Ficosa International, S.A. 2010年12月期の動向

ハイライト

近年の動向

受注

-2010年、フラクタルアンテナ内蔵のリアビューミラーを開発し、Volkswagenの新型「Caddy」に供給を開始。この製品は同社のCommercial Vehicle Unit (商用車部門) とAdvanced Communications Business Unit (先進通信機器部門) の研究チームが共同開発したもの。製造はドイツで行い、ポーランドのPoznanにあるVolkswagen工場へ納入する。また同社はVolkswagen 「Transporter」に加えて、FiatおよびRenaultの一部のモデルにも供給を行っている。 (2010年11月4日付プレスリリースより)

合弁事業

-2009年4月、同社とオムロンは合弁会社「ADASENS Automotive GmbH」を設立。合弁会社の主な事業は、車両の周辺 (前方、後方、横方向、垂直方向、水平方向の360度全視界) において発生する状況をセンサーで検知・認識し、運転者に知らせることで、その運転をサポートする「先進運転支援システム」の開発、生産、および販売。(2009年4月21日付プレスリリー スより)

受賞

会社
2007 Supplier of the Year GM
2006 Supplier of the Year GM

開発動向

研究開発費

-毎年、売上高の4%を研究開発に充てている。

研究開発拠点

-世界13カ所にテクニカルセンターを保有:
  • ブラジル
  • 中国
  • フランス
  • ドイツ
  • インド
  • イタリア
  • 日本
  • 韓国
  • メキシコ
  • ポルトガル
  • スペイン
  • トルコ
  • 米国

製品開発

EV、PHEV用バッテリーパック
-2010年、電気自動車 (EV) およびプラグインハイブリッド車 (PHEV) 向けにバッテリーパックの開発を推進。同社が開発するバッテリーパックは、バッテリー電子制御、センサー、冷却システム、自動車のメインECUとパックをつなぐ通信システムを小さなパッケージに納めるもの。このシステムでは、バッテリーの状態を監視、制御することが出来る。これにより、バッテリーの残量はどのくらいか、残りの走行可能距離は何kmかをはじき出すことができる。また、たとえば温度やセルの自己放電によるアンバランスといった、バッテリーの寿命や性能に影響を及ぼす諸条件を見つけ出し、冷却やセルアンバランス補正によって改善を行うことが出来る。システムには、高度な予測メカニズムや監視アルゴリズムが組み込まれる。(2010年1月19日付プレスリリースより)

車載用複合アンテナ
-2010年、受信機能を拡充した車載用複合アンテナを開発。サイドミラーに格納されているのが特徴で、AM/FMラジオ、GPS、GSM携帯、地上デジタルテレビ放送 (DVB-T)、デジタル音声放送 (DAB)、衛星デジタルオーディオラジオサービス (SDARS)、欧州の第3世代移動通信システム (UMTS) などにも対応が可能。欧州や日本市場への供給を目指すという。(2010年3月29日付プレスリリースより)

技術提携

-2010年、Circuit de Catalunyaと、同社の電気自動車向けの新型バッテリーシステムに関して研究開発で協力することを内容とした恒久的覚書に調印した。Circuit de Catalunyaの工場内にある電気自動車充電施設を同社が利用する。これにより、現在試験が進められている電気自動車およびハイブリッド車用バッテリーシステムやその他の部品についての研究体制を多様化することができる。(2010年1月25日付プレスリリースより)