LMC Automotive 2016年11月自動車市場月報(グローバル)

11月世界販売は8.7%増の830万台、季節調整済み年率換算販売は過去最高の9,850万台水準

2016/12/12

グローバル販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

世界全体

  • 世界全体の2016年11月のライトビークル販売台数は、季節調整済み年率換算販売台数(速報値)で9,850万台と急激に上昇し、過去最高を記録した。
  • 中国市場の爆発的な拡大が世界販売の急伸を牽引したが、米国や西欧市場も堅調であったほか、ブラジルやロシアの落ち込みが比較的軽微であったことも寄与した。



地域別販売状況と直近の市場予測

北米

  • 米国の2016年11月の販売台数は前年同月比約5%増の138万台、季節調整済み年率換算販売台数は1,780万台/年となった。11月はディーラー営業日が昨年より2日多かったことに加え、OEMの販売奨励金が前年比で17%増加したことが寄与した。また、11月の消費者信頼感は大統領選挙を巡る不確実性が払拭されたことが寄与し、10月から6%以上上昇した。セグメント別では、ピックアップトラックとSUVの販売増加分が、乗用車の減少分を上回る傾向が続いた。
  • カナダの11月のライトビークル販売台数は前年同月比10.4%増の16.1万台となり、11月として過去最高であった昨年の記録を更に上回った。この結果、2016年通年の販売台数も過去最高を再び更新する可能性が高まっている。

欧州

  • 西欧では、10月の販売がほぼ前年並みであったが、11月は再度拡大基調に転じた。11月の季節調整済み年率換算販売台数も1,590万台/年の水準に上昇しており、2016年通年の販売台数はこれに近い1,580万台弱のレベルに落ち着くと予測される。この数字は、過去最高の水準に対して依然として約100万台(約6%)下回っているが、金融危機とその後の欧州経済危機からの欧州市場の完全な回復は、もはや遠く離れたものではなくなったと言える。英国市場は堅調さを維持しており、Brexitの自動車販売への影響は未だ表面化していないが、2017年以降は市場減速が顕在化すると懸念される。
  • ロシアの11月の販売はわずかながら前年から増加し、2014年12月以来初の販売増を記録した。11月の季節調整済み年率換算販売も160万台/年となり、1~10月の平均値(140万台/年)を上回った。金利・リースへの優遇策打ち切りへの恐れが消費者を購買に向かわせているが、政府はこうした不安の払拭に向けて、2017年も優遇策を継続すると発表しているほか、他の支援策導入の可能性についても示唆している。

中国

  • 中国では、小型車向け減税措置の打ち切りが残り数週間に迫る中で、11月もディーラーへ消費者が殺到する状況が続いた。政府が減税措置を延長するとの憶測もあるが、現時点で公式発表はなく、消費者は予定通り12月末で同措置が打ち切られるとの想定の下で購買活動を行っている。速報値によると、11月の季節調整済み年率換算販売台数は3,100万台/年となり、過去最高を記録した10月の水準をわずかに上回った。11月単月の販売台数は291.5万台となり、前年同月比で約16%増加している。
  • 経済面では、トランプ氏の大統領選の勝利とドル高傾向を背景に中国からの資本流出が加速している。トランプ氏は選挙活動中に中国の為替操作疑惑と貿易政策に対して強硬な姿勢で臨むと発言しており(選挙活動中の発言が実際の政策にどこまで反映されるかは疑問もあるが)、中国経済と自動車市場の見通しは不確実性を増している。

アジア(中国以外)

  • 日本の11月の季節調整済み年率換算販売台数は530万台/年となり、直近2年で最高水準へと上昇した。米大統領選の結果が日本経済の先行きの不透明さを増しているが、最近の新モデルの投入が販売を押し上げた。
  • 韓国では、経済の減速と政治危機にも関わらず、11月の季節調整済み年率換算販売台数は190万台/年となり、比較的好調であった10月の水準から更に11%増加した。6月の減税打ち切り以降、自動車メーカーとディーラーが大幅な値引きを実施しているほか、金利が記録的低水準にとどまっていることも自動車市場を支えた。

南米

  • ブラジルでは、VWの車両供給問題が解消に向かう中で、11月の季節調整済み年率換算販売台数は200万台/年を突破し、不調であった10月の水準から約16%増加した。しかしながら、依然として続く政府による緊縮財政策と労働市場の悪化が、新車購入へ向かう個人消費への重しとなっている。
  • 不安定な状況が続くアルゼンチン市場では、11月は季節調整済み年率換算販売台数が3年半ぶりの高水準となる81.5万台/年に上昇した。この水準が今後も維持可能であるとは想定し難いが、クレジット条件の緩和と労働市場の改善が、来年以降の自動車市場への追い風になると期待される。

グローバルライトビークル販売

販売(台) 季節調整済み年率換算販売(台/年)
2016年
11 月
2015年
11 月
増減 2016年
累計
2015年
累計
増減 2016年
11 月(*1)
2016年
累計(*2)
2015年
通期(*3)
増減(*4)
WORLD
8,301,664
7,639,854
8.7%
84,534,901
80,695,313
4.8%
98,458,601
92,813,837
89,156,223
4.1%
USA
1,377,267
1,317,016
4.6%
15,847,906
15,805,536
0.3%
17,823,582
17,443,919
17,446,375
0.0%
CANADA
160,573
145,512
10.4%
1,822,471
1,768,572
3.0%
1,940,610
1,938,652
1,897,444
2.2%
WESTERN EUROPE
1,241,961
1,178,225
5.4%
14,534,303
13,611,602
6.8%
15,891,876
15,709,835
14,825,576
6.0%
EASTERN EUROPE
388,369
334,259
16.2%
3,480,523
3,490,902
-0.3%
4,609,332
4,060,608
3,918,559
3.6%
JAPAN
413,426
385,255
7.3%
4,513,536
4,635,911
-2.6%
5,280,485
4,888,304
5,001,057
-2.3%
KOREA
161,937
162,620
-0.4%
1,603,570
1,599,879
0.2%
1,903,448
1,771,811
1,797,565
-1.4%
CHINA
2,915,216
2,522,224
15.6%
24,954,864
22,112,838
12.9%
31,092,155
27,739,882
24,893,417
11.4%
BRAZIL / ARGENTINA
229,637
237,802
-3.4%
2,423,701
2,835,601
-14.5%
2,874,578
2,672,675
3,085,139
-13.4%
OTHER
1,413,278
1,356,941
4.2%
15,354,027
14,834,472
3.5%
17,042,535
16,588,150
16,291,091
1.8%
注記: (*1) 当該月の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*2) 当年累計期間の販売実績をベースとした季節調整済み年率換算販売台数。
(*3) 2015年通期(1~12月)の販売実績。
(*4) 2016年累計の季節調整済み年率換算販売の対前年実績比増減率。
販売報告の遅い国々や推測したものは“Other(その他)”に含まれる。
東欧はトルコを含む。
中国のデータは、ライトビークルの輸入推計を含む。

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