インドネシア:LCGC政策により小型車の生産・販売が拡大
トヨタ、ホンダ、スズキ、三菱、日産は生産能力拡充、GMは生産再開
2014/04/10
- 要 約
- 2013年の日本メーカーの市場シェアは 91.8%、トヨタグループは52.6%
- インドネシア政府:2013年7月にローコストグリーンカー (LCGC) 政策を正式発表
- トヨタグループ:トヨタは25万台、ダイハツは53万台の生産体制を整備
- ホンダ、日産、スズキ、三菱、マツダのインドネシアでの動向
- GM、Renault、Proton、Tataのインドネシアでの動向
- 大型商用車メーカー:三菱ふそう、UDトラックス、Kamazの動向
- LMC Automotive 販売予測:インドネシアの販売台数は2017年に154万台へ
要 約
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インドネシアの2013年の販売台数は前年比10.2%増の123.0万台。燃料価格の上昇、ルピア安、金利高、インフレなど厳しい経済状況の中で伸び率は鈍化したが、4年連続で過去最高を更新した。主力のMPVセグメントや、2013年9月から販売が開始したローコストグリーンカー (LCGC) 適合車が牽引した。インドネシア自動車製造業者協会 (GAIKINDO) は、2014年通年の販売見通し(3月時点) について2013年と同水準の123万台と予測している。
インドネシア政府は、2013年7月にLCGC政策を正式に発表。低価格・低燃費の小型車に対する優遇税制により、新中間層の需要を拡大するとともに、生産の大幅な底上げを目指している。既にトヨタ、ダイハツ、ホンダ、スズキがLCGC適合車を発売、日産も2014年半ばに投入する計画。従来、市場の6割を占めていたMPVは今後3~5年で4割程度に下がり、LCGC適合車を含む小型車が増加する見込み。
2013年の生産台数は前年比13.4%増の120.8万台で、やはり過去最高を記録。メーカー各社はインドネシア市場の中長期的な成長を見込んで、生産体制の強化・現地生産の拡大を図っている。2013~14年にトヨタとホンダは新工場を稼働させ、GMは現地生産を再開した。スズキは2015年に、三菱自動車は2017年末以降に新工場の稼働を計画し、日産も2016年までに生産能力を拡充する計画。
LMC Automotive社によると、インドネシアの2013年light vehicle 生産は前年比12.4%増の1,082,900台。同社の最新の予測では、2014年の生産台数は17.3%増の1,270,700台となる見込み。その後、生産の伸び率は鈍化するが、2015年から2017年も年8-10%増加し、2017年には1,640,100台に達すると予測している。
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