Tesla Motors:計画を2年早めて2018年に50万台生産を目指す
巨大電池工場Gigafactoryでの生産も前倒し、パナソニックは4,000億円を調達しセルを生産
2016/10/18
- 要約
- Master Plan 2を発表、EVで全主要セグメントに参入を構想
- 新モデル投入と生産・販売計画:2018年に50万台生産を計画
- Tesla Motors:巨大電池工場”Gigafactory”を建設、パナソニックがセル生産を担当
- Autopilot事故への対応:手放し運転できないよう対策を強化
- Model 3の販売目標達成は困難との見方も
- LMC Automotive販売予測:Tesla Motorsの2019年販売は21万台と保守的な見方
要約
![]() 既に40万台弱を受注したModel 3(写真:Tesla Motors) |
Tesla Motorsは、2015年秋にModel S派生のSUV Model Xを投入し、また両モデルに「Highway(日本の幹線国道)での自動運転システム」Autopilotを導入した。
同社は、他に類を見ない積極策で拡大を続けている。2015年の世界販売は50,595台、2016年計画は8~9万台。従来は2020年に50万台生産するとしていた。
しかし2017年後半に生産開始予定のベース車価格35,000ドルのModel 3は、2016年3月に発表後1週間で325,000台を受注し、50万台の達成時期を2018年に2年前倒しした。カリフォルニア州フリーモント工場の生産能力を倍増し、巨大電池工場Gigafactoryでの生産計画も2年間前倒しする。電池セル生産を担当するパナソニックは、2016年9月、社債発行で4,000億円を調達し、その大部分をGigafactoryの設備構築と生産に充てる見込み。
2016年5月の第一四半期決算発表後に、Musk CEOはさらに計画を加速して、2020年に100万台生産を目指すとも発言している(内訳はModel SとModel Xの合計が10~15万台、残りはModel 3)。
この急激な飛躍を目指す計画が、この通り達成されるかについては、危ぶむ見方も多い。その要因としては、Tesla Motorsに量産の実績がないこと、Tesla Motorsおよびサプライヤーが巨額の投資を必要とすること、などが挙げられている。
関連レポート:
米国新興メーカーのEV/PHV計画:Tesla Motorsは2020年に50万台の構想 (2014年02月)
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