Gentex Corporation 2012年12月期までの動向

ハイライト

近年の動向

業績

(単位:百万ドル)
  2012年12月期 2011年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 1,099.6 1,023.8 7.4

1)

営業利益 234.5 231.4 1.3 -

要因
1)
-2012年12月期の売上高は、前年比7.4%増 (75.8百万ドル増)。自動防眩ミラーの出荷数が前年比11%増加したことが主な要因。北米の乗用車の生産が増加したこと、電子化された自動防眩ミラーの普及拡大が寄与。

-北米の2012年自動防眩ミラー出荷数は、前年比22%増。主に日系自動車メーカーおよびビッグスリー (GM、Ford、Chrysler) 向けの出荷数の増加が要因。

-海外向けの2012年自動防眩ミラー出荷数は、前年比5%増。これは主に欧州自動車メーカーおよび日系自動車メーカー向けの出荷数の増加が要因。

受注

メーカー/ブランド モデル 製品
Ford/Lincoln 「MKS」 ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Ford/Lincoln 「MKT」 ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Mazda 「CX-5」 リアビューミラー一体型ディスプレイ
Ford 「Explorer」 2013年モデル ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Ford 「Taurus」 2013年モデル ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
BMW 「3 Series」 2012年モデル ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Land Rover 「Range Rover Evoque」 ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Opel/Vauxhall 「Astra GTC」 2012年モデル (欧州市場向け) ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Opel/Vauxhall 「Zafira Tourer」 2012年モデル (欧州市場向け) ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Opel/Vauxhall 「Ampera」 2012年モデル 自動防眩ミラー
Audi 「A7」 2011年モデル (欧州市場向け) ハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Audi 「A7」 自動防眩ミラー
Audi 「A7」 外装ミラー
日産 「NV」 2011年モデル (北米市場向け) リアカメラディスプレイ搭載自動防眩ミラー
日産 「Leaf」 2011年モデル (SVグレード) 自動防眩リアビューミラー
日産 「Leaf」 2011年モデル (SLグレード) HomeLink搭載自動防眩ミラー
日産 「X-Trail」 2011年モデル (欧州市場向け) リアカメラディスプレイ搭載自動防眩ミラー
Dodge 「Durango」 2011年モデル (北米市場向け) マイクロフォン搭載自動防眩ミラー
Dodge 「Charger」 2011年モデル (北米市場向け) マイクロフォン搭載およびハイビームアシスト機能搭載自動防眩ミラー
Lexus 「CT200h Hybrid」 (北米および欧州市場向け) リアカメラディスプレイ搭載自動防眩ミラー

受賞

-2012年、 「Volkswagen Group Award」を受賞したと発表。 (2012年8月8日付プレスリリースより)
-2011年、Chrysler Groupよりサプライヤー賞を受賞したと発表。同社はChryslerに自動防眩インサイドミラーおよびアウトサイドミラーを納入している。なお、ハイビームアシスト「SmartBeam」やリアカメラディスプレイミラーなどの付加機能も採用されている。 (2011年7月15日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
合計 85.0 81.6 64.1
売上に対する比率 (%) 7.7 8.0 7.8

特許

-2012年現在、米国商標を21件、米国特許は404件を保有。内371件は、エレクトロクロミック技術、自動車用バックミラー、マイクロフォン、ディスプレイ、カメラおよびセンサー技術に関連。

-2012年現在、外国商標を61件、外国特許は316件を保有。内302件は、エレクトロクロミック技術、自動車用バックミラー、マイクロフォン、ディスプレイ、カメラおよびセンサー関連。

-2012年現在、申請中の特許は、米国で123件、海外で129件。また、11件の商標登録を申請中。

開発体制

-2010年、ジェンテックス・ジャパンは北九州学術研究都市内に自動防眩ミラーの研究開発・品質管理拠点「九州オフィス」を4月1日開設すると発表した。車載用カメラやセンサー、電子技術を駆使し、自動車のアクティ ブセーフティ (事故未然防止) システムの開発、製造を手掛けている。北九州に集積する自動車工場や関連企業と連携して戦略的な製品開発、人材育成を行うのが狙い。 (2010年4月1日付日刊自動車新聞より)

-2007年5月、欧州自動車メーカーの販売および設計分野をサポートする目的で2か所の施設を開設。
1.Stuttgart (ドイツ) :1994年のErlenback、2003年のMunichに次ぐドイツ三番目の拠点。同拠点には、自動車販売および 設計分野の専門スタッフを配置、客先である複数のメーカーにサービスを提供するが主たる対象はMercedes-Benz。
2.Gothenburg (スウェーデン) :Volvoからも距離的に近く、より効果的な販売および設計サポートが可能となるとみられ、2005年に進出を果たしたスウェーデン市場でのさらなる事業拡大を見込んでいる。

技術提携

-Johnson Controls Inc.と技術提携。付加価値の高いディスプレーを備えたミラーの共同開発を行っている。

米運輸省道路交通安全局 (NHTSA) による規制制定案告示 (NPRM)

-2011年、同社のリアカメラディスプレイ (RCD) 付ミラーが、2010年12月7日付けで発表された米運輸省道路交通安全局 (NHTSA) による規制制定案告示 (NPRM) の必要条件を満たしたと発表。この規制は、2014年9月までにバックアップカメラおよびビデオディスプレイの搭載を全ての新車に義務付けるもの。車がバックギアに入って2秒以内にディスプレイが点灯し、最低輝度500 cd/m2を満たすことが必須となる。これに対して同社のRCD付ミラーは、2秒以内の反応および日中の輝度範囲1,200-1,500 cd/m2を実現。このミラーは現在、9メーカーの62モデルで採用されている。なお、同社は2010年に125万個のRCD付ミラーを出荷している。 (2011年6月1日付プレスリリースより)

製品開発

テレマティクスシステム搭載自動防眩ミラー
-2011年、新型の自動防眩リアビューミラーを開発した。これは、現代自動車のテレマティクスシステム「Blue Link」のインターフェースとして作動する。ミラーの枠には3つのボタンが設置。ボタンを押すと、ハンズフリーの音声指示によって様々な機能 (ナビゲーション、車両アシスト、エンターテインメント、緊急サービスなど) が利用できる。このBlue Link対応の自動防眩ミラーは、現代 「Sonata Limited」 に標準搭載。なお、このミラーはコンパスディスプレイおよびJohnson Controls製のワイヤレスコントロールシステム「HomeLink」にも対応している。 (2011年8月18日付プレスリリースより)

リアカメラディスプレイ付自動防眩ミラー

-後続車との間の状況を運転者に広角で見やすい映像で提供する製品。トレーラートラックの運転者にとって役に立ち、トレーラーに向かって正確にバックするときやヒッチに連結するときに必要な後方の視界を与える。この装置は、テールゲートのハンドルに装着されていてギアをリバースに入れたときに作動する。後方の様子を映し出す映像は、車両をバックさせるときに自然に目に入りやすい場所である自動防眩ミラーの左端に設置されている。映像には、見やすく色つきのガイドラインと、業界初の中心線も含まれており、これによって運転手は、より見やすい視界で、中心線を把握しながら駐車することができる。駐車位置まで車両をバックされる方向も示され、それは車両の進行に合わせて変化する。バンパーやヒッチの一部も写されていて、車両後部の位置も確認できる。映像はギアがリバースに入った時のみ、見ることができる。

Orca LED技術
-1つのLEDモジュールが、白色高輝度地図ランプと青緑色および琥珀色のコンソールライトの役割を果たす技術。小さなチップ状、あるいは胡椒粒に満たないような大きさの立方体のLEDが密集し、ライトをつけると様々な色が重なり合って白い色を生み出す。さらに、青緑色および琥珀色のチップは、独立して光を発することが可能。ライトモジュールはドライバーの視界の上にあるため、ちらついたり運転の邪魔にならない。夜間走行時には、自動防眩ミラーについたライトセンサーが機能し自動的に点灯するほか、手動で点灯することも可能。

LED補助方向指示器
-運転席側および助手席側外装自動防眩ミラーに、補助方向指示器を内蔵。矢印型に並べられたLEDが曲がる方向を示すもので、車の死角となる位置を走るドライバーに方向転換やレーン移動を警告する。

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
全社 117.5 120.2 46.9
自動車用製品 113.6 115.4 43.0

2013年12月期見込み
-2013年12月期の設備投資額は、50-60百万ドルを予定。使途の大半は、製造装置の購入。

2012年12月期
-ミシガン州Zeelandの2工場間をつなげ、12.0万平方フィート拡張する予定。約23百万ドルの費用をかけ、2013年下半期に完了予定。

2011年12月期
-ミシガン州Zeelandの化学研究施設を、6万平方フィート拡張する予定。約9百万ドルの費用をかけ、2012年初頭に完了予定。

-ミシガン州Zeelandの外装ミラー工場を、3.2万平方フィート拡張する予定。約4百万ドルの費用をかけ、2012年初頭に完了予定。

-ミシガン州Hollandの電子機能搭載ミラーのASSY工場を、12.5万平方フィート拡張する予定。約17百万ドルの費用をかけ、2012年第2四半期に完了予定。

-ミシガン州Zeelandの2工場間をつなげ、12.0万平方フィート拡張する予定。約25百万ドルの費用をかけ、2012年下半期に完了予定。

-上記4件の拡張計画が完了すれば、内装ミラーの製造能力が年産約16-18百万個から、同21-23百万個に拡大。外装ミラーは年産6百万個から、同約10万個に拡大する予定。

2007年12月期
-2007年1月、ミシガン州Zeelandの外装ミラー工場の拡張計画を発表。拡張敷地面積は6万平方フィートの予定。完成は2008年1月で総工費は約600万ドル。

-2007年1月、Stuutgart (ドイツ) とGothenburg (スウェーデン) の2カ所に販売およびエンジニアリングオフィスを設立。

2006年12月期
-2006年に、本社工場内に新たに"Centennial East"工場および技術センターを設立。ミラーの生産能力は25百万ユニットに増強。高まる需要に対応し、6百万ドルを投じて、この外装ミラー工場にさらに工場を増設し、2007年末に完了予定。

-2006年、営業およびエンジニアリングオフィスと組立て工場を中国上海に設立。