トヨタ:開発、調達、生産について、多面的な収益構造改善策を計画

2012年度連結営業利益1兆円を目指す、単独営業赤字も700億円に縮小の見込み

2012/05/30

要 約

 本レポートは、トヨタが進めている、トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)の導入による開発の効率化と部品共用化の拡大、設備投資を節減する、シンプルで汎用性の高い生産設備の導入など、収益構造改善計画について報告する。トヨタは、こうした改善を積み重ね、収益性を回復するとともに、国内300万台生産体制を維持し国内主導で生産技術の革新を続けるとしている。

 またトヨタは、いいクルマを連続して投入するサイクルがまわりだしたとし、2012年は、「商品」が大きく変わる年になると宣言した。

 トヨタの2011年度連結決算は、売上高が2.2%減の18兆5,837億円、営業利益が24.1%減の3,556億円となった。トヨタは、収益性改善計画は予定通り進んでいるが、2011年度決算は、二つの自然災害と想定を超える円高の影響が改善効果を上回った結果だとしている。2012年度決算では、為替レートの想定は2011年度とほぼ同様だが(為替の利益への影響は±0)、販売増と原価低減努力により連結営業利益1兆円を達成する見通し。

 また、輸出の採算性で円高の影響を直接受けるトヨタ単独決算では、2010年度・2011年度続けて4,000億円を超える営業赤字であったが、2012年度は赤字幅が700億円に縮小する見込み。トヨタは、できるだけ早期に単独営業損益を±0にまで戻したいとしている。

 なお海外事業については、トヨタは北米・アジアを中心に、完成車、パワートレイン生産の大幅現地化を進めている(下記の関連レポートをご参照ください)。またトヨタは、2012年5月25日、インドに投入した「エティオス」をベースとする新興国向け小型車8車種を世界100カ国以上に投入し、2015年までに年間100万台以上を販売すると発表した。

関連レポート:トヨタの海外事業 (2012年5月14日掲載)