日立電線株式会社 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
  2009年
3月期
2008年
3月期
増減率
(%)
要因
全体
売上高 493,151 565,994 (12.9) -電線・ケーブル、伸銅品の主要な原材料である銅の価格が急落した影響や、半導体市場や自動車市場向け製品を中心とした需要の冷え込み及び価格の下落により減少。
営業利益 (14,740) 23,117 - -
経常利益 (19,974) 21,639 - -
当期純利益 (53,775) 10,708 - -
電線ケーブル事業
売上高 253,028 297,706 (15.0) -
営業利益 (2,058) 11,346 - -
高機能材料事業
売上高 177,822 204,815 (13.2) -自動車用部品は、北米市場を中心とする需要の冷え込みを強く受け低調。
営業利益 (17,284) 4,158 - -


国内事業
-国内で行っている自動車用部品の生産を一部タイへ移管する。生産効率の高いタイ工場の稼働率を高めコスト削減を図る。すでにABSセンサーの生産は国内からタイに移管中で、今後はトルクセンサーの生産も部分的にタイへ移転する。同社は国内での生産も引き続き行うが、これまで以上に生産拠点の最適化を加速する。効率的な生産体制を再構築し経営体制の立て直しに結びつける。(2009年2月27日付日刊自動車新聞より)


海外事業
<米国>
-自動車用ブレーキホースのアセンブリーを行う北米の製造拠点を3拠点から2拠点に統合する。ビッグスリー向けの受注が急減したことなどが要因。北米製造拠点はインディアナ州、フロリダ州とメキシコの3拠点となっているが、インディアナ拠点でのブレーキホース製造を取りやめる。インディアナ拠点では今後、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向けの大容量電源ハーネスなど高機能製品の生産を行う予定。拠点統合の時期については、早期の実現に向けて自動車メーカー各社と現在協議を行っている。(2009年2月19日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 11,078 10,526 10,000
電線・ケーブル事業 1,500 1,628 2,016
高機能材料事業 4,292 4,535 4,238


研究開発体制

-技術本部(技術研究所)と事業本部の開発部門で推進。

-(株)日立製作所をはじめとする日立グループの研究開発機関と密接な連携・協力関係を保つとともに、必要に応じ顧客及び政府の研究開発機関とも共同研究を推進。


研究開発活動
<高機能材料事業(自動車用部品分野)>
-ブレーキホース、パワーステアリングホース等の自動車用ホースや電装部品、情報機器用部品等の研究開発を推進。

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
全社 30,382 27,823 21,455
電線・ケーブル事業 10,087 7,819 5,521
高機能材料事業 15,535 16,700 13,296

電線・ケーブル事業
-絶縁線・産業用ケーブルの生産設備の合理化・拡充を中心に投資。

高機能材料事業
-半導体パッケージ材料生産設備及び伸銅品生産設備の拡充を中心に投資。