アスモ (株) 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 273,210 258,951 5.5

-円高に伴う為替差損や東日本大震災による影響があるものの、新興国や米国を中心とした自動車市場の回復や日本での車両生産の増加により増収。

営業利益 4,430 1,731 155.9 -原価改善活動や管理・間接業務の効率化などの改善効果、売上増加に伴う操業度差益などにより増益。
経常利益 3,640 1,737 109.6 -
純利益 1,466 (24,658) - -

地域別業績要因
<日本>
-売上高は、為替差損の影響があるものの、国内車両生産の増加や海外向け輸出部品の増加などにより、前年に比べ2.9%増の221,756百万円。
-営業利益は、原価改善活動や管理・間接業務の効率化などの改善効果により、増益。

<米国>
-売上高は、北米及び日系メーカの車両生産の増加により前年に比べ3.6%増の44,781百万円。
-営業利益は、売り上げ増加に伴う操業度差益などにより、増益。

<アセアン>
-売上高は、日系車両生産の増加や北米向け輸出品の増加により前年に比べ24.0%増の27,253百万円。
-営業利益は、ドル安による為替差損や経費増加などにより、減益。

<中国>
-売上高は、日系車両生産の増加により前年に比べ17.5%増の20,169百万円。
-営業利益は、売価変動や経費増加により減益。

合弁事業

-同社は2011年2月、電装(中国)投資有限公司(DICH)との合弁で中国に新生産拠点を設立する。新会社「阿斯莫(杭州蕭山)微電機有限公司」は浙江省杭州市に本拠を置く。2012年8月より、自動車用小型モータおよび関連部品を生産する計画。資本金は18.1百万米ドル(14.4億円)で、アスモが90%、DICHが10%出資する。新会社は2016年に売上高83億円、従業員660名を計画している。なお、この合弁会社への総投資額は221百万元(27.8億円)。(2011年1月19日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 11,624
10,308 13,424

研究開発活動

-将来に向けた開発で、車両の新システムに対応するブラシレスモータやモータ駆動制御技術の開発や小型軽量・高効率・省資源をさらに追求したモータ技術開発を推進。

製品開発

環境分野で以下の製品を量産化
-高効率・高出力化したブラシレス電動ファンモータ
-操舵感を向上させるため高出力化したブラシ付き電動パワーステアリング用モータ
-搭載性を向上させるため小型軽量化したブラシレス電動パワーステアリング用モータ

安全分野で以下の製品を量産化
-小型・軽量化したワイパノモータ及び構成部品数を削減し軽量化したワイパブレード
-フロントガラスの払拭範囲を拡大するため反転位置の制御機能を追加し、スマート化したワイパモータ

技術受入契約

(2011年3月31日現在)

相手方の名称 国名 契約品目 契約内容 契約期間
キヤノン(株) 日本 超音波モーター 特許実施権の許与
技術情報の提供
1998年1月1日 - 2017年12月31日

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 9,779
6,648 18,785

-次期型切替、生産能力増強、製品の品質・信頼性向上のために投資。

設備の新設

(2011年3月31日現在)

会社名 設備の内容 投資予定総額(百万円)
本社工場
(静岡県湖西市)
小型モータ生産設備 11,000