トヨタのHV/EV計画:新規HVを積極投入し、更にラインアップを拡充

2015年にも投入する次期型Priusは大幅に燃費向上、コストを低減

2013/09/27

要 約

 以下は、トヨタのHV(Hybrid vehicle)、PHV(Plug-in hybrid vehicle)およびEV(Electric vehicle)の投入計画、および関連するダイハツ、富士重工、マツダのHV計画の概要である。

 トヨタは2012年に国内で67.8万台のHV(商用HVは除く、以下同様)を販売し、国内販売の40%がHVとなった。世界販売は121.9万台で初めて100万台を超え、総販売台数の14%を占めた。

 2013年4月から2015年末までの間に、18車種の新型HVを投入する計画。新規車種を積極投入し、更なるラインアップの拡充を図るとしている。

 トヨタは2015年にも投入する次期型(4代目)Priusから新世代のHVパワートレインを搭載する。HVシステムをコンパクト化、軽量化し、コストを下げ、10%の燃費性能向上を目指している。

Lexus LF-NXコンセプト
2013年Frankfurt motor showに初出展した、
コンパクトCrossoverハイブリッド車
Lexus LF-NXコンセプト、2014年に発売予定
Lexus IS300h
2013年Frankfurt motor showに出展したLexus IS300h、
新型ISでは、主に欧州市場をターゲットに、
前モデルにはなかったHV、IS300hを設定した


トヨタ:2012年に国内で68万台、世界で120万台のHVを販売

 2012年のトヨタの国内HV販売台数は67.8万台で、前年比2倍強に拡大した。国内販売におけるHV比率は4割強に拡大。またPriusとAquaの合計が58.4万台で、国内HV販売の86%を占めた。

 海外での販売も73%拡大し54万台。世界販売は94%拡大し121.9万台と初めて100万台の大台を超えた。

トヨタの国内HV販売台数

(台)
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 1~6月
国内販売台数 1,580,232 1,455,355 1,365,660 1,556,205 1,185,858 1,673,946 798,436
HV販売台数 (内)Prius (内)Aqua 81,055 58,315 103,266 73,110 250,680 208,876 391,993 315,669 315,782 252,528 361 677,757 317,675 266,567 329,634 132,370 132,334
HV比率 5.1% 7.1% 18.4% 25.2% 26.6% 40.5% 41.3%
資料:日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会
(注) 1. 国内販売台数は、2011年に6,308台、2012年に43,259台、2013年上期は20,560台の軽自動車を含む。
2. 2013年1~6月には、Prius とAqua の2車種合計が264,704台で、HV販売の80.3%を占めた。

トヨタの世界HV販売台数

(台)
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
HV海外販売台数 347,400 325,300 278,900 297,900 312,600 541,000
HV世界販売台数 429,400 429,700 530,100 690,100 628,900 1,219,000

資料:トヨタ広報資料 2013.4.17

 

 



2013年4月~2015年末に新型HV 18車種を投入

 トヨタは、2013年4月から2015年末までに18車種の新型HVを投入する計画。新規HV車種も積極投入し、更なるラインアップの拡充を図るとしている。

 トヨタは「HV普及の新しいフェーズに入った」としている。また「環境を重視する国ではHVの販売比率が過半になっていく」との見通しを持ち、HVの普及がさらに進むと見ている。

 また、熱効率38.5%を実現したHV専用4気筒2500ccガソリンエンジンを開発し、燃費性能をさらに向上させる計画。

トヨタのHV/EV投入方針

新型18モデルを投入  トヨタは 2013年4月から2015年末までに、新型HV 18車種を投入する計画。新規車種も積極投入し、HVラインアップの更なる拡充を図るとしている。
2AR-FSEエンジンを開発  新世代D-4S搭載の直列4気筒2500cc HV専用2AR-FSEガソリンエンジンを開発し、Crown Athlete/Royal、Lexus IS 300hに搭載。今後発売するGS300hとLF-NXコンセプトにも搭載する。D-4Sは、各気筒に筒内直接噴射と吸気ポート噴射の2つのインジェクターを持ち、走行状況に合わせて切り替えて燃焼効率を向上させる。
 2AR-FSEエンジンは、最大熱効率38.5%を実現した。「熱効率」は、エンジン作動のために与えられた熱エネルギー(=使用した燃料)のうち、動力を生み出すために有効に使用された熱量(=実際の走行距離につながった燃料)。この割合を高めることが燃費向上につながる。(通常、ガソリンエンジンの最大熱効率は30%程度とされる。)

 

 



次期型Priusから新世代HVシステムを導入

次世代ハイブリッドパワートレインを導入

2015年にも発売する次期型Priusから、軽量・小型化・低コスト化し、 燃費を10%超向上させた新世代ハイブリッドパワートレインを導入する。 そのために、大幅に進化した電池、モーター、ガソリンエンジンを採用する。
燃費性能  2代目、3代目Priusは、それぞれ前モデル10%程度燃費を向上させてきた。4代目Priusでも更なる10%の向上を目指す。米国仕様車では、現在の"50 mpg combined"を"55 mpg"程度に引き上げる計画。
電池を進化させる  次期型Priusは、エネルギー体積密度をより高めた電池を搭載する。
 トヨタは、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池とも研究・開発を進め進化させている。また固体電池、リチウム空気電池、マグネシウム電池などの研究も進めている。
ガソリンエンジン  トヨタは、既に最大38.5%の熱効率を実現した2AR-FSEエンジンを搭載するHVを投入しているが、次期型Priusでは、世界をリードする40%以上の熱効率を実現したガソリンエンジンを搭載する。
車両設計  次期型Priusは、Toyota New Global Architecture (TNGA)を適用して開発する。

資料;Frankfurt Motor Show 2013でのトヨタ配布資料、Automotive News 2013.9.2 (注)トヨタは、同時に開発を進めているPrius plug-in Hybridについては、EV走行距離を延ばすことと、非接触充電システムの導入を目指している。

 

国内トヨタ系4つの販売チャネルごとの基幹車種にHVを設定

 これまでは、HV専用車であるPriusやAquaを4つの販売チャネルで取り扱い、販売台数を伸ばしてきた。今後は、各チャネルの基幹車種にHVを設定、商品力を強化する方針。2013年にCorollaシリーズに設定、Noah/Voxyや、再導入するHarrierにも改めてHVを設定する。

日本国内トヨタ系販売チャネル別HV取り扱い

販売チャネル 取り扱いHV車種
全チャネル扱い Prius Prius α Prius PHV Aqua SAI
トヨタ Crown Majesta Crown Royal/Athlete Estima
トヨペット Alphard Harrier
カローラ Camry Estima Corolla Axio Fielder Noah
ネッツ Vellfire Voxy
資料:トヨタの概況
(注) 1. 青字で記載したHarrier、Noah/Voxyは2013年秋以降に投入する。
2. Lexusブランドでは、ISC(ISシリーズのクーペ)、ISF(同スポーティーバージョン)を除く全ての量販車にHVを設定している。

 

 



トヨタ:新規HV車種を積極投入

 トヨタは、ここ1年の間に、既存HVモデルのCrown Royal/Athleteを更新、HarrierのHVも復活させる計画。

 新規HVモデルとしては、Lexus IS300h、Corolla Axio/Fielder、Crown Majestaを投入した。近く、やはり新規投入モデルであるLexus GS300h、RCベースのHV、LF-NXコンセプトベースのHVを投入する。

 発売1カ月後の受注台数では、2013年1月発売のCrown Royal/Athleteで66%、5月発売のLexus ISシリーズで7割強をHVが占めた。

トヨタ:HV/EV投入実績と計画

(海外でのみ生産する、または生産が見込まれる車種は、次表「HV/EVの海外生産」に記載)

~2012年 2013年 2014年 2015年 2016年~
HV Harrier(下表1) 生産終了 新型発売
Estima(国内専用車) 2006
Lexus GS450h 新型発売
Lexus LS600h /LS600hL 新型発売
Crown Royal/Athlete(2) 2008 新型発売
Highlander (海外専用車) 2005 生産を米国 へ移管
Lexus RX450h 2009
3代目 Prius(3) 2009 4代目発売
Lexus HS250h 2009
SAI (国内専用車)(4) 2009 マイナー チェンジ
Lexus CT200h 2011
Prius α 2011
Camry 2011
Alphard/Vellfire 2011
Aqua 2011
Lexus ES300h(海外専用車) 発売
Lexus IS300h(5) 発売
Corolla Axio/Fielder(6) 発売
Crown Majesta(7) 発売
Voxy/Noah 発売
Lexus GS300h(8) 発売
Lexus RCベースのHV(9) 発売
Lexus LF-NXコンセプト(10) 発売
FT-Bhコンセプト 2010年代後半を想定
PHV Prius ベース 日米欧 で市販
コンセプトカーNS4 2015年頃を想定
EV iQベースEV 日米欧 で発売
超小型EV(11) Coms発売 "i-Road" 発表

(注) 1. "~2012年" 欄の表示は、当該最新モデルの発売年、2012年発売車は"発売"と記載 。

(表1)Harrier  Harrierは、ガソリン車も含め2012年夏に2代目モデルの生産を終了した。しかし根強い人気があり、2013年冬に新型シリーズを発売、HVも復活させるとしている。
(2)Crown  前代クラウンでは、HVは独立したシリーズであったが、新型クラウンではRoyal、AthleteそれぞれのHVとして設定された。
 2012年12月に、Crown Royal/Athleteの新型車を発売、2013年初めにHVを発売した。前代モデルは3500ccエンジンと組み合わせていたが、新開発の2500ccエンジンと組み合わせた新HVシステムを採用。燃費は、14km/Lから23.2km/Lへ大幅向上した。発売後1カ月の受注台数ではHVが66%を占めた。なお、ソフトの追加により、6速シーケンシャルシフトマチックを可能にした。
(3)Prius  2015年にも発売される次期型Priusについては、前項を参照ください。
(4)SAI  2013年8月、SAIをマイナーチェンジし発売。2013年1~8月の販売は月平均380台と不振なため、デザインを一新、HVシステムの制御の変更などにより、JC08モード走行燃費を前代モデルの21.0km/Lから22.4km/Lへ向上させた。
(5)IS300h  2013年5月、Lexus ISシリーズをフルモデルチェンジするとともに、HVモデルIS300hを初設定した。D-4S搭載2.5L直列4気筒アトソキンソンサイクルエンジンと最高出力105kWのモーターを搭載。JC08モード走行燃費23.2km/Lを達成。発売1カ月後の受注台数7,600台のうち、7割強にあたる5,500台がHV。
 HVは、欧州競合車対策として設定した。CO2排出量は、欧州モードで98g/kmとこのクラスで初めて3ケタを切った(日本の国土交通省審査値は100g/km)。欧州向け車は、前代ではガソリン車とディーゼル車を販売していたが、新型車からガソリン車とHVのラインアップとした。トヨタは、「HVの高速走行での燃費性能を向上させることにより、HVは性能、価格両面でディーゼルエンジンを超えることができる」としている。
(6)Corolla  2013年8月、Corolla Axio/FielderにHVを設定した。小型HVアクアと同じ「1.5L HVシステム」を搭載し、JC08モード走行燃費は33.0km/L(アクアの燃費35.4km/Lとプリウスの燃費32.6km/Lの中間)。セダンタイプAxioのベース車価格も192.5万円で、アクア169万円とプリウス217万円の中間。
(7)Crown Majesta  2013年9月、HV専用車とした新型車を発売した。新世代直噴技術D-4S搭載のV6 3500ccアトキンソンサイクルエンジンとニッケル水素電池、最高出力147kWのモーターを搭載。JC08走行モード走行燃費は18.2km/Lと前モデルの2倍強に向上。
(8)Lexus GS300h  2013年9月開催のFrankfurt motor showで欧州初披露。GSにはV6 3500ccエンジンとモーターを組み合わせたGS450hがあるが、ダウンサイジングし4気筒2500ccエンジンと組み合わせたシステムを搭載(Crown Royal/Athlete HV、Lexus IS300hと共通)。欧州市場をターゲットとしたモデルとされる。欧州複合モード燃費は21.3km/L、CO2排出量は109g/km。2013年末に発売する。
(9)RCベースのHV  2013年東京モーターショーで、Lexusのクーペタイプ車RCシリーズ(IS/GSとプラットフォームを、ガソリン車はV6 3500ccエンジンを共有する)が初披露される見込み。HVも設定され、日本と欧州で発売される。
(10)Lexus LF-NXコンセプト  2013年9月開催のFrankfurt motor showで初披露。RX(全長4,770mm)より小型(全長4,640mm)の、プレミアム・コンパクトCrossoverで、これまではLexusブランドがカバーしていなかったセグメントへの参入になる。GS300hと同じ2500ccエンジンとモーターを組み合わせたHVシステムを搭載する。RAV4のプラットフォームベースで、九州工場で生産し、2014年に発売する。
(11)超小型EV  トヨタは、2013年3月開催のGeneva motor showに、超小型EVコンセプトカー「i-ROAD」を出展した。フロント2輪、リア1輪の3輪車で前後2人乗り、バイクのように軽快に乗りこなせ、都市部の渋滞や駐車スペースの不足などの解決に貢献するとしている。1回の充電による走行距離は50km。
 トヨタとフランスのグルノ-ブル市は共同で、2014年末から、最寄駅と最終目的地との間の移動、いわゆるラストマイルの移動ニーズに対応する都市内近距離移動に適した超小型EVカーシェアリングの実証実験を行う。既に日本で販売している「COMS」と「i-ROADベースの超小型EV」を合計70台提供する。

(注)"FT-Bhコンセプト"と"コンセプトカーNS4"については、トヨタのHV/EVに関する2012年8月掲載のレポート http://www.marklines.com/ja/report/rep1101_201208 をご参照ください。

 

 



トヨタのHV/EV海外生産:2015年前後に中国でHV/EVの生産を開始

 トヨタは、ここ1年間では、新たに米国Kentucky工場でAvalon HVの生産を開始した。2015年前後に、中国でHV/EVの生産を開始する計画。ニッケル水素電池を生産する合弁会社も設立した。

 なお、2011年から続けてきたFordとのピックアップトラックHV共同開発は、2013年夏で打ち切りになった。また、2015年にも発売する次期型Priusの北米向け車を米国で生産する計画であったが、超円高の修正により延期された。

トヨタ:HV/EVの海外生産

~2012年 2013年 2014年 2015年 2016年~
HV Camry 2006米国
2009タイ
2009オー ストラリア
2010中国
台湾
Fordと共同開発する フルサイズPickup(下表1) 共同開発 を取止め
Highlander (海外専用車) 米国
Lexus RX450h(2) カナダ
Prius(3、4) 2010タイ 米国生産 は延期
2011中国
Auris(海外専用車) 2010英国 で生産
Yaris(海外専用車) フランス で生産
Avalon(5) 米国
中国専用HV(6) (2015年頃)中国
EV RAV4 EV カナダ
中国専用EV(6) (2015年頃)中国

(注) 「~2012年」 欄の表示は、当該モデルの生産を開始した年と国名。2012年生産開始の場合は国名のみ記載。

(1)Pickup  トヨタとFordは、2011年8月、小型トラックやSUV向けHVシステムを共同開発することで基本合意し、技術的な詳細や事業化について検討してきた。しかし基幹部品の設計やサプライヤーの選定などを巡り意見の相違が埋まらず、2013年7月に協議を取りやめた。
 その背景としては、Fordが自社のHV技術に自信を持ってきていること、TPP交渉でFordがピックアップトラックについての25%の輸入関税の長期延長を求めるなど日本に強硬な態度をとっていること、またシェールガス革命により大型ピックアップトラックの需要が回復してきていること、などがあるとされている。
(2)RX450h  トヨタ・カナダは、RX350を生産するCambridge工場に100百万ドルを投資し、RXの生産能力を3万台増強して年10.4万台とする。新設備は2014年初めから稼働し、新たに年1.5万台のRX450hも生産する。
(3)Prius(米国)  2015年にも発売される4代目Priusの北米向け車を、HV基幹部品を含め北米で生産する計画であったが、先送りされた。要因としては、超円高の修正を受け日本国内年間300万台生産の維持を優先する、当初Prius生産を予定していたMississippi工場はCorollaの生産で手一杯の状態など現在米国工場にはPriusを年10万台生産する余裕がない、また基幹部品特に電池の生産体制を構築する必要がある、などが挙げられている。
 北米で生産または生産を計画するHVは、Toyota Highlander、Camry、AvalonとLexus RXの4車種で、電池やモーターの基幹部品は日本から送っている。
(4)Prius(中国)  中国ではPriusのKD生産を行っているが、2015年にも現地生産する基幹部品(電池など)の使用を開始する。
(5)Avalon  AvalonにHVモデルを追加した。米国Kentucky工場で生産する。2500ccエンジンとモーターを搭載する。EPA燃費は、40 mpg city/39 mpg highway/40 mpg combined。
(6)中国専用 HV/EV  2012年の北京モーターショーで、中国専用HVの「雲動双擎(Yundong Shuangqing)」を世界初披露、2013年5月の上海モーターショーには「Yundong Shuangqing Ⅱ」を出展した。常熟市の「トヨタ自動車研究開発センター(中国)、Toyota Motor Engineering and Manufacturing (China) Co., Ltd R&D center」が開発を進めているHV用部品(駆動用電池を含む)を搭載し、2015年前後に発売する。同様にEVも生産・発売する計画。
 第一汽車集団との合弁事業では、2015年前後にトヨタブランドのHV乗用車と一汽トヨタの自社ブランドEVセダン「Ranz」を発売する予定。広州汽車との合弁事業では、やはりHV乗用車と広汽トヨタの自社ブランドのEVハッチバックを発売する見込み。
 トヨタは2013年5月、中国湖南省の電池メーカー「湖南科力遠新能源(Hunan Corun New Enrgy Co., Ltd)」と共同で、車載用ニッケル水素電池の合弁会社を設立した。同社は、2011年にパナソニックから車載用ニッケル水素電池事業を買収した。中国政府は、海外自動車メーカーのHV/EV生産について、電池、モーター、制御装置のうち少なくとも一つを中国で合弁生産するよう求めている。

 

 



ダイハツ、富士重工、マツダのHV計画

 ダイハツは、Camry HVベースのAltisに続き、Prius αのOEM供給を受けMebiusとして発売した。

 富士重工とマツダも、トヨタの協力を得て、それぞれ2013年にHVを投入する。

ダイハツ:Mebius(トヨタPrius α)を発売

~2012年 2013年 2014年 2015年 2016年~
HV Altis(Camry HV) 発売
Mebius(Prius α) 発売

富士重工:XV HVを投入

~2012年 2013年 2014年 2015年 2016年~
HV XV (注1) 発売
(注) 1. 富士重工は2013年6月に、小型SUV "XV"ベースのHVを日本で発売した。2013年秋以降に北米市場に投入する。専用に開発した2000cc水平対抗ガソリンエンジン、リニアトロニック(CVT)にモーターを組み込んだ専用トランスミッションを搭載。スバルのAWDのシステムを活かし、プロペラシャフトで後輪を駆動する。JC08モード走行燃費は20km/L。
2. 富士重工は、モーターで後輪を駆動するAWD式とFF式HVの開発を進めている。
2-1. モーターで後輪を駆動するシステムは、2013 Geneva motor showにヴィジブ(VIZIV)コンセプトとして出展した。後輪を2個のモーターが駆動するシステム。モーターは前輪用と合わせ計3個搭載する。プロペラシャフトは持たない。
2-2. FF式は、ヴィジブコンセプトから後輪を駆動するモーターを外したシステム。最大市場の北米で、降雪が少なくAWDを必要としない南部などに向け、燃費を向上させ、価格も抑えたシステムを導入する狙い。

マツダ:2013年末にAxela HVを発売

~2012年 2013年 2014年 2015年 2016年~
HV Premacy Hydrogen RE Hybrid 2009
Axela HV(注1) 発売
EV Demio EV リース販売
米国市場向けEV 2018年までに米国投入
(注) 1. マツダは、トヨタの協力を得て、新世代SKYACTIV 2000ccエンジンと組み合わせたHVのセダンを2013年末に発売する。JC08モード走行燃費30km/L以上を達成する見込み。マツダは、Fordと共同開発したTribute HVを販売していたが、2010年に終了した。
2. マツダは2013年にも、水素ロータリーエンジンを補助発電機として搭載するEVを発売する見込み。航続可能距離を、従来のEVの2倍以上とする計画。搭載車種やスケジュール等詳細は不明。
3. マツダは2013年7月、「電気駆動システム開発室」を部格から本部格に昇格させた。従来複数の部門に分かれていた電動技術開発を、同室がまとめていく組織とした。

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