CATARC提携レポート 中国新エネルギー車 (NEV)動向 2018年4月

2018年3月の新エネルギー車生産は6万台突破、前年同月比97.2%増

2018/05/01

中国国内生産 (概要)



このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。
過去のCATARC提携レポートはこちらをご参照ください

 2018年3月の新エネルギー車 (EV、PHV、FCVが対象で、鉛酸電池搭載車は含まない)生産台数は6万台を突破し、前月比で76.9%増、前年同月比で97.2%増となった。車種別の比率はEVとPHVが74%と26%で、乗用車が93%、バスと特殊車両がそれぞれ5%と2%であった。



中国国内生産

EV

 2018年3月のEV生産台数は前月比で81.9%増、前年同月比で76.8%増となった。

 乗用車の生産は前月比78.5%増、前年同月比69%増であった。乗用車を生産したメーカーは34社。ブランド別では北京ブランドが1位となった。駆動電池は三元系の比率が79%を占め、リン酸鉄リチウムが19%であった。

 バスの生産は前月比で168.3%増、前年同月比では351%増となった。バスを生産した25社のうち、100台超を生産したのは7社であった。3月に生産されたバスは全長10m以上が最も多かった。駆動電池はリン酸鉄リチウムが最も多く、マンガン酸リチウムがこれに続く。

 特殊車両の生産は前月比で75.4%増、前年同月比で124%増となった。特殊車両を生産した34社のうち、100台超を生産したのは4社であった。用途別では貨物運搬用車両が最も多かった。

PHV

 2018年3月のPHV生産台数は前月比で64.3%増、前年同月比で192%増となった。

 乗用車の生産は前月比61.9%増、前年同月比250%増であった。乗用車を生産した11社のうち、1,000台超を生産したのは3社。ブランド別では比亜迪と栄威が1位、2位を占めた。駆動電池は全車種で三元系電池が採用された。

 バスの生産台数は375台で、前月比は387%増、前年同月比は65%減となった。3月にバスを生産したのは6社。駆動電池はリン酸鉄リチウム/スーパーキャパシタの比率が最も多かった。



国内動向

習近平主席が表明、自動車産業外資比率規制を早急に緩和

 2018年4月10日、博鰲(ボアオ)アジアフォーラム2018年年次総会の開会式で、習近平国家主席は対外開放の拡大について、以下の重大措置を取り、これを進めると述べた。

  1. 市場参入規制を大幅に緩和する。自動車、船舶、飛行機等の産業ではすでに規制緩和の基礎が整っているが、特に自動車産業における外資の資本比率規制を早急に緩和する。
  2. 投資環境を整備するため、今年3月に国家市場監督管理総局を立ち上げた。上半期には全面的に「参入前国民待遇+ネガティブリスト」(Pre-establishment National treatment plus negative list) 管理制度を執行する。
  3. 知的財産権の保護を強化するため、年内に改めて「国家知識産権局」を組織する。外資企業が正常な技術提携を締結することを奨励し、中国における外資企業の合法的知的財産権を保護する。同時に外国政府が中国の知的財産権の保護を強化するよう求める。
  4. 輸入を拡大する。年内に自動車輸入関税を引き下げると同時に、その他の一部産品の輸入関税を引き下げる。先進国はハイテク技術産品の貿易に対する人為的規制を撤廃し、対中ハイテク技術産品輸出の規制を緩和するよう求める。

CVTSC、2018年新エネルギー車補助政策の解釈を発表

 2018年4月2日、中機車両技術服務中心 (China Vehicle Technology Service Center、CVTSC)は「新エネルギー車普及応用財政補助政策の調整に関する通知」を実行するにあたって、いくつかの問題についてその解釈を発表した。

一、過渡期における「リスト」の申請及び審査

 18号文書の記載:本通知は2018年2月12日に実施し、2018年6月11日までを過渡期とする。過渡期にナンバープレートを取得した新エネルギー乗用車、新エネルギーバスは「財政部、科学技術部、工業情報化部、発展改革委員会の新エネルギー車普及応用財政補助政策に関する通知」(財建[2016]958号)に基づき、補助金を適応標準の70%、新エネルギートラックと特殊車両は40%と定める。燃料電池車は標準のままとする。
 政策の解釈:過渡期内では、「リスト」の申請と審査は従来の958号文書の規定に沿って実行する。過渡期後、即ち2018年6月11日以降は新しい18号文書に示された「リスト」に基づき審査を行う。

二、GB/T 18386-2017の実施に関する問題

 1. Ekg計算での付加質量の確認

 18号文書の記載:Ekg値の計算に必要な付加質量は「2016‐2020年新エネルギー車普及応用財政支持政策に関する通知」(財建[2015]134号)に基づき、エネルギー消費率は「電気自動車エネルギー消費率と航続距離の試験方法」(GB/T 18386-2017)に基づき測定する。(新エネルギートラックと特殊車両も同様)
 政策の解釈:過渡期後、全てのEVはGB/T 18386-2017に沿ってエネルギー消費試験を行う。Ekg計算時は134号文書が引用しているGB/T 18386-2005規定の付加質量を採用する。

 2. EV航続距離、エネルギー消費率などの試験方法の確認

 政策の解釈:過渡期後、EVはGB/T18386-2017を採用し航続距離、エネルギー消費率などの試験を行う。但し、指標をチェックする際には従来の134号文書及び958文書の規定を採用する。M1、N1類の車種はテストサイクルを用いて試験を行い、その他の車種は等速法により試験を行う。

 3. GB/T18386-2017の実施時期

 政策の解釈:過渡期中、EV試験はGB/T 18386-2017或いはGB/T 18386-2005を選択して行う。2018年5月1日からは全てGB/T 18386-2017に基づき試験を行う。

三、「リスト」は旧から新へ

 18号文書の記載:新エネルギー車は「新エネルギー車普及応用推薦車種リスト」(以下「リスト」と略す)に入った後、販売者は補助金の申請を行うことができる。2017年リストに入っていて補助金技術条件を満たすよう調整された車種は新しいリストに直接入ることができる。
 政策の解釈:過渡期後、従来の「リスト」に入っている車種は、すでに公布された関連技術指標が18号文書の要求に合致していれば、新しい「リスト」に入ることができ、再試験も申請も必要ない。FCV製品についてはGB/T 33978-2017標準に合致した試験報告がさらに必要である。

深圳、動力電池リサイクル模範システム案発表

 2018年4月2日、深圳市発展改革委員会は「深圳市国家新エネルギー車動力電池リサイクル模範システム構築活動案(2018‐2020年)」を発表した。深圳市は全市を対象として動力電池の拡大生産者責任制度を検討、実践する。2020年までに国と地方の補助金対象となっている新エネルギー車の動力電池の全ライフサイクルの監視・管理を実施する。動力電池の生産、使用、保管、回収、利用の各段階の規範を整え、動力電池のリサイクル模範システムを構築し、全国がこれを模倣し、普及するようにする。

北京、新エネルギー車の購入申請が23万件を突破

 2018年4月9日、北京小客車指標調製管理弁公室の発表によると、2018年4月8日現在の新エネルギー乗用車の購入申請と繰り越し件数は234,650件となった。2019~2022年の個人の新エネルギー車申請件数はすでに満杯となっており、2023年まで割り当てがない状態となっている。

テスラ、中国でModel S 8,898台をリコール

 2018年4月9日、国家質量検験総局の発表によると、テスラは2018年6月28日からリコールを開始する。対象となるのは2013年9月11日から2016年4月9日までに生産されたModel S (2013~2016年型)で、テスラによると中国における対象の台数は8,898台に上る。

長城と百度が自動運転など4分野で提携

 2018年4月9日、長城汽車は博鰲(ボアオ)アジアフォーラムで百度と正式に戦略提携の覚書に調印した。両社はIoV、自動運転、シェアリングモビリティ、ビッグデータの4分野で提携する。

出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

* CATARC (China Automotive Technology & Research Center; 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。
CATARCが提供する新エネルギー自動車産業向けの情報サービス「省エネ・新エネルギー車ネットワーク (Energy-saving and new energy vehicle network)」は中国の省エネ・新エネルギー車関連の情報をタイムリーに提供する情報サービスで、マーケティングおよび技術コンサルティングや調査・研究、予測等も行います。