Brose Fahrzeugteile GmbH & Co. KG 2014年12月期の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
2014年
12月期
2013年
12月期
増減率
(%)
要因
売上高 5,169 4,671 10.7 1)


要因
1) 売上高
-2014年12月期の売上高は、前年比10.7%増の5,169百万ユーロ。西欧、北米および中国における力強い成長が寄与。

事業提携

-吉利汽車 (Geely) より長期戦略的パートナーに指名され、提携に関して枠組み合意したと発表。両社は、Cセグメントカー向けのモジュラー型車両アーキテクチャ「CMAプラットフォーム」に関して提携する計画。このプラットフォームは、吉利汽車とVolvoが欧州および中国で販売を予定しているもの。なお、Broseは2010年より吉利汽車の「FE」向けに、ウィンドレギュレーターおよび対応する電子部品を納入している。(2014年1月22日付プレスリリースより)

受注

-万都 (韓国) との合弁会社Mando-Brose Corporationは、現代自動車のインド工場で生産される小型乗用車「i20」向けステアリングモーターの量産を開始。(2014年6月9日付プレスリリースより)

受賞

-チェコのOstrava工場、ドイツのWurzburg工場、スペインのSanta Margarida工場、メキシコのQueretaro-Benito Juarez工場が、GMより「Supplier Quality Excellence Award」を受賞したと発表。Broseのチェコ工場では、OpelのドイツBochum拠点およびポーランドGliwice拠点向けにリフトゲートラッチを生産。ドイツ工場は、アルゼンチンとブラジルのGM拠点にHVACブロア部品を納入している。スペイン工場では、過去2年間、これらのGM拠点向けにウィンドレギュレーターを生産している。カナダのOshawa、米国のミシガン州Lansing、カンザス州Fairfaxなど、GMの北米拠点向けのウィンドレギュレーターは、Broseのメキシコ工場で生産されている。(2014年10月23日付プレスリリースより)

-チェコのOstrava工場がFordより「Q1 Award」を受賞。同拠点では、「B-Max」および「Transit」向けにクロージャーシステムを生産している。さらに同拠点のシートシステム工場は、Volvoより「Quality through Excellence Award」を受賞した。この賞は、スウェーデンのGothenburg工場とドイツのHallstadt工場にも授与された。(2014年2月25日付プレスリリースより)

-東風汽車の合弁会社との上海博澤電機 [Shanghai Brose Electric Motors] がVolkswagen Automatic Transmission Dalian (VW ATD) より、「Excellent Supplier Award of Quality 2013」を受賞。上海博澤電機は、2013年に100万ユニットのドライブトレインアクチュエーターをVW ATDに納入した。また、Broseの長春 (Changchun) 工場は、一汽VWの合弁会社より「Excellent Quality Award」を受賞。さらに、上海博澤汽車部件 [Shanghai Brose Automotive] は、GMより「Supplier Quality Excellence Award」を受賞した。(2014年2月25日付プレスリリースより)

-米国ミシガン州のNew Boston拠点におけるスピンドル生産のスムーズな立ち上げが評価され、日産より表彰されたと発表。同拠点は、2013年7月に日産工場向けの量産を開始した。(2014年2月25日付プレスリリースより)

研究開発体制

-2014年12月期、売上高の8%相当の金額が製品開発および生産技術に投じられた。

-2,500名のエンジニアおよび技術者が、製品・生産工程の開発に従事している。

研究開発拠点

-1百万ユーロを投じてドイツのWurzburgに、電磁両立性 (EMC:Electromagnetic Compatibility) のテストセンターを新設。同センターの面積は120平方メートルで、その中心となるのは金属遮蔽した無響室。さらに、静電気放電の試験台、クーリングファンモジュールやドア制御ユニットなど電子機器のインパルス計測が可能な実験室も備える。同センターでは、ドアシステム・シートシステム・ドライブ部門で扱う製品のEMC試験を行い、毎日、最大100個の製品に関して試験が可能になるという。(2014年5月21日付プレスリリースより)

製品開発

樹脂製ハンズフリーパワーリフトゲート
-日立化成と、非接触式の開閉機能などを備えた「高機能システム搭載樹脂バックドア」を共同開発。日立化成は、自動車部品の軽量化を背景に日産自動車の「X-Trail」向けなどに樹脂製のバックドアモジュールを供給しているが、このバックドアに感応式センサーを取り付けた。荷物で両手がふさがっている場合などに、足の動きで合図を送ることでドアを自動開閉できる。同時に周辺の障害物を読み取り、スライドドアで問題となっている手足の挟み込みなどの事故を防止する。樹脂製のドアはセンサーの障壁となる金属素材を含まないため、高い感度を実現できるのが強み。また、従来のドアよりも30%軽いことで、モーターの作動環境や安全性など、あらゆる面でメリットが多いとしている。(2014年3月20日付日刊自動車新聞より)

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 239 264 258


-2015年、東欧とブラジルに新工場を建設予定。また、英国Coventeryおよび中国の長春拠点の生産能力拡大を計画している。

国内投資

-ドイツのBremenに新工場を開設。工場面積は4,500平方メートルで、従業員60名を雇用。Daimler 「Mercedes-Benz C-Class」向けにドアシステムを生産する。これらの部品は、近隣のMercedes-Benz工場へ納入される。日産能力は600台分で、2015年までに1,050台分まで生産能力を増強する計画。同工場では、Daimlerのさまざまなモデル向けにラッチモジュールの生産も行う。従業員数は2016年までに75名となる見込み。(2014年5月12日付プレスリリースより)

海外投資

<イタリア>
-Melfiにイタリア初の生産工場を開設。Fiatからドアシステムを初受注したことに伴い、生産能力を拡大する。新拠点の面積は面積4,400平方メートル。Chrysler 「Jeep Renegade」およびFiat 「500X」向けに、毎日約400台分のドアシステムを生産する。第1フェーズでは従業員約70名を雇用。投資額は4.3百万ユーロ超となる。(2014年11月18日付プレスリリースより)

<米国>
-米国ミシガン州のNew Bostonに新工場を開設。同社にとってミシガン州で3番目、北米では8番目の拠点となる。ChryslerおよびFordからドアシステム、シートアジャスター、リフトゲートドライブなどを新たに受注したことから同工場の建設を決めた。投資額は約62百万ドルで、第1段階では従業員450名を新たに雇用している。2020年までにさらに100百万ドルを投じ、400名を増員する計画。(2014年10月16日付プレスリリースより)

<南アフリカ>
-南アフリカのEast Londonにおいて、パートナーであるGulmini Family Trustと設立した新工場が稼働を開始したと発表この合弁会社「RG Brose」は、JIS (Just-In-Sequence) 生産により、「Mercedes-Benz C-Class」向けのドアシステムを生産するほか、Daimlerのグローバルプラットフォーム向けに軽量シートストラクチャーを納入する。2014年末までに従業員約130名を雇用する計画。投資額は約90万ランド (6百万ユーロ)。 Mercedes-Benz South Africaの最終組み立てライン向けには、1日あたり1,600ユニットのドアシステムを納入する。(2014年2月7日付プレスリリースより)