FAWER Automotive Parts Limited Company[富奥汽車零部件股份有限公司] 2023年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2023年12月期 | 2022年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 15,842.63 | 12,570.52 | 26.03% | ‐ブレーキおよびトランスミッションシステムの生産および売上高が、主にトランスミッションシャフト部門の顧客である一汽解放の生産増加により、それぞれ前年同期比48.09%および40.43%増加した。 |
営業利益 | 701.98 | 447.22 | 56.97% | |
税引前利益 | 717.76 | 457.62 | 56.85% | |
純利益 | 734.00 | 468.47 | 56.68% |
2023年経営状況
-2023年は、既存市場において、同社の製品は紅旗、一汽解放、Bestune、一汽VW、一汽トヨタなどの主要顧客で高い市場シェアを占めた。
-新エネルギー市場の開拓において、2023年に同社の新エネルギー関連受注が60%を超え、BYD、Wenjie、NIO、CATLなどの市場から受注を獲得した。
-中国国外市場開拓に関しては、富奥のアメリカ法人およびヨーロッパ事務所に加え、国外で設立・買収した富奥のメキシコ法人やドイツのファスナー企業を拠点にロシア、ヨーロッパ、アメリカ、東南アジアなどの国際市場を拡大し、社会基盤、補用品、海外ビジネスのバランスの取れた発展を実現した。
-商用車分野では、Scaniaや中国国内新エネルギーブランドDeepWayなどのなどの顧客から受注を獲得。済南重汽、東風商用車、陜汽などの既存顧客が市場規模を継続的に拡大している。
-ロシア市場での収益規模は大幅に増加し、同社の国際化プロセスに重要な役割を果たした。
受注
-2023年の受注は下記の通り。
納入先 | 製品 |
BYD | ウォーターポンプ |
Seres | 電子制御ショックアブソーバー(CDC) |
NIO | 自動車シャーシ溶接アセンブリ |
Zeekr | エアコン |
Chery | ステアリングギア |
Scania | トランスミッションシャフト |
Yutong | 板バネ |
URAL | トランスミッションシャフト |
研究開発施設
-同社は全国に14の研究開発拠点を保有。そのうち10が省クラス技術研究所、9つが中国科学院認定実験室。長春、遼源、吉林、遼陽、大連、上海、蘇州、武漢に研究開発拠点を設立。上海に「富奥智研 (上海) 汽車科技有限公司」を設立。電子制御とソフトウェア開発に注力し、電動シャシー、ヒートポンプ空調・制御システム、電動駆動システム、電動ポンプなどの中核部品の電動化転換開発の基礎を構築した。
-2023年、同社は中国自動車研究所自動車検査センター(天津)有限公司および長春自動車検査センター有限公司と戦略的協力協定を締結し、長春汽車検査院と「自動車部品試験共同実験室」を設立した。
研究開発費用 |
(単位:百万元) |
2023年12月期 | 2022年12月期 | 2021年12月期 | |
研究開発費用 | 570.76 | 443.33 | 380.02 |
売上高に占める割合(%) | 3.60 | 3.53 | 2.96 |
-2023年末現在、研究開発人員は1,157名で、全体の14.50%を占める。
研究開発動向
-「軽量化」の分野では、同社が独自に開発・投資した低圧鋳造アルミニウム合金シャーシの軽量化プロジェクトが2023年に量産化。ポンプ事業部門はブランクの熱加工分野で軽量化レイアウトを実施し、富奥東臻精精鋳造有限公司を設立し量産化を達成した。
-「電動化」の分野では、同社はサーマル統合モジュール製品を独自に開発し、新たなサーマル統合モジュール会社の設立に投資しており、2024年末までに量産を達成する予定。また、同社のサスペンションシステム製品シリーズは、ショックアブソーバープラットフォームの独自開発により、従来のショックアブソーバーから電子制御式ショックアブソーバー(CDC)への技術アップグレードおよび量産化を実現した。さらに、エアスプリング製品も試作能力を備えている。一汽光洋有限公司は、富奥上海智研公司との共同開発により、電動ステアリング全製品ラインの転換とアップグレードを実現した。
-「スマート化・コネクテッド化」分野では、子会社富賽汽車電子有限公司はスマートコックピット、スマートドライビング、コネクテッドサービスの3つの主要分野を中心に事業を展開しており、主にディスプレイスクリーン、カメラなどの製品を生産している。
特許
-2023年、特許173件を申請、そのうち発明特許79件を保有。(2023年アニュアルレポートより)