東京モーターショー 2011:日本の自動車メーカーの展示取材(1)

乗用車メーカーのコンセプトカーと市販(予定)車の展示概要

2011/12/14

要 約

 第42回東京モーターショーは、2011年12月2日(金)から12月11日(日)の10日間 (プレスデーは11月30日(水)、12月1日(木)の2日間) 開催された。会場を24年ぶりに東京都内に移し、東京ビックサイトでの初めての開催となった。経済危機後の2009年に開かれた前回は、商用車メーカー、海外メーカーの参加がなかったが、今回は商用車メーカーが再び参加し、海外メーカーも欧州メーカーを中心に展示を行い、活気を取り戻した。開催期間中は前回に比べて37%増の約84.3万人(主催者発表)を集めた。

 本レポートでは、東京モーターショーの取材レポートを、日本メーカー(2編)、海外メーカー、部品サプライヤー(2編)に分けて報告する。日本メーカー編の1本目では、乗用車メーカーのコンセプトカーと市販(予定)車を取りあげる。

 日本メーカーは各社(マツダを除く)PHV、EV、超小型EVのコンセプトカーを展示し、電動車両に戦略の重点を置いている様子がうかがえ。一方で、2012年に発売予定のFRスポーツカー トヨタ86/スバルBRZが注目を集め、日産/ホンダがEVスポーツカーのコンセプトカーを展示するなど、運転する喜びを訴求する姿勢も目立った。

 各社別では、トヨタが走るスマートフォンと言うべきコンセプトカー Fun-Viiをはじめ、燃料電池車、PHV、EV、HVと全方位の戦略を見せたのに対して、日産はコンセプトカーが全てEVであり「ゼロ・エミッション」に取り組む姿勢をアピール。ホンダはスポーツEVコンセプト、PHVコンセプトを初披露する一方で、軽乗用車のコンセプトカー4台を展示。

 その中で目立ったのは、マツダの内燃機関、特に日本市場ではほとんど普及していないディーゼルエンジンへの注力度。初披露したコンセプトカー雄(TAKERI)には、ディーゼルエンジンの搭載を想定している。

関連レポート: 東京モーターショー 2011:日本の自動車メーカーの展示取材(2)  (2011年12月掲載)

         東京モーターショー 2011:海外の自動車メーカーの展示取材 (2011年12月掲載)

         東京モーターショー 2011:部品サプライヤーの展示取材(1)  (2011年12月掲載)

         東京モーターショー 2011::部品サプライヤーの展示取材(2) (2011年12月掲載)



PHV:トヨタは2012年に発売するプリウス PHVを、ホンダ/三菱/スズキはPHVコンセプトを展示

 ハイブリッド車(HV) に次ぐ、次世代環境対応車として位置づけられる、プラグインハイブリッド車(PHV) を各社が展示。トヨタは2012年1月から発売するPrius PHVを日本初披露した。ホンダ/三菱/スズキはそれぞれ、AC-X、Concept PX-MiEV II、Swift EV HybridというPHVのコンセプトカーを初披露。

 また、トヨタは2011年12月に発売する、小型HV Aquaを初披露した。

 

トヨタが2012年1月より発売するPrius PHV ホンダの次世代PHVセダンコンセプト AC-X
トヨタが2012年1月より発売するPrius PHV ホンダの次世代PHVセダンコンセプト AC-X

三菱のSUVベースのPHV コンセプト Concept PX-MiEV II

スズキのシリーズ式PHV コンセプト Swift EV Hybrid
三菱のSUVベースのPHV コンセプト Concept PX-MiEV II スズキのシリーズ式PHV コンセプト Swift EV Hybrid

 

トヨタ
Prius PHV
 HV Priusに大容量の電池を積み、外部からの充電機能を付加して、EV走行性能を高めたプラグインハイブリッド車(PHV)。2012年1月より日本で販売開始。販売価格は320万円から(Priusは217万円から)。2012年3月には米国でも発売を開始し、続いて欧州でも販売する予定(注1)。
 PHV燃費(JC08モード)は61.0km/L、EV走行可能距離は26.4kmと、先行限定リース販売されたモデルより性能向上(リースモデルはそれぞれ57km/L、23.4km)。リチウムイオン電池の性能向上により、電池を軽量化したうえ、システムの改善で電池容量を5.2kWhから4.4 kWhとしたことで、電池重量を160kgから80kgに削減できたことが大きく貢献。他に、回生充電量の増加、専用の低転がり抵抗タイヤの採用などで燃費性能を上げた。
ホンダ
AC-X
 ホンダの次世代PHVの姿を示したセダンコンセプト(注2)。最大出力120 kWのモーターと、同95kWの1.6L エンジンを搭載。航続距離1,000km以上で、EVモードの最大走行距離は50km。PHV燃費は110km/L。
 運転席には円形のステアリングに代わり、連動する二本のレバーを前後させるツインレバーステアリング (注3)を備え、自動操縦システムも持つ。フロントバンパー、サイドスカート、リアディフューザーは可動式、これらが下がったときのCd値は0.21。
三菱
Concept PX-MiEV II
 三菱のSUVベースのPHVコンセプトの2代目。1代目より車体が全長で150mm長くなり、効率性を考え搭載エンジンも1.6L から2.0L へ排気量アップ。EV走行距離は50km以上、航続距離800km以上、PHV複合燃費60km/L以上を目標とする。
 フロントにエンジンとモーター、リアにモーターを持つ。EV走行モード、エンジンによる発電を行うシリーズ走行モード、エンジンで駆動しモーターがアシストするパラレル走行モードの3つの走行モードがある。運転手が走行モードを切り替えることができるシステムも搭載。このプラグインハイブリッドシステムを搭載した車両を2012年度内に発売予定。
スズキ
Swift EV Hybrid
 小型車Swift をベースとした、エンジンを発電のみに用いるシリーズ式PHVのコンセプトカー。先代のスイフト・レンジエクステンダーから名称を変えて、新型Swiftにベース車を変更。エンジンもAlto Ecoに搭載の660cc R06A型に変更。リチウムイオン電池の容量を5 kWhに増やし(先代は2.66kWh)、EV走行距離を約30km(JC08モード)に倍増。荷室部分も先代は電池等に専有されていたが、収納スペースを確保した。
(注) 1. 欧州での販売は、EV走行中に急加速した時などにエンジンがかかりにくくなる機能の追加などで、日米より遅れる見通し。欧州では、都市部に入る車を制限する政策が議論されており、それに対応するためとのこと。
2. ホンダは、InspireベースのPHVを2012年に日米で販売する予定。
3. ホンダによれば、ツインレバーステアリングは、そもそも、(1)ものを回転させる動きより、前後に動かす動作のほうが人にとって自然な動きであること、(2)ハンドルを回すには脳による認知が必要だが、腕を前後させるのは脳に頼らず直感的に動くこと、の2点から運転が苦手な人や高齢者にも運転しやすいとのこと。

 

トヨタの小型HV

トヨタ
Aqua (海外名 Prius c)
 2011年12月下旬に日本で発売予定の、トヨタの小型HV。同社の小型車Vitzより全長は110mm長く、全高は15mm低くなっており、空力性能が高められている(全幅は同じ)。室内空間を広く取るため、バッテリー・燃料タンクは後部座席下に収納。
 1.5L エンジンを組み合わせた小型軽量のハイブリッドシステムを搭載。プリウスのものと比べて、エンジン/トランスアクスル/バッテリー合わせて約35.5kg減を実現。燃費性能はJC08モードで35.4km/L、10・15モードで40.0km/L。


トヨタが2011年12月下旬に発売予定の小型HV Aqua
トヨタが2011年12月下旬に発売予定の小型HV Aqua

 



EVコンセプトカー:トヨタが2012年発売予定の小型EVを、日産/ホンダがEVスポーツカーを展示

 トヨタは、2012年に発売予定の近距離移動用の小型EVのコンセプトカー FT-EV IIIを初披露した。日産は、LCVコンセプト TOWNPODとスポーツカーコンセプト ESFLOWを展示し、EVの様々な方向性を示した。ホンダも、EVスポーツカーコンセプト EV STERを初披露した。

 

トヨタが2012年に発売予定の小型EV コンセプト FT-EV III 小型商用車とクーペを合わせたスタイルのEV 日産 TOWNPOD
トヨタが2012年に発売予定の小型EV コンセプト FT-EV III 小型商用車とクーペを合わせたスタイルのEV 日産 TOWNPOD

 

トヨタ
FT-EV III
 トヨタが2012年の市場導入を目指す近距離移動用のEV。小型車 iQをベースとしたモデルで外観はほぼiQそのままで、全長はiQより100mm程度大きい。航続距離は105kmを想定。先代のFT-EV II はiQより小型の専用ボディで、外観もiQとは大きく異なっていた。
日産
TOWNPOD
 日産のEVの様々な方向性を示すEVコンセプトの1つで、小型商用車とクーペを合わせたスタイルを持つ。左右、後部、ルーフの4箇所に観音開きドアがある。後部座席は前方にスライドさせることで、前部座席と一体化して収納することが可能。2010年9月のパリモーターショーで初披露。
日産
ESFLOW
 日産のEVのスポーツカーとしての方向性を示すコンセプトカー。リーフと同じモーターを2つミッドシップに配置。後輪両輪をそれぞれ独立制御することで、高い旋回能力とエネルギー回生能力を得たとのこと。電池と制御系は車体中心部にアルファベットのI の字に配置。時速0-100kmを5秒以下で加速し、航続距離は240km(US LA4モード)。2011年3月に開かれたジュネーブモーターショーで初披露。
ホンダ
EV STER
 ホンダの後輪駆動の電動オープンスポーツカーのコンセプト。10 kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は160km。円形のステアリングに代わり、ツインレバーステアリングを採用。モーターの出力・サスペンションの設定を運転手が調整することも可能。

 

日産の小型EVスポーツコンセプト ESFLOW ホンダの小型EVスポーツコンセプト EV STER
日産の小型EVスポーツコンセプト ESFLOW ホンダの小型EVスポーツコンセプト EV STER

 



超小型EVコンセプト:日産がインホイールモーター搭載のPIVO 3を、ホンダ/スズキ/ダイハツがコミュータータイプEVを展示

 日産は、インホイールモーターを搭載し最小回転半径が2mの超小型EV PIVO 3を初披露。また、ホンダ/スズキ/ダイハツは、全長2.5m程度のコミュータータイプの超小型EVのコンセプトを展示。背景には、全国の35府県の知事連合が2011年2月に、「高齢者にやさしい自動車」のコンセプト(全長最大2.8mで航続距離60km程度の2人乗り小型車)を提案し、メーカー各社に開発を要請した経緯がある。

 

日産の、インホイールモーター搭載の小型EV コンセプト PIVO 3 ホンダの超小型EVコンセプト MICRO COMMUTER CONCEPT
日産の、インホイールモーター搭載の小型EV コンセプト PIVO 3 ホンダの超小型EVコンセプト MICRO COMMUTER CONCEPT

スズキの超小型EVコンセプトQ-CONCEPT

ダイハツの超小型EVコンセプト PICO
スズキの超小型EVコンセプトQ-CONCEPT ダイハツの超小型EVコンセプト PICO

 

日産 PIVO 3  PIVO 3は、誰でも、いつでも、簡単に運転できる、現実的なソリューションを提示する超小型EV のコンセプト。オートメーティッド・バレーパーキング(AVP)と呼ぶ自動駐車システムを備え、駐車場で車寄せに車を止めると、自動的に車が駐車スペースまで走行し、充電を行うことができる。ドライバーは、スマートフォン等で自動的に車寄せに呼び出すことが可能。
 PIVO 3は、四輪ともインホイールモーターを搭載し、大きな舵角を持つ。車両が曲がる際には、後輪はカーブと逆方向を向き、小さな回転半径を描くことが可能。また、前輪に比べて後輪のトレッドは狭くなっており、内外輪差をゼロとした。
ホンダ
MICRO COMMUTER
CONCEPT
 全長×全幅×全高=2.5m×1.25m×1.43mの超小型EVコンセプト。バッテリーやパワーコントロールユニットを後部座席後ろに集め、大人1人+子供2人乗りを実現。容量3.3kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は約60km。ツインレバーステアリング、部分的な装飾を変更できる外装デザインが特長。
スズキ Q-CONCEPT  全長×全幅×全高=2.5m×1.3m×1.65mの超小型EVコンセプト。前後二人乗りであるが、積載スペース付の1人乗り、大人1人+子供2人乗りも提案。航続距離は約50km。
ダイハツ PICO  全長×全幅×全高=2.4m×1.0m×1.53mの超小型EVコンセプト。ホンダ/スズキの同様のコンセプトと違い、全幅が狭く、ドアがない。ダイハツは軽自動車と原動機付バイクとの間の車両と位置づけている。100m先まで検知できるレーダーを持つ緊急時の自動ブレーキシステムや、人と行き交う場合に速度を6km/hに制限できるシステムを搭載。

(注)日産は同モーターショーで、前後二人乗りの超小型EV New Mobility Conceptも展示。このコンセプト車はルノーが来年欧州で発売する Twizy の外装を若干変えたもの。

 



燃料電池車コンセプト:トヨタが2015年頃に投入を目指すセダンタイプを展示

 燃料電池車のコンセプトをトヨタグループの2社が展示。トヨタは、2015年頃の発売を目指すセダンタイプを、ダイハツは液体燃料を用いた軽商用車タイプのコンセプトカーを初披露した。

 

トヨタがセダンでの投入を目指す燃料電池車のコンセプト FCV-R ダイハツの液体燃料を用いた燃料電池車のコンセプト FC 商 CASE
トヨタがセダンでの投入を目指す
燃料電池車のコンセプト FCV-R
ダイハツの液体燃料を用いた燃料電池車のコンセプト
FC 商 CASE

 

トヨタ FCV-R  2015年頃の市場導入を目指す燃料電池車(FCV)のコンセプト。トヨタは、セダンタイプのFCVの投入を目指しており、その方向性を示している。2008年にリース販売されたSUVタイプのFCV-advには、4本の水素タンク(70MPa)が搭載されていたが、FCV-Rは 2本の水素タンクを後部座席の下と背面に配置し、広い室内空間を確保。燃料電池スタックの効率化を図り、航続距離は700km以上(JC08モード)。
ダイハツ FC 商 CASE  ダイハツが開発している、液体燃料(水加ヒドラジン)を用いた、貴金属フリーの燃料電池車のコンセプト。燃料電池スタック、モーター、液体燃料をシャシー部分に納め、車体部分を最大限利用できるプラットフォームを提案。

 



マツダ/スズキ/ダイハツ/スバル/トヨタのHV/内燃エンジン搭載のコンセプトカー

 マツダは、SKYACTIV-D ディーゼルエンジンと、キャパシタを利用したエネルギー回生システムを採用した中型セダンコンセプト 雄(TAKERI)を初披露。スズキは、軽量化し、空力性能を高めた次世代グローバル・コンパクトカーのコンセプト、REGINAを初披露した。

 ダイハツは、2気筒直噴ターボエンジンを搭載したスポーツカーコンセプト D-X(ディークロス)を、富士重工はHVワゴンコンセプト ADVANCED TOURER CONCEPTを初披露。

 また、トヨタは、人とクルマと社会がつながる将来を示したコンセプトカー Fun-Viiを初披露した。

 

マツダの中型セダンコンセプト 雄 (TAKERI) スズキのグローバル・コンパクトカーのコンセプト REGINA
マツダの中型セダンコンセプト 雄 (TAKERI) スズキのグローバル・コンパクトカーのコンセプト REGINA

 

マツダ 雄 (TAKERI)  スカイアクティブ全面採用の中型セダンコンセプトカー。コンセプトカー靭(SHINARI)をベースに、「端正なバランス感や男性的な力強さ」を表現。排気量 2.2L クリーンディーゼルエンジン SKYACTIV-D(アイドリングストップ機能付)、新たにキャパシタを採用した減速エネルギー回生システムi-ELOOPを搭載。航続距離1,500kmを想定。燃費性能はトヨタ Camry HV(JC08モードで23.4km/L) に近い数字を目指すとのこと。
スズキ REGINA  スズキの次世代グローバル・コンパクトカー(Aセグメント)のコンセプト。燃費性能32km/L以上(JC08モード)を目指す。直線的な骨格構造を見直して、強度のある曲線を取り入れながら剛性を維持した、プラットフォームを開発し、(同社Aセグメント車比)100kg以上の軽量化を果たした。フロントガラスを立てながらも空力性能を高め、(同)Cd値を10%以上低減。800ccのターボ付ガソリンエンジン、減速エネルギー回生システム付アイドリングストップ機能を搭載。
ダイハツD-X
(ディークロス)
 ダイハツによれば、「タフでアグレッシブなスタイリング」持つ2シーター・オープン・スポーツコンセプト。樹脂製のボディを持ち、SUVタイプなどの様々なスタイルを楽しむことが可能。搭載するエンジンは、気筒当りの排気量を増やした、660cc直列2気筒直噴ターボエンジン。最高出力は47kW/6,000rpm、最大トルクは110Nm/2,000rpm。
スバル ADVANCED
TOURER CONCEPT
 次世代の技術を集めた、HVワゴンコンセプト。1.6L直噴ターボ水平対向エンジン、高トルク対応CVT、四輪駆動に対応したスバル独自の軽量小型のHVシステム、認知範囲を拡大したEye Sightなどを搭載。これらの技術は、今後モデルチェンジの機会などを捉えて順次、市販車に採用される予定。
トヨタ Fun-Vii  人とクルマと社会が「つながる」将来を表し、走るスマートフォンをイメージしたコンセプトカー。車体の内外装に全面にディスプレーを採用し、ボディ・インテリアの色や表示項目を自由に変更可能。駆動系/制御系/マルチメディア系のソフトウエアを、ネットワークを介して、最新版に保つ機能を搭載。また、インフラや周辺車両ともつながることとで、交通状況や他車の位置の把握、車両間の通信も可能。

 

ダイハツのスポーツコンセプト D-X(ディークロス) スバルのHVワゴンコンセプト
ダイハツのスポーツコンセプト D-X(ディークロス) スバルのHVワゴンコンセプト

トヨタの人とクルマと社会がつながる将来を示したコンセプトカー Fun-Vii
トヨタの人とクルマと社会がつながる将来を示した
コンセプトカー Fun-Vii

 



市販車:トヨタ/富士重工が共同開発FRスポーツカー 86/BRZを、マツダがSKYACTIV 技術を全面採用したCX-5を展示

 市販(予定)車では、トヨタ/富士重工が共同開発し、初披露されたFRスポーツカーのプロトタイプ トヨタ86/スバル BRZが大きな注目を浴びていた。マツダは、SKYACTIVテクノロジーを全面採用した、新モデル CX-5を日本初披露。

 他に、スバル Impreza、ホンダ CR-V、スズキ Swift Sportのモデルチェンジ車が披露された。

 

トヨタ/富士重工共同開発のFRスポーツカーのプロトタイプ トヨタ版 "86" スバル版 "BRZ"
トヨタ/富士重工共同開発のFRスポーツカーの
プロトタイプ トヨタ版 "86"
スバル版 "BRZ"

 

トヨタ 86/スバル BRZ  トヨタと富士重工が共同開発した、小型のFRスポーツカーのプロトタイプモデル。トヨタは86(注)、富士重工はBRZの名前で2012年春より発売される。専用のプラットフォームと水平対向エンジンの搭載により、高性能スポーツカー並の低重心を実現したとのこと。
 富士重工の水平対向エンジンに、高回転域での出力と燃費性能を高めるために、ポート噴射と筒内直接噴射の2つの噴射装置を持つ、トヨタの直噴技術D-4Sを組み合わせた、4気筒2.0Lエンジンを新開発。最高出力は147kW/7,000rpm、最大トルクは205N・m/6,600rpm。燃費性能は2.0L クラスのセダン並みとのこと。
 トヨタ86とスバルBRZの違いは、ヘッドランプを含むフロント周りの形状やとサスペンションの設定。
マツダ CX-5  マツダの新デザインテーマ「魂動 (こどう)-Soul of Motion」を採用した新型SUV。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーの全てで新世代技術群 SKYACTIVテクノロジーを取り入れた。2012年春に日本で販売予定。燃費性能はガソリンエンジン車(FWD) で16.0km/L(JC08モード)、ディーゼルエンジン車(FWD) で18.6km/Lを目標。
 ガソリン/ディーゼルエンジン両方にアイドルストップ機能を搭載。時速30km以下で走行中に衝突の危険をレーダーシステムで感知したときに自動ブレーキをかけるスマート・シティ・ブレーキ・サポート、隣のレーンや後方で走行中の車両を認識して車線変更時に運転手に警告を出す リアビークルモニタリングシステムなどの安全装備も搭載。
スバル Impreza  2011年12月に発売される、Imprezaの4代目。5ドア車にはSPORT、4ドア車にはG4のサブネームが与えられた。先代に比べて全長はそのままで、ホイールベースを25mm拡大し、Aピラーの下部を200mm前方へ張り出して、室内空間を広くした。上位モデルには、プリクラッシュプレーキ機能などの付いたEye Sight (ver.2)を設定。
 新世代の水平対向エンジン(1.6L、2.0L)、新開発のCVT(リニアトロニック)を搭載。スバルで初めてとなる、最短0.2秒で再稼働可能なアイドリングストップ機能も一部グレードを除き標準装備。超高張力鋼板の利用などでホワイトボディの重量を10kg減。アイドリングストップ機能付1.6L エンジン2WD車の燃費性能は17.6km/L(JC08モード)。
ホンダ CR-V  ホンダのSUVの3代目。先代モデルでは2.4L車のみの設定であったが、2.0L車も設定。全長を30mm短くしながら、室内長は2,125mmと250mm拡大。日本では、2011年12月に発売。
スズキ Swift Sport  Swiftの走行性能を高めたモデルの3代目。最高出力100kWのM16Aエンジン、6速MT/7速マニュアルモード付CVTを搭載。9月のフランクフルトモーターショーで披露された欧州仕様は3ドアで、今回披露された日本仕様は5ドア。

(注)米国ではScionブランドのFR-S名で販売される。

 

SKYACTIVテクノロジーを全面採用した、Mazda CX-5 4代目のSubaru Impreza の5ドア車"SPORT"
SKYACTIVテクノロジーを全面採用した、Mazda CX-5 4代目のSubaru Impreza の5ドア車"SPORT"

3代目 ホンダ CR-V

3代目 スズキ Swift Sport
3代目 ホンダ CR-V 3代目 スズキ Swift Sport

 



低燃費ガソリン車:三菱が世界戦略車 Mirageを、ダイハツ/スズキ/ホンダは新型軽自動車を展示

 三菱は、タイで生産する世界戦略車 Mirageを初披露。ダイハツとスズキはJC08モードで30.0km/Lを超える燃費を達成した、Mira e:SとAlto ecoを展示。ホンダは、軽自動車事業の立て直しをかけるN-boxを初披露。


三菱の世界戦略車 Mirage
三菱の世界戦略車 Mirage

 

三菱 Mirage  従来、グローバルスモールと呼ばれていた三菱の世界戦略車。成熟市場で求められるトップクラスの燃費と、新興市場の中間所得層が購入可能な価格を両立。2012年3月よりタイの第3工場で生産開始予定(注1)。
 2012年夏発売予定の日本向けでは、新開発の3気筒1.0Lエンジンを搭載し、アイドリングストップ、減速エネルギー回生システムを用いて、燃費性能30km/L(10・15モード)を目標。
ダイハツ Mira e:S  2011年9月に発売された、燃費性能30.0km/L(JC08モード:2WD車)を実現した軽自動車。79万5千円から。2009年東京モーターショーでは、全長3.1m、3ドアのコンセプトカー「e:S」を展示。市販されたMira e:Sは全長3.395mの5ドア。顧客のニーズ、価格面からコンセプトが変更になり、再開発された。
 圧縮比を11.3に高めた i-EGR(イオン電流燃焼制御式EGR)付のエンジン、CVTの効率上昇、シェルボディーの骨格合理化などでの60kg軽量化、7km/h以下でエンジンが停止するアイドリングストップ機能など、既存の技術を積み上げて、上記の燃費を達成。
スズキ Alto eco  燃費性能を30.2km/L(JC08モード)に高めた軽自動車Altoの新グレード。2011年11月より販売開始し、価格は89.5千円から。時速9km以下でエンジンが停止するアイドリングストップ機能、吸排気VVTを採用したR06Aエンジンの搭載、車体の約20kgの軽量化、車高を15mm下げ空気抵抗を低減などの工夫で、30%以上の燃費向上を達成(標準グレードのAltoの燃費性能は22.6km/L((JC08モード: 2WD・CVT車))。
ホンダ N-box  ホンダの新型ハイト軽ワゴン。2011年12月に発売(注2)。同社の小型車Fitと同じセンタータンクレイアウトと、従来車より70mm前後幅が狭いエンジンルームを持った、新しい軽自動車用のプラットフォームを開発(今後の軽モデルに展開していく予定)。これにより、後部座席ではミニバンを超える室内空間を確保したとのこと。横滑り防止装置(ESC:ホンダはVSAと呼称)、ヒルスタートアシストを標準装備するなど、装備が充実。価格はFF車が124万円から。
 ホンダは、軽自動車の方向性を示したN Conceptも4台展示。CONCEPT_1は上記のN-box、CONCEPT_2はN-box customとして市販。CONCEPT_3は、車高を下げ、スロープを付けたタイプ。2012年夏に発売予定。CONCEPT_4はセダンタイプのコンセプトカー。今後1年程度での発売を目指す。
(注) 1. タイ洪水のため部品調達に影響が出て、最大1カ月程度の遅れが出る可能性がある。
2. 報道によれば、ホンダはN-boxの月販目標を1.5万台にしたとのこと。2010年のホンダの軽乗用車の年間販売台数は約11.5万台。

 

JC08モードで30.0km/Lを実現した ダイハツ Mira e:S スズキ Altoの燃費改良版 Alto eco
JC08モードで30.0km/Lを実現した ダイハツ Mira e:S スズキ Altoの燃費改良版 Alto eco

ホンダの新型軽自動車 N-box

ホンダの軽自動車セダンタイプのコンセプトカー N CONCEPT_4
ホンダの新型軽自動車 N-box ホンダの軽自動車セダンタイプのコンセプトカー N CONCEPT_4

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