ロシア: 欧州第2位の市場に成長、2012年販売見通しは285万台
Renault-日産-アフトワズに続き、GM/Ford/VW/トヨタも事業拡大
2012/11/29
- 要 約
- 2012年通年の販売見通しは285万台、生産は222万台
- ロシア:WTO加盟の影響、自動車リサイクル税の導入
- 主要自動車メーカーの生産拠点
- Renault-日産: ロシア最大手AvtoVAZ (アフトワズ) の株式の過半数を取得して提携強化
- ロシアメーカー:AvtotorはMagnaとロシア西部に自動車クラスターを建設
- 欧米メーカー (GM/Ford/VW/Fiat) の動向
- 日本メーカー (トヨタ/マツダ/三菱自動車) の動向
- 商用車メーカー(Volvo/Daimler)の動向
- (参考)メーカー別乗用車・小型商用車販売台数
要 約
ロシアの自動車販売台数は2011年に前年比38.7%増の265万台となり、ドイツに次ぐ欧州第2位の市場に成長。原油などの資源輸出が拡大し、堅調な個人消費が販売を後押しした。
2012年も成長率はやや減速するが、安定した成長が続いており、2012年通年の自動車販売は7.4%増の285万台の見込み。生産台数も順調に拡大し、2011年は41.8%増の199万台、2012年通年では11.3%増の222万台に増加する見通し。
メーカー別の市場シェアでは、2010年に27%を占めていたAvtoVAZ (アフトワズ)が徐々に減少し、2012年1-10月では19%に縮小。他方、現代、VW等の海外メーカーがシェアを拡大している。
ロシアは2012年8月に世界貿易機関 (WTO) に正式加盟した。自動車業界関係者は、WTO加盟による懸念事項として、輸入関税率の引き下げの影響をあげている。一方、ロシア政府は2012年9月から新たに自動車リサイクル税を導入した。同税は輸入車および中古車の税額が高くなるように設定されており、WTO加盟による関税引き下げに対し、国内の自動車産業を保護する対策の一つとみなされている。
市場の拡大に対応するため、海外メーカーの多くは、現地メーカーと提携して生産体制の拡充を進めている。Renault-日産はAvtoVAZの株式の過半数を取得して提携事業を拡大し、3社の年産能力を160万台に引き上げる。GMは単独工場とAvtoVAZとの合弁工場の双方を拡張する。マツダはSollers(ソラーズ)との合弁工場の生産能力を増強。Fiatはロシア最大手銀行Sberbankと提携して工場を建設し、Jeepベース車を生産する。
(注) メーカー別乗用車・小型商用車販売台数をレポート末尾に記載した。
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