日産リーフ分解調査(その3):カットボディーの展示取材報告
減速機、インバータ、電動型制御ブレーキ、空調システムなど
2012/11/12
要 約
埼玉自動車大学校の学園祭「埼自大祭」が10月27~28日に開催され、同校学生が製作した「日産リーフ・カットボディー」が展示された(車両は「次世代自動車支援センター埼玉」が所有し同大学校に貸与したもの)。またカットボディー作成作業中に、リーフの基幹部品について、9月に掲載した下記のMarkLinesレポートより一歩分解が進んだ状態で取材する機会を得た。
これらの概要を、「日産リーフ分解調査(その3)」として報告する。従って、掲載した写真は、カットボディーの一部である場合と、分解された状態の部品とがある。
また、赤色に塗った部分はカット(切断)した断面を示す。青色は水の貯蔵または水路を示している。
関連レポート: | 日産リーフ分解調査(その2):主要部品の分解展示報告(2012年9月掲載) |
日産リーフ分解調査(2012年2月掲載) |
※写真はクリックすると拡大されます。
リーフ・カットボディーの全体写真
リーフ・カットボディーの全体写真とフロントフレーム
動力伝達装置(減速機)
動力伝達装置(減速機)と電動パーキングロック・アクチュエータ
インバータとDC-DCジャンクションボックス
リチウムイオン電池パック
電動型制御ブレーキシステム
回生ブレーキを最大限活用しながら、摩擦ブレーキと協調させ、違和感なく必要な制動を確保するブレーキシステム。モータルーム内、運転席のすぐ前に設置されている。
電動型制御ブレーキ
電動パーキングブレーキ
高電圧部品冷却システムと空調システム
リーフは高電圧電流を使用するため、冷房システム、暖房システムとは別系列の高電圧部品冷却システムがあり、合わせて3種類の空調システムを稼動させている。以下にレポートする部品は、 ・ラジエータと冷却ファン→高電圧部品冷却システム ・コンデンサ、電動コンプレッサとスクロール部→冷房システム ・ PTC素子ヒータ、電動ウォータポンプ→暖房システム の構成部品である。なお電動ポンプは、暖房システムの他に高電圧部品冷却システム、冷房システム用にも設置されている。
高電圧部品冷却システムと冷房システム
ラジエータ用冷却ファン | ラジエータ、冷却ファンとコンデンサ |
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高電圧部品冷却システムの一部となるラジエータとその冷却ファン。カルソニックカンセイ製(日本で生産)。 | 最上部が冷却ファン、次にラジエータ、その下にコンデンサがあり、この3部品がセットでフロントグリルの内側に設置されている。コンデンサは、カルソニックカンセイ製(中国で生産した)。 |
冷房システム
暖房システム
<自動車産業ポータル、マークラインズ>