米国NHTSA:自動運転車へのガイダンスを発表

5段階のレベル分けを採用、15項目の安全評価提出を要請

2016/11/08

要約

 NHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)は、2016年9月に、自動運転車へのガイダンス”Federal Automated Vehicle Policy”を発表した。自動運転技術は日々進歩しているため、これは最終的なものではなく、今後の各方面からのフィードバックを反映して、1年またはそれ以内の時期に改訂版を発表する予定。またNHTSAは、毎年ガイダンスを改定する方針。

 現段階ではこのガイダンスに法的強制力はないが、自動運転技術を搭載する自動車を公道で試験運転し、また市場導入する自動車メーカー(またはその他の組織)に、自主的に本ガイダンスが示す15項目の安全評価を提出するように要請している。

    全体の構成は、
  1. 自動運転車の性能についてのガイダンス
  2. 連邦法規と州法規の関連
  3. NHTSAが管轄する現在の規制手段(FMVSSなど)
  4. 将来の規制手段
  5. となっている。

 またNHTSAは、従来の4段階に替わり5段階の自動運転レベル分けを採用した。

 本レポートでは、5段階に変更した自動運転技術のレベル分けと、自動運転車の性能についてのガイダンス(=NHTSAが自動車メーカーに提出を要請する15項目の安全評価)の概要を報告する。



レベル2の自動運転技術を搭載する3車種

Mercedes-Benz E-Class
(デトロイトオートショー2016) Tesla Model X(写真:Tesla Motors) Volvo S90
(デトロイトオートショー2016)
Mercedes-Benz E-Class
(デトロイトオートショー2016)
Tesla Model X
(写真:Tesla Motors)
Volvo S90
(デトロイトオートショー2016)

関連レポート:
Tesla Motors:計画を2年早めて2018年に50万台生産を目指す (2016年10月)
トヨタの自動運転:Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016 から(1) (2016年8月)
自動運転技術実現への社会的な課題と、ドライバーの関与のありかた (2015年6月)



このレポートは有料会員限定です。 残り 7 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。