サンデン (株) 2015年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2015年 3月期 |
2014年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 306,984 | 274,786 | 11.7 | - |
営業利益 | 9,407 | 4,858 | 93.6 | - |
経常利益 | 10,314 | 4,976 | 107.3 | - |
当期純利益 | 5,580 | 5,843 | (4.5) | - |
自動車機器部門 | ||||
売上高 | 200,222 | 182,207 | 9.9 | <増収> -中国・アジアにおける車両販売増 -環境技術を活かした新規商権獲得 |
営業利益 | 5,602 | 3,762 | 48.9 | <増益> -環境技術開発投資を積極的に実施 -海外生産拠点の整備を推進 -部品の内製化、グローバル部品調達構造改革を推進 -生産性改善効果 -為替の影響 |
フランスに営業所を開設し、環境事業加速
-2014年7月1日、欧州における環境対応事業を拡大させるため、100%出資の英国子会社Sanden International (Europe) Ltd.の新たな拠点として、Sanden Environmental Solutions (SES) をフランスのレンヌに開設し、営業を開始した。自然系冷媒 (CO2) を用いたデバイスをはじめ、モジュール・システム商品およびサービスを提供し、中期的には年間売上高2億ユーロを計画。日本・欧州の2拠点を軸としたグローバル展開を加速させる。 (2014年9月25日付プレスリリースより)
自動車用コンプレッサー販売台数
2016年3月期 (予測) |
前年比伸び率 | 2015年3月期 (実績) |
前年比伸び率 | 2014年3月期 (実績) |
|
販売台数 (千台) | 16,700 | 4.4% | 16,000 | 2.6% | 15,600 |
地域別伸び率 | |||||
-欧州 | - | 0% | - | -8% | - |
-アジア | - | +12% | - | +14% | - |
-日本 | - | -12% | - | -5% | - |
-米州 | - | 0% | - | +2% | - |
2016年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2016年3月期 (予測) |
2015年3月期 (実績) |
増減 (%) | |
売上高 | 310,000 | 306,984 | 1.0 |
-自動車機器 | 206,000 | 200,222 | 2.9 |
営業利益 | 10,000 | 9,407 | 6.3 |
経常利益 | 11,000 | 10,314 | 6.7 |
当期純利益 | 7,000 | 5,580 | 25.4 |
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 6,742 | 7,095 | 6,890 |
-自動車機器事業 | 4,488 | 4,908 | 4,555 |
研究開発拠点
-日本、米国、欧州 (ドイツ、フランス)、中国の4極開発体制のもと、顧客ニーズに即応した新製品開発を推進。
<中国>
-中国でのカーエアコン用室内ユニット (HVAC) の開発拠点の新設を検討する。中国やアジアを中心にHVACの受注が好調に推移しているため、車両への適合開発を行う体制を強化して拡販につなげる。同社の自動車機器事業の売り上げは約3分の1がHVACで、残りをコンプレッサーが占めている。高収益なHVACの受注を増やして事業拡大を図る。 (2014年12月13日付日刊自動車新聞より)
研究開発活動
自動車機器事業
-プラグインハイブリッド車や電気自動車など車両の変化に対応したコンプレッサーならびにカーエアコンシステムの開発。
-環境対応のための次世代商品の開発や省エネ対応を自動車機器事業の最大の課題とし、小型・軽量・高効率コンプレッサー、電動コンプレッサー、自動車用小型・軽量のHVACシステム等、省動力・低燃費等、環境負荷低減のための開発を実施。
製品開発
二酸化炭素 (CO2) を使用するHVAC
-冷媒に二酸化炭素 (CO2) を使用するカーエアコン用室内ユニット (HVAC) を開発する。ドイツの自動車メーカーが2017年以降に欧州市場向けに投入するモデルでカーエアコンの冷媒をCO2とする方針に対応するため、同年をめどに製品化する。飲料品の自動販売機などでCO2冷媒の製品を開発した経験を生かし、事業拡大につなげる。CO2冷媒は地球温暖化係数 (GWP) が「1」と低い上に冷暖房能力も向上する。しかし、高圧での圧縮が必要で、コンプレッサーなど従来のカーエアコンの構成部品が使用できず、新規開発が必要になる。欧州ではGWP「150」以上の冷媒の新型車種への使用が規制されており、17年以降はすべての新車で使用が禁止される。カーエアコン用の新冷媒は、米ハネウェルと米デュポンが開発したGWP「4~6」のHFO1234yfが有力だが、ドイツではダイムラーが同冷媒は発火する恐れがあるとして採用しない方針を示している。フォルクスワーゲンとBMWもこれに追随し、同国の大手3社が不燃性のCO2冷媒を採用する方向だ。 (2014年5月15日付日刊自動車新聞より)
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 13,300 | 16,600 | 15,500 |
自動車機器事業 | 9,800 | 13,600 | 11,100 |
-日本 | 3,200 | 3,400 | 2,800 |
-欧州 | 4,000 | 4,300 | 4,200 |
-北米 | 500 | 2,500 | 1,200 |
-アジア | 2,000 | 3,200 | 2,700 |
-2015年3月期、自動車機器事業での投資は、主に現地生産化・内製化等を目的に実施された。
設備の新設
-2016年3月期は、主に生産体制強化および現調化・内製化等を目的とした設備投資を中心として総額12,000百万円の設備投資を予定。このうち自動車機器事業では総額10,000百万円。地域別内訳として、
- 日本: 4,000百万円
- 欧州: 3,000百万円
- 北米: 500百万円
- アジア: 2,500百万円