分析レポート CVT (日本・欧米市場編)
主要サプライヤーの事業動向
2017/09/22
関連企業
ジヤトコ | アイシン・エィ・ダブリュ |
Ⅰ. はじめに
エンジンを主とした動力源の出力軸より希望する出力、つまり運転状況に適した回転速度・トルク・回転方向を得るためのユニット部品が変速機=トランスミッションであり、動力源とともに走行性能・燃費やドライブフィーリングなどモデルの商品性を左右する重要な製品である。そのため、エンジンや動力モーターと同様に自動車メーカーがイニシアティブをとるために内製されるものが多く、トランスミッションユニットを供給できるサプライヤーは一部の大手に限られている。よって、可能な限り自動車メーカー内製とサプライヤー製とを区分し、また搭載されるエンジンやモデルとの関係を踏まえて述べていく。
本稿で扱う範囲は、オートマチックトランスミッションのうち以下の連続可変型変速機(以下、CVTと称す)である。
- 動力伝達ベルトやチェーンを用いた摩擦式無段階変速機 (以下、機械式CVTと称す、ステップ機構付を含む)
- 動力分割機構を介して内蔵モーター・ジェネレーターによる無段階変速を行うハイブリッド車変速機 (以下、電気式CVTまたはハイブリッドトランスミッションと称す。電気式CVTは、ベルトとプーリーを用いた機械式CVTとは全く構造が異なるが、機能的に分類し無段階変速に含める)
以下のオートマチックトランスミッションは本稿の対象外とする。
- トルクコンバーターと遊星歯車を用いた有段式オートマチックトランスミッション(以下ATと称す、MTモード付ATを含む) 分析レポートAT編をみる
- ハイブリッド車変速機のうち有段式AT機構にモーターとクラッチを組み込んだ構造のもの (日産FRハイブリッド車、欧州を中心としたZF社製変速機を搭載するモデル、トヨタのマルチステージハイブリッドシステム) 分析レポートAT編をみる
- MT機構に準ずるDCT(デユアルクラッチ・トランスミッション)やAMT
特にことわりが無い限り、以降本稿で扱うオートマチックトランスミッションという言葉はAT、機械式CVT、電気式CVTまたはハイブリッドトランスミッションを指すものとする。
Ⅱ. 概要
近年、CVTを含むオートマチックトランスミッションが増加していると云われているが、依然グローバル市場ではマニュアルトランスミッションが半数近くを占めており、本稿で扱う市場のオートマチックトランスミッションは以下のような特徴が見られる。
日本と米国ではオートマチックトランスミッションが圧倒的であり、両市場とも約90%がオートマチックトランスミッションである。欧州ではDCTが伸びてきているものの依然MTが主導的である。FF車では約3/4が、FR車では約1/2がMTという市場である。
機械式CVTに限ってみてみると殆どが日系自動車メーカーであり、日本市場が中心である。CVTの世界シェアは日系のジヤトコが約49%でトップ。自動車メーカー各社による内製を除くと、CVT市場はジヤトコと同じく日系のアイシン・エィ・ダブリュ(以下アイシンAWと称す)の2社が独占している。つまり本稿は日欧米市場編として扱っているが、実態はほぼ日系自動車メーカーと日本市場が主役という特徴がある部品である。
電気式CVTはハイブリッド車用の動力・変速機構としてトヨタのTHS-II (Toyota Hybrid System)、ホンダのi-MMD (Intelligent Multi-Mode Drive)の日系勢が主導してきたが、2017年春にChryslerが”Pacifica Hybrid”を販売開始したことで米系3社すべてが電気式CVTをリリースしたことになる。
- 日本メーカー・市場: オートマチックトランスミッションは90%程度である。1980年代半ばまではマニュアルトランスミッションとオートマチックトランスミッションの比率はほぼ半々であったが、年々オートマチックトランスミッションの比率が上昇し2000年以降は現在のような比率となっている。
- 前述のように、オートマチックトランスミッションのうちCVTが普及していることが日本市場および日系メーカーの特徴である。これは大きく分けて2つの要因がある。
- 一つめはモード燃費への寄与や都市部での頻繁なストップ&ゴーによる変速ショックの繰り返しを低減したいことによる「機械式CVT」の普及である。
- もう一つはトヨタのハイブリッドモデルやホンダの一部のハイブリッドモデルにみられる、駆動用モーターを無段階変速機として機能させる「電気式CVT」の普及である。
- 1997年に初代トヨタPrius(NHW10/11型)が世界初の量産ハイブリッド乗用車として登場して以来、トヨタのハイブリッド駆動ユニットTHSは減速ギアー付きのTHS-IIへと進化を続けながら多くのモデルへ搭載が拡大し、「ハイブリッド王国トヨタ」イコール「電気式CVTの普及」へとつながってきたことである。
- メーカー内製だけでなく、ATと同様に日系ATサプライヤーであるジヤトコとアイシンAWの2社ともCVTも生産しており、現在は日本国内のみならず世界レベルでもCVTサプライヤーはこの2社で独占している。
- CVTのうち摩擦式CVTは、マツダを除く各メーカーが軽自動車を含むおおよそ2.5L以下のFF/4WD(FFベース)に多く設定している。なかでも日産車に搭載される全CVTを生産するジヤトコは3.5Lクラスのエンジンまで対応するCVTを生産し、日産のV6-3.5Lエンジン搭載のFF/4WDモデルに採用されている。ジヤトコは世界最大のCVTサプライヤーとなっている。
- 電気式CVT/ハイブリッドトランスミッションはCVTとともに日本メーカー・日本市場で毎年増加している市場を特徴づけるユニットである。特にハイブリッド市場シェアトップ(日本・グローバルとも)のトヨタでは、FF/FR/4WDとも多くのモデルに内製およびアイシンAWの電気式CVT (THS-Ⅱ: Toyota Hybrid System)を搭載し、電気式CVTではトップサプライヤーである。
- 米国メーカー・市場: オートマチックトランスミッションは日本市場と同傾向であり90%超である。
- 日本市場と同様にオートマチックトランスミッション主体の市場であり、既に1960年代からこの傾向となっている。
- 日本メーカー・市場とは異なり、北米市場は大型車が多い市場のため、CVTよりもトルクコンバーターを用いた多段式ATが主流である。
- 米国メーカーのCVTの採用は、ハイブリッドトランスミッションを除くと、GMの小型車Spark(北米生産を行っているがGM韓国がオリジナル)など、極一部の小型車のみである。しかし、GMが2019年の量産開始を目標に小型車用3/4気筒ガソリンエンジン用にCVTの開発をおこなっている情報もあり、今後の米国市場が注目される。
- GM、FordのHV、PHVには、それぞれ自社製のハイブリッドトランスミッション(電気式CVT)を搭載されている。
- 欧州メーカー・市場: オートマチックトランスミッションは10%程度である。
- 米国・日本市場と正反対の市場が特徴である。
- 縦置きトランスミシッションを含むD~Eセグメント以上のモデルはオートマチックトランスミッションの比率が増加してきている。かつてはAudiやDaimlerがCVT内製を行っていたが、モデルチェンジを機に順次CVTから多段式ATへ移行しており、今後もCVTはマイナーな立場であると思われる。
- 変速機の自動化では7速以下に代わり8~9速の多段式ATとVWなどにみられるDCTが主流となりつつある。
- 米国やASEAN/インドがAT/CVTが主流なのに対し、欧州や中国では今後もDCTが主流になると予想される。これは、DCTは、マニュアルトランスミッションの構造をベースとしており、MTの生産設備があれば容易にDCT化が実現できるためである。また、エンジンもMTとの組み合わせを前提とした特性を持たせており、DCTとマッチングを図ることも比較的容易であることも挙げられる。そのため、欧州車は、現在でも圧倒的にMTが主流なので、生産効率を考えれば、DCTが増加していくのが自然な流れであると予想できる。
- DCTは、湿式と乾式があるが、ハイパワー車ではエンジンの大トルクをトランスミッションが受け止める際に発生する熱を冷却するためにオイル回路を持たせた湿式DCTが採用されることが多いが、一方、小型車を中心に採用される乾式タイプは、その冷却回路が無い分、構造をシンプルにすることができ効率を向上できる。
Ⅲ. 主要CVTメーカーと納入先カーメーカー
サプライヤーは日本のジヤトコとアイシン・エィ・ダブリュの2社で独占している。ハイブリッドトランスミッションとしてはドイツのZF(Zahnradfabrik)もサプライヤーであるが、CVTは生産していない。
一方、自動車メーカの内製状況については、日系乗用車系ではホンダ、SUBARU、ダイハツは完成車のOEM供給モデルを除きすべて内製としていることに対し、三菱、日産、およびスズキは内製を行っていない。これは、ジヤトコ自体が日産のオートマチックトランスミッション工場であった旧日産吉原工場を母体に設立した経緯があり、また三菱は2002年に京都・水島・八木の各工場で生産していたATとCVTをすべてジヤトコへ生産統合したためである。欧米乗用車系では、米系ではFord、欧州では独Daimlerと独Audiが内製を行っているが、他社はアイシンAWやジヤトコから供給を受けている。
ジヤトコ株式会社
AT、CVT、ハイブリッドトランスミッションを生産するオートマチックトランスミッション専門サプライヤーである。2017年3月末でグローバル累計生産台数が多段階AT約6,500万台、CVT約3,500万台、合計1億台に達している。CVTでは世界トップシェアを持つ。メーカー内製を除くとCVTとATを合わせたオートマチックトランスミッションの世界シェアはアイシンAWに続く第二位である。2020年までに世界シェア15%・第一位を目標に掲げている。
- 2002年に旧日産自動車吉原工場のAT製造部門を母体にマツダおよびFordとの合弁で設立された経緯から日産向けが主流でありスズキ、三菱(2002年よりAT・CVT事業移管)へも納入を行っている。また、日産と関係するRenaultへCVTを、東風日産、Renault Samsung、Auto VAZの一部のモデルへATを納入している。しかし合弁設立当初の参加企業であったマツダ向けは日産・スズキからのOEMモデルを除いて現在は納入が行われていない。
- 軽自動車から3.5LクラスのFF普通乗用車まで、現在6種類のCVTをフルラインアップで揃えている。2009年には世界初の副変速機付ベルト式CVT(JF015E)をラインアップに加え、日産、三菱、スズキ、Chrysler、Renault/ルノー・サムスン、GM/GMコリアなどに供給している。
- CVT7 小型車FF車用 JF015E 日産Note、Juke、Marchなど、三菱Mirageなど、スズキSwiftなど
- CVT7 W/R 小型FF車用 JF020E 新開発副変速機付CVT
- CVT8 JF016E/JF017E 中・大型 (2.0~3.5L)FF車用CVT 日産Serena、X-Trail、NYタクシー、Teana
- CVT JF009E 小型FF車用 日産Wingroad
- CVT JF011E 中型FF車用 Renault Megane、三菱Outlander、デリカD:5、RVRなど
- CVT JF010E 大型FF車用 (3.5L) 日産Elgrand、Murano
- 2012年には1モーター/2クラッチを内蔵したFFハイブリッド車用CVT(JF018E)の生産を開始し、日産の北米モデル「Pathfinder」と「InfinitiQX60」のハイブリッドモデルから搭載が始まり、エクストレイルのハイブリッドモデルに搭載されている。
- 国内生産6拠点のうちCVTユニットの生産は4拠点、海外はメキシコ(JATCO Mexico, S.A. de C.V.)、中国(ジヤトコ(広州)自動変速機有限公司)、タイランド(JATCO (Thailand) Co., Ltd.)の3拠点体制である。同社は、2018年に売上高1兆円の達成を目指し、海外でのCVT供給体制の強化を行った。同社の海外拠点の動きは、次の通り。
- 中国: 2013年4月、中国での無断変速機(CVT)の累計生産台数が100万台を達成。現地生産会社のジヤトコ広州は、2009年に中型車用CVTの生産を開始し、2011年には小型車用副変速機付の「CVT7」の生産を始めた。2013年3月には「CVT8」の生産を開始し、東風日産の「TEANA」向けに供給している。年間90万台の生産能力。
- メキシコ: 2014年9月、メキシコ第2工場を稼働したと発表。同工場はアグアスカリエンテス州に総額2億2千万ドル(約205億円)投じて建設していた。この新工場の稼働により、同社のメキシコでの生産能力は第一工場と合わせて年間170万台となった。新工場は、年間40万台の生産能力で、中・大型車用の無断変速機「CVT8」と、ハイブリッド車用トランスミッション「CVT8ハイブリッド」を生産する。CVT8は、日産が北米で販売している「Altima」、「Rogue」、CVT8ハイブリッドは、「Pathfinder Hybrid」に搭載されている。
- タイ: 2013年9月、タイの生産子会社、JATCO (Thailand) Co., Ltd.の開所式を実施。タイ工場は、中国、メキシコに次ぐ3番目の海外工場で、日産自動車がタイで生産する「Micra」(日本名=March)、「Sylphy」に搭載される副変速機付きCVT「CVT7」を生産する。生産能力は年間50万台。
アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
トヨタグループ企業であるアイシン精機の子会社であり、世界最大のオートマチックトランスミッションサプライヤーである。2014年同社調べによるAT市場シェアは、14.5%であった。オートマチックトランスミッション事業とカーナビゲーション事業で構成されているが、売り上げ比率は単価の違いもあるが過去5年(2011年3月期~2015年3月期)でオートマチックトランスミッションが90%前後と高い売上構成比となっている。
- 2002年に、1.3Lの「Vitz」向け機械式CVTの生産を開始し、CVT事業に参入を開始した。
- トヨタ内製とともにトヨタのハイブリッド車用の電気式CVTであるTHS-IIが主力製品の一つとなってきている。トヨタ車のハイブリッドは(かつて「Crown」に搭載されたマイルドハイブリッドを除く)、機械的な変速機構を持たない純粋な電気式CVTを搭載してきた。しかし2017年3月に新発売となった高級スポーツクーペ「Lexus LC500h (GWZ100型)」向けに、動力用モーター2基と機械式4段変速機構を組み合わせた新製品”MSTH: Toyota Multi-Stage Hybrid Transmission”が搭載された。モーター出力とエンジン出力を合流させたうえで機械的変速をおこなうことで、ローギア側ではトルクを増加させ、ハイギヤー側ではOD(オーバードライブ)の効果を得られる。
- 現在、CVTはステップATに比べると生産量は少なく、ライバルのジヤトコとは異なり摩擦式CVTよりもAT及びハイブリッドトランスミッション/電気式CVTが主流となっている。これは3.5L級に搭載される大容量仕様CVTをラインナップしておらず、ジヤトコとの摩擦式CVTシェア差の要因の一つと考えられる。今後、新興国向けにCVTを強化していく考えを示している。
- CVT生産拠点は日本国内の田原工場と岡崎東工場、ハイブリッド車用のハイブリッドトランスミッション(THS-Ⅱ)は、日本国内の岡崎工場と岡崎東工場である。
- 開発・生産体制の見直し: 2016年10月1日付けで「電子事業本部」を新設した。従来は、主力製品である変速機の開発部門とカーナビの開発部門はそれぞれ独自にコンピューター設計やソフトウエア開発を行ってきた。「電子事業本部」の新設により、自動変速機(AT)事業の電子技術部門とVIT(ビークルインフォメーションテクノロジー=カーナビゲーション)事業の電子技術部門と生産部門を統合し、それぞれの技術やノウハウを持ち寄り開発効率の向上を図ることが期待されている。
- CVT、ハイブリッドトランスミッションともトヨタ・マツダへ納入しているが、マツダ向けは、マツダがオートマチックトランスミッションをステップATへの置き換えを進めたため、現在ではマツダ唯一の量産ハイブリッド車である「Axela Hybrid」にハイブリッドトランスミッションを供給しているのみである。
- 生産するCVTは少容量仕様と中容量仕様である。小容量のうちXB-20LNは、トヨタ自動車北海道が生産するK310と同一機種(トルクコンバーターの容量違い)で、アイシンAWが1.5Lクラス、トヨタ自動車北海道が1.8Lクラスの生産分担としている。
- ハイブリッド車用のハイブリッドトランスミッションは、FF用2種とFR用2種を生産している。かつてはFord向けも生産していたが順次Ford内製へ切り替わり、現在は前述のトヨタ車FFの一部とFRの全数およびマツダ向け1モデルのみである。
- CVT用ベルトは子会社のシーヴイテックで生産。シーヴイテックは、2002年7月にBoschと合弁(折半出資)で設立、その後、2006年12月に、Boschとの合弁を解消、アイシンAWが子会社化するとともに、トヨタ自動車が資本参加している。(アイシンAW: 66.6%、トヨタ自動車: 33.4%)
- 新規事業計画: 電気自動車(EV)向けパワートレーン事業に参入することを2016年12月に発表した。駆動用モーターから減速機、インバーターまでを自社開発し、パッケージ製品として自動車メーカーに供給することを提案していく。欧州メーカーの中国市場向けなど、2020年頃の実用化を目指す。これにともない2017年1月にEVシステムなどの先行開発部門を新設し、電動化技術のエンジニア数を2020年に倍以上へ増員する計画である。
トヨタ内製
2000年8月、Opaの2.0Lにトヨタ初のCVTを搭載して以後、FFミドルクラス以上を内製している。但し、コンパクトクラス(1.0L~1.5L)は、アイシンAWから調達している。
CVTのトヨタ内製化率70% (2014年)
- 1.5~1.8L向け: トヨタ自動車北海道 (国内向31万台/年、北米向24万台/年、タイ向24万台/年)
- 2.0~2.4L向け: 衣浦工場
- 中国国内仕様車1.6~1.8L向け: トヨタ自動車(常熟)部品有限会社
ホンダ内製
1995年9月にホンダマルチマチックの名称で、「Civic/Civic Ferio」から実用化した。以来、現在までCVTはすべて内製である。CVT用ベルトの一部は2001年10月から自社生産している。
同社のCVTの生産拠点は、日本(浜松製作所、鈴鹿製作所)とインドネシア(P.T.Honda Precision Parts Manufacturing)及び、メキシコ(ホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ)である。
同社のメキシコのトランスミッション工場は、グアナファト州セラヤ市に位置し、「Fit」を生産する4輪車組立工場と同じ敷地内にある。2015年後半に年間生産能力35万基の規模でCVTの生産を開始し、将来的に70万基に倍増させる計画である。
同社は、2013年に日本国内で、スポーツハイブリッドi-MMD(インテリジェント・マルチ・モード・ドライブ)と称す、電気式CVTを搭載した「Accord Hybrid」を発売した。トヨタTHSが動力分割用の遊星ギアを用いてシリーズ・パラレル運転を行っているのに対し、「Accord Hybrid」は、エンジン軸と車輪駆動軸の間にクラッチをもち、基本はそのクラッチをオフとしてシリーズハイブリッド運転を行い、エンジン運転効率が高くなった領域ではクラッチを接続しエンジン直結運転をさせる、クラッチ切換え型のシリーズ・パラレルハイブリッドである。
SUBARU内製
SUBARUはオートマチックトランスミッションの本流として、CVTを選択、ステップATからの置き換えを進め、2016年現在までに、BRZなど一部のモデルを除き、同社のオートマチックトランスミッションはCVT化し同社の大泉工場で内製している。「リニアトロニック」と称し、プーリー間のトルク伝達に通常の金属ベルトではなくチェーンを用いていることを特徴としている。チェーン採用の主なメリットは、レシオカバレッジのワイド化と、伝達効率の向上である。
同社は、1987年に量産車世界初のベルト式CVTを開発し、「Justy」に搭載したCVTの老舗的メーカーで、生産拠点は群馬製作所大泉工場である。SUBARU車の特徴である水平対向エンジンとAWD(全輪駆動)を組み合わせた独自性の高いパワートレーン構造にマッチングさせるべく、縦置きチェーン式CVTを自社開発した。2009年の「Legacy」、「Exiga」への搭載以降、現在もすべて自社生産車用のCVTを内製している。
ダイハツ内製
軽自動車をはじめ、一部のモデルを除いた殆どのCVTを内製している。2006年6月に、世界初の「インプットリダクション方式3軸ギアトレーン構造」を採用した軽自動車用CVTを開発し、「Sonica」から搭載。 生産拠点は、滋賀(竜王)工場。2009年10月、子会社の明石機械工業が九州工場でCVTの生産を開始し、ダイハツ九州に供給を開始した。2010年2月には、軽自動車用CVTをベースに1.0Lエンジンに対応する小型車用CVTを開発し、「Boon」に搭載 このモデルは、トヨタとの共同開発によって誕生した「Passo」と姉妹関係にあるコンパクトカーで「Passo」にも搭載(Boonの1.3L車のCVTは、アイシンAW製であったが、2014年4月のMMCで、1.3Lモデルは、廃止された)。同社は、2016年4月、新型「Boon」を発表している。新型「Boon」は、ダイハツが開発し、「Mira e:S」などに採用した「e:Sテクノロジー」を取り入れて開発された。1.0L直列3気筒の1KR-FEエンジンとCVTが組み合わされる。
GM内製
GMの変速機の開発・生産はGM Powertrain (GMPT)が担当しているが、現在は摩擦式CVTを生産していない。かつては、欧州で摩擦式CVTを生産していた。現在GMPTで生産しているCVTはプラグイン・ハイブリッド車 「Chevrolet Volt / Opel Ampera」、ハイブリッド車「Chevrolet Malibu Hybrid」に搭載されているハイブリッドトランスミッション(電気式CVT)である5ET50型のみ。生産工場は米国Flintと現在はOpelの工場となっているオーストリアAspern工場であるが、Opel部門のPSAへの売却にともない今後動きがあるものと思われる。
- 2002年、Opel Hungary Powertrain Ltd.のSzentgotthard工場でVTiと呼ばれるCVTを生産開始
- 搭載モデルを拡大し、2003年末までに約8.2万台のCVT搭載車を生産
- 2004年に生産中断・再開を経て、「Saturn Vue」の2005MYを最後に生産中止
- 2019年の量産立上げを目標に小型車用3/4気筒ガソリンエンジン用CVTを開発中
上述のように、直近10年近くはGM車から摩擦式CVTの搭載モデルは無くなっていたが、Chevrolet「Spark」の2014MYよりCVTを採用した。このCVTはGMとしてM4Mという型式を持っているが、ジヤトコからのJF015E型の供給品である。さらに2019年を目標に内製CVTを復活させる計画がある。
さらに、日産OEMのChevrolet「City Express Van」(NV200)がジヤトコ製のCVTを生産している。
Ford内製
Fordは、GMと同じく、現在は摩擦式CVTを生産しておらず、HV、PHVの前輪駆動車向けに電気式CVTであるハイブリッドトランスミッションを生産している。このトランスミッションの型式は、「HF35」と称し、Fordとして初めて社内開発したHV用変速機であり、以前はアイシンAWの日本より調達していたハイブリッドトランスミッションを米国国内自社生産化し、開発コストも2割削減したとした。工場は、ミシガン州スターリングハイツ近郊のヴァンダイク・トランスミッション工場にて生産され、通常の6速オートマチックトランスミッションである「6F」と同じ生産ラインで製造される。このハイブリッドトランスミッションは、ハイブリッド車であるFord「Fusion Hybrid」、「C-MAX Hybrid」、Lincoln「MKZ」や、プラグイン・ハイブリッド車である「C-MAX Energi」、「Fusion Energi」に搭載されている。
- 1999年、オハイオ州にZFと合弁(Ford: 49%、ZF: 51%)でZF Batavia LLCを設立
- 2003年、欧州Ford のFocus C-MAX用CVT(ベルトドライブ式CFT23)の生産を開始
- 2004年に、FordはZFの持株を買い取り、100%子会社化(Batavia Transmission LLC)
- 2005MYからFordの米国車初のCVT(チェーンドライブ式CFT30)搭載車としてFord Five Hundred、Mercury Montego、Ford Freestyleを投入
- 2007MYでCVT搭載車はすべて打ち切った
- 2009MYから投入のハイブリッド車(Ford Escape、Ford Fusion)用にアイシンAW製のハイブリッドシステムを搭載
- 2012年、フルモデルチェンジとなったFusion 2013MY、新登場のC-MAXの各々のハイブリッドモデルへ搭載される前輪駆動車用ハイブリッドトランスミッション(電気式CVT)であるHF-35型の生産開始
Audi内製
以前は、Multitronicと称するCVTが同社のオートマチックトランスミッションの主流であったが、最近の新モデルでは、オートマチックトランスミッションの形式は、同社がSトロニックと称するDCT及びステップATのトランスミッション形式しかみられなくなっている。
Multitronicと称するAudiのCVTはクラッチの大手サプライヤーLuK社(Schaefflerグループ)と共同開発、3.0Lクラスのエンジンに対応できるよう駆動力伝達にチェーンを採用したことが特徴である。LuK社からチェーン/プーリー/油圧ポンプを調達し、VolkswagenのKassel Plantで組立。但し、油圧ポンプ(ベーンタイプ)はドイツのixetic社が生産している。
以前は、3.0L以下のFF用にCVTの搭載を拡大してきたが、モデルチェンジを機にステップAT/DCT(S-tronic)へ置き換えが進められてきた。2010年に発売された「A1」、及び2012年にフルモデルチェンジした「A3」からもCVTの設定は消滅し、オートマチックトランスミッションの設定は、DCTとステップATになっていた。モデル末期のB8型「A4」と、「A4」のクーペ版である「A5」、およびC7型「A6」にCVTが搭載されていたが、最近発表された「A4」、「A5」、「A6」のトランスミッション形式は、MT、7速DCT、8速ステップATのみで、CVTのモデルは消滅した。
- 1999年にA6に搭載して市場初投入、2011年のFMC後も継続、次期モデルにCVTの設定無
- 2000年にA4に搭載、2008年のFMC後も継続、次期モデルにCVTの設定無
- 2003年にA8に搭載、現在はCVT搭載モデルなし
- 2007年にA5に搭載、現在も継続、、次期モデルにCVTの設定無
- 2010年にA7に搭載、現在はCVT搭載モデルなし
Daimler内製
2012年までAUTOTRONICの名称でCVTを内製していた。A Class、B Classに搭載されていたが、フルモデルチェンジを機にステップDCTへ置き換えられてきている。
ドイツのStuttgart近郊にあるHedelfingen Plantで生産、可変(2ステージ)油圧ポンプは、ドイツのixetic社が供給している。
- 2004年秋、A-Classに初搭載、2012年のFMC(W169型からW176型)でDCTに置き換え
- 2005年夏、B-Classに搭載、2011年のFMC(W245型からW246型)を機に日本市場向け「B180」を除きDCTに置き換え、日本市場向け「B180」も後にDCTへ置き換え
カーメーカーの搭載CVTメーカー(カーメーカーの内製を含み、OEMを除く)
ジヤトコ | アイシンAW | トヨタ (内製) |
ホンダ (内製) |
SUBARU (内製) |
ダイハツ (内製) |
GM (内製) |
Ford (内製) |
Chrysler (内製) |
|
トヨタ | ○ | ○ | |||||||
日産 | ○ | ||||||||
ホンダ | ○ | ||||||||
マツダ | ○ | ||||||||
三菱 | ○ | ||||||||
SUBARU | ○ | ||||||||
ダイハツ | ○ | ○ | |||||||
スズキ | ○ | ||||||||
GM | ○ | ○ | |||||||
Ford | ○ | ||||||||
Chrysler | ○ | ○ | |||||||
Renault | ○ |
Ⅳ. モデル別CVT設定状況とサプライヤー
トヨタ: 日本・欧州・米州市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | Toyota | Allion | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Allion | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Alphard | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Alphard Hybrid | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Aqua | 2016 | トヨタ自動車北海道 (株) | ハイブリッドトランスアクスル - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Aqua | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Auris | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
日本 | Toyota | Auris | 2016 | トヨタ | CVT |
欧州 | Toyota | Auris (UK) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
欧州 | Toyota | Avensis (UK) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Camry | 2017 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | FF2モーターハイブリッドトランスミッション - 電気式CVT |
米州 | Toyota | Collora (Brazil) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
米州 | Toyota | Collora (USA) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
米州 | Toyota | Collora (Venezuela) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
米州 | Toyota | Corolla | 2014 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
米州 | Toyota | Corolla (North America) | 2014 | トヨタ自動車北海道 (株) | CVT |
日本 | Toyota | Corolla Axio | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
日本 | Toyota | Corolla Axio | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Corolla Axio (Japan) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
日本 | Toyota | Corolla Axio Hybrid | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Corolla Axio Hybrid | 2016 | トヨタ自動車北海道 (株) | ハイブリッドトランスアクスル - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Collora Fielder (Japan) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
日本 | Toyota | Corolla Fielder | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Corolla Fielder Hybrid | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Corolla Fielder Hybrid | 2016 | トヨタ自動車北海道 (株) | ハイブリッドトランスアクスル - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Crown (Hybrid) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Crown Athlete (Hybrid) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(AWRHT25) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Crown Royal (Hybrid) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(AWRHT25) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Crown Hybrid Royal Saloon | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Crown Majesta | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(HR-10) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Esquire | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Esquire Hybrid | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Estima | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Estima Hybrid | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Harrier | 2016 | トヨタ | CVT(3ZR-FAE) |
日本 | Toyota | Harrier | 2014 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(3ZR-FAE) |
日本 | Toyota | Harrier Hybrid | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Isis | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Lexus CT200h | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus CT200h | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus GS300h | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(AWRHT25) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus GS450h | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(HR-10) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus HS250h | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus IS300h | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(AWRHT25) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus LS600h | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus LS600hL | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus NX300h | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus RC300h | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FR)(AWRHT25) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Lexus RX450h | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Noah | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Noah Hybrid | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Passo | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Toyota | Pixis Mega (Daihatsu Wake) | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Toyota | Porte | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
日本 | Toyota | Porte | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Premio | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Premio | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Prius | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 2モーターハイブリッドトランスミッション (FF)(AWFHT15) - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Prius | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Prius α | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | RAV4 | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | RAV4 | 2014 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVTアッセンブリー |
日本 | Toyota | SAI | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Sienta | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Sienta Hybrid | 2016 | トヨタ自動車北海道 (株) | ハイブリッドトランスアクスル - 電気式CVT |
日本 | Toyota | Sienta Hybrid | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Spade | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT(AWFCX18) |
日本 | Toyota | Spade | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Spade | 2014 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Vellfire | 2016 | トヨタ | CVT (直4-2.5L搭載モデルのみ) |
日本 | Toyota | Vitz | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Voxy | 2016 | トヨタ | CVT |
日本 | Toyota | Voxy Hybrid | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Toyota | Voxy/Noah | 2014 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Wish | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日本 | Toyota | Wish | 2016 | トヨタ | CVT |
欧州 | Toyota | Yaris (France) | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | CVT |
日産: 日本・欧州・米州市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
米州 | Nissan | Altima | 2014 | JATCO USA, Inc. | CVT |
米州 | Nissan | Altima (USA) | 2014 | ジヤトコ (株) | CVT8 |
日本 | Nissan | Cube | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Dayz (Mitsubishi eK Wagon) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Dayz Highway Star (Mitsubishi eK Wagon) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Dayz Roox | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Dayz Roox Highway Star | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Elegrand | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT(QR25DE)(CVT) |
日本 | Nissan | Elegrand | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT(VQ35DE)(CVT) |
米州 | Nissan | Infiniti QX60 Hybrid (USA) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT8ハイブリッド |
日本 | Nissan | Juke (Japan) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT7) |
欧州 | Nissan | Juke (UK) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT7) |
米州 | Nissan | March | 2014 | ジヤトコ (株) | CVT7 |
米州 | Nissan | Murano (USA) | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Note | 2017 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | NV150AD | 2014 | ジヤトコ (株) | CVT |
米州 | Nissan | NV200 New York Taxi | 2014 | JATCO Mexico, S.A. de C.V. | CVT8 |
米州 | Nissan | Pathfinder (USA) | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT8 |
米州 | Nissan | Pathfinder Hybrid (USA) | 2014 | ジヤトコ (株) | CVT8ハイブリッド |
欧州 | Nissan | Qashqai (UK) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT8) |
日本 | Nissan | Quest | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT8 |
米州 | Nissan | Rogue (USA) | 2014 | JATCO USA, Inc. | CVT8 |
日本 | Nissan | Serena | 2017 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Sylphy | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Teana | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | Wingroad | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Nissan | X-Trail | 2017 | ジヤトコ (株) | CVT8 |
欧州 | Nissan | X-Trail (Russia) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT8) |
日本 | Nissan | X-Trail Hybrid (Japan) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT8 Hybrid) |
ホンダ: 日本市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | Honda | Accord Hybrid | 2016 | ホンダ | 電気式CVT (i-MMD) |
日本 | Honda | Fit | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | Freed | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | Freed + | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | Grace | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | Jade | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | N-BOX Slash | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | N-ONE | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | N-ONE Premium Tourer | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | N-ONE Tourer | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | N-WGN | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | Odyssey | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | Odyssey Hybrid | 2016 | ホンダ | 電気式CVT (i-MMD) |
日本 | Honda | S660 | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | S660 | 2015 | ホンダ | CVT(S07A)(CVT) |
日本 | Honda | Shuttle | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Honda | Step WGN | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | Step WGN | 2015 | ホンダ | CVT(L15B)(CVT) |
日本 | Honda | Step WGN Spada | 2016 | ホンダ | CVT |
日本 | Honda | Vezel | 2016 | ホンダ | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
SUBARU: 日本市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | Subaru | Forester | 2016 | SUBARU | CVT(FB20) |
日本 | Subaru | Forester | 2016 | SUBARU | CVT(FA20) |
日本 | Subaru | Legacy B4 | 2016 | SUBARU | CVT(FB25) |
日本 | Subaru | Legacy Outback | 2016 | SUBARU | CVT(FB25) |
日本 | Subaru | Legacy Outback | 2015 | SUBARU | CVT(FB25)(CVT) |
日本 | Subaru | Levorg | 2016 | SUBARU | CVT(FB16) |
日本 | Subaru | Levorg | 2016 | SUBARU | CVT(FA20) |
日本 | Subaru | Pleo + | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Subaru | Pleo + (Daihatsu "Mira e:S") | 2014 | 明石機械工業 (株) | CVT |
日本 | Subaru | Pleo Van (Daihatsu "Mira Van") | 2014 | 明石機械工業 (株) | CVT |
日本 | Subaru | Stella (Daihatsu "Move") | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Subaru | Stella Custom RS (Daihatsu "Move") | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Subaru | WRX S4 | 2016 | SUBARU | CVT(FA20) |
ダイハツ: 日本市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | Daihatsu | Cast Activa | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Cast Activa G Turbo | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Cast Sport | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Cast Style | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Cast Style G Turbo | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Copen Cero | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Copen Robe | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Copen XPLAY | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Mebius (Toyota Prius α) | 2016 | トヨタ | 電気式CVT |
日本 | Daihatsu | Mira Cocoa | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Mira Cocoa | 2014 | 明石機械工業 (株) | CVT |
日本 | Daihatsu | Mira Van | 2014 | 明石機械工業 (株) | CVT |
日本 | Daihatsu | Move | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Move Canbus | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Move Custom RS | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | TanTo | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | TanTo | 2014 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | TanTo Custom RS | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Wake | 2016 | ダイハツ | CVT |
日本 | Daihatsu | Wake G Turbo | 2016 | ダイハツ | CVT |
マツダ、三菱、スズキ: 日本市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | Mazda | Axela Sedan Hybrid | 2016 | アイシン・エィ・ダブリュ (株) | 電気式CVT |
日本 | Mazda | Carol (Suzuki Alto) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mazda | Flair Crossover (Suzuki Hustler) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mazda | Flair Crossover XT (Suzuki Hustler) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mazda | Flair Wagon (Suzuki Spacia) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | eK SPACE | 2017 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | Delica D:2 Hybrid | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | Delica D:5 | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT (ガソリンエンジン搭載モデル) |
日本 | Mitsubishi | eK Custom | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | eK Space | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | eK Space Custom | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | eK Wagon | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | Outlander | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Mitsubishi | Outlander | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT8 |
日本 | Mitsubishi | RVR | 2017 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT8) |
日本 | Suzuki | Alto | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Suzuki | Hustler | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT7 (JF015E)(R06A) |
日本 | Suzuki | Ignis (Japan) | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT(CVT7) |
日本 | Suzuki | Alto Lapin | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Suzuki | Solio | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Suzuki | Solio Bandit MV | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Suzuki | Solio Hybrid SZ/SX | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Suzuki | Spacia | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT7 (JF015E)(R06A) |
日本 | Suzuki | Swift Hybrid ML | 2017 | ジヤトコ (株) | CVT |
日本 | Suzuki | SX4-S Cross | 2016 | ジヤトコ (株) | CVT |
欧米系OEM: 欧州・米州市場
地域 | メーカー | モデル名 | MY | サプライヤー | 部品名 |
---|---|---|---|---|---|
米州 | FCA (Chrysler) | Jeep Patriot | 2013 | ジヤトコ (株) | CVT (JF011E) |
米州 | FCA (Chrysler) | Pacifica Hybrid | 2018 | Chrysler (内製) | EVT (電気式CVT) |
米州 | Ford | C-Max Energi | 2013 | Ford (内製) (HF35) | 電気式CVT |
欧州 | Ford | C-Max Hybrid | 2013 | Ford (内製) (HF35) | 電気式CVT |
米州 | Ford | Fusion Hybrid | 2013 | Ford (内製) (HF35) | 電気式CVT |
米州 | Ford | Fusion Energi | 2013 | Ford (内製) (HF35) | 電気式CVT |
米州 | Ford | Lincoln MKZ Hybrid | 2014 | Ford (内製) (HF35) | 電気式CVT |
欧州 | Ford | Mondeo Hybrid | 2015 | Ford (内製) (HF35) | 電気式CVT |
米州 | GM | Chevrolet City Express (Mexico) (Nissan NV200) | 2014 | JATCO Mexico, S.A. de C.V. | CVT |
米州 | GM | Chevrolet Malibu Hybrid | 2017 | GM (内製 - GM Powertrain) | EVT (Voltec 5ET50 - 電気式CVT) |
米州 | GM | Chevrolet Spark (USA) | 2015 | ジヤトコ (株) | CVT7 |
米州 | GM | Chevrolet Volt | 2016 | GM (内製 - GM Powertrain) | EVT (Voltec 5ET50 - 電気式CVT) |
Ⅴ. CVTメーカー(カーメーカー内製を含む)の生産拠点
CVTメーカー | 国 | 拠点名 | ロケーション |
---|---|---|---|
ジヤトコ | 日本 | 富士地区 | 富士 (静岡) |
日本 | 掛川地区 | 掛川 (静岡) | |
日本 | 京都地区 | 京都 (京都) | |
日本 | 八木地区 | 南丹 (京都) | |
メキシコ | JATCO Mexico, S.A. de C.V. | Aguascalientes | |
中国 | ジヤトコ(広州)自動変速機有限公司 | 広州 | |
タイ | JATCO (Thailand) Co., Ltd. | Chonburi | |
アイシンAW | 日本 | 田原工場 | 田原 (愛知) |
日本 | 岡崎東工場 | 岡崎 (愛知) | |
日本 | 岡崎工場 | 岡崎 (愛知) | |
日本 | 株式会社シーヴイテック (注) | 田原 (愛知) | |
トヨタ内製 | 日本 | 衣浦工場 | 碧南 (愛知) |
日本 | トヨタ自動車北海道株式会社 | 苫小牧 (北海道) | |
中国 | トヨタ自動車(常熟)部品有限会社 | 江蘇省 | |
ホンダ内製 | 日本 | 浜松製作所 | 浜松 (静岡) |
日本 | 鈴鹿製作所 | 鈴鹿 (三重) | |
インドネシア | P.T. Honda Precision Parts Manufacturing | Karawang | |
メキシコ | Honda De Mexico, S.A. De C.V. | El Salto, Jalisco | |
SUBARU内製 | 日本 | 大泉工場 (群馬製作所) | 大泉 (群馬) |
ダイハツ内製 | 日本 | 滋賀(竜王)工場 | 竜王 (滋賀) |
日本 | 明石機械工業株式会社 九州工場 | 朝倉 (福岡) | |
Audi内製 | ドイツ | Kassel Plant (VW) | Kassel |
Daimler内製 | ドイツ | Hedelfingen Plant | Stuttgart |
(注) シーヴイテックは、2002年7月にボッシュとアイシンAWが、CVT用ベルト生産の合弁会社(折半出資)として設立。2006年12月に、ボッシュとの合弁を解消、アイシンAWが子会社化するとともに、トヨタ自動車が資本参加。(アイシンAW: 66.6%、トヨタ自動車: 33.4%)
各社広報資料、聞き取り調査等から作成
<自動車産業ポータル マークラインズ>