Sanluis 2006年度(2006年12月期)の動向

ハイライト

業績

百万米ドル 2006年
12月期
2005年12月期 増減率
(%)
要因
連結
売上高 614.9 616.8

-0.3%

-
部門別売上
サスペンション 516.6 510.4 1.2% 1) 参照
ブレーキ 98.3 106.4 -7.6% 2) 参照


(1)サスペンション
<北米>
-2006年、10件のプラットフォームを立ち上げ。年間の売上金額で142百万米ドルに相当。さらに6件のプラットフォーム用のサスペンションを受注。売上金額では56.3百万ドル相当で、このうち新規受注分は13.6百万ドル。

-2003年第4四半期以来継続してきた鉄鋼価格の高騰は、自動車産業をはじめとして広範囲の産業に経済的影響を及ぼしているが、この傾向は2006年も継続。

-物流コスト低減のため、 Piedras Negras工場 (Coahuila市)からの鉄道による出荷量を拡大。 2006年度末までに同工場からの出荷量の56%がこの方法で搬送される予定。

-Piedras Negrasのコイルスプリング製造工場では18件のプラットフォーム用として250点の部品を新たに開発。うち5アイテムの生産を2006年中に開始、数量は100万個以上に達し、年度内の売上高に上乗せ。

-Montpelier(オハイオ州)のコイルスプリング工場では, スクラップとダウンタイムの大幅な削減を達成。同時に、新規の取引先2社、Tenneco Automotiveおよび Martinreaへの供給開始に伴い、生産性は39%向上。

<ブラジル>
-ブラジルの子会社Rassini - NHK Autopecas (RNA)は、国内の大型・小型トラック用サスペンション部品の大手サプライヤーとしての地位を維持。

-売上げの80%を占める大型トラック市場は、前年比10%減少したが、輸出と補修部品における拡販戦略、ならびに、コスト削減に向けての自社努力と鉄鋼等原材料メーカーとの合意取り付けにより、2006年度の目標は達成。

-RNA社は、生産の10%をドイツと米国向けに輸出することを前提にハイテクサスペンション部品を生産する目標を設定。加えて、NHK社の技術協力を得てコイルスプリング工場施設の近代化を推進。2007年度までには最新技術を用いた製法でコイルスプリングの生産を開始する予定。

-米国企業CMP社との技術援助契約により生産をスタートした、Uボルトと呼ばれるブラケットの販売を開始。この製品の立ち上げにより、補完製品群は強化。

(2)ブレーキ
-2006年度のブレーキ事業の売上げは、前年比7.6%減少して98.3百万ドル。GMの小型トラック・プラットフォームのライフサイクル終了、また、Ford、GM、DaimlerChryslerのSUV販売の鈍化が主な背景。

-GM、DaimlerChrysler、Renault、BMW並びにFord向け6件のプラットフォームを立ち上げ。加えて新規顧客ConMet社向けにハブアッシーの加工も開始。ビッグスリー向けの新しいプラットフォームも受注しており、2007年から2008年度に供給を開始する予定。技術パートナーのBremboと共にBMW向けプラットフォームを受注。加えて、クラス7と8の大型トラック用のハブの社内加工体制も確立。

- Ford、Volvo、Freightlinerなど大型車メーカーを対象としたクラッチハウジング、フライホイール、クラッチプレッシャープレートなど20アイテムの新製品を取り揃え、Eaton、Sachs、Luk向けに鋳造製品ビジネスも展開。

-原材料、スクラップ、合金などのコストは2006年も高騰が続き、平均7.1%上昇。電力(14.1%増)、天然ガス(3.9%)などのエネルギー価格の高騰は、年間を通じて業績に最も厳しい影響を与えた。

開発動向

研究開発体制
-Plymouth(米国・ミシガン)のテクニカルセンターに、45名の営業・技術スタッフを配置。
-メキシコ及びブラジルの製品開発研究所と協力しながら、Plymouth拠点が将来の製品設計とサポートの基準となる新技術と技術的取り組みの方向性指示を担当。


製品開発
2006年度は、SDIプロジェクトの専任テクニカルチームを結成。
このプロジェクトは、リアサスペンションの性能向上を目的とし、第一段階が終了。
同時に、2005-2006年に開発した、リーフスプリング及びコイルスプリングの製造技術に関するすべての開発を、メキシコの国立科学技術議会(CONACYT)で発表し、評価を得た。

設備投資

工場の拡張及び生産性向上に関する新規投資は、14百万ドル。(前年比で64%の増加)