関して大規模投資を行っている。この他に、部品業務を統合し4つの部品メーカーを設立。関連会社の総合的な競争力を高める。長城汽車の公式発表によると、2019年の販売台数は106万台で、前年比で0.7%増加。ブランド別の販売シェアは、Havalブランドが全体の72.6%を占めている。2位の長城ピックアップブランドは15.1万台で14.3%を占める。中国でピックアップトラック市場では20年余り安定してお販売台数トップを維持している。中国の一部地区でピックアップトラックに対する乗り入れ規制が緩和され、さらにピックアップトラックの新ブランド「炮(Pao)」の発売に伴い、長城汽車は、ピックアップトラックの販売において更なる増加が期待されている。海外では、2018年は南アフリカでの販売が最も多かったが、2019年にロシアTula州で完成車工場を操業し、ロシアでの販売台数は南アフリカを超えトップに躍り出ると期待されている。
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