新神戸電機株式会社 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 ( 単位:百万円 )
  2009年
3月期
2008年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 70,926 78,067 (9) ・自動車の減産の影響を大きく受けて売上高が減少。
・利益面でも、自動車関連のウェートが大きい合成樹脂部門が大幅に悪化したため、営業利益が減少。
・関連会社の業績悪化なども加わった結果、経常利益、当期純利益ともに大幅な減少。
営業利益 5,153 5,720 (10)
経常利益 3,056 5,189 (41)
当期純利益 1,162 2,931 (60)

部門別業績

電池・電気機器部門

当部門の売上高は 52,298百万円(前年度比 3%減)、営業利益は 5,180百万円(前年度比 60%増)。

<車両用電池>
車両用電池の売上高は 29,778百万円(前年度比 5%減)。

自動車用電池
・補修用は、景気後退の影響から需要が減少する中で、新規顧客の開拓などの拡販に努めた結果、前年度実績より増加。
・新車用は、環境対応高回生車両用電池は増加したものの、自動車減産の影響から大幅に減少。

合成樹脂部門
当部門の売上高は 18,628百万円(前年度比 22%減)、営業損失は43百万円(前年度営業利益2,466百万円)。

成形品
・熱可塑性樹脂成形品は、ハイブリッド車向けのIPMハウジングの落ち込みは比較的少なかったものの、その他の製品が自動車減産の影響を受け減少。
・熱硬化性樹脂成形品は、バランスシャフトシステム用高強度樹脂ギヤが海外での自動車販売不振の影響から減少。その他の自動車部品も自動車生産の減少などにより減少。

シート品
・車載用、民生用とも景気悪化の影響を受けた真空成形用途の市場縮小もあり減少。

積層品・シールド板
・堅調であった車載用も年度後半に、急激かつ大幅に需要が減退して全体として減少。

開発動向

  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
研究開発費(百万円) 1,819 1,490 1,595
研究人員(名) 185 151 141
産業財産権(件) 769 763 798
研究開発体制
・先進的新製品に必要な最先端高度技術の開発については、日立製作所や日立化成工業などの日立グループの研究開発部門との密接な協力体制のもとに開発を推進。

研究開発活動
<電池・電気機器製品>
・鉛蓄電池とリチウムイオン電池を中心に、自動車用電池の補修市場や自動車用次期新システムに対応。
・開発した新製品は、タクシー・営業車用バッテリー(新タフロングシリーズ)、制御弁式鉛蓄電池UP-A形。
・研究開発費は 962百万円。

<合成樹脂製品>
・積層品、成形品、シート品など短期で急速な技術革新が進む市場へ新製品を投入する研究開発は、樹脂研究開発センタ及び彦根事業所開発センタが中心に実施。
・開発した新製品は、ARエンジン用バランスシャフトシステム用高強度樹脂ギヤ。
・研究開発費は 857百万円。

技術援助契約 (2009年3月時点)
相手先 国名 契約内容 契約期間
EXIDE Industries Ltd. インド 鉛蓄電池に関する特許実施権及び技術情報の供与 2004年3月29日より5年間。
2009年4月から1年間契約を延長
制御弁式(シール)鉛蓄電池 2005年6月22日から5年間
パナソニック・ストレージ・バッテリー 日本 鉛蓄電池に関する技術ライセンス契約 2004年7月1日から10年間

設備投資

2009年3月期は、成長製品の設備拡充及び合理化などを目的として、3,908百万円の設備投資(無形固定資産を含む)を実施。
・電池・電気機器製品においては、自動車用鉛蓄電池の合理化や産業用リチウムイオン電池の研究開発などに1,866百万円の設備投資を実施。
・合成樹脂製品においては、自動車用戦略樹脂部品の増産などに2,007百万円の設備投資を実施。