自動運転向け三次元地図:標準化や更新のあり方の検討が進む
Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016から(3)
2016/09/05
- 要約
- 政府のプログラムで自動運転を推進、ダイナミックマップの高度化を促進
- 「ダイナミックマップ基盤企画株式会社」で、協調領域の標準化を検討
- ダイナミックマップ基盤企画会社のビジネスモデル
- パイオニア:小型3D-LiDARによる「エコデータシステム」を開発
- パイオニアと“HERE”が共同で「データエコシステム」の実証実験
- パネルディスカッション:自動運転に必要とされる高精度3Dマップ(ダイナミックマップ)とは
要約
HEREのHD Live Map |
2016年7月11~12日に、TU Automotive主催の「Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016」が東京で開催された。本レポートは、パイオニア株式会社 理事 自動運転事業開発部 渉外担当 畑野一良氏の講演「レーザー技術と地図・カーナビ技術の融合:自動運転の実現へ、パイオニアが果たす役割」と、その後に行われたパネルディスカッション「自動運転に必要とされる高精度3Dマップ(ダイナミックマップ)とは」を中心に、三次元地図の本格作成に向けた検討・準備の動きを報告する。
具体的には、
・2016年6月、日本の地図会社、測量会社と自動車メーカー9社が「ダイナミックマップ基盤企画株式会社」を設立、三次元地図の内容を協調領域と競争領域に分け、協調領域を標準化する検討を開始した。
・パイオニアは小型・低コストの3D-LiDARを開発した。地図整備車両とともに一般車両が搭載する3D-LiDARを開発し、それらの車両からの情報により三次元地図を最新の状態に更新する「データエコシステム」を提案する。さらにパイオニアは、欧州の地図会社“HERE”と共同で「データエコシステム」の実証実験に取り組むと発表した。
・パネルディスカッションでの議論内容:早急に標準化を進めるべきとの意見、しかし協調領域と競争領域の区別は必ずしも明確でないのでじっくり検討すべきだとの意見、一方HEREはグローバルでの標準化を進めているなど、
を報告する。
関連レポート:
トヨタの自動運転:Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016から(1)(2016年8月)
自動駐車がもたらすインパクト:Autonomous Vehicle and ADAS Japan 2016 (2)(2016年8月)
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