インドネシア:LCGC政策により小型車の生産・販売が拡大

トヨタ、ホンダ、スズキ、三菱、日産は生産能力拡充、GMは生産再開

2014/04/10

要 約

インドネシアの自動車工場地図
インドネシアの自動車生産・販売台数
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インドネシアの2013年の販売台数は前年比10.2%増の123.0万台。燃料価格の上昇、ルピア安、金利高、インフレなど厳しい経済状況の中で伸び率は鈍化したが、4年連続で過去最高を更新した。主力のMPVセグメントや、2013年9月から販売が開始したローコストグリーンカー (LCGC) 適合車が牽引した。インドネシア自動車製造業者協会 (GAIKINDO) は、2014年通年の販売見通し(3月時点) について2013年と同水準の123万台と予測している。

 インドネシア政府は、2013年7月にLCGC政策を正式に発表。低価格・低燃費の小型車に対する優遇税制により、新中間層の需要を拡大するとともに、生産の大幅な底上げを目指している。既にトヨタ、ダイハツ、ホンダ、スズキがLCGC適合車を発売、日産も2014年半ばに投入する計画。従来、市場の6割を占めていたMPVは今後3~5年で4割程度に下がり、LCGC適合車を含む小型車が増加する見込み。

 2013年の生産台数は前年比13.4%増の120.8万台で、やはり過去最高を記録。メーカー各社はインドネシア市場の中長期的な成長を見込んで、生産体制の強化・現地生産の拡大を図っている。2013~14年にトヨタとホンダは新工場を稼働させ、GMは現地生産を再開した。スズキは2015年に、三菱自動車は2017年末以降に新工場の稼働を計画し、日産も2016年までに生産能力を拡充する計画。

 LMC Automotive社によると、インドネシアの2013年light vehicle 生産は前年比12.4%増の1,082,900台。同社の最新の予測では、2014年の生産台数は17.3%増の1,270,700台となる見込み。その後、生産の伸び率は鈍化するが、2015年から2017年も年8-10%増加し、2017年には1,640,100台に達すると予測している。

 
関連レポート
インドネシアの日系部品メーカー動向レポート (2013年11月)
トヨタのインドネシアなどの新興国戦略 (2013年11月)









2013年の日本メーカーの市場シェアは 91.8%、トヨタグループは52.6%

インドネシアの自動車市場シェア 2013年のインドネシアにおけるメーカー別市場シェア (大型商用車を除く) は、トヨタが第1位の37.0%、ダイハツが第2位の15.6%で、トヨタグループが5割超を占める。トヨタはMPVのAvanza、 新興国向け戦略車のEtios Valco、LCGC適合車のAgyaが、ダイハツはMPVのXenia、SUVのTerios、LCGC適合車のAylaが販売を牽引した。第3位のスズキは、MPVのErtiga、LCGC適合車のKarimun Wagon Rが、第4位のホンダはハッチバックのJazz、SUVのCR-V、LCGC適合車のBrio Satyaを含むBrioシリーズが好調だった。

 日本メーカーのシェアは9割超だが、2013年にGMが現地生産を再開、Renaultが市場に再参入し、Tataも販売を開始するなど、今後は他の海外メーカーとの競争も激しくなる見込み。

 カテゴリー別の販売台数では、2013年にLCGC適合車の販売が5.1万台、2014年1-2月に3.1万台を記録する一方、MPVを含む"4x2 Type" が1~2割減少した。GAIKINDOは、2014年のLCGC適合車の販売は10万台に達すると見込んでいる (2014年1月)。




インドネシア:自動車国内生産/国内販売/輸出台数

(台)
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
(見通し)
2013年
1-2月
2014年
1-2月
国内生産 702,508 837,948 1,065,557 1,208,211 198,284 216,938
国内販売 764,710 894,164 1,116,230 1,229,904 1,230,000 199,996 215,275
輸出 CBU 85,796 107,932 173,368 170,907 27,536 27,487
CKD 55,624 83,709 100,122 105,380 14,356 15,499

資料:インドネシア自動車製造業者協会 (GAIKINDO)
(注) 2014年 (見通し) は、GAIKINDOが2014年3月に発表した予測。

 

インドネシア:カテゴリー別自動車販売台数
(台)
カテゴリー 2012年 2013年 前年比 2013年
1-2月
2014年
1-2月
前年同期比
Sedan 34,221 34,199 -0.1% 4,644 3,884 -16.4%
4x2 739,168 787,712 6.6% 133,604 120,727 -9.6%
4x4 7,396 6,416 -13.3% 1,107 899 -18.8%
Bus 4,472 4,054 -9.3% 700 935 33.6%
Pick up/Truck 311,609 328,378 5.4% 56,517 56,474 -0.1%
Double Cabin 19,364 17,962 -7.2% 3,424 1,800 -47.4%
Affordable Energy Saving Cars - 51,180 - - 30,556 -
Total 1,116,230 1,229,901 10.2% 199,996 215,275 7.6%

資料:GAIKINDO
(注) Affordable Energy Saving Cars は LCGC適合車を指す。

 

 



インドネシア政府:2013年7月にローコストグリーンカー (LCGC) 政策を正式発表

 インドネシア政府は、2009年から検討していたローコストグリーンカー (LCGC) 政策の優遇付与の条件を、2013年7月に正式に発表した。下記条件に適合する低価格・低燃費の小型車は、車体価格の10%の奢侈税が全額免除される。この優遇策により、低価格小型車の需要と生産を後押しし、自動車の普及と自動車産業の振興を図る。

 既にトヨタ、ダイハツ、スズキ、ホンダがLCGC適合車を発売し、2014年半ば以降に日産もDatsunブランドの2車種を投入する計画。2013年の販売台数は5.1万台で、2014年には10万台の販売を見込む (2014年1月GAIKINDOの予測)。また、インドネシア工業省は、2015年のLCGC適合車の生産台数を30万台と予測 (2013年7月)。LCGC適合車の販売は国内市場が優先されるが、生産台数の15-20%は輸出する方針で、既にトヨタとダイハツ、スズキは輸出を開始している。

インドネシア政府:ローコストグリーンカー (LCGC) 政策の優遇付与の条件

・ブランド、ロゴ、モデル名:インドネシアに関連するものを使用すること。
・排気量:ガソリンエンジン車は980~1,200cc、ディーゼルエンジン車は1,500cc以下。
・燃料:ガソリンはオクタン価92以上 (政府の補助金が出ないハイオクガソリン)、軽油はセタン価51以上。
・燃費:20km/L以上。
・価格:9,500万ルピア以下(自動車税など各種税金を除く)。ただしAT搭載車は15%まで、エアバッグやABSなど安全機能を装備する場合は10%まで、価格に上乗せすることを認める。
・最小回転半径、最低地上高等に関する実施細則あり。
(注) 1. 100ルピアは0.91円 (2014年4月初頭現在)
2. LCGC適合車は、政府の補助金が出ないハイオクガソリン仕様とされているが、実際は補助金付きのレギュラーガソリンが使用されている模様。インドネシアのエネルギー・財務当局は、LCGC政策が燃料補助金を増加させ、政府予算を圧迫するとして、批判している。

 

LCGC適合モデル
OEM/ブランド モデル 発売時期 パワートレイン 価格
(ルピア)
概要
ダイハツ Ayla 2013年9月 998cc+
5速MT/4速AT
7,610万-
1億650万
ダイハツがMira e:S をベースに開発した 5ドアハッチバックで、トヨタにもOEM供給する。全長3600mm、ベースMT車の車両重量は730-740kg。現地調達率は84%。ダイハツKarawang工場で生産。月販目標はAylaが4,000台、Agyaが5,000台。2014年2月からフィリピンへの輸出を開始。
トヨタ Agya 2013年9月 9,900万-
1億2,000万
スズキ Karimun
Wagon R
2013年9月 1000cc+5速MT 7,700万-
9,990万
インドネシア子会社 Suzuki Indomobil Motor のTambun工場で生産。2013年11月からパキスタンへCKD輸出を開始。東南アジア、南米、欧州にも輸出する計画。
ホンダ Brio Satya 2013年11月 1200cc+5速MT 1億600万-
1億1,700万
タイ製 Brio (1.3Lエンジン搭載)をベースに開発された5ドアハッチバック。現地調達率は85%。Karawang第1工場で生産。
日産/Datsun GO+ 2014年 1200cc+5速MT 1億以下 5ドア3列シート5+2乗りのMPV。同価格帯唯一の3列シート車。西ジャワ州Purwakarta工場で生産。現地調達率は80%超とされる。
GO 2014年3月にインドで発売した新興国向け戦略車の5ドアハッチバック。Purwakarta工場で生産する。
(注) 1. ホンダは、Brio Satya発売と同時に、タイ製 Brio をマイナーチェンジし、Brio Sport (1.3L) として販売を開始 (価格は1億6,900万-1億7,900万ルピア)。また、1.2L エンジンに 5速AT を組み合わせたモデルは Brio として販売する (価格は 1億3,100万-1億3,600万ルピア)。Brio Sport と Brio はLCGC適合車ではない。
2. 日産は Datsun ブランド車 2車種を投入することにより、2016年の販売台数の最大 50% を Datsun ブランドにすることを目指す。また、2016年の市場シェアを16%に高めるとしている(2013年は6.9%)。

 

 



トヨタグループ:トヨタは25万台、ダイハツは53万台の生産体制を整備

 トヨタは、2013年3月にKarawang第2工場を稼働させ、Etios Valco、Vios、Yarisなど小型車の生産を開始。新興国向け戦略車のIMVシリーズ (ピックアップのHilux、MPVのInnova、SUVのFortunerで構成) を生産する既存のKarawang第1工場と合わせ、年産能力は25万台に拡大した。2016年前半には、年産能力21.6万基の新エンジン工場も稼働させる計画。

 ダイハツは、2012年10月にKarawang工場を稼働させ、LCGC適合車のダイハツAylaとトヨタAgyaを生産している。MPVやSUV、バン等を生産する既存のSunter工場と合わせ、年産能力は53万台。さらに、エンジン工場では効率的な新ラインを増設している。

 トヨタは、新興国向け戦略車のインドネシア版 Etios Valcoのほか、小型車のViosやYaris、中型セダンのCorolla Altisなど新型車を積極的に投入。現地生産車種も拡大している。また、インドネシアからの輸出も増やしており、IMVのFortunerは南米、小型セダンの ViosはASEAN・中近東への輸出を開始した。

トヨタ:年産能力12万台の第2工場を稼働開始、2016年前半に新エンジン工場を稼働予定

第2工場稼働  トヨタのインドネシアにおける車両生産会社 Toyota Motor Manufacturing Indonesia (TMMIN) は2013年3月、小型車を生産する Karawang 第2工場が本格稼働したと発表した。投資額は約330億円で、新規に約1,100人を雇用。Etios Valco, Vios, Yaris等を生産する。当初の年産能力は7万台だったが、2014年初めに12万台に増強した。
新エンジン工場建設  TMMIN は2014年2月、Karawang工場近くの工場用地で新エンジン工場の建設を開始した。2016年前半に稼働予定で、新規に約600名を雇用する計画。年産能力は216,000基で、うち半数を輸出予定。投資額は約230億円。敷地内にインドネシアで3番目のラーニングセンターを新設し、鍛造・加工・組立技術等をトレーニングする。

ダイハツ:最新のエンジン生産ラインを増設し、既存ラインから順次移行

 ダイハツは2013年8月、インドネシア子会社の PT Astra Daihatsu Motor の Karawang 工場で、乗用車用エンジンの生産ラインを増設すると発表。新生産ラインの年産能力は20万基で、稼働開始は2015年夏の予定。コスト競争力と品質向上のため、既存ラインから順次、新ラインへ移行する。全体の年産能力は現状の53万基のまま。

 

トヨタ:インドネシアの生産体制 (Toyota Motor Manufacturing Indonesia)
Karawang
第1工場
Karawang
第2工場
新エンジン
工場
Sunter
第1工場
Sunter
第2工場
生産開始 1998年 2013年3月 2016年前半 1973年 1977年
生産品目 Kijang Innova,
Fortuner
Etios Valco, Vios,
Limo, Yaris
乗用車用エンジン IMV用エンジン プレス部品・
型鋳物部品
年産能力 13万台 12万台 21.6万基 19.5万基 鋳物 1.2万トン
ダイハツ:インドネシアの生産体制 (Astra Daihatsu Motor)
Sunter工場 Karawang工場 Karawangエンジン工場
生産開始 1992年 2012年10月 2006年(新ラインは2015年夏)
生産品目 Daihatsu Terios/Toyota Rush,Daihatsu Xenia/Toyota Avanza,Daihatsu Gran Max/Toyota Lite Ace/Hiace/Town Ace, Daihatsu Luxio Daihatsu Xenia/Toyota AvanzaDaihatsu Ayla/Toyota Agya Xenia/Avanza, Terios/Rush,
商用車用エンジン
年産能力 40万台 13万台 53万基
(新ライン稼働後も変更なし)

 

トヨタ:ラインアップの拡充、現地生産の拡大

モデル 発売時期 パワートレイン 価格
(ルピア)
概要
Etios Valco 2013年3月 1.2Lガソリンエンジン+5速MT 1億3,550万-
1億6,160万
小型ハッチバック。インドやブラジルに投入した新興国向け戦略車 Etios のインドネシア版。
新型Vios 2013年5月 1.5Lガソリンエンジン+5速MT/4速AT 2億4,250万-
2億7,250万
小型セダンの3代目。当初はタイから輸入していたが、2013年12月から現地生産する。
新型
Corolla Altis
2014年1月 1.8Lガソリンエンジン+6速MT/パドルシフト付き7速AT 3億7,210万
-4億700万
中型セダンの11代目。タイから輸入。年販目標は2,000台。
新型Yaris 2014年3月 1.5Lガソリンエンジン+5速MT/4速AT 2億1,920万-
2億5,610万
小型ハッチバックの3代目。2代目はタイから輸入していたが、3代目から現地生産する。月販目標は2,000台以上。2014年4月からブルネイ、シンガポール、マレーシアに輸出する予定。

 

トヨタ:インドネシア製FortunerとViosを輸出

Fortunerを
南米へ輸出
 インドネシアで生産する IMV Fortuner の南米向け輸出を、2013年 9月から開始。アルゼンチンとブラジルを除く南米諸国に、年間約8,000台輸出する計画。これまで中近東には輸出していた。
ViosをASEAN諸国・
中近東へ輸出
 トヨタがインドネシアからセダンを輸出するのは、Viosが初めて。2013年12月にシンガポール、ブルネイへの輸出を開始。さらに、2014年3月にはバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連合、ヨルダン、レバノン、イエメンなど中近東諸国への輸出を開始した。当面は月間1,000台、将来は同3,000台を目指す。

 

 



ホンダ、日産、スズキ、三菱、マツダのインドネシアでの動向

ホンダ:第2工場稼働で年産能力は20万台、新型 Mobilioと新型 Odysseyを発売

第2工場が稼働開始  ホンダのインドネシアにおける四輪車生産販売合弁会社 PT Honda Prospect Motorは、2014年 1月、Karawang第2工場の稼働を開始した。年産能力は12万台で、既存工場の8万台 (Brio Satya 投入の際に7万台から拡充) と合わせると、同社の年産能力は20万台となる。新型MPV Mobilio の生産を開始。今後は小型車Brioなど既存工場からの生産移管も予定している。
新型MPV Mobilio
を発売
 2014年1月、ホンダとして初の低価格帯MPVモデルを発売。タイとインドネシアの研究所が共同開発したアジア市場向けモデル。1.5L i-VTECエンジンに5速MTまたはCVTを組み合わせる。部品調達率は86%。価格は1億5,950万-1億9,800万ルピア。
新型Odysseyを発売  2014年1月に発売。高級MPVの5代目。日本からの輸入車。2.4L i-VTECエンジンとCVTを搭載。2014年は500台以上の販売を目指す。価格は5億9,900万-7億200万ルピア。

 

日産:2016年に年産能力を25万台へ、新型 Teana と新型 Grand Livina を投入

生産能力拡充  日産は2013年 9月、Purwakarta工場の年産能力を 2016年までに 25万台に引き上げ (現在は 9万台)、従業員数を 3,300名に増員する計画を発表した。
新型Teanaを投入  2014年3月、全面改良した中型セダン、新型Teanaを発表。2.5L QR25DEエンジンとXtronic CVTを採用。月販目標は80台。最上級グレードの価格は5億3,500万ルピア。
新型 Grand Livina
を投入
 2013年5月、外観・内装を一新したMPVの新型 Grand Livina を投入。1.5Lまたは1.8L エンジンを搭載。価格は1億7,900万-2億6,000万ルピア。月販目標は4,000台とされる。

 

スズキ:パワートレイン工場と車体組立工場を新設、2015年度の年産能力は25万台へ

 2012年にジャカルタ東方にあるGIIC工業団地内に130万平方メートルの土地を購入し、新しいパワートレイン工場と車体組立工場を建設中。投資総額は約930億円。
エンジン・トランスミッション工場を新設  Cakung工場のエンジン生産の一部を移管し、鋳造・鍛造から機械加工、熱処理、組立まで一貫生産する。内製率を大幅に引き上げ、生産効率も向上させる。2014年2月より順次稼働を始め、同年11月には一貫生産体制となる予定。
車体組立工場を新設  Tambun工場からErtigaの生産を移管し、2015年1月に稼働開始予定。将来はKarimun Wagon Rの生産も行う予定。既存のTambun工場の年産能力は15万台、新工場は10万台で、2015年度にはスズキのインドネシアでの年産能力は25万台となる計画。

 

三菱自動車:2017年末以降に新工場の稼働を計画

 三菱自動車はインドネシアで新工場の建設を計画しており、2017年末以降に稼働させる予定。7人乗りMPVを生産すると見られる。現在、Outlander Sport 等の生産を委託している Krama Yudha Ratu Motor のジャカルタ工場では、三菱ふそうの Colt Diesel (日本名:Canter) を生産しているが、将来は商用車の生産に特化し、三菱自の乗用車生産は新工場に移管する見通し。

 

マツダ:スズキからOEM供給される小型MPV VX-1 を発売

 マツダ・インドネシアは2013年5月、新型コンパクトMPV VX-1 を発売した。スズキから Ertiga のOEM供給を受ける。販売価格は1億7,880万-1億9,100万ルピアで、Ertiga の最上位グレード 1億7,480万ルピアより高く設定している。将来的な年販目標は約1万台。

 

 

 



GM、Renault、Proton、Tataのインドネシアでの動向

GM:Bekasi工場の稼働再開、Chevrolet Spin を生産

Bekasi工場の
稼働再開
 GM は 2013年 5月、西ジャワ州 Bekasi工場の稼働を再開した。同工場は 2005年 3月より生産を停止していたが、GM は 1億 5,000万ドルを投資して設備を整備し、生産を再開した。従業員は700名、年産能力は4万台。
Chevrolet Spin
を生産・販売
 Bekasi 工場で生産する3列シート7人乗りの小型MPV。1.2/1.5L ガソリンエンジンまたは1.3L ディーゼルターボエンジンに6速ATを組み合わせる。80% は国内で販売し、20% はタイやフィリピンに輸出する方針。価格は 1億4,680万-1億9,780万ルピア。

 

Renault:インドネシアに再参入、Dusterの現地生産を開始

Indomobilと
組立・販売提携
 Renault は 2013年 9月、インドネシアの自動車大手 Indomobil Sukses International との組立・販売提携に調印し、インドネシア市場への再参入を発表した。Renaultはアジア経済危機により、1998年に同国での事業を停止していた。Indomobilは1981年から日産と提携している。
 今回、新たにインドネシアで Duster, Koleos, Megane RS の3モデルを発売する。2016年までに45の販売店を開業し、販売網も再構築する計画。Renaultは、2016年までに同国で欧州ブランドのトップの1つになることを目指す。
Dusterを生産・販売  傘下のDaciaが開発した世界戦略車の小型SUV。Renault ブランドで販売する。Renault-Nissan Alliance の世界戦略車向け 1.5L ディーゼルエンジンを搭載。インドの Chennai 工場から SKDキットを輸入して、Indomobil傘下の工場で組み立てる。価格は 2億3,900万ルピアから。
Koleos とMegane RSを輸入・販売  プレミアムSUV の Koleos は韓国の釜山工場から、スポーツモデルの Megane RS はスペインのPalencia工場から輸入販売する。Koleos は 2.5L ガソリンエンジンと X-tronic CVT を組み合わせる。Megane RS は2.0L エンジンを搭載する。
専用モデル  インドネシア市場専用のモデルを開発・現地生産し、2015年以降に投入する計画。

 

Proton:Cクラスハッチバック Suprima S と 中型セダン Preve を投入

Suprima S を発売  Protonは 2013年11月、Cクラスハッチバック Suprima S を発売した。年販目標は150台。同年8月にマレーシアで発売したモデルで、海外市場に投入するのは初。1.6Lの自社製ターボエンジンに7速マニュアルモード付き CVTを組み合わせる。価格は 2億7,500万ルピア。
Preve を発売  Protonは 2013年6月、中型セダン Preveを発売した。新開発の 1.6Lターボエンジンに7速マニュアルモード付CVT を組み合わせる。衛星ナビゲーション、自動ヘッドランプ、Bluetooth接続端子等を装備。価格は 2億8,500万ルピア。

 

Tata Motors:インドネシアで販売開始

 Tata Motor は2013年 9月から、インドネシアで乗用車および商用車の販売を開始。また、2014年3月末までに、インドネシアでディーラーを15店舗、サービス拠点を40カ所開設した。
 2013年 9月には、小型ハッチバックの Vista、MPV の Aria、SUV の Safari Storme を発売。同年11月には小型ピックアップトラックの Super Ace、12月にはピックアップトラックの Xenon を投入した。

 

 



大型商用車メーカー:三菱ふそう、UDトラックス、Kamazの動向

三菱ふそう:新興国向け FUSO ブランドトラックを投入

累計販売100万台  Daimler傘下の三菱ふそうは2013年11月、インドネシアでの累計販売が100万台となり、記念式典を開催した。1970年から販売を開始し、43年間で達成。100万台達成は日本に次いで2カ国目。三菱ふそうは、インドネシアのトラック市場で4割のシェアを有し、小型トラック Colt Diesel (日本名:Canter)が含まれるGVW5-8tクラスでは 52.8% のシェアを持つ (2013年1-8月)。
FUSOブランド
トラックを投入
 三菱ふそうは2014年中に、インドで生産するトラックをインドネシアに投入する。Daimler傘下の Daimler India Commercial Vehicles (DICV) と三菱ふそうが開発し、DICV で製造する FUSO ブランドのアジア・アフリカ向け戦略車 2車種と、同ブランドでインドネシア市場向けに仕様を変更した車種を投入する計画。中大型トラックの品揃えを拡充し、トラック市場トップの地位を維持する。

 

UD Trucks:初の部品倉庫を建設、新興国向けトラック Quester を投入

部品倉庫を新設  Volvo Group 傘下の UD Trucks はインドネシアのカリマンタン島 Balikpapan で、同国初の部品倉庫を建設し、2014年第3四半期に稼働する予定。主に同島で操業する顧客向けに、補修部品を迅速に供給できるようになる。従来はシンガポールの自社倉庫から発送していた。
Questerを投入  UD Trucksは2013年9月、初めて新興国向けに開発した大型トラック Quester をインドネシアに投入した。タイに新設した専用工場から輸入する。アジア市場で部品の現地調達・生産体制を確立。燃費性能に優れ、新興国の多様なニーズに対応する大型車種を、競争力のある価格で提供する。11Lディーゼルエンジンを搭載。価格は10億ルピア前後。

 

Kamaz:インドネシアでの販売契約に調印

 ロシアのトラック大手である Kamaz は2014年 2月、インドネシアの現地ディーラー、Tehnika Ina と販売契約を締結した。トラックシャシー、セミトレーラートラック、ダンプトラック等4モデルを投入する計画。今後3-4カ月以内に、販売する製品を認証する。将来は現地生産も視野に入れている。Kamazは今後7年以内に輸出台数を5倍増させる計画 (2013年のトラックとCKDの輸出台数は 5,700台)。

 

 



LMC Automotive 販売予測:インドネシアの販売台数は2017年に154万台へ

(LMC Automotive社、2014年第1四半期)

インドネシアのグループ別 light vehicle 販売予測 インドネシアの2013年light vehicle販売台数は過去最高の1,083,600台で、前年より6.9%増加した。販売増加の要因の一つに、第4四半期にLCGC適合車が一定の需要を得たことがあげられる。しかし2014年にはインフレ、高金利、ルピア安、燃料価格の上昇等により、市場の勢いは失われ、販売台数は1,158,600台程度にとどまる見込み。

 中長期的には、世界第4位の人口を抱え、若者と中間層が急増するインドネシアは、東南アジア地域で最も成長可能性が高いと期待される。LMCA社の予測では、インドネシアは2015年までにタイを抜いて域内で最大の light vehicle 市場となり、2017年の販売台数は1,543,500台となる見通し。



インドネシアのブランド別 light vehicle 販売予測

(台)
SALES GROUP GLOBAL MAKE 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
Total 794,771 1,013,975 1,083,629 1,158,565 1,297,865 1,422,404 1,543,483
Beiqi Foton Foton 724 830 812 774 903 851 1,022
BMW Group BMW 1,551 2,203 2,172 2,224 2,481 2,798 3,016
MINI 37 342 344 305 336 364 403
BMW Group Sub-total 1,588 2,545 2,516 2,529 2,817 3,162 3,419
Changan Automobile Group Changan 0 0 0 164 179 183 208
Chery Group Chery 185 205 0 0 0 0 0
Daimler Group Fuso 12,191 11,979 13,799 11,924 13,604 15,175 18,251
Mercedes-Benz 4,538 4,559 3,723 3,694 4,658 5,629 6,289
Smart 277 235 118 135 130 129 128
Daimler Group Sub-total 17,006 16,773 17,640 15,753 18,392 20,933 24,668
DRB-Hicom Proton 1,598 2,024 1,180 1,431 1,098 1,575 1,845
Fiat-Chrysler Group Chrysler 0 0 16 59 62 61 66
Dodge 0 0 345 294 309 303 319
Jeep 873 500 594 501 520 556 582
Fiat-Chrysler Group Sub-total 873 500 955 854 891 920 967
Ford Group Ford 15,669 11,839 8,760 10,134 22,501 34,609 38,106
Fuji Heavy Subaru 252 321 1,122 907 960 978 1,027
Geely Group Geely 1,022 1,232 511 0 0 0 0
Volvo 4 0 24 40 46 52 71
Geely Group Sub-total 1,026 1,232 535 40 46 52 71
General Motors Group Chevrolet 4,658 5,643 16,140 27,341 29,689 30,113 32,696
Honda Group Honda 45,416 69,186 93,103 111,261 124,538 126,884 139,661
Hyundai Group Hyundai 4,785 5,939 3,616 3,859 3,625 4,042 4,726
Kia 9,081 13,809 11,565 10,797 11,412 12,502 13,847
Hyundai Group Sub-total 13,866 19,748 15,181 14,656 15,037 16,544 18,573
Isuzu Motors Isuzu 17,773 18,913 15,148 15,114 17,002 20,900 23,268
Mahindra Group Mahindra 0 0 0 0 46 45 51
Mazda Motors Mazda 8,933 12,361 10,950 9,401 10,330 12,600 14,276
Mitsubishi Motors Mitsubishi 74,383 85,740 88,500 95,094 106,531 122,709 135,039
Other Chinese Manufacturers Youngman Lotus 380 240 40 42 59 79 108
PSA Group Peugeot 188 269 337 377 440 498 571
Renault-Nissan Group Dacia 0 0 641 2,084 2,837 3,259 3,516
Datsun 0 0 0 47,566 75,417 91,169 98,648
Infiniti 56 36 44 45 52 54 62
Nissan 56,135 67,142 60,343 57,079 59,677 66,239 74,084
Renault 0 0 64 52 52 58 63
Samsung 0 0 126 409 556 639 691
Renault-Nissan Group Sub-total 56,191 67,178 61,218 107,235 138,591 161,418 177,064
Suzuki Group Maruti 0 34,074 72,575 67,125 70,293 74,800 78,163
Suzuki 94,569 92,502 91,142 92,885 109,504 120,720 126,785
Suzuki Group Sub-total 94,569 126,576 163,717 160,010 179,797 195,520 204,948
Tata Group Jaguar 51 47 45 54 80 79 88
Land Rover 53 55 0 66 64 66 80
Tata 0 0 7,990 26,243 35,923 43,988 47,273
Tata Group Sub-total 104 102 8,035 26,363 36,067 44,133 47,441
Toyota Group Daihatsu 139,545 162,742 177,113 185,305 193,623 205,291 224,569
Hino 1,956 2,471 3,174 3,158 3,394 3,970 4,304
Lexus 462 612 693 700 836 911 995
Toyota 296,398 404,394 395,222 368,472 392,531 415,513 446,189
Toyota Group Sub-total 438,361 570,219 576,202 557,635 590,384 625,685 676,057
Volkswagen Group Audi 334 407 403 380 424 511 540
Volkswagen 694 1,124 1,135 1,070 1,143 1,502 1,857
Volkswagen Group Sub-total 1,028 1,531 1,538 1,450 1,567 2,013 2,397
Source: LMC Automotive "Global Automotive Sales Forecast (Q1 2014)
(注) 1. データは、小型車(乗用車+車両総重量 6t以下の小型商用車)の数値。
2. 本表の無断転載を禁じます。転載には LMC Automotive 社の許諾が必要となります。
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