PPG Industries, Inc. 2006年度(2006年12月期)の動向

ハイライト

事業概況
ガラス部門の売上は対前年比で15百万ドルないし1%の増加。この増加分は、本業の成長分と企業買収による販売量増加に起因する。為替変動による若干のプラス分は価格低下分を相殺。高性能ガラス自動車補修ガラス、サービス部品、ファイバーガラス事業における販売量は増加。自動車OEMガラスの販売量は低下。高性能ガラスの価格の上昇する一方でその他のガラスは価格が下がった。
2006年度の間に中国の新規JVが高加工価値ファイバーガラスの生産を開始した。これにより米国の生産能力を見直し高いマージンの直接工程製品の集中を促すこととなった。2006年度の自動車OEMガラス事業でのもうけは2005年度の対前年比で3,000万ドルのダウンとなったことに引き続き2006年度も昨年比で900万ドルの減少。

工業用塗料の売上増加は、4%が企業買収、4%が自動車、工業、パッケージング向けの売上増加、2%は、特に工業用、パッケージング用の価格上昇、1%は為替によるもの。


企業買収
2006年6月、PPGは、Dongju Industrial Co., Ltd のこれまで保有していなかった残余の50%の株式を、Dongjuの会長であるYeong Kil Sohnを筆頭とする共同出資者から買収した。PPGは1985年以来Dongjuの50%の株式を保有しており、持分法により会計処理を行っていた。Dongjuは、韓国において、自動車メーカー向け、及び再塗装、産業向け及びパッケージ・コーティング分野で事業を行っている。韓国のChon Ahn 及び Busan に工場を持っている。Dngju買収の詳細は不明。 PPGは、この買収と、同じく同日に発表された、Ameron International CorporationのPerormance Coating及びFinish事業の買収により、これまで発表していた塗装事業の売上予想に対し、7%増に当たる年間約400百万米ドルの売上増を見込んでいる。(2006年6月29日付同社プレスリリースより)

2006年の第三四半期の間に、オーストラリアのProtec Ptr. Ltd.と同社のニュージーランド子会社のFortec Paints Ltd.の資産を取得した。両者は、自動車用補修塗料や照明用、高性能塗料のメーカー。

ガラス部門の展望
北米自動車市場では、ビッグスリーの市場占有率低下などを伴う重大な構造的変動が今後とも継続すると同社は予測している。この結果同社ととも米国のOEMサプライヤーにとって能力が試される、競合が激化するもとと考えられる。2007年、同社の自動車OEMガラス事業はさらにコスト低減、新商品、高価値商品などの提供による販売量増加に努める。

開発動向

研究開発費用

 

2006年度 2005年度 2004年度
(単位:百万ドル) 318 309 303