インド(上):自動車産業を10年間で4倍に拡大する構想
Automotive Mission Plan 2026
2015/12/21
要 約
![]() Maruti Suzukiがインドで生産し世界で販売する戦略車Baleno (東京モーターショー2015から) |
本レポートは、インド自動車産業全体の動向について報告する。各自動車メーカーの最近の動きや計画については、別途報告する予定。
インド政府とインド自動車工業会(SIAM)は、2015年9月、インド自動車産業の今後10年間にわたる総合的なビジョン "Automotive Mission Plan (AMP 2026)" を発表した。インド自動車産業の規模(年間生産高)を、10年間で現状(2014年4月~2015年3月期)の3.5~4倍に拡大する構想。インドでは、海外からの投資を促進する "Make in India" プログラムを進めており、AMP 2026は、そのエンジンの役割を果たすことが期待されている。
インドの国内市場は、2013-2014年度に減少したが、2014年5月にモディ首相就任後上向き、2015年4~11月期には前年同期比8.7%増加した。
LMC Automotive社によると、インドでの生産台数は2018年に500万台規模に到達する。レポート末尾に、同社の2018年までの生産台数予測を掲載した。
各自動車メーカーは、多くの新興国市場で減速が懸念されているなか、インドを特に有力な市場として注力する方針。
関連レポート:
インド(上):国内販売は2014年6月から前年超え、4~9月期は1.2%増の回復 (2014年10月)
インド(下):OEMの戦略:市場の将来性をにらんで、新型車を積極投入 (2014年10月)
Automotive Mission Plan (AMP 2026):自動車産業を10年間で4倍増
インド政府とインド自動車工業会(SIAM;The Society of Indian Automobile Manufacturers)は、2015年9月、2006~2016年の期間で実施されているAMP 2016 に続く第2弾の長期構想、"Automotive Mission Plan (AMP 2026)を発表した。2026年3月までに、自動車産業の年間生産高を現在の4.64兆インドルピー(約8.4兆円)から、その3.5~4倍となる16.16兆インドルピー(約29兆円)~18.9兆インドルピー(約34兆円)へ成長させることを目指す。
規模の拡大と同時並行で、乗用車に車検制度や廃車制度 "End of Life" を導入し、安全性・環境対策を強化するとともに新車需要を喚起する。また、排ガス規制を強化していくことなどが計画されている。
AMP 2026(自動車産業の規模を3.5~4倍増とする構想)
FY 2015(現状) 2014年4月~2015年3月 | FY 2026(最終年度) 2025年4月~2026年3月 | |
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生産高 (部品生産および輸出を含む)(注1) | 4.64兆インドルピー (約8.4兆円) | 16.16兆~ 18.9兆インドルピー (約29兆~約34兆円) |
GDP平均成長率 | 5.8%~7.5%(注2) | |
自動車産業の全インドGDPに占める比率 | 7%強 | 12% |
輸出比率 | 約18% | 35~40% |
雇用者数 | 6,500万人を新規雇用 |
資料:SIAM | |
(注) 1. | 生産高の円換算値は、1インドルピー=1.8円で算出した。 |
2. | ベースシナリオである、FY 2026の生産高16.16兆インドルピーを達成する場合のGDP平均成長率は5.8%、バラ色シナリオの18.9兆インドルピーを達成する場合のGDP平均成長率は7.5%と想定している。 |
3. | 現在進めている第一次長期構想 AMP 2016では、多くの目標を最終年度であるFY2016(2015年4月~2016年3月)までに達成、または達成に近づく見込み。(上表の(現状)は、AMP 2016最終年度の1年前になる) |
-1. | 生産高は、ベースシナリオの目標5.49兆インドルピーを、FY 2016に達成する見込み。 |
-2. | 新規雇用者2,500万人を既に達成した。 |
Make in Indiaプログラムの「エンジン」の役割を担う
インドでは2014年秋に、モディ首相の主導で、海外からの投資を促進する「Make in India」プログラムを開始した。自動車産業は、多くの製造業やサービス業の母親(Mother)のような存在であり、他の産業への影響が大きいとして、AMP 2026は「Make in India」プログラムの「エンジン」の役割を担うことが期待されている。成熟した自動車産業を持たずに成長してきた先進国は存在しない、としている。
「Make in India」では25の重点分野を指定しているが、自動車および自動車部品産業はその筆頭に挙げられている。
「Make in India」プログラム
モディ首相が、2014年9月に発表した方針で、「Come, Make in India(インドに来て、インドで作ってほしい)」の意。そのために、これまで世界がインドに対して持っていた「官僚主義的な」イメージを一掃し、外国資本からの投資を盛大に歓迎すると宣言。また、自由な競争や公平な取引を促すような環境を、世界の企業や投資家に提供することを強調した。 |
新しい海外からの投資を促進するため、「インドにおける事業開始手続きの簡素化」、「各産業における投資規制の緩和」、「高速鉄道他の産業インフラの整備」、「人材のスキル向上」などを進める。インドおよび各州政府は、この目的に向けて、簡素で効率的な行政を実現するとしている。 |
日本政府と企業が、インドへの投資に積極姿勢
"Make in India" プログラムに呼応するかのように、日本政府と企業は、インド投資へ積極姿勢を示している。国際協力銀行の調査によると、日本製造業の海外投資先として、インドが2年連続でインドネシア、中国を抑えて第1位になった。
また、2015年12月にインドを訪問した安倍首相は、高速鉄道計画とは別枠で、インドに1.5兆円の投融資枠を設定すると表明した。
日本政府・企業が、インド投資に積極姿勢
インドが2年連続で 日本製造業の 最有力投資先に | 国際協力銀行が2015年12月に発表した調査結果によると、海外に製造拠点を持つ製造業は、2年連続でインドを中期的、長期的の両面で有力投資先の第1位に選んだ。2位はインドネシア、第3位は中国(2位、3位も2年連続)。 |
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インドを有望市場と考える理由としては、多くのメーカーが「現地マーケットの今後の成長性」を挙げている。約13億人を抱える巨大市場への期待感を示している。また、課題としては、「インフラが未整備」「法制の運用が不透明」とする意見が多い。 | |
インドに1.5兆円の 投融資枠を設定 | 日本政府は、日本企業のインド進出を後押しするため、新たに総額1兆5,000億円の投融資枠を設ける方針。2015年12月に正式合意した、ムンバイ(Mumbai)~アーメダバード(Ahmedabad)間を結ぶ高速鉄道事業とは別枠で設定する。 |
発電所や工場建設の資金の一部を国際協力銀行が融資するなどして、大型案件に日本企業が関与できるようにする。民間のプロジェクトを、政府が資金援助する仕組みを強化する。自動車や電機などのメーカーが、部品を輸出する際の損害を補償する輸出保険の体制も整備する方針(独立行政法人日本貿易保険の活用など)。 |
資料:国際協力銀行プレスリリース 2015.12.3、日本経済新聞 2015.12.10/12.12、日経産業新聞 2015.12.9
車検制度と廃車制度 "End of Life" を導入
現在インドでは、商用車にのみ車検制度が設定されているが、乗用車に対する車検制度はない。乗用車は、登録すると15年間有効で、登録が一旦切れる15年後に再登録すると、その後も乗り続けることができる。
AMP 2026の一環として、乗用車の車検制度を導入し、また要件を満たさないと判断された車を廃車する" End of Life"制度も導入し、新車需要を喚起する方針。
車検制度と廃車制度を構築
車両検査体制を構築 | AMP 2026の一環として、首尾一貫した車両の検査体制(Inspection & Certification Regime)を構築する方針。車両を道路上で運転するのに必要な条件を法的に定める。不合格となる標準も明確に定める。 |
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インド全国の道路上を走行する車両は、定期的に政府が決定する条件のテストを受けることを義務付けられる。また、政府は、全国どこの地域でもこのテストを受けられるように準備しなければならない。 | |
"End of Life"制度を制定 | 「車両検査体制」の延長および補足として、廃車制度 "End of Life" を導入する。車両または部品について、安全性と環境保護の観点から、規制に適合しない車両や部品の道路上での使用を禁止する規制を制定する。 |
"End of Life"制度は、安全・環境への配慮とともに、古くなった車をスクラップして、新車販売を促進する効果もある。政府は、古くなった車のスクラップを促進する税制等の導入も検討する。 |
資料:SIAM
排ガス規制:AMP 2026期間中にBharat Stage 6 (Euro 6準拠)を導入
インドでは、2000年にBharat Stage 1(Stage 1はEuro 1に準ずる、以下同様)を導入して、自動車(二輪車を含む)排気ガス規制に取り組んできた。順次規制のレベルを上げ、2010年からBharat Stage 4を一部地域に導入し、その地域には規制に適合する燃料が供給されている。段階的に適用地域を拡大し、2017年4月からインド全国でStage 4を実施する。
さらにAMP 2026の期間中に、Stage 5、Stage 6を順次導入し、排ガス規制を強化していく計画。現在のインドの環境規制は、最新のグローバル基準から7~8年遅れているが、AMP 2026終了時にはその差を埋める方針。
インド政府およびSIAMは、排ガス規制の強化が、環境保護・自動車産業の競争力の両面から重要であるとし、1)車両の技術、2)燃料の品質、3)使用中の車の検査とメンテナンス、4)道路交通行政、の4項目を向上させていく方針。
排ガス規制を段階的に強化
Bharat Stage 4 | Euro 4 準拠 | Euro 4に準じて、CO、NOx、PMなどの有害物質排出量を規制する。2010年から、Mumbaiなどの地域に限定し段階的に導入してきたが、2017年4月からインド全国で実施する。 |
---|---|---|
Bharat Stage 5 | Euro 5 準拠 | 2019年から乗用車を対象に導入する。 |
Bharat Stage 6 | Euro 6 準拠 | 2023年から乗用車を対象に導入する。 |
資料:SIAM
インド自動車業界は、現在生産400万台、国内販売は350万台規模
インドの自動車生産(乗用車+商用車)は、2011-12年度(2011年4月~2012年3月期)に400万台に到達し、2013-14年度は落ち込んだが、2014-15年度から持ち直し、2015-16年度は400万台のペースに回復している。
インド国内市場は、2011-12、2012-13年度に350万台に迫った。2013-14年度は9.3%減少したが、2014年5月のモディ首相就任を契機に回復に転じている。
直近では、2015年10月は327,225台を販売し前年同月比19.8%増。11月は288,430台を販売し11.1%増。2カ月連続で二桁増となった。4~11月累計では8.7%増。各社が投入した新型車が需要を喚起したほか、燃料価格が値下がりやローン金利の低下も販売増につながった。
輸出は、年々着実に増加し、2014-15年度には70万台を超えた。インドは第一次長期構想AMP 2006-2016の成果として、世界的小型乗用車生産拠点に成長し、2014-15年度で、世界の小型乗用車の31%がインドで生産されたとのこと(SIAM資料による)。
インドでの生産・販売・輸出台数
2010-11 年度 | 2011-12 年度 | 2012-13 年度 | 2013-14 年度 | 2014-15 年度 | 2014年 4~11月期 | 2015年 4~11月期 | ||
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国内生産 | 乗用車 | 2,982,772 | 3,146,069 | 3,231,058 | 3,087,973 | 3,220,172 | 2,109,794 | 2,255,463 |
商用車 | 760,735 | 929,136 | 832,649 | 699,035 | 697,083 | 452,903 | 488,469 | |
合計 | 3,743,507 | 4,075,205 | 4,063,707 | 3,787,008 | 3,917,255 | 2,562,697 | 2,743,932 | |
国内販売 | 乗用車 | 2,501,542 | 2,629,839 | 2,665,015 | 2,503,509 | 2,601,111 | 1,686,006 | 1,835,606 |
商用車 | 684,905 | 809,499 | 793,211 | 632,851 | 614,961 | 393,180 | 424,957 | |
合計 | 3,186,447 | 3,439,338 | 3,458,226 | 3,136,360 | 3,216,072 | 2,079,186 | 2,260,563 | |
輸出 | 乗用車 | 444,326 | 507,318 | 559,414 | 596,142 | 622,470 | 412,461 | 430,215 |
商用車 | 74,043 | 92,663 | 80,027 | 77,050 | 85,782 | 56,085 | 64,619 | |
合計 | 518,369 | 599,981 | 639,441 | 673,192 | 708,252 | 468,546 | 494,834 |
資料:SIAM | |
(注) 1. | 2013-14年度は、2013年4月~2014年3月期。 |
2. | 「乗用車」は、Utility vehicles、Vansを含むTotal passenger vehicle。 |
3. | 2012-13年度以降はBMW、Audi、JLR、およびMercedes-Benzの台数は含まれていない(以下同様)。 |
4. | 上表の他に三輪車を、2014-2015年度に95万台生産、53万台を国内で販売し、40万台を輸出した。 |
セグメント別販売台数:Compact/Miniセグメントが乗用車の6割強を占める
インドの税制では、全長4m未満・エンジン排気量1.5L未満の車の物品税が12.5%で、4mを越えると24%に上昇する。そのため、全長4m未満のCompact/Miniセグメント車が、全乗用車(Total passenger vehicle)の6割強を占める独特の市場を構成して、このセグメントに各社の有力モデルがひしめき合っている。
2015年10月にMaruti Suzukiが発売した世界戦略車Balenoも、全長は3,995mmでCompactセグメントに属する(インド仕様、欧州仕様、日本仕様に共通)。
インド市場で販売台数を伸ばしているホンダも、販売の中心はBrio、Amaze、および2015年7月に新型車を発売したJazzで、全てCompactセグメント車。
一方、今後市場の成熟とともに上級車の需要も拡大すると見て、各社はMid-Sizeセグメントも強化する計画。Honda Cityは全長4,440mmで、2015年4~11月に52,603台販売し、同セグメントのベストセラー車になっている。Maruti Suzukiが2014年10月に発売したCIAZも、全長4,490mmのMid-Sizeセグメント車(中国、タイでも生産・販売する)。
カテゴリー別物品税
カテゴリー | 物品税 | カテゴリー | 物品税 |
---|---|---|---|
小型車(全長4m以下、エンジン1.5L未満) | 12.5% | HV/EV用の特定部品 | 6% |
全長4m超でエンジン1.5L未満 | 24% | バス | 12.5% |
全長4m超でエンジン1.5L以上 | 27% | トラック | 12.5% |
SUVs/MUVs (全長4m超、エンジン1.5L超、最低地上高170mm超) | 30% | 二輪車 | 12.5% |
ハイブリッド車 | 12.5% | 三輪車 | 12.5% |
電気自動車(二輪/三輪車を含む) | 6% |
資料:SIAM
インド国内セグメント別販売台数
セグメント | 2010-11 年度 | 2011-12 年度 | 2012-13 年度 | 2013-14 年度 | 2014-15 年度 | 2014年 4~11月期 | 2015年 4~11月期 |
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Micro | 70,432 | 74,527 | 53,848 | 21,129 | 16,901 | 9,919 | 15,884 |
Mini | 690,812 | 642,009 | 570,023 | 568,234 | 524,247 | 347,230 | 345,866 |
Compact | 833,721 | 855,480 | 795,580 | 975,823 | 1,078,589 | 694,201 | 800,820 |
Super Compact | 141,867 | 187,026 | 226,502 | 45,770 | 47,284 | 27,786 | 47,681 |
Mid-size | 174,077 | 204,743 | 200,176 | 155,090 | 186,556 | 113,087 | 121,670 |
Executive | 50,085 | 41,102 | 23,537 | 18,250 | 20,372 | 13,425 | 10,870 |
Premium | 11,046 | 10,441 | 4,387 | 2,529 | 2,063 | 1,410 | 1,515 |
Luxury | 626 | 601 | 2 | 1 | 5 | 4 | 0 |
Coupe/roadster | 179 | 186 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
Total Passenger cars | 1,972,845 | 2,016,115 | 1,874,055 | 1,786,826 | 1,876,017 | 1,207,062 | 1,344,306 |
Utility Vehicles | 315,123 | 367,012 | 553,662 | 525,839 | 553,699 | 362,279 | 373,327 |
Vans | 213,574 | 234,945 | 237,298 | 190,844 | 171,395 | 116,665 | 117,973 |
Total Passenger Vehicles | 2,501,542 | 2,618,072 | 2,665,015 | 2,503,509 | 2,601,111 | 1,686,006 | 1,835,606 |
Total Commercial Vehicles | 684,905 | 809,532 | 793,211 | 632,851 | 614,961 | 393,180 | 424,957 |
Grand Total | 3,186,447 | 3,427,604 | 3,458,226 | 3,136,360 | 3,216,072 | 2,079,186 | 2,260,563 |
資料:SIAM | |
(注) 1. | 2012-13年度以降は、BMW、Audi、JLR、およびMercedes-Benzの台数は含まれていない。 |
2. | 2013-2014年度のSuper Compactセグメントの急減は、Maruti SuzukiのSwift DZIREを、全長を3995mmに短縮してモデルチェンジしたことにより、Super CompactセグメントからCompactセグメントに移したことによる。前代モデルは、内外装を簡素化し、DZIRE TOURのモデル名でタクシー専用に販売している。 |
Maruti SuzukiとHyundaiが乗用車の60%のシェアを保持
インドの乗用車市場(UV、MPVを含むTotal Passenger vehicle)では、Maruti Suzukiが45%前後、Hyundai Motorが15~17%のシェアを維持している。Tata Motorsは、Nanoの失速で乗用車のシェアを大幅に減らした。
日本3社、トヨタ、日産、ホンダはシェアを拡大しており、特にホンダの躍進が顕著である。
欧米勢、Ford、GM、VWはシェアを減らしている。しかし、各社はインドの今後の成長性に注目しており、GMは2015年7月に、インドに10億ドルを投資すると発表した。Fordは、9月に、生産能力を増強し、技術センターを新設すると発表した。
なお、地元資本のMahindra & MahindraとTata Motorsは商用車に強く、両社を合わせて、年間60~80万台規模の商用車市場の7割のシェアを押さえている。また、2015年4~11月実績で、乗用車+商用車の販売台数は、Mahindra は25.4万台、Tataは28.9万台で、第2位のHyundai(32.2万台)に迫る台数を維持している(スズキとHyundaiは、商用車を販売していない)。
(各社の動向の詳細は別途レポートする)
Total Passenger Vehiclesでのブランド別販売台数
2010-11 年度 | 2011-12 年度 | 2012-13 年度 | 2013-14 年度 | 2014-15 年度 | 2014年 4~11月期 | 2015年 4~11月期 | |
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Maruti Suzuki | 1,132,739 | 1,006,316 | 1,051,046 | 1,053,689 | 1,170,702 | 755,423 | 860,625 |
Hyundai Motor | 359,366 | 388,779 | 383,611 | 380,253 | 420,668 | 276,554 | 322,530 |
Mahindra & Mahindra | 180,170 | 245,700 | 310,706 | 254,344 | 223,968 | 145,414 | 145,419 |
Tata Motors | 349,133 | 370,834 | 314,464 | 198,812 | 161,791 | 100,704 | 102,395 |
Honda Cars | 59,463 | 54,427 | 73,483 | 134,339 | 189,062 | 116,705 | 132,095 |
Toyota Kirloskar | 84,088 | 160,203 | 165,504 | 128,811 | 141,347 | 91,822 | 91,588 |
Nissan | 13,027 | 33,268 | 37,006 | 38,024 | 47,474 | 31,886 | 25,427 |
Renault | 0 | 3,964 | 52,463 | 57,368 | 43,384 | 28,024 | 32,151 |
Renault-Nissan | 13,027 | 37,232 | 89,469 | 95,392 | 90,858 | 59,910 | 57,578 |
Ford India | 98,537 | 92,665 | 77,225 | 84,469 | 75,138 | 53,525 | 53,932 |
General Motors | 106,986 | 110,048 | 88,150 | 80,890 | 51,839 | 36,664 | 21,964 |
Skoda | 22,971 | 34,089 | 29,067 | 19,953 | 15,003 | 9,773 | 10,135 |
VW | 51,610 | 78,281 | 65,472 | 52,528 | 45,018 | 28,783 | 28,421 |
Audi | 1,892 | 3,381 | |||||
VW Group | 76,473 | 115,751 | 94,539 | 72,481 | 60,021 | 38,556 | 38,556 |
その他 | 41,560 | 36,117 | 16,818 | 20,029 | 15,717 | 10,729 | 8,924 |
Total | 2,501,542 | 2,618,072 | 2,665,015 | 2,503,509 | 2,601,111 | 1,686,006 | 1,835,606 |
資料:SIAM
LMC Automotive 生産予測:インドでの2018年ライトビークル生産台数は500万台規模に到達
(LMC Automotive社、2015年11月) |
LMC Automotive社は、インドの自動車産業を取り巻く状況について、以下のようにコメントしている。「多くの新興国と異なり、インドの経済はかなり安定していると思われる。GDP成長率は、2014年の7.1%から2015年に7.5%に拡大し、2016年も同様のペースで拡大すると見られる。キーとなるのは原油価格の低下で、現在の貿易赤字を抑え、インフレ率も低下させる。実際、卸売物価は7月まで9カ月連続で低下し、CPI(消費者物価指数)も、8カ月ぶりの低い数値となった。これらの条件は、消費者の購買力を高め、支出を促進する効果がある。」
こうした状況のもと、LMC Automotive社の予測(2015年11月)によると、インドでのライトビークル生産台数は、2013年と2014年に停滞したが、2015年に380万台に増加(2014年比7.5%増)、その後も年々増加し2018年には495万台(2014年比39.8%増)に到達する。
スズキグループの2018年の生産は、152万台(2014年比20.0%増)に増加する。しかしインド生産台数におけるシェアは、2014年の35.7%から30.6%に縮小する。
Hyundaiグループの2018年の生産は64.4万台で、2014年比5.2%増加するが、伸び率はスズキグループより小さい。
Tataグループの生産台数は、2013~2015年の間にかなり低下するが、2018年には52万台に回復する(ただし2012年の72.2万台とはかなり差が残る)。
Renault-日産グループの生産台数は、2018年に31.9万台(2014年比46.2%増)に増加する。ダットサンブランドは、5.4万台生産される見込み。
トヨタとFordは、2014年に約15万台を生産したが、2018年にはそれぞれ2倍に近い28万台前後まで生産を拡大する。
このように、スズキ・Hyundaiの上位2グループに続く各OEMは、上位2グループのシェアを奪いながら生産を拡大するとLMC Automotive社は予測している。
インドでのライトビークル生産は、2018年に500万台規模に到達
GLOBAL MAKE | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | |
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Total | 3,869,054 | 3,521,835 | 3,537,410 | 3,802,156 | 4,139,324 | 4,559,230 | 4,945,948 | |
Suzuki Group | Suzuki | 1,151,297 | 1,147,835 | 1,260,673 | 1,416,604 | 1,466,515 | 1,441,114 | 1,515,925 |
Maruti-Suzuki | 32,179 | 24,447 | 2,260 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
Suzuki Group | 1,183,476 | 1,172,282 | 1,262,933 | 1,416,604 | 1,466,515 | 1,441,114 | 1,515,925 | |
Hyundai Group | Hyundai | 638,765 | 632,978 | 612,604 | 640,063 | 583,658 | 616,115 | 644,304 |
Tata Group | Tata | 721,423 | 413,845 | 333,242 | 318,177 | 393,282 | 425,724 | 515,376 |
Land Rover | 445 | 550 | 960 | 903 | 1,891 | 2,483 | 2,696 | |
Jaguar | 0 | 1,326 | 1,521 | 1,308 | 1,728 | 1,782 | 1,793 | |
Tata Group | 721,868 | 415,721 | 335,723 | 320,388 | 396,901 | 429,989 | 519,865 | |
Mahindra Group | Mahindra | 425,052 | 391,472 | 365,676 | 376,726 | 406,375 | 474,592 | 499,886 |
Ssangyong | 659 | 2,678 | 1,154 | 467 | 9,308 | 13,838 | 14,390 | |
Mahindra Group | 425,711 | 394,150 | 366,830 | 377,193 | 415,683 | 488,430 | 514,276 | |
Renault-Nissan Group | Nissan | 165,249 | 144,204 | 149,456 | 115,173 | 108,457 | 98,531 | 112,882 |
Renault | 11,323 | 12,641 | 4,858 | 23,774 | 63,248 | 73,969 | 87,889 | |
Dacia | 24,116 | 60,200 | 46,353 | 35,064 | 29,940 | 52,435 | 63,567 | |
Datsun | 0 | 0 | 17,242 | 24,187 | 32,665 | 49,826 | 54,482 | |
Samsung | 473 | 213 | 211 | 16 | 0 | 0 | 0 | |
Renault-Nissan Group | 201,161 | 217,258 | 218,120 | 198,214 | 234,310 | 274,761 | 318,820 | |
Toyota Group | Toyota | 192,343 | 173,773 | 147,717 | 160,608 | 182,473 | 256,277 | 284,825 |
Ford Group | Ford | 115,570 | 119,298 | 151,102 | 192,408 | 241,351 | 266,424 | 275,111 |
Honda Group | Honda | 75,201 | 115,072 | 170,816 | 224,955 | 233,649 | 256,901 | 266,116 |
Volkswagen Group | Volkswagen | 71,080 | 74,184 | 102,735 | 106,810 | 105,637 | 135,185 | 152,005 |
Skoda | 35,580 | 17,806 | 14,267 | 16,207 | 15,184 | 20,052 | 21,011 | |
Audi | 6,180 | 5,680 | 7,551 | 9,374 | 10,262 | 12,514 | 13,359 | |
Volkswagen Group | 112,840 | 97,670 | 124,553 | 132,391 | 131,083 | 167,751 | 186,375 | |
Other Indian Manufac-turers | Bajaj | 0 | 0 | 0 | 0 | 26,056 | 37,836 | 41,226 |
Force | 27,449 | 22,506 | 22,418 | 23,179 | 27,682 | 34,616 | 39,236 | |
Ashok Leyland | 29,593 | 32,955 | 25,137 | 27,114 | 24,535 | 30,280 | 34,910 | |
Premier | 4,843 | 3,317 | 3,546 | 3,456 | 4,176 | 5,665 | 6,525 | |
Eicher | 839 | 627 | 582 | 628 | 1,694 | 1,841 | 2,153 | |
Hindustan | 2,736 | 3,778 | 523 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
Other Indian Manufacturers | 65,460 | 63,183 | 52,206 | 54,377 | 84,143 | 110,238 | 124,050 | |
General Motors Group | Chevrolet | 70,462 | 57,827 | 34,345 | 31,945 | 73,973 | 88,581 | 99,025 |
Isuzu | 21,333 | 12,189 | 13,274 | 11,265 | 9,335 | 14,011 | 15,429 | |
Wuling | 11,216 | 20,861 | 9,787 | 6,765 | 3,518 | 6,938 | 5,108 | |
General Motors Group | 103,011 | 90,877 | 57,406 | 49,975 | 86,826 | 109,530 | 119,562 | |
Fiat Chrysler Automobiles | Fiat | 11,032 | 8,071 | 13,614 | 8,320 | 45,748 | 65,197 | 75,267 |
Jeep | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1,461 | 19,423 | |
Fiat Chrysler Automobiles | 11,032 | 8,071 | 13,614 | 8,320 | 45,748 | 66,658 | 94,690 | |
Isuzu Motors | Isuzu | 0 | 0 | 720 | 1,796 | 9,065 | 38,643 | 42,586 |
Daimler Group | Mercedes-Benz | 6,003 | 7,455 | 7,637 | 10,138 | 12,828 | 17,163 | 18,015 |
BMW Group | BMW | 8,353 | 6,291 | 7,645 | 7,507 | 7,616 | 9,594 | 10,989 |
MINI | 0 | 93 | 106 | 34 | 0 | 0 | 0 | |
BMW Group | 8,353 | 6,384 | 7,751 | 7,541 | 7,616 | 9,594 | 10,989 | |
Other | Piaggio | 4,502 | 5,631 | 6,320 | 5,001 | 5,566 | 6,873 | 7,732 |
Mitsubishi Motors | Mitsubishi | 3,758 | 2,032 | 1,358 | 2,184 | 1,909 | 2,769 | 2,707 |
資料: LMC Automotive "Global Automotive Production Forecast" (November 2015) | |
(注) 1. | データは、小型車(乗用車 + 車両総重量6t以下の小型商用車)の数値。 |
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