Tomkins 2007年度の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ポンド) 2007年度 2006年度 増減率(%) 要因
連結
売上高 2,941.9 3,133.8 (6.1) -
営業利益 264.7 295.8 (10.5)
工業及び自動車(I&A)部門  
売上高 2,155.5 2,172.8 (0.8)

(1)

営業利益 238.2 240.7 (2.5)

(1)
パワートランスミッション事業部
-前年度に続き、産業用機械向け市場、並びに自動車OE市場および補修用部品市場向けのほとんどで売上が堅調に推移したものの、 北米の自動車OE市場における低迷によって相殺。
2007年、インド Chennai にパワートランスミッションの生産拠点を新設。この拠点では現地の顧客向けに産業用機械並びに自動車用ベルトおよびテンショナーを供給する。 2007年度、Audi、日産、現代、奇瑞(Chery)など自動車OEからの受注により、186百万ドルの売上を記録。 このうち北米以外からの売上が70%を占める。
StackpoleとGatesとの統合によってStackpoleが黒字に回復したことで、2007年度は順調に推移。

フルイドパワー事業部
-北米の事業が米国の住宅建設の継続的な低迷によるマイナス影響を受けたにもかかわらず、ほとんどの地理的市場で好調な業績を記録。 農業、石油・ガス、鉱業向けエンドマーケットの多数において売上が好調に推移したことが要因。
生産機能を英国St. Neotsの拠点からチェコ共和国Karvinaに移転させる計画は2008年初めに完了する見込み。これにより、同部門の業績は改善され、欧州における競争力が強化される。
高い伸びを示すインドの油圧機器市場を支援することを目的として、インドChandigarhにある生産拠点の生産能力を増強。また、アジアでの事業拡大を図るため、中国に生産拠点を設立した。

フルイドシステム事業部
-Schrader Electronics におけるRTPMSの立ち上げが成功したことにより、堅調に推移。 同事業部では、Mahindra & Mahindra、三菱、GMからスナップインRTPMSの供給契約を受注。 また、ドイツのOEMから燃料レベル感知プログラムの受注も獲得。 アフターマーケット市場向けのRTPMS後付けキットの販売が2007年度第2四半期から開始され、それ以降の売上は好調に推移した。
第4四半期には、Schrader ElectronicsはSwindon Silicon Systemsを6百万ポンドで買収。これにより、製品ラインの新規業界用途への拡大を目的とした、ASIC 技術に基づく製品開発能力 を促進。

その他工業及び自動車部品事業部
-その他I&A事業部には、Dexter Axle、Plews、Idealの各事業が含まれる。2006年度に買収されて同グループの一部となったGates FleximakおよびGates Winhereのウォーターポンプ事業は今年度大幅に寄与し、Gatesプラットフォームの新市場への拡大に成功したことを証明した。
Dexter Axle事業は、プレハブ住宅およびRV車両市場の低迷の影響を受けた。Idealクランプ事業は、欧州および中国において小さいながらも、市場基盤の拡大を続けている。


企業買収
-Schrader ElectronicsはSwindon Silicon Systemsを買収し、新用途向けの新製品開発のための技術基盤を獲得。 Gates Winhereは、煙台(中国)に新工場を合弁企業として建設し、生産能力の増強を図る。
この合弁企業設立により、Winhereの製造および操業上のノウハウとGatesのマーケティングおよび販売ネットワーク能力を結集する。 今後I&Aは、東欧やアジアなどの急速な発展を遂げている地域の工業用地に特化し て買収を進める。


受注
-2007年10月、子会社Schrader Electronicsは、インド最大の自動車メーカーであるMahindra & Mahindraから、リモートタイヤ空気圧監視システム("RTPMS")の供給契約を受注した。

-2007年10月、子会社Stackpoleは、Chryslerから可変式べーン(variable vane)オイルポンプの供給契約を受注した。Stackpoleは、Chryslerが開発した燃費効率に優れる新型V-6「フェニックス」エンジン向けに可変式べーンオイルポンプを供給する。

-2007年10月、子会社Schrader Electronicsは、三菱自動車からタイヤ空気圧監視システム(TPMS)の供給契約を受注した。契約によると、Schrader Electronicsは、三菱自動車のNormal工場(イリノイ州)で生産される北米仕様モデル向けに、新型"スナップ・イン"タイヤ空気圧監視システムを供給する。供給契約期間は2008年4月から2011年。

-2007年1月、子会社Schrader Electronicsは、欧州ならびに北米で広く認知されている世界最大級のカーメーカーからタイヤ空気圧モニターシステム部品(TPMS)の新規大口受注を獲得した。この度の受注はSchrader社が新開発したスナップ・イン・バルブタイプのセンサー、および無線自動探知システムを含むもので、受注先メーカーの2009年式車から2011年式車の全車種に搭載される。


地域拡大
-I&Aは、2ケタ台の成長を示す東欧市場の拡大する需要に対応するため、モスクワに営業所を開設。

-インド、中東、南アフリカにおける活動では、現地でのプレゼンス強化と、成長を支援する要員育成に引き続き注力。
昨年度は、インド・Chennaiにパワートランスミッション事業部の生産拠点を開設し、インド・Chandigarhにあるホース生産拠点の生産能力を増強した。
中国・蘇州では、クランプ生産拠点の設備投資を行い、生産能力増強を図った。

-このほか、ドイツ Aachen、バージニア州 Glade Springs、テネシー州Springfieldの拠点でも設備投資を実施。


事業売却
-2007年7月、Tricoのワイパー事業を、Kohlberg & Company L.L.Cの関連会社に売却したと発表した。Tricoは、米ミシガン州のローチェスター・ヒルに本社をおき、自動車OEMおよびアフターマーケット向けにワイパーシステムを供給している。

開発動向

研究開発費

(単位:ポンド) 2007年 2006年 2005年

合計

4,940万 4,680万 4,670万


製品開発
-Schrader Electronicsは、燃料レベルや燃料の種類を検知する新しい燃料感知技術を開発し、ドイツの大手OEMと供給契約を締結した。 代替燃料の使用が増加するにつれて、需要が増すと思われる。

-フルイドパワー事業部では、ホースコネクターインターフェイス技術を駆使した製品の開発を継続。この技術により、新しい Xtreme(TM) ヒートホースなどの製品の安全性・信頼性が向上し、さらに新しいXtreme(TM) ヒートホースなどの中核製品の拡充を図ることができる。 インドに生産拠点を新設し、現地市場にホースやテンショナー製品を供給する。