J. Eberspaecher 2006年度の動向
ハイライト
業績
(単位:百万ユーロ) | 2006年度 | 2005年度 | 増減率 (%) |
要因 |
売上高 | 2,023.3 |
1,638.6 | 23.5% | 下記要因(1)参照 |
税引前利益 | 29.7 | 15.0 | 98.0% | |
部門別売上 | ||||
エキゾーストテクノロジー部門 | 1,695.5 | 1,337 | 26.8% | 下記要因(2)参照 |
車両用ヒーター部門 | 327.8 | 286 | 14.6% | 下記要因(3)参照 |
要因
(1)売上高は、前年比23.5%増加の2,023.3百万ユーロ。エキゾースト部門の米国子会社Eberspaecher North America Inc.で大きな損失が出たが、税引前利益は前年と比し約2倍の29.7百万ユーロ。 ドイツ国内子会社は引き続き安定して成長。
(2)エキゾーストテクノロジー部門の売上は、前年比27%増加の1,695.5百万ユーロ。ドイツ、南アフリカ並びに米国の業績が売上増加に寄与。これは、生産及び販売量の増加と受託事業の増加による。
エキゾースト事業は、依然として被覆モノリスや競合企業の部品の組立などに代表される受託事業を行っている。ここでは部品の価格はメーカーとサプライヤーの直接交渉で決定され、同車はこの部品の販売には関与しない。。この事業は、部門売上の52%を占める。
受託事業を除く純売上高は、前年対比9%の増加。DPFの売上が伸びたことで、純売上高と比較して、総売上高が大きく伸張。DPFのモノリスは、システム全体の価格からみると比較的高額であり同社の受託事業の代表的なもの。
ユーティリティ車両向けでも、売上が伸張。これは、好調な市場環境と、EURO-4排気ガス再処理システムの増産並びに、先行販売に起因している。ユーティリティ車両向けの事業は、同部門の中で約5%を占める。
(3)
売上げは全分野で好調で前年比15%増加の327.8百万ユーロ。
特に、国内、国外での小売りが増加、並びに、ユーティリティ車両向けが伸張。
ユーティリティ車両向けでは、2006年度も欧州、北米での安定した市場環境の恩恵を受けた。
自動車向けでは、アジアの大手メーカーと良好な関係をさらに増強。
2007年度の見通し
受注バランスからみると、,2007年度は,海外事業を中心に緩やかに売上げが伸張すると予測。またエキゾーストテクノロジー部門のDPF需要の高まりも、売上げ増加に寄与すると見込んでいる。
2007年の重点課題は、ロジスティクスの効率化とターゲット志向、及びプロセス志向の本社と子会社との連携。
特にエキゾースト部品の子会社Eberspaecher North America Inc.の収益性向上は急務。
開発動向
(単位:百万ユーロ) | 2006年度 | 2005年度 | 2004年度 | 2003年度 | 2002年度 |
研究開発費用 | 63.5 | 66.4 | 65.7 | 61.4 | 64.9 |
売上に占める割合(%) | 3.1% | 4.1% | 4.5% | - | - |
R&D組織
R&Dセンター: Esslingen及びDetroit
R&Dオフィス: フランス、イタリア、英国、ブラジル
新製品開発
欧州及び米国における商用車の排出削減
EURO4及びEURO5の排気規制対応で商用車の窒素酸化物を削減するため、小型のマフラーハウジング内に組込SCR触媒コンバーターシステムを開発。
このシステムは、ディーゼル排気ガスに尿素水溶液を混合された後(例えば、”AdBlue”などの添加剤)、いくつかの連続した触媒モジュールを通過するというもの。(触媒モジュールはエンジンの馬力や車両の大きさで異なる。)
将来のEURO6規制では、Noxと微粒子を同時に削減する後処理が要求される。これに対応し、同社はSCR触媒コンバーターと微粒塵フィルターをマフラーに組み込んだ”Onebox system"を開発。
商用車向けの新型ハイドロニックM 補助ヒーター
商用車向けの補助ヒーターハイドロニックMを新たに開発。最大出力は10kW、12kWに加え初めてPME(パーム油メチルエステル)/バイオディーゼル)向8kWも追加。
この新燃焼室技術はPME能力に加え、寿命は6000時間と倍増。中型及び大型トラック、建機、特殊車両、機械操作キャブ、並びに中型バス向けに開発。
生産準備中の製品
ActiveSilence システム:吸音がベースであるが、騒音の低減だけでなく、マフラーシステムのサウンドデザインも可能。
燃焼プロセッサー:エンジンとは無関係にアクティブな排気最終処理を可能にするもので、目標とする熱負荷投入により触媒コンバーターのライトオフとフィルターの再生を行う。
設備投資
(単位:百万ユーロ) | 2006年度 | 2005年度 | 2004年度 | 2003年度 | 2002年度 |
設備投資 | 58.5 | 61.3 | 60.5 | 52 | 68 |
減価償却費 | 41.5 | 39.7 | 38.0 | 38 | 40 |