「革新的燃焼技術」の研究:どこまで革新進むか?内燃機関エンジン

日産は可変圧縮比投入、VWはダウンサイズターボ排気量拡大

2016/11/02

要約


(*SIP課題「革新的燃焼技術」:レーザー光による燃焼可視化)



 2050年に向けエンジンの燃焼研究が進む。IEA(国際エネルギー機構)予測ではグローバル自動車販売に占めるICEV(内燃機関自動車)は2050年には55%まで減少するという。しかしながらICEVのさらなる燃費改善を行なう為、世界の自動車メーカーはしのぎを削る。全方位で開発を進めるトヨタ、ダウンサイジング、PHEV(プラグインハイブリッド)、電動化を進めるホンダ、VC-T(可変圧縮比ターボ)の日産Infiniti、そしてライトサイジングを標榜するマツダがエンジンの開発を続ける。

 一方日本でも欧州にならいコンソーシアム(新AICE(アイス)=自動車用内燃機関技術研究組合The Research association of Automotive Internal Combustion Engines)を結成し、産官学一致協力しガソリン・ディーゼルエンジンの熱効率50%超えの実現を目指す。欧州ではRDE(実走行試験)が2017年から始まる予定で、VW、GM(オペル)等は実走行での排気と燃費を良くするため、エンジン排気量を拡大すると発表。またパリモーターショーでDaimlerはCASE(=Connectivity-Autonomous-Shared-Electric)に注力するとし、電気自動車に開発の力点を移す戦略を始動している。VW首脳陣もBEV(電気自動車)開発に力を入れると表明。欧州メーカーはFCV(燃料電池車)開発を減速し、BEV開発を加速する。本レポートでは新AICEの成果と日産InfinitiのVC-T、VWの最新ダウンサイジングエンジンを紹介する。

注記)*SIP:内閣府戦略的イノベーション創造プログラム
Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Program
慶応義塾大学SIPエンジンラボラトリー(小野測器テクニカルセンター内)でオープンラボ(研究説明と実験室見学)が実施された。(2016年6月)

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