日本の新車販売:2010年は補助金効果で495.6万台、2011年は446.5万台見込み

プリウスが31.6万台を販売し、モデル別年間販売記録を更新

2011/02/28

2010年の新車販売は、補助金効果で6年ぶりに増加し495.6万台、2011年は反動減で446.5万台見込み

 2010年の日本の新車販売は6年ぶりに増加し、前年比7.5%増の495.6万台となった。2009年4月10日から2010年9月7日まで実施された、新車購入の補助金制度に支えられた。しかし、経済危機が起きた2008年の水準、508.2万台には届かなかった。

 軽四輪車を除いた登録車の2010年販売台数は、前年比10.6%増加し323.0万台、軽四輪車は2.3%増加し172.6万台。軽四輪車に対して登録車の増加が大きいのは、登録車に対しての補助金政策が手厚かったことが要因。軽四輪車の販売割合は5年ぶりに35%を割り込み、34.8%となった。

 日本自動車工業会(JAMA)が2010年12月に発表した、2011年の販売見通しは、9.9%減の446.5万台。販売が大きく落ち込んだ2009年の販売台数、460.9万台を割り込む水準。特に、補助金制度が手厚かった登録車は反動を大きく受ける見込みで、13.1%減の280.8万台と予測されている(軽四輪車は4.0%減の165.7万台)。

 

(注) 日本政府が実施した補助金制度の概要は以下の通り。
(1) 車齢13年超の車を廃車して、平成22年度燃費基準達成車を購入する場合、乗用車(登録車)については 25万円、乗用車(軽自動車)については12.5万円支給された。

(2) 廃車を伴わない場合、平成 17年排出ガス規制値よりも 75% 低減を達成し、かつ平成22年度燃費基準を15%上回る車を購入するとき、乗用車(登録車)については 10万円、乗用車(軽自動車)については 5万円支給された。

日本の車種別販売台数

(千台)
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
見通し
2010年1月 2011年1月
乗用車 普通 1,358 1,271 1,226 1,299 1,251 1,160 1,420 2,523 106 74
小型 2,038 2,090 1,908 1,654 1,550 1,480 1,508 114 93
軽四輪 1,372 1,387 1,508 1,447 1,427 1,283 1,285 1,259 100 92
合計 4,768 4,748 4,642 4,400 4,228 3,924 4,212 3,782 320 259
トラック 普通 187 198 209 172 147 88 102 99 5 6
小型 361 352 355 293 250 181 188 174 12 13
軽四輪 519 537 516 473 443 405 442 398 28 27
合計 1,067 1,086 1,080 938 839 673 731 671 46 46
バス 18 18 18 16 15 13 13 12 1 1
全車種 合計(A) 5,853 5,852 5,739 5,354 5,082 4,609 4,956 4,465 367 305
登録車 3,962 3,928 3,716 3,434 3,212 2,921 3,230 2,808 238 187
軽四輪(B) 1,891 1,924 2,024 1,920 1,870 1,688 1,726 1,657 128 118
軽四輪比率(=B/A) 32.3% 32.9% 35.3% 35.9% 36.8% 36.6% 34.8% 37.1% 35.0% 38.7%
資料:日本自動車販売協会連合会、日本自動車工業会
(注)1. 2011年見通しは JAMA 発表 (2010.12.17)。
2. ブランド別車種別新車販売台数表を Report 末尾に参考掲載した。
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