CATARC提携レポート 中国新エネルギー車 (NEV)動向 2018年6月

2018年5月の新エネルギー車生産は8万台超を維持、バスが大幅増

2018/07/04

中国国内生産 (概要)



このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。
過去のCATARC提携レポートはこちらをご参照ください

 2018年5月の新エネルギー車 (EV、PHV、FCVが対象で、鉛酸電池搭載車は含まない)生産台数は前月比で0.79%減、前年同月比で49.56%増となり、前月から8万台超を維持した。車種別の比率はEVとPHVが80%と20%で、乗用車が75%、バスと特殊車両がそれぞれ19%と6%となった。2017年までは内燃機関自動車の購入規制と補助金政策により新エネルギー車生産が押し上げられてきたが、2018年は新エネルギー車市場の牽引で生産が拡大している。



中国国内生産

EV

 2018年5月の乗用車生産は前月比で16.69%減、前年同月比で39.78%増となった。乗用車を生産した37メーカーのうち、1千台超を生産したのは13社。ブランド別では北京ブランドが1位となった。

 バスの生産は前月比で108.74%増、前年同月比では748.06%増となり、2018年で最多となった。バスを生産した52メーカーのうち、1千台超を生産したのは鄭州宇通客車と南京金龍客車の2社であった。5月に生産されたバスは全長10m以上が最も多かった。駆動電池はリン酸鉄リチウムが最も多く、チタン酸リチウムがこれに続く。三元系電池を搭載したバスは生産されなかった。

 特殊車両の生産は前月比で53.03%増、前年同月比で76.54%増となった。特殊車両を生産したメーカーは2018年で最多の51社となったが、100台を超えたのは15社であった。用途別では貨物運搬用車両が最も多かった。

PHV

 2018年5月のPHV生産台数は前月比で0.74%減、前年同月比で131.75%増となった。

 乗用車の生産は前月比8.96%減、前年同月比114.71%増であった。乗用車を生産したメーカーは14社で、1千台を超えたのは比亜迪、上汽集団、華晨BMWの3社であった。ブランド別では比亜迪と栄威が1位、2位を占めた。駆動電池は比亜迪が2台にリン酸鉄リチウム電池を採用したが、その他の車種は全て三元系電池を採用した。

 バスの生産は前月比214.84%増、前年同月比482.00%増となった。5月にバスを生産した16社のうち、100台超を生産したのは6社であった。駆動電池はマンガン酸リチウム電池の比率が最も高かった。搭載された電池をサプライヤー別に見ると、中信国安盟固利動力科技有限公司のシェアが最も多く、恵州市億鵬能源科技有限公司、CATL (寧徳時代新能源科技股份有限公司)がこれに続く。

FCV

 2018年5月のFCV生産は全てバスで、前月比114.81%増となった。



国内動向

新エネ車補助金政策を6月12日より実施、航続距離150km未満は対象外

 2018年6月12日、新エネルギー車補助金政策が導入された。航続距離が長いほど補助金は高くなり、150km未満では補助対象から外されることになった。新しい補助金政策の狙いは自動車メーカーによる新エネルギー車開発の加速と、中国の新エネルギー車産業の発展を後押しするためである。

第6弾新エネ車普及応用推薦モデルリストに353モデルがリスト入り

 2018年6月6日、中国工業情報化部は「新エネルギー車普及応用推薦モデルリスト」(2018年第6弾)を発表した。112社353モデルが掲載されており、内訳はEVが109社324モデル、PHVが8社24モデル、FCVが4社5モデルとなっている。また、「新エネルギー車普及応用のための財政補助政策の調整に関する通知」に基づき、2017年の第1~12弾及び2018年の第1~4弾の「推薦モデルリスト」は2018年6月11日で廃止となった。

合衆新能源、純電気自動車の生産資格を取得

 2018年6月6日、中国工業情報化部は「道路機動車両生産企業及び製品公告」(第308弾)を公示し、浙江合衆新能源汽車有限公司に純電気自動車の生産資格の取得を承認した。浙江合衆新能源汽は独立した新エネルギー乗用車生産企業としては全国で7社目の新規参入企業となった。

北京、新エネルギー車の購入申請が28万件を突破

 北京小客車指標調製管理弁公室の発表によると、2018年6月8日現在の新エネルギー乗用車の個人購入申請と繰り越し件数は289,377件となった。企業の申請は7,330社10,626件となっている。規定により、関係部門は申請に対し審査を行い、審査結果を2018年6月25日に公布する。2019~2023年の個人の新エネルギー車申請はすでに満杯となっており、2024年まで割り当てがない状態となっている。

猛獅科技、駆動用電池産業チェーンに回帰

 猛獅科技は2018 CIBF (China International Battery Fair)(深圳)で、産業チェーンの中核は駆動用電池であると発表した。同社の福建詔安工場は第1段として1GWhの18650電池生産ラインを建設し、稼働した。現在、第2段として18650電池の生産ライン1本と21700電池の生産ライン2本を建設中である。生産能力は5GWhで、2018年内に稼働予定。湖北宜城工場では1GWhの角形リン酸鉄リチウム電池と角形三元系電池の生産ラインが試験生産を行っている。

比亜迪、百度Apollo、大道用車が提携、カーシェアリングの新スタイルを模索

 2018年6月6日、比亜迪 (BYD)、百度Apollo、大道用車の三社は、新エネルギー車、無人運転技術及び車両資産のシェアリング運営について提携することで合意した。三社は新エネルギー車市場、インテリジェント運転/無人運転技術及びシェアリングカー運営分野で各社の強みを生かし、無人運転技術の新エネルギー車への運用を重点的に模索する。特にインテリジェントカーをいかにしてカーシェアリングプラットフォームで運営するかを検討する。

テスラ、上海に生産拠点の建設を計画

 海外メディアの報道によると、2018年6月5日に開催されたテスラの株主総会で、販売部門の責任者ロビン・レン氏は上海にテスラ初の海外生産拠点を建設する計画があると発表した。テスラの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏によると、車載リチウム電池と完成車組立を同一工場で行い、工場名を「Dreadnought (ドレッドノート)」とした。

出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

* CATARC (China Automotive Technology & Research Center; 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。
CATARCが提供する新エネルギー自動車産業向けの情報サービス「省エネ・新エネルギー車ネットワーク (Energy-saving and new energy vehicle network)」は中国の省エネ・新エネルギー車関連の情報をタイムリーに提供する情報サービスで、マーケティングおよび技術コンサルティングや調査・研究、予測等も行います。