トヨタの海外事業:北米と新興国の生産能力を増強

米国・中国でハイブリッド基幹部品を生産、米国工場を第三国への輸出拠点に活用

2012/05/14

要 約

 以下はトヨタ(日野、ダイハツを含まないトヨタ単体)、2012~2013年の生産・販売計画、海外業務強化計画の概要である。(トヨタの国内事業と2011年度決算については、別途レポートする予定。)

 トヨタの2011年世界生産は693万台まで落ち込んだが、2012年に865万台生産する計画。2007年以来5年ぶりに過去最高を更新する。2012年の世界販売は、新興国を中心に拡大し858万台の計画で、やはり過去最高を更新する。

 トヨタは、「需要のあるところで生産する」という考え方のもと、今後も現地生産を一層推進するとしている。2012年1月1日付で、海外での現地生産・調達を促進する部門と、新興国モデルの企画を担当する部門を設置した。

 トヨタは、北米と新興国で大幅な設備増強、現地化を進めている。

 北米では、ミシシッピ新工場が稼働を開始、インディアナ工場、カナダのウッドストック工場の完成車生産能力を増強、またパワートレインの現地生産化も進めている。円高の影響を避けるため、米国と韓国のFTAなどを活用して米国を第三国への輸出拠点として活用する方針。

 またプリウスを、米国で2015年前後に生産することを検討している。ハイブリッドの基幹部品も米国で生産する計画。

 中国では、トヨタはハイブリッドなどエコカー技術の現地化を突破口に、出遅れた中国販売を巻き返す方針。ハイブリッド車の、中国での本格的普及を目指す。新設した「トヨタ自動車研究開発センター(中国)」で開発するハイブリッド基幹部品を現地で生産し、2015年前後に搭載車を投入する計画。

 アジアでは、タイ、インドネシア、インド、その他の地域では、ロシア、アルゼンチン、ブラジル、エジプトで生産を強化または新規に開始する計画。タイとインドでは、パワートレイン現地生産化も促進する。

 トヨタは2011年3月、「トヨタ グローバルビジョン」のなかで、グローバルな課題として、「現地が主体的にクルマづくりに参画する体制を整備する」と発表した。2012年4月にまず第1弾として、米国チームが主導して開発した新型アバロンを発表した。



2012年に、過去最高の世界生産865万台、世界販売858万台を計画

 トヨタは、2011年の東日本大震災とタイの大洪水の影響による減産(2011年の世界生産は693万台)から回復し、2012年にトヨタ・レクサスブランド車を世界で865万台生産する計画を発表した。2007年に854万台生産して以来、5年ぶりに過去最高を更新する。海外で108万台増の525万台、国内で64万台増の340万台生産を見込む。

 2012年の世界販売計画は858万台で、やはり2007年の843万台を超え過去最高を更新する。海外で新興国中心に105万台増の695万台、国内もエコカー減税の追い風を得て163万台へ43万台の大幅販売増を見込む。日米欧以外の新興国市場の比率を45%と見込んでいる(2007年は33.0%、2010年は43.0%)。

 2013年の世界生産計画は898万台、世界販売は895万台で、実現すればさらに記録を更新する。

 なおトヨタは、2012年1月1日付で、現地生産・現地調達を促進する部門と、新興国モデルを企画する部門を設置した。

トヨタの世界生産・世界販売(トヨタ・レクサスブランド車)

(1,000台)
2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
計画
2013年
計画
世界生産 国内生産
海外生産
4,226
4,309
4,012
4,198
2,792
3,579
3,283
4,340
2,760
4,169
3,400
5,250
グローバル 8,535 8,211 6,371 7,623 6,929 8,650 8,980
世界販売 国内販売
海外販売
1,587
6,842
1,470
6,526
1,376
5,604
1,566
5,961
1,200
5,900
1,630
6,950
グローバル 8,429 7,996 6,980 7,527 7,100 8,580 8,950
新興国比率 33.0% 37.1% 39.3% 43.0% - 45.0%
日本からの輸出 グローバル 2,666 2,586 1,445 1,745 1,569 (2012年度)
2,000

資料:トヨタ広報資料 2011.12.22/2011.1.25/2012.1.27/2012.2.3
(注)新興国市場は、日本、北米、欧州を除く地域。トヨタは、2015年までに新興国比率50%を目指す。

 

現地生産・現地調達推進部門を新設(2012年1月1日付)

組織名称 役割・設置の狙い
BR現地生産・
現地調達推進室
 生産・調達の現地化を早急に実現するため関係機能を集約し、BR組織を新設(BRはビジネスリフォームの略で、トヨタが機動的に経営課題に対応する場合に設置する組織)。
新興国企画部  新興国向けモデルの企画を担当する部門を新設した(従来の関連組織を、新興国企画部とグローバルモデルを担当する商品企画部に再編した)。

資料:トヨタ広報資料 2011.12.20

 



北米:完成車とパワートレインの生産能力を強化、米国からの輸出を拡大

 トヨタは2011年11月に、ミシシッピ新工場でカローラの生産を開始した。2010年4月にGMと合弁のNUMMIを閉鎖した後、その分を国内の高岡工場などに移管し2011年に6.4万台輸出した。新工場の稼動で、日本からの輸出はほぼゼロになって円高による採算悪化を防ぎ、逆にカローラの米国から第三国への輸出を検討中とされる。

 ハイランダーの生産も、日本から北米および他地域に輸出している5万台分の生産をインディアナ工場に移管し、日本でのハイランダー生産を終了する。5万台のうち半分は米国からオーストラリア等に輸出する計画。

 また2012年3月に、米国と韓国のFTAが発効し、米国から韓国へ輸出する乗用車の関税は8%から4%に引き下げられた(2017年に撤廃される予定)。これを受け、トヨタは、米国で生産するカムリ、シエナの韓国輸出を開始した。トヨタは、日本に次ぐ生産能力を持つ米国を輸出拠点として最大限に活用する。

 パワートレインについては、2011年9月にアラバマ工場で直4エンジンの生産を開始し、ケンタッキー工場でも直4エンジン生産能力を増強する。また、ウェストバージニア工場での6速ATの生産能力を、年27万基から2012年末40万基に増強すると発表したが(2011年2月)、市場の回復を受けてさらに12万基上積みし、2013年夏には52万基に増強すると追加発表した(2012年3月)。

 トヨタは、北米生産車の開発を完全現地化する方針。2012年4月、米国で開発した第1弾の新型アバロンを発表した。担当するToyota Technical Centerの人員増の計画も発表した。

北米:完成車生産能力を増強、米国からの輸出を拡大

ミシシッピ新工場  ミシシッピ工場は、2007年2月に建設を決定したが一時的に建設を延期し、2010年6月に建設を再開、2011年10月からカローラの生産を開始した。年間生産能力は15万台(2直定時)。2012年2月、2直稼働を開始し、工場の雇用は当初予定通り約2,000名となった。
インディアナ工場  2012年2月、インディアナ工場に4億ドルを投資し、生産能力を現在の約28万台から2013年後半に約33万台へ引き上げると発表した。インディアナ工場は、ハイランダー、セコイア、シエナの大型車を生産しているが、ハイランダーを増産し、同時にハイランダーハイブリッドの生産を開始する。総投資額は約4億ドル、400名を新規雇用する予定。
 2013年後半より増産する5万台のハイランダーの半分は、オーストラリア、ロシア等に輸出する計画。
カナダ
ウッドストック工場
 2012年3月、カナダのウッドストック工場のRAV4生産能力を、現在の約15万台から2013年初頭に約20万台に増強すると発表した。投資額は約80百万カナダドル、400名を新規雇用する計画。米国での2010年RAV4販売170,877台のうち、69,027台が日本からの輸入車だった。
 トヨタは、2012年から、カナダのウッドストック工場で、Tesla Motorsと共同開発したRAV4ベースのEVを生産する。ガソリン車のラインを、EVも生産できるよう改造した。電池やモーターなどの基幹部品は、Tesla Motorsのカリフォルニア工場から調達する。新型EVは2012年夏にカリフォルニア州で発売(当面同州限定で販売)、3年間で2,600台の販売を計画。
パワートレインの生産を増強
直4エンジン
(アラバマ工場)
 2011年9月に、これまでV8/V6エンジンを生産してきたアラバマ工場で、直4 2500cc/2700ccエンジンの生産を開始した。147百万ドルを投資し、直4エンジン年21.6万基の生産能力を構築した。新型カムリ、ハイランダー、RAV4、シエナ、ヴェンヅァに搭載する。
直4エンジン
(ケンタッキー工場)
 トヨタは、2500cc直列4気筒ARエンジンの需要拡大に伴い、ケンタッキー工場のエンジン生産能力を現在の44万基から2013年8月までに54万基に増強する。サプライヤーなどにおける関連投資も含め、投資額は30百万ドル。ARエンジンは、アラバマ工場でも生産している。
6速AT
(ウェストバージニア工場)
 トヨタは64百万ドルを投資して、ウェストバージニア工場の6速ATの生産能力を、2011年2月の27万基から2012年末に40万基へ増強すると発表(2011年2月)。さらに45百万ドルを追加投資し、2013年夏に52万基にすると発表した(2012年3月)。6速ATは、北米で生産するアバロン、カムリ、RX350、シエナ、ヴェンヅァのV6エンジン車に搭載している。
北米生産車の開発を完全現地化、第1弾の新型アバロンを発表
 トヨタは、北米で生産する車種の開発を完全現地化する。第1弾として、新型アバロンを2012年4月開催のニューヨーク・オートショーに出展し、2012年後半に発売する。デザイン、エンジニアリング、部品の採用から製造まで、一貫して現地チームが主導した。
 トヨタは、開発の現地化を進めるため、北米における研究開発・製造統括会社Toyota Motor Engineering & Manufacturing North Americaの研究開発センターであるToyota Technical Center (TTC)の人員を、2012年4月時点での約1,100名から、2012年内に約150名、さらに2017年末までに約100名増員する。
 また2012年4月に、カリフォルニア州シリコンバレーのToyota InfoTechnology Center内にTTCの新オフィスを設置し、シリコンバレー企業と連携して、車内のインフォテイメント技術開発を加速させる。
資料: トヨタ広報資料 2011.2.26/2011.9.30/2012.2.7/2012.2.9/2012.3.2/2012.3.28/2012.4.5/2012.5.8、
日本経済新聞 2011.11.19/2012.3.18、日刊工業新聞 2011.8.8

 

2015年をめどに、米国でプリウスの一貫生産を計画

 トヨタは2015年にも、米国でプリウスを生産する計画を検討している。主要なハイブリッド基幹部品も米国トヨタで生産、または現地サプライヤーから調達する計画。

 プリウスの2011年米国販売は136,463台で、供給不足もあり前年比3.2%減少したが、2012年1~4月はPrius V(日本名プリウスα)、Prius C(同アクア)などラインアップの充実も貢献し、前年比55.7%増の86,027台。既に一つの完成車工場に相当する台数に拡大している。

 2012年4月23日付Automotive Newsによると、米国での1~3月の電動車両(HV、PHV、EV)販売台数は、113,457台に前年同期比44%拡大した。GMがマイルドハイブリッドeAssistシステム搭載車を複数投入したことや、直近でガソリン価格が4ドル/ガロンに近づいたことなども影響している。

 



中国:現地生産した基幹部品を搭載するハイブリッド車を、2015年をめどに発売

 トヨタは2011年12月に、中国の四川一汽トヨタで3代目プリウスの現地生産を開始し、2012年2月に発売した。当面は日本から送る基幹部品を使用し、年間3,000台販売を目指す。

 2013年には、PHVやEVを中国に投入する。

 トヨタは、ハイブリッドなどエコカー技術の現地化を突破口に、ライバル各社に出遅れた中国販売を巻き返す方針。ハイブリッド車の、中国での本格的普及を目指す。総額689百万ドル(約570億円)を投資し、中国に新たに最先端要素技術開発を担当する「トヨタ自動車研究開発センター(中国)[TMEC (China)]」を設置した。HV基幹部品を開発して2013年頃に現地生産を開始し、2015年前後にそれらの基幹部品を搭載するHVなどエコカーを中国で生産する計画。

 トヨタは、2012年4月開催の北京モーターショーに、中国専用ハイブリッド車のコンセプトモデル「雲動双擎」を出展した。中国に設置したTMECが開発し、中国で生産するハイブリッド基幹部品を搭載する。

 ガソリン車では、2012年前半に長春新工場でカローラの生産を開始する(年産10万台)。また、2012年北京モーターショーに小型グローバル戦略車のコンセプトモデルを出展した。


2012年北京モーターショーに出展した、中国専用ハイブリッド車のコンセプトモデル「雲動双擎」
2012年北京モーターショーに出展した、中国専用ハイブリッド車のコンセプトモデル「雲動双擎」


2012年北京モーターショーに出展した、スモールクラスのグローバル戦略車「TOYOTA DEAR QIN(チン)」のハッチバック車
2012年北京モーターショーに出展した、スモールクラスのグローバル戦略車「TOYOTA DEAR QIN(チン)」のハッチバック車

 

ハイブリッド基幹部品を中国で開発、生産

項目 時期 内容
R&D会社TMEC
の概要
2010年11月設立  トヨタは2011年10月、2010年11月に設立した「トヨタ自動車研究開発センター(中国)、TMEC(Toyota Motor Engineering & Manufacturing (China)」の概要を発表した。トヨタが100%出資し、総額689百万ドルを投資して、江蘇省常熟市に建物、大規模なテストコースなど設備を建設中。2011年4月に活動を開始している。
 中国の合弁2社に既に設置したR&Dセンターは、車両本体の開発を担当。TMECは最先端要素技術の開発を担当し、互いに連携して「3極トライアングル」体制で中国でのクルマづくりに向けた研究開発を強化する。2011年7月時点で200名体制だが、将来1,000名規模を目指す。
 トヨタは、海外中心で販売する車種の開発を現地化する方針。米国に次いで中国でも、TMECを中心に段階的に現地主導の開発体制に移行する。
ハイブリッド部品
の現地化
(2015年前後)  トヨタは、TMECに中国産ハイブリッドの開発部隊を設置し、2015年前後をめどに、中国で開発し生産するハイブリッドコンポーネント搭載車投入を計画している。一部の部品は2013年にも生産を開始するとされる。
3代目プリウスを
生産
2011年12月  トヨタと第一汽車の合弁会社である一汽トヨタの長春工場で、3代目プリウスの生産を開始した。2012年2月に発売し月間3,000台の販売を目指す。当初は日本から主要部品を送り組み立てるが、段階的に現地生産部品採用を目指す。
中国専用HV 2012年4月  第12回北京モーターショーで、中国専用ハイブリッドの「雲動双擎(Yundong Shuangqing)」を世界初披露した。常熟市のTMEC (China)が開発を進めているハイブリッドコンポーネントを搭載する。
PHV/EV 2013年  中国市場に、プラグインハイブリッドとEVを投入する。既に中国で、PHV/EVの実証実験を行っている。

ガソリン車やパワートレインの生産を拡大

項目 時期 内容
ARエンジンを生産 2011年10月  トヨタは、現地のエンジン製造メーカー「広汽トヨタエンジン有限会社」で、新型直列4気筒ARエンジンの生産を開始した。同社のエンジン年産能力は50万基。ARエンジンは、2500cc/2700cc/2500ccハイブリッド用の3機種で、うち2500ccエンジンは新型カムリに搭載する。投資額は96百万ドル。
 従来中国向けARエンジンは、日本の上郷工場で生産し輸出していた。現地生産してコスト競争力を高める。
新型カムリの
生産開始
2011年12月  広州汽車との合弁の広州工場で、新型カムリの生産を開始した。2012年にはハイブリッド車も投入し、シリーズ合計で年間20万台販売を目指す。(トヨタは2010年4月に、同工場で旧型カムリハイブリッドの生産を開始した。)
小型世界戦略車 2012年4月  第12回北京モーターショーで、小型世界戦略車「TOYOTA Dear Qin(チン)」(セダンとハッチバック)のコンセプトモデルを世界初披露した。2013年にも発売するとされる。
長春新工場が
稼働開始
2012年前半  四川一汽トヨタの長春新工場で、カローラの生産を開始する。年産能力は10万台。(長春市の現有工場は年産能力 1万台で、ランドクルーザーと新型プリウスを生産している)

資料:トヨタ広報資料 2011.10.21/2011.11.9/2011.12.19/2012.4.23、日本経済新聞 2011.12.9/2012.3.22012.5.9、日刊工業新聞 2011.11.10

 



中国を除くアジア:完成車と併せて、パワートレインの生産も増強

 中国以外のアジア地域では、タイ、インドネシア、インドの完成車およびパワートレインの生産能力を増強する。

 タイでは、完成車生産能力を65万台から2013年央76万台に増強、エンジン生産能力を74万基から2014年初めに84万基に増強。新規の10万基は、日本から送る主要部品を組立てるのではなく、現地一貫生産する計画。

 インドネシアでは、カラワン第2工場を建設し、2014年初めに12万台体制として、インドネシア全体の生産能力は11万台から23万台に拡大する(トヨタはダイハツからも供給を受けている)。

 インドには総額311億円を投資。エティオスの増産を中心に、完成車生産能力を2013年初めに31万台に倍増、パワートレインについても、2012年秋からエティオス用エンジンを年10万基、2013年初めからトランスミッションを年24万基生産する。

アジア:完成車生産能力を強化

国名 内容 投資額
タイ  トヨタは、タイのゲートウェイ第1工場の生産能力を、2012年初の20万台から5月に22万台に積み増す。さらにゲートウェイ第2工場を建設し、2013年央から年産7万台で、タイ政府の優遇政策の対象となる戦略小型車などの生産を開始する。ゲートウェイ工場は、第1・第2工場を合わせて年産29万台体制となる。 169億円
 2010年5月末に操業を休止したタイ・オート・ワークスは、設備を改造し2012年末に操業を再開する。生産台数は約2万台。現在は日本から輸出している商用車ハイエースを年約2万台生産する見込み。 29億円
 (注)トヨタは、商用車ハイエースをインドとインドネシアにも投入する計画。
 2013年央に、タイの生産能力は、サムロン工場23万台、ゲートウェイ工場29万台、バンポー工場22万台、タイ・オート・ワークス2万台、合計76万台となる。
インドネシア  トヨタは、カラワン第2工場を建設し、2013年初より年産7万台で「新型車」を生産する。さらに2014年初に年産12万台に増強する。トヨタのインドネシアでの生産能力は、カラワン第1工場(11万台)と合わせて23万台に拡大する(トヨタはインドネシアで、ダイハツからも供給を受けている、2011年度は23.0万台)。輸出の拡大も検討する。 413億円
 2012年4月、タイから輸入する新型カムリとカムリハイブリッドを発売した。インドネシア市場にハイブリッド車を投入するのは初。
インド  2010年12月、インドTKM(Toyota Kirloskar Motor Pvt.)の第2工場で、エティオス(セダン)の生産を開始。2011年6月、エティオス リーバ(ハッチバック)の生産を開始。
 インドのTKMの生産能力を、2011年7月の16万台から2012年前半に21万台(第1工場9万台、第2工場12万台)に増強。 49億円
 2012年4月、エティオスの南アフリカへの輸出を開始。年間2万台の計画
 2013年初めに、TKMの生産能力を31万台に増強する(イノーバ、フォーチュナーを生産する第1工場は年産10万台、エティオス、エティオス・リーバ、カローラを生産する第2工場は21万台、合計31万台)。 172億円
台湾  2012年2月に、台湾の観音工場でカムリハイブリッドの生産を開始した。日本以外では7番目のハイブリッド生産拠点。台湾で年間7,000台販売する計画。 約1億円

パワートレイン生産を増強

タイ  タイのエンジン工場STM(Siam Toyota Manufacturing)で、カローラ系車両に搭載するZRエンジン(1600ccと1800cc)の生産能力を、年74万基から2014年初めに84万基に増強し、ベトナム、台湾にも供給する。(既存の74万基については、日本から輸出する部品を組み立てており、今後もそれを継続するが、新規10万基は現地で一貫生産する計画) 140億円
インド  トヨタのユニット生産会社であるTKAP(Toyota Kirloskar Auto Parts Private)に新工場を建設し、エティオス用に、2012年秋からエンジン10万基、2013年初めよりトランスミッションを年24万基生産する。インドのTKAPは、IMVプロジェクトにおいて、マニュアル・トランスミッションの生産/供給拠点の一つ。 90億円

資料:トヨタ広報資料 2011.7.27/2012.1.17/2012.2.16/2012.2.29/2012.4.4

 



その他の地域:ロシア、南米の生産を強化、エジプトでKD組立を開始

 ロシアでは2007年末からカムリを生産している。1直で年間2万台程度生産してきたが、2012年9月から2直体制で、5万台規模を生産する。

 南米では、2011年11月に、アルゼンチン工場のIMVシリーズ生産能力を年間6.5万台から9.2万台に増強した。2012年後半にブラジル新工場で、年産7万台で新開発小型車の生産を開始する。

 エジプトでは、2012年4月に、SUV フォーチュナーのKD組立を開始した。

ロシアでの生産を強化

サンクトペテル
ブルグ工場
 トヨタは、ロシアのサンクトペテルブルグ市に新工場を建設し、2007年12月にカムリの生産を開始した。現在、溶接、塗装、組立の各工程を行っており、年産能力は5万台だが、年2万台程度を生産している。
 2012年4月、2012年9月より2直稼働を行うと発表した。約600名の従業員を新規雇用し、2直開始時には総従業員数は1,750名に拡大。年産5万台体制とする(2011年には日本からカムリ8,000台を輸出し補ったが、2直化後は現地で供給する)。
 2012年2月、ロシア工場にプレス工程と樹脂成形工程を追加することを決定した(プレス・樹脂部品を、現在は日本から輸出している)。約70億円を投資し、2014年内に稼働開始する計画。
ソラーズと
合弁生産
 トヨタは、ウラジオストク市に所在する、ソラーズと三井物産の合弁工場で、ランドクルーザープラドを組み立てることを両社と合意した。トヨタが部品を供給して、2012年春から月間1,000台程度を組立て、トヨタの販売網で販売するとしていた。
 生産準備の遅れから、生産開始時期は2012年末~2013年初めに延期された。

資料:トヨタ広報資料 2011.3.1/2012.2.2/2012.4.20、日刊工業新聞 2012.2.3

 

南米の生産を強化、エジプトでKD生産を開始

アルゼンチン  2011年11月、アルゼンチン工場に126百万ドルを投資し、IMVシリーズのハイラックス、フォーチュナーの生産能力を年間6.5万台から9.2万台に増強した。従来生産台数の70%程度をブラジルを初め中南米10カ国に輸出してきたが、今後は75%を輸出する計画。
ブラジル  2012年後半からブラジル新工場で、新開発小型車(インドに投入したエティオスをベースとする小型車)を当初年間7万台生産する。総投資額は6億ドル、1,500名の従業員を新規雇用する計画。
 既存のインディアツーバ工場は、年産能力7万台でカローラを生産している。
エジプト  2012年4月、現地の合弁会社であるToyota Motor Engineering Egyptは、車両組立を委託するArab American Vehicle Co. の工場で、SUV フォーチュナーのラインオフ式を実施した。年間3,000台程度のKD生産を計画している。

資料:トヨタ広報資料 2010.9.9/2011.12.16/2012.4.9

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>